DX超合金 劇場版 VF-1S ストライクバルキリー (一条輝機) メカニックエディション、「TAMASHII NATION 2023」の開催記念商品です。
同じく開催記念商品だったフリーダムの方が目的だったのですが、ふと「こっちも申し込んでみるか……」と軽い気持ちでボタンを押したところ、見事に2つとも当選してました。嬉しいけど出費がすごい。
開催記念商品は特殊仕様のパッケージも見どころのひとつなのですが、この商品は黒と赤だけ色をコグラデーションを配置するというコンセプトみたい。
自分の好みでは無いですが、普通の商品でこんな何の説明もない誰も手に取らないようなビジュアルデザインをしないので、記念商品的な特別感はありますね。
外のカバーを取ると、本当の外箱が現れます。
こちらはシックな色合いで、高級感があります。
裏側には、のぞき穴があって、ストライクパーツの内部メカを再現してあるところが見える仕様になっています。スペシャルパッケージでテンションが上がりますね。
この商品は店頭に並ぶことがないのですが、もし並んだとしたらこの中身が見えるパッケージなら爆売れしそう。作りが精密なのでロボット好き・内部メカ好きにはたまらないですね。
開けてみたところ。オプションパーツの数が多いのでもっとブリスターパックが多いと想像していたのですが意外に質素。バルキリー本体も差し換え無し変形ということもありシンプルにまとまっています。指が稼働するので他に手首パーツも必要ないのですが、変形後の縮尺やバランスが気に入らない人受けに、「拳」「武器持ち用」「開き」の3種類が余分に入っています。
説明書。パッケージと統一感があります。開くと裏表紙と併せて1枚の絵になっています。
マニュアルにもコストがかかっており、全ページがフルカラー。
VF-1J の変形機構は、さすがに40年以上前に考案された機構なので複雑ともいえないのですが、説明書では該当パーツを赤く塗るなどなるべく分かりやすく手順が示されています。
パーツの移動がイメージできるので、そこまで難しくないのですが、やはり難解といえば難解。
ようやく本体の紹介。VF-1S バルキリーです。このシルエットめちゃくちゃかっこいいですよね。
実在するアメリカ海軍の戦闘機 F-14 トムキャット をモチーフとしており、現実の戦闘機がロボットに変形「できる」という概念に TV シリーズ放映当時は衝撃を受けたそうです。
今でこそ「トランスフォーマー」などで変形は馴染みになっているのですけど、玩具メーカーがスポンサーとなるテレビ番組で、マーケティング的に売れないといわれる「戦闘機」「宇宙船」というキーワードでこれをやる勇気よ。
ファイター形態は、まさにリアルな戦闘機というシルエットで、現実の工業デザインとしてもおかしなところがない造りになっています。
細かいところにロック機構があり、パーツがぽろぽろ取れるところが無いというのもこの製品のすばらしいところ。技術の到達点、完成されたバルキリーというかんじです。
ひっくり返した背面からみたところ。違和感のないビジュアルで、これがロボットになるというのも信じられないくらい。めちゃくちゃ美しいです。
デザイナーの河森氏によると、両腕の収納方法を思いついたことでこのファイター形態&変形が実現したといえるのですが、この腕の変形位置はいろんなメカニックデザインでも流用されるくらい汎用性が高い「発明」ですね。
確かに両腕と両脚の収納が変形ロボットの肝といえますね。
フラップというかフラッペロン? になるんですかね。主翼の後方部分もちゃんと稼働します。
細かい。
地味にびっくりするんですが、この可動は別にいらん気がする。
コクピットハッチが開いて、フィギュアを搭乗させることができます。
このギミックは嬉しい。なんとなくテンションあがりますね。
人が乗って操縦しているというロマンがそうさせるのか。
パイロットフィギュアは、主人公・一条輝のカラーリングがされています。
造りは精密と雑のちょうど合間くらいのいい塩梅で、ぎりぎりクレームができないクオリティなかんじです。悪くはないけど、欲言えばもうちょっと綺麗なの欲しいな、みたいなかんじ。
さっそく搭乗させます。足を突っ込むことでコクピットの中で上手にひっかかり固定されます。
キャノピー部分に「1st lt. Hikaru Ichijo」と筆記体で書かれており、よく分からなかったのですが軍事用語で 1st lt. = First Lieutenant(中尉)という意味らしいです。
劇場版では VF-1S 型は小隊指揮用の機体とのことなので、専用機になるとここに名前が貼られる文化があるってことですかね。しかし昇進する度にこの部分は書き換えられるんだろうか。
コクピットの中のコンソールも着色されそれっぽく作りこまれています。現代の戦闘機では複数の計器パネルが並んでいるのが一般的なようですが、マクロス劇場版では一画面での液晶画面に様々な戦術情報が表示されるようなかんじでした。なお、サイドパネルらしきところに操縦桿らしき突起がありフィギュアにそれを握らせるとちゃんとした姿勢になります。
脚部だけを展開させ、ガウォークファイター形態に。
便利なので劇中でも一番登場回数が多そうですが。
ちなみに説明書には機体上部の「エアブレーキをまず開き…」と記述されており、実際の劇中変形で原則してからの手順を踏まされるのですがエアブレーキを開くことにもちろん意味はありません(※次の手順でしれっと「エアブレーキを閉じる」とある)。いや担当者のマクロス愛が深いのは分かるけども。
手を出してガウォーク形態に。ロボットにならなくてもこの形態の方がメリットしかないはずなのですが、玩具が売れなきゃしょうがないのでリアル志向はあまり考えない。
この商品を手に取るまで知らなかったのですが、両腕のポジションが機体中央から外側に移動するだけでなく、細かく前後にスライドしているのだと初めて知りました。
確かにスライドしないと収納がきれいに収まらないのですが、そこまで綺麗に設定しなくてもよかったんじゃないかなと。
強度が必要な部分に金属が使用されており、とてもしっかりしています。
ただこの状態で動かすとあちこちでパーツが外れたりで、暴れ方がひどいです。
ポーズを固定して飾るぶんにはなんの問題も無いですね。
背面のすっかすか感がリアルロボットにかけるところではありますね。
腕部を稼働させるための機構や股間を支える重量と出力がどこから来るのか分からない。
メカニックデザイン的には背面に背負うブースターを分厚くさせたりでそれらの辻褄を合わせるところを、バルキリーは実在の戦闘機に似せるためにその手が使えないという。
変形デザインへの挑戦は面白くリスペクトもあるのだけれど、そこだけ残念ですね。
バトロイド形態。若干、等身がおかしいのはファイター形態を主としてモデリングされているからだと思います。VF-1 は玩具でのミリ単位の寸法と整合性までとられていない時代だからこそ実現できたデザインだなと思います。でも実際に変形できる玩具を当時販売できたっていうのがすごくね。
バトロイド形態ではさすがに最近のガンプラ並みに動かすことはできないのですが、各関節がちゃんと動くように設計されており、ポージングにこだわらずガシャガシャ触って遊ぶくらいなら充分な可動領域があります。
こんな貴重な商品でそんなことしないけど。
バトロイドを背面から見たところ。
主翼がきれいに折りたたまれて一枚の装甲版みたく見えるところが好き。
よくよく考えたらバトロイド形態って、背面の翼と股間の形状から「座る」というムーブが絶対にできないデザインですね。いや知らんけど。
戦闘機の機体を2つに折ってるので、胸上部に隙間ができるはずなのですが、そこを胸上部カバーというパーツを展開することで上手に隠しています。細かいところで突っ込まれないようにするためにされたデザインがうまいですね。無理してないというか。
等身は変ですけど、ちゃんとロボットと定義できる可動とスタイルを保っていて、非常に素晴らしいデザイン。変形できるところもポイント高いですが、ガンダム等に無い魅力も多いですね。
このどくろマークの付いたキャノピーカバーがどこから出てくるんだと不思議でしたが、胸装甲版の裏側に隠れていて変形時に引き出してセットしています。
そして、ファストパックを装備したストライクバルキリー/バトロイド形態。
正式名称はファストパック(Fuel And Sensor Tactical-Pack)ですが、運用する兵士たちは装備状態を「スーパーバルキリー」という愛称で呼ぶため「スーパーパーツ(スーパーパック)」という呼称方法もあります。
なお、テレビ版でスーパーバルキリー初登場時には仲間のピンチに「ブービーバックを出撃させろ、整備班にはそれで分かる。パイロットには一条中尉を!」と艦長が非番中の主人公を呼び出し緊急発進させるセリフがあり、ロールアウト前の新装備で開発コードが「ブービーバック」だったことが分かります。
各パーツははめ込みようのスリットが最初から設定されているため、簡単にぱちんと装着しロックされます。着脱も楽でしっかり固定もされて素晴らしい。
動きを邪魔しないこともそうなのですが、ファイターとバトロイドの両方の形態に対応しているところ良いですね。だがしかし変形を邪魔しないとはいってない。いっかい外してから変形させた方が絶対に楽です。
ファストパックは透明なカバーになっていて内部メカが透けてみえるスケルトンになっています。
普通の透けないカバーに付け替えることで通常のストライクバルキリー仕様にすることも可能。
まぁ内部メカが見えた方がディスプレイ上は面白いので透明な方を選ぶけど。
カバーは外すことで内部メカを露出させることができます。
ゴールドで塗装されているパーツもあり、これはチタンのマテリアル感を演出してるみたい。
このパーツは脚部ファストパックなのですが、反応エンジン用大型プロペラントタンクで、いわゆる増槽となるようです。バルキリーが長距離運航距離が弱点なので、それを補うための装備みたいですね。
そうすると、ここで見えてる内部メカは燃料タンクらしい。
スーパーバルキリーとストライクバルキリーの主な違いが、この背面の マウラー Rö-X2A 2連装ビームカノンを装備しているかどうか。
ストライクバルキリーはスーパーバルキリーが通常装備となった劇場版で隊長機を視覚的に差別化するために設定された劇中装備で、設定上はコスト高で戦略用途の問題でわずかしか実戦投入されていないことになっています。
この連装砲は8発しか撃てない設定で、戦艦主砲のような運用を想定しており、対艦戦で敵艦外部装甲に穴を開け、そこに部隊が突っ込んで内部から攻撃するという戦術をとるためのもののようです。つまり射撃精度より操縦技術を要求されるのですね。
劇場版のラストでブリッジ近くで護衛待機していた主人公機がブリッジに敬礼して敵艦に突貫するハイライトシーンが有名ですが、なぜ主人公にこのストライクバルキリーが与えられ、なぜあの単騎突撃シーンになるのかが点と点がつながる設定ですね。はやく言えや。
なぜ連装砲を扱うのがエースパイロットだけに限定されている設定なのか不思議だったのですが、熱核エンジンを流用した高出力ですが収束する方法がないため射程が短いという設定もあり、それゆえに敵戦闘機を排除・回避しつつ敵艦に接近する必要があるため「扱いが難しい」という装備らしい。
バトロイド形態時にも正面に向かって撃てるギミックが不思議だったのですが、こんな感じに折れ曲がってるのですね。納得しました。
これが対艦攻撃用装備ということも初めて知りました。
砲身はカチカチとロックしながら可動するのでポーズも付けやすく、へたることもありません。
ストライクパーツ装備のガウォーク。スーパーパック、ストライクパックはもともと火力や航続距離の弱いバルキリーをパワーアップさせるプランでしたが、確かにめちゃくちゃ火力上がってるイメージありますね。こんな巨大なもの背負ってるとは。
左側の透明なウェポンパックは HMMP-02 マイクロミサイルポッド。
マイクロミサイルをポッド 1基につき 24 発発射するらしい。内部メカを見ると4つの発射口があるので、それぞれ 6 発を連射している計算になりますね。主翼に付ける四角いポッドである UUM-7 マイクロミサイルポッドが5連装×3発 の15発なので、それ以上の火力にはなりますね。
ファイター形態にストライクパック。絶対に大気圏内での空戦は無理そうな空力抵抗と重量ですが……。しかしミサイルポッドとかおまけで付けてくれればフル装備ができるのに残念。
ストライク装備だと尾翼を折り曲げて、脚もまっすぐにできないので少し空間戦闘機としてのデザインバランスが悪いのですが、なんか強化型としてかっこいいイメージはします。
ランディングギアも精密で、素材感も良いです。
記念品として飾っておくにもってこいの商品ですね。
アクションフィギュアではなく、動かせる鑑賞アイテム
オーダーメイドで製作され博物館に展示されるような出来栄え、というと大袈裟ですが。
もし仮に VF-1S が実在し過去に使用されていたとしたら、こんなレプリカが制作され博物館にひっそりと展示されているのではにでしょうか。
内部メカが見えるスケルトン形式は今までかっこいいと思ったことは無かったのですが、この商品は内部メカ表現も素晴らしく、リアル感のある素材や塗装がしてあることもあり、飾るに相応しいアイテムになっています。
バンダイというメーカーが技術をお披露目する記念品として相応しい。
僕は劇中で整備されている姿がメカの本当の姿と解釈しているので、飛行形態で空母に格納されているバルキリーはファイター形態がデフォルト。
つまり、ファイター形態で飾るのが相応しいと考えます。
ポロポロ外れるパーツや尖ったパーツが無い
けっこう貴重品なので、パーツをなくさないように、埃が付かないように、完璧に保存したいですね。保存するだけでなく、ちゃんと鑑賞したいですね。
公式価格
公式から直に購入する方式なので価格は選べないのですが、それでも買って良かったなという気持ち。
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購入金額
33,000円
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購入日
2024年05月25日
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購入場所
プレミアムバンダイ
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