某氏から頂いたもの。
「おでんくん」や「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」で一躍有名になったリリー・フランキーの著作で、周囲の人たちがふとした瞬間にはなった名言をまとめたという内容になっている。
文章のテンポがとてもよい。破天荒な単語の連なりなのにすらすら読めてしまう心地よさ。
つらつらっとさりげなく周囲の人の悲惨な状況や日常のプチ地獄を描写していくのは才能だと思った。
そんな何かの極地だからこそ見えてくる世界。それが濃縮され漏れ出した一言というのはやはり名言たらしめるほどの趣がある。
ただ名言であっても金言ではない。正直知らなくていいひとことばかりである。
そういった意味での名言を期待するならばジョジョとか読んでた方がいいかもしれない。
しかし、やっぱりそのコンテクストというか、物語性があって初めて成り立つ名言も確かにある。
そんな個人的な物語の中で現れるひとことは、誰も知らないだろうし、本書で紹介されているような「盗んだ女子の体操着を嗅いだ先輩の名言」なんぞ知らなくていい。
だが、これらの一言一句に、その人の思想や生き方がつまっていると思うと、いつか何かの拍子に「そんな考え方もあるんだな」と役に立つかもしれない。
いややっぱり役に立たないかもしれない…。
個人的には「謝らねぇよ…」という名言が好きだ。
どんな状況下で放たれたのかはぜひ本書をご参照ください…!
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購入金額
520円
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購入日
2016年10月04日
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購入場所
koseさん
2016/11/28
色違いをなぜか2冊持っていた記憶が・・・
どこに封印したっけな・・・