クルマ作りを通して、モノと人間の関係性を描いた作品です。
登場人物がみんな熱い思いを持った作品で、モノづくりに情熱を傾ける姿は、クルマ好きでなくても、惹きこまれるものがあります。
初読時は、クライマックスに向かってストレートに盛り上がって行き、"魂の駆動体"が実現するラストに晴れやかな読後感しか持ちませんでしたが、
最近パラパラと読み返したら、むしろ以下のような台詞が印象的でした。
“君は洗濯機自体に興味があるんだ。洗濯などどうでもいいんじゃないのか?”
“次は、なにを作る? 作るものがあるうちは、いい。そのうち、必要のないものまで作っていないと気が済まなくなる。資源は有限だぞ”
“物を作ること自体に興味があり、それを限りなく実現するというのは、現実世界では不可能だ”
技術がかなり進歩した今、必要よりも技術先行で行われるモノづくり、創造的活動もあるように感じます。買うときも、作るときも“魂”がそれを求めているか、そういうことを考えて行きたいものです。
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購入金額
798円
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購入日
2010年頃
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購入場所
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