カイルベルトという名前、記憶から消えてました。
昔、どんな演奏聴いたかな、くらい記憶がありません。

カラヤンと同世代でしたか。

カイルベルトはカラヤンとは対極ともいえる芸風で、スマートさや華麗さとはほとんど無縁でしたがいかにも純ドイツ的な純朴さと質実剛健さが持ち味でした。それは当然ベートーヴェンやブラームス、ブルックナーの交響曲等の演奏に生かされましたがそれ以上の適合を聴かせてくれたのがワーグナーやＲ・シュトラウスのオペラでした。近年再注目されたニーベルングの指輪(ショルティ以前にステレオ録音され、超豪華キャスティングや指揮の素晴らしさでかなり話題になりました)や「影の無い女」などは不滅の記録と言えましょう。

日本でもかつては非常に親しまれ、Ｎ響へ幾度も客演しライブ録音もCDで残されています。その他にもライブ音源が発掘され、私の聴いた中ではブルックナーの８番(ORFEO)が特に素晴らしいと思いました。

ちなみに、ドヴォルザークにも素晴らしい演奏が遺されております。テレフンケン(今のテルデック)に録音した「新世界より」と、ヘルシャーと組んだチェロ協奏曲はいずれも超名演です。意外に思われるかも知れませんが。