それは、「なぜ、地域によって文明や科学の進化に大きな差が生じたのか」
ということ。
人類はアフリカ大陸に生まれ、世界中に散らばっていった。
その時点における人類に、文化や科学の大きな差は無かったはずだが、何故か現在においては西洋と東洋、北半球・南半球、平野・山岳地帯・砂漠・温帯・熱帯といった要因に限らず、不可思議なほどの差が生じている。
それは何故か?
今まで、この謎に対する明快な回答が出来た者は、少なくとも歴史学者には居ない。
民族性だけで片付ける事ができない、何かしらの要因があるはず。
著者は、ニューギニアで鳥類の進化過程を調査していた際、現地人からこの問いをぶつけられ、人類史を頭から「イデオロギーと人種論」を悉く廃した視点からの解明に挑む。
しかし、何とも「ある意味すげえ」本です。
その結論といい、理論構築の過程といい、まさに方程式の証明を読んでいるかのように「ただ、ひたすらに理詰め」で貫かれた、異色の人類史研究は圧巻の一言。
その結論には一部賛同出来ませんでしたが、歴史を知る上で非常に斬新な指標の一つがこの本にはある、と思います。
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購入金額
1,995円
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購入日
2012年08月10日
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購入場所
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