戦列艦海尉というエリートコースに乗って順風満帆かと思いきや、いきなり上官殺しの汚名を着て軍法会議にかけられることに・・・・(汗)
第三部では、対仏戦争で海尉艦長(注1)にまで出世したのに、その昇進が正式に認められる直前に英仏は講和。
軍縮により乗艦はお役ご免、出世も吹っ飛び、まさに踏んだり蹴ったり。
陸に上がった士官は給料半減(予備役扱いのため)、宿の支払いにも事欠く有様。
どちらも始まり方はぱっとしないというか、帆船物では定番の始まり方で、物語が進むにつれ、運が開けてくるのは、いつものパターンとも言える。
今回、ようやっと「原作における、ホーンブロワーの親友にして片腕」となる、ブッシュ海尉が登場。
アーチーはどうなるんだよ、という疑問については第二部を見て頂きたい。
いや、原作はみ出しキャラをこういう形で使ってくるかー、と感心しつつ、残念無念。
第三部は、ようやっと著名な歴史的人物が登場。
それも、結構以外な形で、かつ歴史的事実に沿う形で。
それにしても、帆船物の作者って細かい歴史的な点を上手く利用してフィクションを書いている。
ホーンブロワーの上官、ペリュー艦長も実在人物だと知ったのはつい最近だが、ほんとに名艦長だったと言う記録があるそうな。いやはや、フィクション書くにも資料って大切なんですな。
注1.(戦時は小型・中型艦艇の艦長が不足するため、海尉を暫定的に艦長とする制度がある。「Master and Commander」という帆船物の映画があったが、この「Master and Commander」の訳語が海尉艦長にあたる)
-
購入金額
15,960円
-
購入日
2011年10月19日
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。