トム・クランシーの作品はそこそこ持っていますが、一番面白いのがこのレッド・オクトーバーを追えでしょう。
ストーリーに関してはwikipediaが詳しいので、以下引用。
冷戦時代、チェルネンコ書記長政権下のソ連。ムルマンスク港よりタイフーン級原子力潜水艦「レッド・オクトーバー(英語版)」が出航する。この新造艦の処女航海に艦長の栄を担っているのはマルコ・ラミウスである。世界の軍事関係者より尊敬と畏怖の念を以って仰ぎ見られるラミウスはソ連の体制に不満を持ち、レッド・オクトーバーを手土産にアメリカ合衆国への亡命を画策する。
彼が亡命に賭けたのは子飼いの士官達が亡命に同意したこと、そしてレッド・オクトーバーの推進システム「キャタピラー・ドライブ」である。この無音の推進システムがあれば、海底ソナーの網を抜けて大西洋の対岸に辿りつくことが可能であると踏んだ艦長は、乗組員にはキューバに向かう訓練であると説明し疑念を持たせないようにした上で、政府側のお目付け役である政治将校を殺害、出航前にソ連首脳部へ自分の意図をしたためた手紙を送り、後戻り出来ない様に退路を断ち、北海を西へ進む。
ソ連軍の大西洋方面の部隊は艦船数十隻を動員。自らも演習とNATOに通告した上でレッド・オクトーバーを追跡、撃沈しようとする。アメリカ合衆国の幕僚会議はソ連軍の動きを警戒するが、CIAのアナリスト(分析官)のジャック・ライアンは、このレッド・オクトーバーの理解を超えた行動の裏にラミウス亡命の意図を読みだすも相手は海面下数百メートルにいる。
最重要人物であるラミウス艦長が亡命前に西側と接触することは不可能だったはず。即ちアメリカには先入観を持たずに真実を見つける英知をもつ者が必ずいると信じ、二大強国の狭間に立つという誰もしたことのない危険を犯しながら、その見たことのない「誰か」に命を預けているという事実にライアンは慄然とする。航行ルートを先読みしたソ連の潜水艦V.K.コノヴァロフはレッド・オクトーバーを待ち伏せる。アメリカ海軍の原子力潜水艦ダラスはソナー員の活躍によって微かな匂いを嗅ぎ分けて追跡を試みる。
撃沈へ傾く首脳部の疑念を晴らすため、自らも命を賭けて真実を見つけだそうとするライアンは悪天候の中で前線に向かう。無言の会話からコンタクトが始まり光が見えるが、政治将校との連絡がなくなったことで艦内のKGB破壊工作員が亡命計画に気づき、原子炉暴走という悪夢に着手し始めていた…。
wikipedia「レッド・オクトーバーを追え!」より引用
ラミウス艦長をショーン・コネリーが、ライアンをアレック・ボールドウィンが演じた映画版も良い感じで、映画版は細かい部分が省かれていたり、演出のためストーリーが一部変更されていたりと映画化によくある改変はありますが、オリジナルの雰囲気は十分残った作品に仕上がっています。
個人的に、ライアンはハリソン・フォードよりもアレック・ボールドウィンの方がイメージが近い気がします。
ラミウス艦長はショーン・コネリーがピッタリですね。
トム・クランシーの作品の良いところは、あからさまに「あり得ないっす!」ってツッコミを入れたくなるところが少なく、リアリティがあるという点。
このレッド・オクトーバーを執筆するにあたり、海戦シミュレーションゲーム「ハープーン」の経験が役立ったというエピソードがありますが、このハープーン自体、海軍大学の教材でも使われていたこともあるようで、かなりのリアルさがあります。
昔、PC-9801版のハープーンを買ってみましたが、あまりのマニアックさにきちんとプレーできるレベルに達しなく、諦めてしまった記憶があります…
トム・クランシーの作品は、このレッド・オクトーバーを追えとレッド・ストーム作戦発動の2冊までは面白いのですが、そのあと微妙になっていくのが残念なところです。
荒削りでも、この頃の作品がやっぱり一番かなぁ…
古本であれば100円コーナーに余裕で並んでいると思われますので、お勧めですよ。
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購入金額
650円
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購入日
2013年04月09日
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購入場所
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