レビューメディア「ジグソー」

不思議なSFっぽさを感じます

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。何度も廃盤の憂き目を見ながら、根強い支持で何度も不死鳥のように蘇ってくるアルバムがあります。そんなフェニックス盤をご紹介します。

Sense Of Wonder=SOWはキーボーディスト難波弘之がバンド形態で活動するときに使用する名前。当初は「難波弘之とSense Of Wonder」と称していた、というか本人のHPで確認すると「難波弘之 & Sense Of Wonder」がソロ活動するときのバックバンド含めての名称で、Sense Of Wonderはバンドとしての名称らしい。つまり、難波弘之の立ち位置の違い(リーダーとはいえバンドの一員か、ソロアーティストとバックバンドか)によって使い分けているようだ。

この“SYNPHOBEAT”はその「バンド名義」で出された第一作。この時の形態はトリオ。キーボード・ボーカルは難波弘之、ベース・ボーカルに小室和之、ドラム・ボーカルは鈴木“リカ”徹。クレジットには作曲は三人連名となっているが、事実上難波とベースの小室が中心だったらしい。

もともと難波弘之の根っこがあるプログレをベースとしているのだが、アルバム全体としてかなりポップ。ややオフでリバーブ深めの音像処理や初代DX-7等を中心とした音の作り方、時代を背景としてテクノっぽい影響を受けており、すごく不思議な宇宙っぽさ?SFっぽさ?のイメージを受ける作り。

出だしの「メビウスナイト」は初期のTOTOを硬くしたようなイメージで(TOTOも初期はプログレっぽい一面もあったので)、「White Sister」のようなベースラインのリフにTMNのような縦ノリのキーボードが乗っかり、プログレ独特(?)のちょいヘタウマなボーカル。結構キャッチーで覚えやすい。

 

続く「都市迷宮(ダンジョン) 」は変拍子+変小節で収まりが悪いいわゆるプログレの手法を使っているが、わかりにくい部分はほとんどない。タム回しがダイナミックなリカのプレイが素晴らしい。

曲の作りも、音の作りも、題名も(「オーニソプター」はフランクハーバートのDUNEかな)SFチックで、全体に不思議な寂寥感がある。

遠い世界に行きたいときに...

みんな若いね(^^ゞ
みんな若いね(^^ゞ


【収録曲】
1. メビウスナイト
2. 都市迷宮(ダンジョン)
3. Rain
4. 碧(あお)い星で
5. 万華鏡(カレイドスコープ)
6. Moon Water
7. Windy Symphony
8. オーニソプター
9. ナットロッカー(Live at Sound Valley)
10. Less is More(Solo Piano)

難波弘之公式サイト

「Synphobeat(full--Tracks 9 and 10 are Bonus Tracks)」

更新: 2020/08/01
必聴度

1970年代のプログレムーブメントのバブル期の日本的解釈

1980年代後半というバブリィな時代に、70年代様式美のプログレを当てはめた作品。

  • 購入金額

    3,200円

  • 購入日

    1888年頃

  • 購入場所

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