まずはこちらの楽曲をお聴きください。
私より少し上の世代の方であれば、どこかで耳にしたことがあるのではないかという大ヒット曲「Rock Me Amadeus」です。アルバムバージョンで聴いた方は、こちらが近いかもしれません。こちらは米国市場向けにリリースされたRadio Editとのことです。
オーストリア人のファルコというミュージシャンが、映画「アマデウス」から着想を得て発表した楽曲が、このRock Me Amadeusでした。タイトルにある「Amadeus(アマデウス)」とは、勿論ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのことです。
この曲は本国オーストリアと西ドイツ(当時)で火が付き、全米・全英チャートでも1位を獲得するなど世界的ヒットとなります。実は全米チャート(ビルボード誌)において、ドイツ語主体で歌われた楽曲が1位を獲得したのはこの曲が初めてだったとのことですし、後のラップ・ヒップホップに分類される楽曲としても、初の世界的ヒットを記録したと言われています。
彼はこの曲の前後もドイツ語圏ではコンスタントにヒット作を作り続けていたのですが、世界的なヒットとなったのはこの曲だけでしょう。
そして彼は1996年にドミニカ共和国へと移住したのですが、そのわずか2年後、自動車運転中の事故により、40歳の若さでこの世を去っています。その後もドイツなどでは彼をテーマとしたミュージカルや伝記映画が制作されるなど、ある意味伝説的な存在となっています。
実は昨年のRecord Store Day(Black Friday)でリリースされたレコードの中に、ファルコがこの曲の前に発表していたシングル「Junge Roemer」のEP盤があり、買おうかどうか悩んでいるうちに売り切れてしまったということがありました。それからどうも彼の存在が頭の中に引っかかっていたところで、たまたま彼のオールタイムベスト盤となる、生誕60周年記念作「Falco 60」の特売品を見つけてしまったので、何となく買ってしまったというわけです。
以前から彼のアルバム「Rock Me Amadeus」(3作目「Falco 3」の日本仕様盤)は持っていたのですが、タイトル曲は米国版のRadio Editに近い「The Salieri Version」で収録されていたため、こちらはシングルでリリースされたバージョンが収録されていて、被る心配も無かったわけです。
やはり独特の世界観
収録曲は次の通りです。
Disk 1
01. Ganz Wien
02. Der Kommissar
03. Maschine brennt
04. Junge Roemer
05. Hoch wie nie
06. Rock Me Amadeus [The American Edit]
07. Vienna Calling
08. Jeanny
09. Manner des Westens - Any Kind Of Land
10. The Sound of Musik [Single Edit]
Disk 2
01. Emotional
02. Coming Home (Jeanny Part 2, Ein Jahr Danach)
03. Body Next to Body
04. Wiener Blut
05. Data de Groove [Human Version]
06. Titanic
07. Monarchy Now
08. Nachtflug
09. Out of the Dark
10. Egoist (Remix)
はっきり言って、ドイツ語で書かれているものが多いので、あまりよくわかりません。一応大学時代第2外国語はドイツ語を選択していたのですが…。
どういう理由があるのかは知りませんが、ジャケットデザインもレコード自体も、とにかく黄色が基調でデザインされていて、かなり派手な印象を受けます。
音質的にはデメリットの方が多いカラーヴァイナル盤です。もっとも、リマスターを受けていることもあり、見た目から受ける印象よりはまともな音が出てきます。
さて、まだ十分に聞き込んだわけではありませんが、基本的には以前から持っていたアルバム「Rock Me Amadeus」から受ける印象と大きく変わることは無い、ファルコらしい楽曲が並んでいるといえます。前述の「Junge Roemer」もリマスター版できちんと収録されていますので、買い逃した7インチEPの代わりには十分なるでしょう。実売価格もそれほど大きくは違いませんし…。
もし、楽曲に興味がおありであれば、CDであれば比較的安く安定して流通していますので、そちらを入手されることをお薦めしておきます。
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購入金額
2,365円
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購入日
2020年02月06日
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購入場所
HMV
mickeyさん
2020/02/07
確かに耳に残る曲ですね。
亡くなっていたとは知りませんでした。
昔、よく深夜のラジオを聴いていてそこで
聞いていたように記憶しています。
jive9821さん
2020/02/08
一時期は洋楽が流れる番組では、ほとんど必ずかかるほどヒットしていた気がします。
当時小学生でしたが、この曲はかなり強く印象に残っていました。
彼が亡くなっていたのは、数年前に偶然調べて知っていましたので、それも含めてオールタイムベストを買う動機になっていたのかもしれません。