EA-650-PLATINUM は、その名が示す通り「変換効率」が80%以上のプラチナ級、最大変換
効率は実に 93% (カタログスペック)と言う。(PC電源ユニットの王様みたいなモノですね)
ケーブルをプラグインとせず、プラチナ級でありながら価格を押さえる意図が感じられます。
「ANTEC」のロゴが入ったケーブルを纏めるマジックテープが良いセンス。
_/_/_/_/_/ インストール _/_/_/_/_/
比較的コンパクトなSOLOⅡに組み込みます。
24Pinのケーブルの長さは 約53cmあるのでかなりの余裕です
これだけの長さがあれば、どの様なマザーボードを使っても問題なく接続できるでしょう。
◇待機電力
電源ユニットのスイッチをON・・・ 待機電力は 約0.4~0.5W前後
最近の電源としては標準的な数値 → エコデザイン指令 ErP lot6対応(1W以下)
これまで使用していた古い電源(20pin)は 1.7W程度ありましたから、十分小さい数値
◇静音性
サーマルマネージャーによる、アドバンス低電圧ファンコントロールの低騒音ファン(制御)
SOLOⅡ自体が静音性を売りにしたケースですが、それにもマッチしたレベルでした。
SOLOⅡと合わせて使うなら、グラフィックなどを重視した、比較的高い負荷が掛かる使い
方を(検討)しているユーザーには特にお奨めだ
・・・なんだかコレで終わりのような ^^;
_/_/_/_/_/ 変 換 効 率 _/_/_/_/_/
◇スイッチング素子の電力損失
スイッチング電源は、商用の交流(AC)を整流素子(ダイオード)と電解コンデンサを使って
一端直流(DC)を作り、これをスイッチング素子(トランジスタ)で高速にON/OFFし、高い
周波数の交流(数十kHz~数百kHz)に変換します。(高周波にすることでトランスを小さく
できる→小型化に向く)
制御部で作られたパルスでスイッチング素子はON/OFFを繰り返します(ONの時は電解
コンデンサに貯まった電荷が放出され電流が流れ、OFFになるとコンデンサは充電する)
ON状態で電荷が完全に「0」になる前にOFFされると、図のように電圧と電流が重なる時
間が発生します(ターンオフ時間)、電力の計算式はご承知の通り 「電力=電圧×電流」
で求められますが、このターンオフ時間が=損失電力として熱になってしまうのです。
(変換効率は約70~80%弱程度)
市販の80PLUS電源ユニットは、負荷率が20%、50%、100% の時、いずれも変換効率
が80%以上であること意味していますが、なぜ?負荷率の基準を定めているのか・・・
スイッチング素子のON/OFFをコントロールしているは制御回路です、制御回路は負荷状
況に応じてON/OFF時間を変化させているので、一定時間内おけるスイッチングロスの発
生回数が増えたり減ったりする=損失電力は負荷状況で変化する、その為、負荷率を規定
し試験条件を合わせているのです。変換効率を上げる為には、制御回路でターンオフ時間
を減らすような工夫が必要です。
◇トランスの電力損失
スイッチング電源でもう1つ電力損失の多いところはトランスです。
電圧変換するデバイスとしてこれほど便利なモノは他に無いのでは?と思います、しかも
スイッチング周波数を上げるとより小型化出来る、と言ったメリットもあります。
しかし磁気特性の悪いコア材を使用すると、渦電流損による発熱ロスが大きくなり効率が
低下します。(コレを逆に利用したのが電磁調理器=IHクッキングヒーターですよ、炊飯器
でも同じ・・・昔の電熱線よりも効率が良く制御し易い)
スイッチング電源の変換効率の良し悪しに大きく影響しているのは、上記の2つ
EA-650-PLATINUM は 変換効率93% =プラチナ級 ですから、スイッチングロスを
減らす工夫、それと、トランスに特性の良い材料が用いられていると言えます。
また、損失は全て“ 発熱 ”となりますので、効率の悪い電源はより冷却を必要とします、従っ
て冷却ファンの送風も多くなければならない、ファンを高回転で回転させれば騒音も大きくな
り良いことはありません。EA-650-PLATINUMは、発熱に応じて回転数を抑える工夫=
アドバンス低電圧ファンコントロールと言う賢い制御機能を持っている良い電源です。
※(おまけ) 待機電力について
これよく耳にすると思います。(電力変換効率には殆ど影響はしていません・・・)
実は、スイッチング電源の宿命というか・・・ スイッチング素子をON/OFFしている制御回
路、これが働いていないと電源は動かないのです。最初の1発目のON!これが必要なので、
機器を使用していない時でも制御回路は常にスタンバイの状態にしておく、これが待機電力
となっています。
_/_/_/_/_/ 規格 マーキング _/_/_/_/_/
外箱や本体に何やら色んなマークが・・・ (全部は判りません)
こちらは省エネ等に関するマーキング
80PLUS PLATINUM
エコデザイン指令 ErP lot6対応 → 待機電力1W以下 (2013年1月からは 0.5W以下)
こちらは国や地域の安全規格とEMCの法令に適合した証のマーキング、RoHS(ローズ)
指令にも対応 (※各規格に適合していない=法令違反となってしまう、当然ですが製品
は出荷できない)
基本的にはIEC(国際電気標準会議:電気・電子工学、および関連した技術を扱う国際的な
標準化団体)の規格に準拠したもの (※ISO:国際標準化機構が有名ですが、電気・電子
が入ってない、理由は設立時期の関係による)
日本では「電気用品安全法」(旧 電気用品取締法)と言う法律があります(PESマーク)、しか
しこれもまた制定の時期に関係するもので、IT機器関係は対象外・・・ 元になっている電取
法は昭和36年に制定されている。法制化はされていませんが、EMSはJIS規格で、EMIは
VCCI協会(旧 情報処理装置等電波障害自主規制協議会)で認証が受けられる。法制化は
されていない為、罰則はありませんが、
VCCIは認証した製品の市場抜取試験を時々おこなっており、不適合の場合はメーカーに
是正や自主回収を求めます。
(補足)EMC:電磁ノイズに関する規格・・・ EMI(Emission放射妨害波)とEMS(Immunity
外来ノイズ耐性) を両立させる事を目的とした規格(~外来ノイズに強くて、自身から出す
ノイズは少ない)
ANTEC 「 EA-650-PLATINUM 」 650W 電源ユニット
一言で言えば 「真面目な優等生」
あっ、これが<まとめ>かな (汗
<感想>
古いケース=350W電源、で組んであったモノを移植、元々が負荷的には少なくて650W
の電源を評価するようなPCでは無かった・・・
個人環境では試験設備や負荷も無いので、電源ユニットの正しい評価をすることが出来ない
のがとても残念。レビュー?と言えるのか下手な解説的なことしか書けなくて申し訳なく思い
ます。うろ覚えな部分もあるので間違っている可能性が十分にあり得ます、詳しくお知りにな
りたい方は、是非!自力で調べてね ^^; 訂正は大歓迎です。
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