本の蟲。
実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
GYARI(ココアシガレットP)。ボカロ曲が「ボカロ曲」として成立した時代から活動するPだが、第一期ボカロブームと言える2010年を挟んだ前後数年の時期に、自己の同人活動と合わせて、いろいろな活動をしていた。メジャーレーベルから出たボカロ楽曲コンピアルバムへの参加、交流のある他のP楽曲のイメージイラスト作成、ヴォーカリストと組んだユニット活動など...
それらの活動の「ビジュアル的」補強をしている同人誌が本作。2013春までの動画やイラストのまとめ本で、2013年4月の「THE VOC@LOiD 超 M@STER 24」で頒布された。
CCVW 2013 SPRINGはCocoaCigaretteVisualWorksの新作?
CCVW 2013 SPRINGというのが、このフルカラー同人誌の題名だが、CCVWの下にはCocoaCigaretteVisualWorksと印刷されており、意味合い的には2011年に出されたCocoaCigaretteVisualWorks
の続編?というようなモノだと思われる。
ただ、CocoaCigaretteVisualWorksが空いた2日間のスケジュールで造られた突貫本という感じがするのに対して、フルカラーのこの本は、より力が入れられているのが感じられる。
まずVOCAJAZZコンピレーションアルバム“the VOCAJAZZ vol.3”
に収められた「My Sword」のイメージイラスト。例によって、鏡音リンを中心とするジャズカルテット(レン込み)を中心とするいつものメンツだが、他のメンツとして、GUMIがサックスに、(巡音)ルカ姐さんがペットに、(結月)ゆかりがパーカッションに割り振られている。通常の「GYARIワールド」では、ゆかりはカウベル担当なので合致しているが、ルカ姐さんは変拍子ラッパー、GUMIはイラストレーターということで、「演奏」には参加しない設定。その違いが、ちょっとパラレルワールドっぽくて楽しい。
「Yuzuki Yukari」は、2012年の冬コミでリリースされた結月ゆかりオンリーコンピアルバム“月の詩 II - ツキノウタ -”
に収められた「月旅(つきたび)」の絡みで取り上げられているが、「GYARIワールド」では「マイクラ好きなとぼけた廃ゲーマー」という設定のゆかりのキャラが良く出た絵になっている。
「Go Ahead」は、ボカジャズ焼肉支部として?GYARIとは交流が深いギタリストでボカロPでもあるなきゃむりゃの曲
で、この曲に使われたイラストが載せられている。どうやらこのイラストはニコ生で作業配信しながら描き上げられたものらしく、実はいろいろなシカケがあるようだ(どこかに「焼肉支部」の看板があるとか、群衆の中にGYARIのアイコンのシルエットがあるなど)。
GYARIの画は、このあと、より線が細く、よりイラストチックになっていくのだけれど、それへの転換点とも言えるタッチ。まだ従前の「ペン」で描いた劇画調のテイストも残ってはいるが、全体的に洗練されて楽曲イメージと合ってきた感じ。
そういう意味では「近年の」GYARIの画にホレた人も気に入るはずの作品集です。
【内容】
B5正方形 / 36P / フルカラー / イラスト集RING
・My Sword
・Yellow Star Beats
・Stand alone
・Yuzuki Yukari
・Toranoana Spring Music Fair 2013 03
・Go Ahead
・Nakyamurya
・Rina
・the GYARI
元となった曲を識っていれば...
その世界観を増強する。
そうでなければ、単にボーカロイドオリジナルイラスト集として楽しむのもアリ。
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購入金額
300円
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購入日
2017年07月08日
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購入場所
駿河屋
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