レビューメディア「ジグソー」

Z77マザーのGA-Z77X-UD3Hをレビュー

<2013年09月24日完結>


GA-Z77X-UD3HのBIOSバージョン「F5」にてレビューをさせて頂きます。
(今回のレビューはGV-N560OC-1GI/L2と組み合わせたものです)

PCの黎明期から流通として市場を支えていただいているCFDさんと、世界のマザーボードベンダーGIGABYTEさんと、ユーザーからのデマンドをメーカーに伝えるサイトを作っていただいたZigsowさんに感謝します。


[ GA-Z77X-UD3Hの概観とレビュー目標 ]
”少し他の人と異なる視点でレビューを行わせて頂きます!!”

レビュー目標1.インテルSandy Bridge世代のCore CPUと次世代「Ivy Bridge」を使用予定
 →まずはP67で使用中のi7-2600Kを換装(後日、同一製品を新規で購入)

レビュー目標2.3D BIOSの使用
 →今までのBIOSと比べてどちらが良いか、レビューする

レビュー目標3.PCI-EXPRESS x16が1本、x8(x16形状)を1本、x4レーン(x16形状)を1本装備
 →GV-N560OC-1GI/L2 GTX560TiとQuadro 4000でのレビュー(全てのスロットにVGAを挿す予定)

レビュー目標4.INTEL USB3.0/2.0ホストコントローラーを装備
、チップセット内蔵と思われる
 →ルネサステクノロジーUSB3.0ボード「USB3.0N4-PCIe」と速度比較

レビュー目標5.映像出力インタフェースとして、HDMI、DVI、ディスプレイポート、アナログRGBを装備
 →ディスプレイポート以外の映像出力を試す。HDMIは特殊ではあるがコンポジットに変換

レビュー目標6.P67マザーボードとのベンチマーク・安定性比較
 →Geforce GTX560TiとCPU内蔵グラフィックスをQuadro 4000と比較する

レビュー目標7.Virtu MVPの、ゲームと3Dアプリケーションにおける有用性のチェック
 →傑作FPS「カウンターストライク」にて実際にその効果を確かめる予定
 →3Dアプリケーションにおいての効果もチェック予定

レビュー目標X.今回はCrossFireXとSLIのレビューは今後の宿題
 →これは今回、同一VGAを用意できないことからです


[ CM STACKERに組み立てる、順調かと思われたが… ]
”BIOSループに困惑”

レビューで当たったGA-Z77X-UD3HとGV-N56OC-1GI/L2に大喜び。
早速ヨドバシ横浜に行ってINTEL SSD520シリーズ240GBを購入。
P8P67のマシンに換装、マシン構成は下記の通り。

・マザーボード:P8P67から「GA-Z77X-UD3H」へ換装
・VGA:Quadro 4000から「GV-N560OC-1GI/L2」へ換装
・CPU:2600K(後日、新規同一製品購入)
・CPUクーラー:CNPS-9900MAXB(後日、新規に購入したCPU同梱の純正に変更)
・メモリー:DDR3-1600 PATRIOT PSD38G1600KH 4GBx2(後日、新規別製品購入予定)
・SSD:INTEL SSD520シリーズ240GB
・光学ドライブ:DVR-206JBK
・拡張ボード:USB3.0ボードUSB3.0N4-PCIe
・OS:Windows7 Professional
・電源:CMPSU-850AXJP(後日、KRPW-PE700W/88+)
・PCケース:CM STACKER(後日、まな板3代目)

組立自体は欠品やトラブルもなく進む、が…
まず、内蔵グラフィックスを確かめたくて外部VGAがない状態で起動するが、BIOS起動後何も映らない。
これは、「INIT VGAを内蔵グラフィックス」に、「内蔵グラフィックスをEnable」にすることで解決。

さらに、BIOSの起動後に映ることは映るものの、BIOSがループ起動してハマる。
具体的には、「BIOSが起動してメーカーロゴが出るとリセット、BIOSが再起動する」というループになった。
理由がわからず、当初BIOSの設定を何度も行う。

結果、(この時は)BIOSのUSB3.0をDisableにすると進むことが判明。
よって、その状態でやっとOSのインストールへ。
しかし、OSのインストール途中で何度も止まってしまう。
ファイルコピー中に止まることが多々あり、初日は中断した。

次の日、USB3.0ボードを取り外すとOSのインストールが完了することが判明した。
このボードがマザーとバッティングしていたのだろうか?
この状態だとDSPセットで購入したUSB3.0ボードを外しているので、使用許諾に引っかかる。
よって、OSインストール後に取り付けることにする。
そしてアクティベート完了!!
そこからドライバーをインストールしていくが、「GUI MFC APPLICATIONエラー」が出てインストールできない。
何回も再起動して、ドライバーをインストールしていく…
そして、再起動するたびにBIOS画面に「Boot Failure Detected」と出てきてしまう。
これは何回もBIOS設定を見直すがおかしな点が無いので、面倒でもBIOSを「Save & Exit」して次に進めていく。
結果、やっと「Intel マネージメントエンジン コンポーネント」以外がインストールできた。

ああ、やっとベンチ取れるかとおもいきや…不安定で、何回も固まる。
それだけでなく恐ろしいことにAfter Effects CS4とMaya 2012、TmpgEncをインストールできない、参った。
仕事用PCの置き換えを狙っていたので絶望。
いやいや、気をとり直してベンチを取ろうと決めるも、カプコン系のゲームベンチマークしかインストールが出来ません!
3D Markはインストールできたけど起動ができない…
ベンチも取れないし、仕事もできない。これで2日目もロス。

3日目、仕事用PCが使用できないことがそろそろやばくなってきた。
スマホでメールと連絡を全て処理しつつ、会社のPCで仕事はなんとかこなしてはいるが、ムービー制作が一切できない…
現状、カプコン系ゲームのベンチを取って、無念なことにCPUとマザーボード、VGAを元に戻さざるを得なくなった。
泣きそう。

4日目、会社で仕事になんないし打ち合わせも上の空。
だめだ、こんなんじゃダメだって!
CPUと電源、マザーチェック用のまな板を急いで帰りにヨドバシ横浜にて購入!
これで気合を入れてレビューが出来ると思ったのだが…やっぱりキニナルBIOSのループ、なんで?
そこでですよ、そこで気がついたんですよ!
「ああ、俺馬鹿だな…」
Z77X-UD3HのBIOSのバージョンと日付を見たら、「3月23日のF5」だった!!
マザーの解禁日「4月8日」よりもだいぶ前のバージョンで、しかもマイガーッ! F7バージョン出てる!
「ノー! ママ、ノーッ!」
バージョンをアップしてもう、疲れて倒れこむ。明日が良い日でありますように。

5日目にしてやっとOSが無事インストール出来ました。
BIOSを「F7」にアップすることでインストールとベンチマークを動作させることが可能になりました。
(しかし、PCI-Express増設ボードに未だ一抹の不安が残るので、USB3.0ボードは抜いて再インストールしました)
インストールの際の注意点ですが、USBポートはギガビットイーサーネットポートの列しか最初は使えません。
ドライバーをインストール後、INTEL USB3.0ホストコントローラーと、VIA USB3.0ホストコントローラーが使用できるようになります。
なので、キーボードとマウスを使用する人は、GbEの列に繋ぐ必要があります。
マイクロSATAコネクターがボード上にありますが、これはSATAポートと共有のため、使用時にはSATAポートがひとつ減ります。
マイクロSATAポートはSSDキャッシュのためのポートで、機会があったらしたら試します(宿題)。
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マザーボード上には美しいオレンジ色に発光する電源ボタンがあります。
CPUの周囲にはクーラーとぶつかるようなものは無いので、大抵のCPUクーラーが付けられるはずです。
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[ レビュー目標1.2600Kにて動作、インストール ←完了! ]
新規でCPU=2600Kをヨドバシ横浜にてゲット、これで通算3個目に。

デバイスマネージャー上からの概観。
注目すべき点は「INTEL USB3.0/2.0ホストコントローラー」を装備という点。
この点がP67・H67・Z67といった前世代チップセットと異なっています。
デバイスマネージャー上からも確認できました。
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[ レビュー目標2.3D BIOSの使用と確認 ←完了! ]
このマザーボードの親切なところは、電源ボタンや表示パネルだけではありません。
グラフィカルな「3D BIOS」を使用することで、マウスで直感的にデバイスの設定を行うことができることです。
これが大変に便利で、玄人も素人もありがたい機能です。
馴染み深いテキストベースのBIOSも用意されており、こちらは「Advanced Mode」となり、各種設定を徹底的に追い込んでいけます。
通常は3D BIOSで、詰めたい時にはAdvanced Modeにするのが良いです。
Z77X-UD3H_03.jpg
Z77X-UD3H_03.jpg


DUAL BIOS=「Dual UEFI」は万が一の際に復帰できる安心の機能です。
さらに、GIGABYTEのマザーボードには「@BIOS」というWindows上で行うBIOSアップデート機能もありまして、私は今回、これを使用して最新BIOSにアップしました。
その後はトラブルなく、レビューを進められそうです。
この機能は大変に助かりました!!
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[ レビュー目標4.INTEL USB3.0/2.0ホストコントローラーを装備 ←OK!]
 →チップセット内蔵と思われるインテルUSB3.0コントローラーとルネサステクノロジーUSB3.0ホストコントローラー搭載「USB3.0N4-PCIe」で速度比較する。

使用するSATA-USB3.0変換外付けHDDケース「GW3.5AA-SUP3/SV」
使用するドライブはSSDの「Intel SSD 520 Series 240GB」
ルネサスVSインテルUSB対決.jpg
ルネサスVSインテルUSB対決.jpg


・ルネサステクノロジーUSB3.0コントローラー「USB3.0N4-PCIe」
Sequential Read : 113.495 MB/s
Sequential Write : 115.865 MB/s
Random Read 512KB : 110.997 MB/s
Random Write 512KB : 115.305 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 17.866 MB/s [ 4361.7 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 33.729 MB/s [ 8234.5 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 18.816 MB/s [ 4593.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 39.772 MB/s [ 9710.0 IOPS]

・インテルUSB3.0コントローラー
Sequential Read : 113.704 MB/s
Sequential Write : 115.495 MB/s
Random Read 512KB : 110.704 MB/s
Random Write 512KB : 114.884 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 19.394 MB/s [ 4734.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 33.035 MB/s [ 8065.2 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 19.195 MB/s [ 4686.4 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 41.121 MB/s [ 10039.3 IOPS]

この結果から推測できるのは、SATA-USB3.0変換外付けHDDケース「GW3.5AA-SUP3/SV」の転送速度が頭打ちになっているということである。
なので2つのボードで明確な速度差が生まれなかったと思われる。
USB2.0に比べて十分に早いので嬉しいです。


[ レビュー目標5.映像出力インタフェースとして、HDMI、DVI、ディスプレイポート、アナログRGBを装備 ←OK!]
→ディスプレイポート以外の映像出力を試す。HDMIはLKV381でコンポジットに変換。

”アナログとデジタルのデュアルディスプレイは勿論、デジタル2台のデュアルディスプレイが可能である!!”
このマザーボードの素晴らしい点はたくさんありますが、中でも映像出力の豊富さは魅力です。
下記のマルチディスプレイを試しました。
・アナログRGB + DVI-D ”OK!”
・アナログRGB + HDMI ”OK!”
・DVI-D + HDMI(デジタルディスプレイ2台!!) ”OK!”
・ディスプレイポート機器を持っていないので試せなかったのが残念
Z77内蔵VGA組み合わせ1.jpg
Z77内蔵VGA組み合わせ1.jpg


☆よくあるVGAオンボードマザーでは、デジタルディスプレイ2台の組み合わせが出来ないものが多いです。
このマザーボードが素晴らしいのはこの点で、DVI-DとHDMIを使用してデュアルディスプレイを構築できるのです。
これだけでもコストパフォーマンス抜群、使い勝手の良いマザーだと言えます。
さらにクローンディスプレイも、独立デスクトップも可能です。
Z77内蔵VGA組み合わせ2.jpg
Z77内蔵VGA組み合わせ2.jpg



[ レビュー目標3.各種VGAを装着 ←ok! ]
内蔵グラフィックスと、GV-N560OC-1GI/L2(GTX560Ti)とQuadro 4000でのレビュー
トリプル、クアッド、ディスプレイ.jpg
トリプル、クアッド、ディスプレイ.jpg


・VGA同時使用が可能かどうか
Z77X-UD3(CPU内蔵グラフィックス):D-SUB、DVI-D、HDMI、DisplayPort
GV-N560OC-1GI/L2(GTX560Ti):DVIx2、miniHDMI
Quadro4000:DVI-I、DisplayPortx2

①内蔵グラフィックスでデュアルディスプレイ可能か? →可能
内蔵グラフィクス:DVI-D デジタル
内蔵グラフィクス:HDMI デジタル

①’内蔵グラフィクス:D-SUB アナログ →可能
内蔵グラフィクス:DVI-D デジタル

②GV-N560OC-1GI/L2単体でデュアルディスプレイ可能か? →可能
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル

③トリプルディスプレイ →可能
内蔵グラフィクス:D-SUB アナログ
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル

③’トリプルディスプレイ →可能
Quadro4000:DVI-I アナログ →可能
内蔵グラフィクス:DVI-I アナログ
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル

④GV-N560OC-1GI/L2単体でトリプルディスプレイ →不可能!!
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:miniHDMI デジタル

⑤クアッドディスプレイ →可能
内蔵グラフィクス:D-SUB アナログ
内蔵グラフィクス:DVI-D デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
Quadro4000:DVI-I デジタル

⑤’クアッドディスプレイ →可能
Quadro4000:DVI-I アナログ
内蔵グラフィクス:DVI-D デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:DVI-I デジタル
GV-N560OC-1GI/L2:miniHDMI デジタル
可能?不可能

大変に自由度の高いディスプレイ構成が可能です。


[ レビュー目標7.Virtu MVPの、ゲームと3Dアプリケーションにおける有用性のチェック ]
☆Intel Z77で対応しているLucid Logix Virtu MVPの機能について
virtu02.jpg
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・HyperFormance
CPU内蔵グラフィックスを制御用に、グラフィックスボードをレンダリング用に分けて画像出力する仕組み。
レンダリングを先行することによって、フレームレートを大幅に上げることが出来る。
さらに、表示されていない画像をレンダリングしておくことで、マウスとキーボードに対する応答速度が上がると説明されている。
かなり期待のできる機能で、額面通りに受け取るとFPSゲームでキル数を上げることが出来る?とおもわれる。

・Virtual V-Sync
垂直同期されていない場合、画像出力の一部が「ズルズル」という感覚で壊れて表示される(場合がある)。
そうした出力を制御して綺麗に表示出来る。
virtu03.jpg
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<カウンターストライクにて>
大変に残念なことに、傑作FPS「カウンターストライク」では、ティアリングが激しくなる、不安定になるなどの問題に遭遇。
実使用は少し躊躇するレベルである。
具体的には、出力されている画像が壊れているようになる。
さらに、表示される影がおかしい。
そして、Virtual V-Syncをオンにするとかなりフレームレートが遅くなる。
とても残念な結果になったが、「Virtu MVP」はがんばって進化していってほしい。
こうした機能は昔SLIだったが、NVIDIAで花開いた。
新しいイノベーションとして期待・応援していきます。
この機能を使ったゲームの実レビューや、動画録画を行う予定です。
(もう少し時間ください)

<Virtu i-MODEとd-MODEについて>
virtu01.jpg
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・内蔵GPUにディスプレイを接続しても、グラフィックスボードの性能を利用できる
・グラフィックスボードにディスプレイを接続しても、内蔵GPUのエンコード機能を利用できる
・内蔵GPUにディスプレイを接続しているときに、消費電力をより低く抑えることができる。
→これらの機能も大変に素晴らしい機能である。特にクイック・シンク・ビデオが利用できるのは大歓迎である。
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[ Ultra Durable 4について ]
PC自作ユーザーであれば一度は遭遇したトラブルから、高品質なマザーボード設計と機能で回避できる。

・防湿性能…日本の高い湿度から保護
・防静電…半導体の大敵である静電気からの保護
・防電断…BIOS=UEFIを突然の電源断でも復帰できる
・防熱…高い冷却性能でオーバークロックも狙える

こうした機能でユーザーをトラブルから守ってくれます。
実際にわたしは何回もオーバークロックでBIOS起動できない時があって助けてもらっています。
おすすめというよりも必須な機能かもしれません。


[ レビュー目標6.各種ベンチマーク、P67との比較 ←OK! ]
Geforce GTX560TiとCPU内蔵グラフィックス、Quadro 4000をP67を交えてベンチマーク

☆若干Z77の方がP67に比べてグラフィックス性能が高い
→PCI-EXPRESS 3.0のおかげかと思われる

☆若干P67の方がZ77に比べてレンダリングが早い
→誤差範囲ではある

☆Z77は内蔵GPUを切ってもレンダリング速度は早くならない
→内蔵GPUのあり・なしではCPU性能は当然変わらない

・エクスペリエンスインデックス
プロセッサー:7.6、メモリー:7.8、グラフィックス:エアロとゲームともに6.4
内蔵グラフィックスの性能は意外にも高く、ゲーム以外ならば使用に問題はない。
エクスペリエンスインデックス.jpg
エクスペリエンスインデックス.jpg


・3DMark 11(DirectX 11)*DX11のため内蔵GPUは不可
DX11のベンチマークで、GV-N560OC-1GI/L2はQuadro4000の倍の差で勝利!!
3DMARK11まとめ.jpg
3DMARK11まとめ.jpg


・3DMark Vantage(DirectX 10)*Quadro4000はなぜか不可
内蔵GPUとGV-N560OC-1GI/L2の差は10倍! とてつもなくでかい。
ゲームはやはりGV-N560OC-1GI/L2がベストといえる。
一方でPhysxテストは全く差がついていない。
3DMARK-VANTAGEまとめ.jpg
3DMARK-VANTAGEまとめ.jpg


・After Effects CS4にてレンダリング比較
(CS4にしている理由はCS4用のプラグインの問題です)
チップセットの差、VGAの差は全く出ていない。
AEまとめ.jpg
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・FF14 DirectX:9.0c以上
内蔵GPUは厳しい。ゲームになるとQuadroの倍の性能をマークするGV-N560OC-1GI/L2。
FF14まとめ.jpg
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・モンスターハンターフロンティア DirectX9.0c以上
内蔵GPUを1とした場合、Quadro4000は3.5、GV-N560OC-1GI/L2は7.3となる。
OpenGL性能はQuadro4000有利だが、DirectXは圧倒的にGV-N560OC-1GI/L2有利となる。
モンハンベンチまとめ.jpg
モンハンベンチまとめ.jpg


・ストリートファイター4 DirectX9.0c以上
フレームレートの限界がどこかをチェックする。
Quadro4000「386fps」、内蔵GPU「125.6fps」、GV-N560OC-1GI/L2「481fps」で、フレームレートもGV-N560OC-1GI/L2の圧勝。
スト4ベンチまとめ.jpg
スト4ベンチまとめ.jpg


・CINEBENCH R11.5
CPU性能はZ77でもP67でも同じ。チップセットでは差が出ない。
OpenGL性能で、GV-N560OC-1GI/L2がまさかの大健闘。
Quadro4000と比較してわずか8%しか劣っていない。
9万円のボードにまさかGV-N560OC-1GI/L2が遜色ないとは…素晴らしい!
CINEBENCHまとめ.jpg
CINEBENCHまとめ.jpg


・Maya 2012を使用した「Physx for Maya 2012」プレビュー速度チェック
→P67に比べると若干Z77がプレビュー速度が遅い。
 ただし僅かである。
 OpenGL性能が高いためか、内蔵GPUをZ77にて使用した場合のフレームレートは意外にも出ている。
 Z77マザーボードと2600KでOpenGLベースの3D制作は可能かもしれない。
(参考)Quadroを購入する必要はMayaに関しては全くないかも。
Mayaまとめ.jpg
Mayaまとめ.jpg


[ CUDA対応エンコーダー 「MediaCoder」 にてエンコードチェック ]
フリーソフトなのにCUDA対応という神ソフト=MediaCoderにてエンコードチェック。
名機種IS01にて再生が可能な形式である下記の形式にする。
(x64版は不安定なので、x86版を使用したほうが良いと思います)

・H.264 Mpeg4-AVC
・93秒のソース、720x480ドット、ピクセルアスペクト比0.9:1、ステレオLPCM48KHz
・ベースラインプロファイル、LV3.0、デインターレース
・映像:1パスCBR、1000kbps / 音声:4800Hz、128kbps、ステレオ

☆P67とZ77を比べた際に、x264=CPUのみのエンコード性能は全く変わらない。
☆CUDAを使用したエンコードはCPUよりも20%程度高速になった。
☆内蔵GPUのクイック・シンク・ビデオを使用した場合、CUDAと同等の速度になる。
MEDIACODERまとめ.jpg
MEDIACODERまとめ.jpg

MEDIACODER_QSV.jpg
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[ 次はx16ビデオカード2本挿しの場合のチェック! ]
お題 QuadroとGeforceは共存できるのか!?
    その場合、両VGAの強みはマルチディスプレイで活用できるのか!?
トリプルなVGA出力環境で、誰得なベンチマーク! いやいや、これはみんな興味があったはずだー
「内蔵GPUをEnableにして、VGAを2枚挿し」
16レーンのPCI-EバスにVGAを2本同時接続して、内蔵GPUもさらに同時使用すると、かなり性能低下する?って思っていたら“驚きの結果が出た!!”

☆PCI-EXPRESS x16形状のバスは3本ありますが、Z77チップセットの仕様のためZ77X-UD3H合は下記のようなレーン数になる。
・「x16のみ」(Quadro4000)
・「x8 + x8」(Quadro4000とGV-N5600OC-1GI/L2)
・「x8 + x8 + x4」(これは今後の宿題)

・マルチVGA環境 3D MARK11
3D MARK11の結果では、誤差範囲程度の結果で性能低下はないといって過言ではない。
→x16とx8ではほとんど性能低下しない!
マルチディスプレイまとめ1.jpg
マルチディスプレイまとめ1.jpg


・マルチVGA環境 FF14ベンチ
→全くといっていいほど性能低下はない。
Z77X-UD3HのマルチVGA環境 「4461」
(Quadro4000とGV-N5600OC-1GI/L2+2600K内蔵GPU)
Z77X-UD3HでQuadro4000単体使用 「4514」
FF14_3画面.jpg
FF14_3画面.jpg


・マルチVGA環境 CINEBENCH11.5
→4パーセント程度の性能低下で
Z77X-UD3HのマルチVGA環境 「60」
(Quadro4000とGV-N5600OC-1GI/L2+2600K内蔵GPU)
Z77X-UD3HでQuadro4000単体使用 「62」
3画面_CINEBENCH.jpg
3画面_CINEBENCH.jpg


・マルチVGA環境 Maya2012プレビュー速度
→Mayaのプレビュー速度の比較はやっぱり誤差範囲程度の性能低下!
Z77X-UD3HのマルチVGA環境 「14.4fps」
(Quadro4000とGV-N5600OC-1GI/L2+2600K内蔵GPU)
Z77X-UD3HでQuadro4000単体使用 「15.4fps」
Maya_3画面.jpg
Maya_3画面.jpg


このベンチマークの結果から下記のことが分かります。
A.マルチVGAでPCI-Eのレーン数が下がっても、性能低下は僅かでしかない
B.プライマリーVGAの性能が全体のディスプレイ出力になる
 よって、他のVGA性能は低くても全く構わない!!
C.逆に言うと、ゲームと仕事で使うVGAはBIOSからプライマリーを切り替える必要がある。
 プライマリーVGAの性能に依存するためだ!!
D.ゲームと3Dアニメーション制作は共存できるぞ!!
 このマザーボードとVGAのおかげで幸せになれるとおもうと胸熱だー
プライマリーVGA設定.jpg
プライマリーVGA設定.jpg


本当は、もう一本あるx16バスにVGAを挿したかったんです。
そうなると、x4になるのでどの程度のパフォーマンスダウンが起こるか興味がありました。
しかし、CPUやSSDに電源、まな板を購入してもうお金がありません。
この疑問は宿題にします。
ちなみに3本目のx16は「x4とx1のレーン数をBIOSから指定することが可能」です。
こうしないとレーン数が足りなくなってしまい、PCI-E接続の他のファンクション=追加SATA・USBポートが使用出来なくなってしまうのです。


~続く~
いままでQuadro4000とGTX560OCのMayaベンチを行いました。
その際にはMayaのプレビュー速度は、Quadro4000が5パーセント程度しか速くありませんでした。
そこからさらに詰めていって、ゲームではGTX560OCが大逆転。
っていうか、そもそもふつうの人がVGAに期待する性能というものは3Dゲームなわけで、Quadro4000は大敗を喫したわけです。

3Dアニメーション制作においてQuadro4000を使用してきたのですが、がっかりの5%程度の速度向上。
この5%に当時10万円を支払っていたわけで、それはもう無理だなと思います。
そんな気持ちを引きずりながらもQuadro4000のMayaにおける価格性能比の低さをなぜ公開しなかったかというと、それは私の使い方の問題もあるのではないかという疑念があったわけです。
もし、もっと高ポリゴン状態ならば変わったのかなと。

そうした疑念もあり、継続していたのですがあれから1年使い続けてはっきり言うと、GTX560OCでまったく問題なし。
Quadro4000は当時10万円弱、gtx560OCは当時2万円程度。
なのでGTX560OCのコストパフォーマンスは抜群に良かったです。
なので、3Dアニメーション製作を志す人達には「Geforceで十分」であると断言します。
ああ、8万円あったらなー、CPU強化できたなー。

そんな中で驚愕のGIGAZINEさんの記事が。
~NVIDIAのビデオカードをちょこっといじって30万円台のカードに変える方法 GIGAZINE~
http://gigazine.net/news/20130319-hacking-nvidia-card/

コレ見る限りですよ、GeforceとQuadroは基板上の抵抗をちょっとハンダでいじるだけでQuadro化できてしまう。
いや、まあ、これは結構みんな知っていたことではあるんですが。
でも、いまでもこれができてしまうとなると、10万する高額なQuadroって一体何なんでしょうね。
ドライバーの開発費用なのかな。

しかしですね、この記事見てQuadro化して3Dアニメ制作や勉強しようって思わないように。
まじでGeforceで十分。
ミドルレンジのGeforceを2年ごとに買い換えていけばok過ぎる。
やっぱCPUとメモリ、SSDですね、こっちにはカネかけましょう。

ってことで、ああ、あと1年ぐらいはQuadro4000使いたいかなと思う。
じゃないともと取れないよ。

と言いつつも、ドライバーが開発されちゃって早くなったりしないのかな。
物理演算機能に対応しちゃったりしないかな。
ボディに衝突検知ができちゃったりしないかな。
なんて期待もしたり。
いやいや、いままでしなかったんだから、これからもないだろうね。
そしてそれらの機能が追加されたら、そのときこそかえばいいわけですから。
現状はGeforceで十分だと思う。
この「GV-N560OC-1GI/L2」と「GA-Z77X-UD3H」でばっちり、3Dアニメーション制作が行えますよ。
大変にすばらしい環境です。

コメント (6)

  • 下小川さん

    2012/04/09

    おおお…さすが発売直後、いや届いたのが発売前マザー…組み合わせ等で不都合起きると本当に手探りなんですね。USB3.0カード恐るべし。
    仕事用にも使われるPCという事で非常にヤバそうですが、無事の稼動をお祈りします。
    特にQuadroとの比較は珍しいので興味深いのですが、まずはスムーズに動かないと仕方ないですよね。続報お待ちしております。

    ちなみに画像は「フォトアルバム」機能を使えば本文中に容量が許す限り追加可能なのでお試し下さいませ~説明入力欄の上のカメラマークです。
    http://zigsow.jp/help/help_master.html#q_edit
    もし既にご存知でしたらお節介と思って軽く流しといて下さいませ~
  • プレカリアート真面目明さん

    2012/04/09

    コメントどうも。
    ぬあー、こっ恥ずかしいことに。
    Zigsawの仕組みを全く理解していませんでした。
    フォトアルバム機能を早速使用します。
    っていうかPicasaにアップしていたりするんですが、まあ、いいや。

    いろんな意味でこういう私みたいなバカを反面教師にみなさん、がんばりましょー
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