クレニム帝国の科学者アノラックスの開発した、時空侵略兵器を搭載する全長1.5㎞に及ぶ巨艦。
船体のほぼ70%が”時空侵略兵器そのもの”で占められており、動力区画や居住区画の大半は船体後部に集中配置(指令設備を除く)されている。
時空侵略兵器とは、攻撃した対象を「過去、現在、未来」のあらゆる時空において、その存在自体が「無かったことになる」という代物で、例えばある彗星を攻撃したなら「その彗星の存在が全ての時間軸で消え」てしまう。
もし、この彗星がとある惑星の生命誕生に関わり、その生命が後に知的生命体として文明を築いていた場合、その「生命誕生」が無かったことになり、当然の結果として「知的生命体」も生まれず、発祥するはずだった「文明も無かったこと」になる。
しかも、その攻撃範囲は惑星どころか恒星レベルでも消滅させることが可能なほど大きい。
艦首部分から船体中央の球体に至る部分が”時空侵略兵器”に該当する。
球体内にある、時空侵略兵器の中核を成す”時空コア”は、通常の時間軸から艦そのものを遮蔽するため、通常空間からの攻撃は一切通じない。
また、時間軸から遮蔽されているため、艦そのものと艦内のあらゆる物質・生命の時間流は完全に停止しており、乗組員は老いる事無く、食品や物体の腐敗や劣化も生じない。
事実上、外部からの攻撃に対し完全に無敵なので、スタートレックに登場した宇宙艦の中でも、間違いなく最強最悪の存在。
膨大なエネルギーを消費する兵器を抱えているため、大出力の推進機関やワープドライブを持っているものの、最大ワープファクタは6.5強と1世紀前の連邦宇宙艦並み。
最も、クレニム帝国は周辺宇宙域のみの時空侵略だけを意図していたため、最高速度の低さは大した問題とされていない。
この艦の開発責任者であり、艦長であったアノラックスはこの艦を使った一発目の時空侵略によるバタフライ効果で、自らの住処であった惑星と妻を失い、200年以上も妻の復活を狙って時空侵略を繰り返した。
最終的に、この時空侵略戦争はヴォィジャーの自爆攻撃で時空コアが暴走、”時空侵略艦それ自体を時空侵略”させることで、”全ての時空侵略が起きなかった”時間軸に戻し、「全てが無かったこと」にされるという割と卑怯な(そして予想通りの)オチで終わる訳だが、比較的スカの多いVOYのエピソードの中で、この「時空侵略戦争(前後編 第76・77話)」は、最後の最後まで見どころの多い屈指の傑作である。機会が合ったら是非とも見るべし。
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購入金額
0円
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購入日
2015年10月13日
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購入場所
yookano794さん
2015/10/14
全体はこんな面白い形だったかと、今頃感心しています。
なんとなく、全体感が分からない艦だったような気が。
> 比較的スカの多いVOYのエピソード…
私は逆に、当たりが多いと思って見ていました…orz>ヴォイジャー
Vossさん
2015/10/14
VOYが比較的スカ多い、ってのは個人的感想なんで気にしないで下さいw
DS9こそ至高って思ってる人種なので、TNGこそ至高な人たちからすれば異端ですはい。