saxaのSB2000stdというサーバー機をヤフオクで買ったら、なんとコレでした。
ストレージ、メモリ、CPUは抜き取られてましたが、他はほぼ完品。
これは何?
SaxaというメーカーがSB2000stdという製品に使っていたコンピュータです。
IP電話などを販売してるメーカーのようですが、通話記録などを記録するためのサーバー製品だったようです。詳細は不明。
ハードウェア的にはSuperMicroのベアボーンをほぼそのままだった様子。
SYS-5037C-iという構成です。
ケースと電源:SuperChassis 731i-300B
マザーボード:X9SCL(今回のはX9SCL-F)
LCDとスイッチのパネルもついてました。
写真などから判定するに「MCP-220-00095-0B」というオプションパーツのようです。
SuperChassis 731i-300Bについて
当時のサーバー用としては小型だったと思われるケースです。
5インチベイが2段、3.5インチHDDベイが4段あります。
今回の個体は5インチベイ上側にMCP-220というLCD/スイッチのパネル、下側に光学ドライブ、
3.5インチベイらしき空間がありますが、フロントパネルはUSBコネクタになっています。
HDDベイは90度回転式で、メンテナンス時に作業しやすい構造になっています。
電源もSuperMicro製で300Wのがついてます。
ゲーム用ではないので、こんなものだったんでしょう。
ケースファンは9㎝の排気ファンが1個。
なんとNidecの4ピン(=PWM制御)タイプです。業務用らしいですね。
ちなみにケースからマザーボードへ伸びる配線は専用フラットケーブルです。
他社製を使うならジャンパケーブルなどで工夫する必要がありそう。
X9SCL-Fについて
サーバー、ワークステーション用のマザーボードです。
CPUはXeon E3の無印とV2系、Core i3-2100系に対応しているとあります。
……が、Saxa SB2000stdではCeleron G2120を搭載してたので、SandyBridgeかIvyBridgeなら割と何でもよかったみたいです。
メモリはDDR3がDDR3-1066/1333対応が4本。
Xeon用なのでレジスタードメモリも対応してます。
1本で8GBのメモリを用意すれば、最大で32GBまでいけます。
またメモリスロットの向きが通常と異なり、横向きになります。
※同型のマザーボードを使った1Uサーバーがあったようなので、空気の流れを妨げないためでしょう。
拡張スロットはPCI-E 2.0のx8が3本。
物理的には4か所あるんですが、1か所だけコネクタが実装されていません。
理由は不明。ちゃんと4か所ともコネクタをつけたタイプもあるみたい。
SATAコネクタは充実の6個。
さらに基板上にUSBコネクタ。ライセンスキー用のドングルなどをつなぐ用途でしょうか。
CPUクーラーも付属してました。
こちらもNidecのファンを搭載したSuperMicro純正品。
形状はIntel純正品と同じですが、割と重たい。
中心部に銅を埋め込んでるみたいです。
サウンドカードはありません。
シリアルポートがついています。UPS用でしょうか。
LAN端子が3系統ありますが、1系統は管理用チップへの接続で、残り2系統が通信用です。
この辺はサーバー用らしい設計です。
マザーボード上に見慣れないチップがいくつかあるので、おそらくネットワーク上からメンテナンスできるんだと思います。
どう使う?
実はあまり考えてませんでした。
今更SandyやIvyのCPUとDDR3メモリにお金をかけて復活させてもなあ?と。
メモリだけで6千円ぐらい、CPUもピンキリですが2千円~5千円ぐらいはかかります。
余ってるパーツあげるよ!って方がいたらチャレンジできそうですが。
過去にレビューで使ったRyzen 3 2200GがMicroATXマザーボードなので、転用はできそうです。
オンボードGPUなら電源は転用できそうですが、ビデオカードには容量が足りません。
そもそも補助電源ケーブルがないし。
ガワだけ使うなら中身は割と何でも入りそうですが、吸気ファンの増設はマストですね。
電源スイッチなどの配線をコンバートする必要がありそうです。
最悪電源スイッチだけでもいいですが。
NASとして使うなら、SATAポートが4つあるMini-ITXマザーボードとかが必要かも。
CPUがオンボード固定の機種とかでいいかもしれません。
中古のSuperMicro製とかがあれば、そういうのでいいかもですね。
かもみーるさんのコメントを受けて、ちょっと調べてみました。
1:SATAポートが3Gbpsなのは遅くないか?
→SSDだと影響あり。HDDだとシーケンシャルで影響あり。
RAIDとかで細かい読み書きがあるなら影響ありそうだけど、普通はなさそう。
2:PCI-Express 3.0 x8
→3スロットあるうち、1スロットだけPCI-Express 2.0のx4スロットでした。
USB3.0拡張カードが刺さってるのが2.0のx4スロットぽい
ストレージとしては問題なさそうです。
ただメモリの最大容量が低いのでメモリがたくさん必要になる用途には向かないですね。
レジスタードメモリのニッチなやつで1枚16GBが最大みたいなんですよ。
それを4枚載せて64GBが見えてくる範囲の最大値。
入手性や単価を考えると、割に合うか微妙になってきますが。
あとマザーボード側の情報だと8GBを4本の32GBが公式の上限です。
ヤフオクで部品調達をしています。
Core i5-3330というのが送料入れても1千円せずに落札できました。
動くかわかりませんが、まあお試しには十分でしょう。
合致するDDR3メモリもヤフオクで探してますが、争奪戦ですね。
安い出物がなかなかないです。
前は2GBのDDR3メモリを1ダースほど持ってたんですが、仕事場の廃棄PCを再生するときに使ってしまって手元に残ってません。廃棄せずに遠隔メンテナンス用の端末に再利用しました。
書いてて思い出しましたが、廃棄PCから1GBのDDR3メモリを拾い出してました。
もしかしたら使えるかも。
部品集め
部品を探し始めています。
ヤフオクで、ですが。
CPUは1個落札できました。
i5-3330、4c4tの程々モデル。
RAMはいくつか入札中。
2GBや4GBの安価なものを中心に。
8GB4本の32GBセットも見つけましたが、4千円+送料。
サーバー用DDR3メモリだと容量が大きくても安いんですけどね。
i5だとECCメモリ非対応が多いので、使えないです。
CPUとメモリを入れたけども
Core i5-3330と、DDR3メモリを数枚入手したので実際に入れてみました。
PC3-12800Uと書いてあるので、おそらくアンバッファードタイプのメモリ。
電源を入れるとビープ5回+長いビープ1回。
マザーボードのマニュアルによるとメモリエラーとのこと。
CPUについては「Single socket H2 (LGA 1155) supports
Intel® Xeon® E3-1200 & E3-1200 v2
series, 2nd and 3rd Gen Core i3
processors***, Pentium, Celeron」
と。
i5は非対応かもしれないです。
RAMについては「Up to 32GB DDR3 ECC 1333MHz /
1600MHz*** UDIMMs in 4 sockets」
うーん、若干自信ないな。
もしかしたらなんですが、
メモリ:ECCメモリ必須
CPU:ECCメモリに対応したもの
が必要なのかも。
1個ずつ確認しないといけないですが、確かi3にもECC対応のものがあります。
部品選びにミスったようです。
とはいえ、少なくともPOSTエラーが出るぐらいには電源とマザーボードは動く状態ということがわかりました。
部品集め(2)
今度はXeon E3-1220V2と8GB分のレジスタードメモリを落札しました。
V2といえども1220より上は奪い合いな感じです。安くて数が出てるのは1220V2だけな感じ。
レジスタードメモリも割安とは言え、容量の大きいモジュールはサーバー用とかに使いたい人がまだまだいるのか、競争率は高い感じです。
なので割り切って低容量なものを買いました。2GBだとほぼ一発で落札できます。
1GBのもありますが、さすがに少なすぎるのでパスしてます。
そのあと、さらに4GBx4本、8GBx4本も落札できてしまいました。
もっとてこずるかと思ったんですが、波があったんですかね。
この2つは同じ出品者だったようで、まとめて処理できないか依頼してます。
CPUグリスも新しいのを買いました。
アイネックスの普通のグリスです。
猫グリス02は固すぎて塗りにくいので。
Xeonとレジスタードメモリを投入するも
症状変わらず。
短ビープ5回、長ビープ1回。
メモリエラーです。
メモリ1枚でも、4枚でも、全部外して0枚でも同じ症状。
マザーボード、それもCPUからメモリの近辺に問題がある気がします。
やっとPOSTできた
日記でアドバイスをもらい、PC3-10600”E"のメモリを購入しました。
2GBの6本セット、送料込みで1500円ぐらいでした。
問題なくブートできました。
BIOSがカスタマイズされてるため、POST時にSAXAのロゴが出ることを確認。
HDDなどを接続してないのでブートはできません。
ジャンパを1か所変更することでIPMIを有効にできる様子。
LAN端子が3か所あるのがおかしいなと思って調べてましたが、この辺はサーバーですね。
BIOSで時計を2022年に設定しようとしたらハングしました。
2021年に出たBIOSがあるようなので、入れてみます。
BIOSの更新に一苦労
BIOSが2.0bだったので、最新版の2.3まで更新することにしました。
……が、うまくいかない。
2日ぐらい試行錯誤して、以下の方法でうまくいきました。
・マザーボードの電池を取り外す
・数分放置して、時計をリセットする
※RTCが2021年より前じゃないといけない、という罠がありました。リセット後は2012年
・USBメモリを用意する。今回は8GB。1GB以上あればいい
・Rufusをダウンロード
・RufusでFreeDOSをUSBメモリに書き込む
・SuperMicroからBIOSをダウンロード
・ダウンロードしたZIPを展開してUSBメモリのルートにフォルダごとコピー
・USBメモリからブート
・AMI_2.BAT <BIOSファイル名>で書き換え
・USBメモリを取り外す
・再起動
結局どう使ってる? →iSCSIの実験用
評価版のWindowsServer2019を入れて、iSCSIターゲット(データ領域を提供する側)になっています。
OS用に64GBのSSDをつけました。
光学ドライブ用の電源とSATAケーブルを転用してます。
データ用にHDDを2個いれました。
OSの記憶域スペース機能を使って連結し、1個のドライブとして認識してます。
SATAケーブルを足せば4個までは入れられそうです。
2ポートNICとUSB-LANアダプタを追加して、合計5ポートのLANを用意しました。
オンボードと増設NICの4ポートはiSCSI専用で、通信用と違うセグメントです。
LANハブも2系統用意して、通常ネットワークとiSCSI用をわけました。
iSCSIイニシエータ(実際にアクセスする側)も合計3ポートのLANを用意し、うち2ポートをiSCSI専用にしました。
2ポートNICを2枚ゲットできたので、割と簡単に構築できました。
2×4で8系統のマルチパス接続でiSCSI接続して書き込みテストしました。
結果、HDDの限界まで書き込み速度が速くなり、Windowsのコピーダイアログで130MB/sとか観測してます。
ギガビットイーサの限界を超えてますが、これがマルチパス接続の効果みたいです。
今回は単純なファイルコピーでしたが、実際の現場だと仮想マシンのストレージディスクとして使ってたみたいです。
数千円で勉強用の環境が構築できたと考えれば、悪くはなかったのかも。
-
購入金額
3,000円
-
購入日
2022年02月01日
-
購入場所
ヤフオク
かもみーるさん
2022/02/02
ストレージでSSDを使うなら、PCI-E 3.0 x8スロットでなんとかすべきでしょうが・・・。
https://www.supermicro.com/products/motherboard/xeon/c202...
jakeさん
2022/02/02
ブート用とキャッシュ用だけ拡張スロットに直接挿して、他は遅いの覚悟で使うとかかなあ。
産廃というには使い所がありそうなのがなんとも。