まず、「KALOS」はごくごく一般的なタブレットです。
現在では、タブレットと言えば「Android」「iOS(iPad)」「Windows(含むRT)」「fire OS(kindle fire)」と大きく分けて4種類ありますが、この「KALOS」は「Android」のタブレットです。
搭載されているのは、Android 4.2。4.4へのアップデート予定もあります。
サイズは10インチなので、片手でちょっと持ち運び~というものには向いていないですね。どちらかというと、自宅でじっくり使う、簡易PCとしてビジネスで使うなどが想定されます。
この「KALOS」ですが、残念ながら防水ではありませんし、特別軽いわけでもないです(約590g)。しかしながら非常に魅力的なハードなのです。
・充実したハードウェア
KALOSは、FullHD(1920x1080)を超える2560x1600ピクセルのIGZOディスプレイを採用し、かつプロセッサは最新のTegra4を採用。
さらにタブレットでは軽視されがちのカメラも高性能で、1300万画素Exmor R搭載カメラを採用しています。Bluetoothも4.0、NEC対応、Nexusシリーズには非対応のmicroSDにも対応し、Wi-Fiも5GHz帯に対応しています。
つまり、2013年末~2014年初頭で考えうる最高のスペックを詰め込んだタブレットというのが特徴なのです。
まずは開封の儀をしてみましょう。
本体未開封の状態では、プラスチックの透明ケースに入っており、なかなか高級感があります。
内容物は「KALOS」本体以外に、日本語記載のある取扱説明書、そしてmicroUSBケーブルです。注意点としては、充電用ACが付属ではついてこないので別途購入しましょう。
スマホ用ACでも代用可能なのですが、利用中に充電されない、また、充電時間が非常に長くなるというデメリットがありますので、できればKALOS専用に2A対応ACを購入すると良いです。
なお、「へぇー」と感心したのがパッケージ内に入っていたKALOSを固定するプラスチック製の仕切り。実はこれ、スタンドになるのです。
背面のスタンド2本をくいっと持ち上げるだけ。非常に簡単ですよ。
縦置きにも横置きにも対応し、縦置きの場合には動画などのビューアーとして、横置きの場合は文字入力のエディターとして使うことができます。
タブレットを購入しても、スタンドは別売ですよという面が非常に多いのですが、これはそんなことありません。
購入してすぐにスタンドを立てて動画を楽しむという使い方ができるわけです。
このKALOSを持ってみて、まずはシンプルな本体だなぁと。背面には何も印字がなく、ただカメラがあるだけなんですよ。
このように、なーんにもありません。
しかしながら、シンプルな外見なのでどこに出しても安心して使えるとも言えます。
プライベートでもビジネスでも、違和感なく使えるというわけですね。
2013年は、「dtab」「iPad mini」「Surface2」「Nexus7(2013)」「kindle fire HDX」と複数のタブレットを利用してきました。
その中でも非常に高性能かつ高精細な「KALOS」。非常に便利に使っていますよ。
NFC + 大画面は相性が良い!
良くありがちなのは、Bluetoothキーボードを組み合わせてサブPCのように使う方法。これはこれでアリですし、当初私もこの方向でレビューしようと思っていました。
しかしながら、それでは他のタブレットとそれほどかわらないではないでしょう。
今回は、NFCを使った活かし方をレビューしてみます。
NFCというのは近距離無線方式で世界的に規格化されています。最近ではSONYが積極的に採用しているイメージでしょうか。
この「KALOS」にもNFCが搭載されています。今回はそれ。
なお、これはほかにNFC対応スマホを持っている前提となりますが、最近のスマホであれば結構対応しているもの、多いですよ(iPhoneは非対応)
「KALOS」のNFCセンサーは、ディスプレイ右側に搭載されています。
画像の赤枠の中あたりですね。使い方は非常に簡単。送る側、受け取る側の端末それぞれの設定でNFCをオンにするだけです。あとは乗せるだけ。いやほんと。
例えばスマホで観ていたwebページが字が小さいので、「KALOS」で観たいよという場合には、端末を「KALOS」に乗せます。すると、「タップしてビーム」と出ますので、送りたい場合にはタップ。それだけです。
すると、スマホで観ていたページを「KALOS」へ飛ばすことができるのです。「KALOS」の大画面かつ高精細なディスプレイではどんなに細かいwebページも快適に閲覧することができますよ!さらにIGZOディスプレイを採用していますので…
スマホで撮影した写真を大きな画面で観たいな~、ほかの人と一緒に観たいな~という場合にもこれ。写真に向いている高精細IGZOディスプレイ採用なので、スマホで撮影した写真や動画も非常に綺麗に再現してくれます。一回メールやメッセンジャーで送って~や、クラウドで同期とって~という必要もありません。
送れるのはwebページや写真だけなの?そうではありません。YouTubeで面白い動画を見つけたとしましょう。しかしながらスマホでは画面が小さいな。そういうときにも「KALOS」の出番です。すぐに大画面で同じ動画を観られるようになりますよ!
アプリだって、スマホで利用していて、「タブレットで使いたいアプリだな~」という場合にも「KALOS」に置くだけですぐにインストールができます。
ビジネスでも当然ながら利用できます。スマホではいまいち使いにくいofficeファイル。じゃあどうするか。「KALOS」に一発転送です。大画面で編集できるのは当然ながら、拡大縮小もスムーズ。
何回も書きますが、「KALOS」は大画面かつ高精細なので、細かい字のPDFも非常に見やすくなります。なお、表示させているのは重たいデータで有名な荒川サイクリングロードのマップですが、「KALOS」ではサクサク見られます。
正直なところ、AndroidとPDFは非常に相性が悪く、ちょっと重たいデータだと動作が緩慢になってしまったり最悪フリーズしてしまうことがあるのですが、「KALOS」はそんなことありませんでした。
※おまけ
「KALOS」に限ったことではありませんが、NFC搭載スマホやタブレットでは無料のアプリを入れることで交通系カード(Suica、PASMO、ICOCAなど)の残高照会と履歴表示ができます。ちょこっと便利。
ということで、ビジネスシーンや普段使いではNFC連携での利用が非常に便利な「KALOS」です。特にスマホで見ているものを転送したい場合というシーンは大体が「大きく見たい」というニーズなのですが、それを十二分にかなえてくれる「KALOS」のディスプレイ、流石です。
タブレットの真髄を体験できる「KALOS」
そもそもタブレットの役割は何でしょう。
いかに端末の大きさが変わっても、性能が変わっても、変わらないものがあります。
それは人間のサイズ。手の大きさ、目で見える範囲。
つまり、タブレットがいかに大型化しても20インチのタブレットは使えないですし、8インチのスマホはもはやスマホではありません。
その中での「KALOS」ですが、高い次元での体験を提供してくれます。
・ゲームが面白いな~→ゲーム、おもしれぇぇぇぇぇぇ!に変わった!
上記の画像ですが、両方ともAndroidタブレットである「KALOS」のスクリーンショットです。決してPS3やPS Vitaといった専用機のものではありません。つまり、今のタブレットではゲーム機並みのグラフィックで遊べるのです。それを実現しているのが、「KALOS」に搭載されているCPU「Tegra4」。
それ以外のSnapDragonなどでは同じゲームでもある程度簡易表示になってしまいますが、「KALOS」ではそれがありません。最高画質で遊ぶことができます。
よって、スマホやタブレットのゲームは「所詮スマホやタブレットゲーだしなぁ。簡易ゲームが向いているだろうな~」という認識を改める必要があります。
・地図が非常に見やすく!
これも「KALOS」実機で表示させたものです。細かい地図上での建物名などもしっかり表示してくれます。
「今どこかな~」が、「地図、楽しいな!」に変化し、地図大好きになりそうな予感ですよ。
・Excelが非常に使いやすくなった!
Nexus7といった7インチタブレットを利用していましたが、どうしても表示が小さいのでタップもままならない状態でした。かといってdtabでは解像度が低く、表示が荒い。すると、ついついPCを使ってしまうわけなのです。
では、「KALOS」はどうなのかなというと、表示も拡大縮小も非常に美しい。そして高速であるというところでofficeファイル。特にExcelの利用が便利になりました。
これであれば、タブレットで仕事してみようかなと思えます。やっとこのクオリティになったかというのが正直な感想。
プリインストールされているキングソフトのOfficeもMicrosoft Officeライクな使い勝手で、PCでOffice使っていた人はすぐに慣れると思います。
よって、10インチのAndroidタブレットは使う気があまりなかった私ですが、この「KALOS」は使いたくなるタブレットです。それは断言できますし、高速CPUや高解像度ディスプレイにより「動画閲覧」は書くまでもなく当然のこと、「Officeの利用」「地図の利用」「ゲームの興奮度」が変わりました。
「タブレットってこうじゃなくっちゃね」こそが「KALOS」です
防水であるもの、非常に軽いもの。そういった特徴も大事ですが、もっと根本的なことに気づかなければいけません。
「美しいディスプレイで快適に使える」
これです。
タブレットというのは、単純に簡易的な板状PCでも無いですし、大きなスマホでもありません。タブレットは「タブレット」というカテゴリなのです。所有者がコンテンツを体験する際に、最も効果的なデバイスというあたりでしょうか。
なお、話は変わりますが実際に原稿を作成する際に「KALOS」のみで作成してみました。
まず写真素材からです。普段はデジカメを使いますが、「KALOS」のみで撮影してみます。画角はおおよそ50mm程度でしょうか。
撮影時には日が出ていましたが、被写体も非常に見やすかったですよ。
それとは別に初詣時に撮影したのが以下。
デジカメなどのセンサーは主に「赤」が苦手で、赤をいかに綺麗に表示できるかで発色の良しあしがわかるといっても過言ではありません。
当然、専用機器であるデジカメには劣りますが、上記の写真が「タブレット」で撮影されたものだとは気付かないでしょう。質感もしっかり出ています。
なお、この写真はAndroidの標準カメラアプリで撮影していますので、別の外部アプリを入れることでさらに質感の向上は見込めると思います。
さらにもう1枚
これはデジカメで撮影したんでしょ~と思われますが、これも「KALOS」で撮影しています。イルミネーションがしっかりと再現されているほか、暗部とのメリハリもしっかりしています。
スマホでもここまで綺麗に撮影できる機種は多くないのではないでしょうか。
それができるタブレットが、この「KALOS」です。
これはホワイトバランスを「太陽光」に変更して撮影しています。これも、デジカメではなく、「KALOS」で撮影していますよ。非常に綺麗に写りますのでカメラ好きな私も満足な出来だと思います。
写真素材に続いては文章作成です。これはもう画像の必要ないですね。
Bluetoothキーボードを接続して、サクサクっと作成するだけです。
そしてZipに固めてぽいーでおしまい。
本当にこれだけでライター業ができてしまいます。
タブレットで文章作成はもともとできるものなのですが、写真撮影になると非常に厳しく、デジカメで撮影するのに頼ってしまいます。
そのタブレットの弱点ともいえるカメラが改良された本機であれば、本当にこの端末のみで仕事ができてしまうわけなのです。
タブレットの基本的な部分。
そこを高い次元で提供してくれるタブレット。それが「KALOS」だと思います。
いきものがかりさん
2014/01/08
布施 繁樹さん
2014/01/08
コメントありがとうございます。特にバス(電車っぽいですがバスです)の写真は綺麗ですよね!KALOSのカメラの威力を感じました!