2010年作品。92分。原題 "The People vs. George Lucas"
あらすじ
………なんてものは本作品にはございません。(^_^;)
これは、子供の頃に「スター・ウォーズ」オリジナル三部作を見て人生を誤るほどのファンとなり、その後1990年代からの「スター・ウォーズ特別編」三部作、さらにはエピソードⅠ・Ⅱ・Ⅲに憤った経験のあるファンたちを通して描く、ドキュメンタリー作品です。
ご存知ない方の為に基本的なご説明から。
知っている人は飛ばしてください。
なお、念のため申し上げますが、私はご幼少のみぎりにオリジナル三部作を見て大ファンとなり、特別編の変更点は気に入らず、新三部作は1作目に多少の残念感はあるものの必要性として納得し、エピソードⅢは大好きという人間です。
さて、2015年12月に新作エピソード7が公開されて話題のスター・ウォーズですが、元々は1977年「スター・ウォーズ」、1980年「帝国の逆襲」、1983年「ジェダイの復讐(後に『ジェダイの帰還』と改題)」が公開されました。
当初からエピソード4で始まっていることから、前段であるエピソードⅠ~Ⅲ、そして後日談であるエピソード7~9が構想されていることがメディアで発表されていました(後にルーカスは「エピソード7~9なんてひと言も言ってない」と否定してますが)。
その後、肝心のエピソードⅠ~Ⅲは作られず、オリジナル作から20年の時を経て、特殊鋼株を作り直してオリジナル三部作の「特別編」なるものが公開されます。
この特別篇において、ルーカスが色々と特殊効果以外にも変更点を加えたことから、ファンの間に不満が噴出します。
私も特別篇は認めていないタイプです。
しかしながらあくまでもルーカスは「特別編こそが正編である」として、オフィシャル的にはこちらが現在ではエピソード4~6とされています。
そして1999年から、満を持してエピソードⅠ~Ⅲが順次公開されたのですが、ここでも本編で描かれたことを巡って、オールドファンからは不満が続出しました。
個人的には、私も「えっ!?」と思った部分もあれば、「まぁ導入部だから仕方がない」と自分を納得させた部分もあります。
という訳で、本作品は、「オリジナルを愛してやまないがために特別篇が許せず、なおかつ新三部作も良いとは思わない」人たちへのインタビューで構成されております。
ですから、オールドファンは「わかるわかるぅ~~!」「そうだよねぇ~~~!!」と共感する部分もありますし、人のふり見てわがふり直せではありませんが「それはちょっと違うだろ」とか「いや~~…単なるファンなのに自分勝手だな~~」と思える部分もあります。
しかしながら、文句を言っているんだけれども、根底にはスター・ウォーズに対する愛があり、そしてスター・ウォーズ創造主であるジョージ・ルーカスへの感謝がありますので、たとえ彼らと意見の合わないことがあっても、スター・ウォーズ・ファンであれば楽しめる作品でしょう。
いやなんだか、レビューを書こうとしてるんだけどあんまり冷静になれず、ついつい本編中で言及されたことに対する自分の意見を書き連ねてしまいそうな自分が怖いです。(^_^;)
本質は、この映画に出てる人たちと一緒じゃん(^^;)。
しかしながら、「不満を持っているファンたち」を描くドキュメンタリーで、映画が一本製作されてしまう訳ですから、誰がなんと言おうと、「スター・ウォーズ」シリーズが映画史に残る巨大な作品であることには違いないですね。
他のどんな作品でも、こんな風にカルチャー化しないですから。
ちなみに2015年公開のエピソード7ですが、「エピソード7~9は無い」と言っていたルーカスが、スター・ウォーズの製作元であり自分の名前も冠したルーカス・フィルムをディズニーに売却を決め、そのディズニーが製作したものです。
ですからルーカスは一切かかわっておりません。
本人、ちょっと後悔しているようなところはありそうですけどね。
私も一応映画館で見ましたが……もうルーカスのベイビーじゃなくなっちゃったんだよな~~…的な…ごにょごにょごにょ…
ともあれ、本作品、スター・ウォーズ・ファンなら見て損はないでしょう。
っていうか多分見ない時が済まないと思われるので、まだ見ていないファンは是非!
2016年2月鑑賞
-
購入金額
4,104円
-
購入日
2016年02月08日
-
購入場所
Amazon.co.jp
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。