映画・この世界の片隅に
今もロングランが続いている名作 100年残る作品だと思っております。
プロパガンダ映画でないのはもちろんですが、ただの反戦映画という括りにも入れたくない。
広瀬すずさんという方が見た1945年の8月を 淡々と、時にユーモアを交えつつ
市井の人々の様子も含めて
戦争の記憶を持つ者にも、持たない者にも、時代を伝えてくれる映画でした。
その映画をモチーフにしたグッズが、広島県呉市の海上自衛隊制服・グッズを製作販売している
「株式会社・制服のフジ」から出ております。
これは先日広島県呉市を観光のために訪れた子供が「おみやげに」買ってきてくれたものです。
戦艦大和
私は、この名作を反戦映画としてだけの形では捉えておりませんので、
ほんとうは「のんびりしたすずさん」の絵柄が欲しかったです。
でも、製作販売元が「制服のフジ」さんですので、絵柄として軍関係にモチーフを求めることは理解できます。
映画内で「すずさんと夫の周作さんが呉港に帰ってきた戦艦大和を見守るシーン」
周作がすずの肩に手をやり、引きよせ 一言
「呉へお帰りいうたってくれ、すずさん。」
背景はただただ平穏で美しい呉の港。 ゆっくりと進むその威容。
ひとつの街より多くの人々が船の中で生活しております。
いわれなき疑いを憲兵に掛けられる前のすずさんは、大き目のスケッチブックで 港の様子を
絵にするのが好きでした。
その一件のあと、
周作がすずさんに「この手帳をつかえ」と小さなそれを渡してくれますが
その裏表紙は不自然に切り取られております。
映画では直接それに触れるシーンは除外されておりますが、
ぜひ原作コミックスをお読みになり
その意味を知っていただきたい と思います。
大和ミュージアム
私は2009年に広島地方を観光旅行しており、その時に呉の大和ミュージアムも訪れました。
その展示「政治色は薄く、反戦だけを声高に打ち出すものではない」と感じました。
訪問者がそれぞれで考える資料が提供されます。
あの時代に私たちの先輩が 素晴らしい技術を持っていたことに誇りを感じます。
琵琶湖に沈んでいた個体を修復し、展示されております。
解説をよく見ると、主翼部ですら応力を受けない部分には柿渋で固めた和紙が利用されているとか。
ノーステップと書かれていた場所がそれに相当するのでしょう。
操縦席の椅子のクッションは薄く、パイロットの尻の肉、もしくは精神力でそれをカバーしろということでしょうか。
しかしゼロ戦や戦艦大和、
(その本物は連合軍の手により廃棄処分となりましたが)模型の伊号潜水艦などからは
設計者・製造者・それぞれの技術者の魂を感じ取ることができます。
しかし
終戦間近に製造された 人間魚雷回天は その溶接跡が、、、潜望鏡の精度が、、、
間近で見ると 悲しくて
涙がでます。
物にも魂が宿っていることがよく解ります。
13日夜に池上彰スペシャルとして放送された番組でも ここ大和ミュージアムが紹介されていました。
広島の平和記念公園と共に ぜひ訪れていただきたい 素晴らしい施設でした。
今は玄関ですずさんがお出迎えしてくださるのかな。
-
購入金額
1,400円
-
購入日
2017年08月頃
-
購入場所
おみやげ
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。