それではまずマザーボードの紹介から。「GA-Z68XP-UD4/G3」といえば、UD4という型番からもわかるとおり、GIGABYTEのマザーボードとしては上位モデルということで、電源は16フェーズと超豪華。正直今まで使用した中で最も多いですね。
GIGABYTEの代名詞的存在であるUltra Durable3への対応も当然されていて、コンデンサ類も固体コンデンサのみ使われています。
さらに、VRMの冷却は大型のヒートシンク&ヒートパイプとこれまたハイエンドっぽい装備をがっつり備えており、「オーバークロックによる発熱?」、どんとコーイ的なマザーボードです。
さらに「G3」ということで、PCI-Express Gen3にも対応しているのですがこちらについては、次世代のCPUであるIvy-Bridgeが登場しないことにはその性能を体験することはできませんね。
<それでは写真を使ってざっくりと確認>
黒とオレンジの組み合わせは目立ちますね。ハイエンドということで、箱はやや厚みがありました。
付属品は各種マニュアル、カタログ、SATAケーブル×2、バックパネル、ドライバCD、SLIフラットケーブルになります。
16フェーズ電源のため、チョークコイルががっつり並んでます。実際に数えてみると19個あるため16+3フェーズ?このへん、最近のGIGABYTEではあまり詳細がないのでよくわかりません。
SATAポートはZ68のSATA3が2ポート、SATA2が4ポート、GSATAと言われるMarvell製ポートが2ポートあります。
拡張スロットはPCI Expressx16が2スロットありもちろんCrossFire-Xだけではなく、SLIも対応です。もうこのクラスでは当たり前ですね。
ブリッジチップはPI3PCIE3415
でPCI-Express3.0対応!!。早く体験してみたいものです。
USB2.0は6ポート、さらにPS2やUSB3.0なども装備されており、必要十分。さらにHDMIがあるのでVirtuもOK。
<簡単に動作チェックを>
オーバークロックを始める前に軽く動作チェックをしておきましょう。今回使用したパーツは
CPU:Core i7-2600K
マザーボード:GA-Z68XP-UD4/G3
メモリ:G.Skill F3-17600CL7D-4GBXHD
SSD:Plextor PX-M2S 120GB
グラフィックスカード:R6950 Twin Frozr III PE OC
電源:CMPSU-750HX
という構成です。
とりあえず定格動作で先ずは確認。問題なく動作していることを確認しました。
DualPowerをOFFにすれば2フェーズまで下がります。一般的には4フェーズが最低フェーズ。
「GA-Z68XP-UD4/G3」の最大フェーズをを確認。しっかり16フェーズ構成であることが「Dynamic Energy Saver」からわかります。おそらくフェライトチョークの数から推測するとCPU16フェーズ+メモリ3フェーズかな?
CINEBENCH R11.5の結果。CPUの数値は6.72pts。とりあえずこれが定格ということでスタートの数値になります。
こちらは3DMark11のスコア。今回はCPUのオーバークロックなのでPhyscs Scoreがどこまで伸びるのかが見ものですね。ちなみに定格の場合「6573」となっています。
最後にFF14ベンチマークの結果。うーん。いまいち低い感じですがまーいいでしょう。これもどこまで上がることやら。
とまあ、定格動作時はこんな感じのスコアになりました。ここからオーバークロックでどこまでスコアをあげられるのか、ヘタレな私にしっかりとオーバークロックが可能なのか?など、不安はいっぱいありますがとりあえずオーバークロックして行きましょう。
<それではさっそくオーバークロックを試してみましょう>
今回はオーバークロックメインのレビューということで、ここからは早速オーバークロックをチェックしていくことにしましょう。私は普段、あまり付属のソフトを使うことなく、BIOSから設定することが多いのですが、レビュー規定に「付属のソフトウェアでオーバークロックして」とあるので、そのとおり作業をしてみることにしました。
<Smart QuickBoostで簡単オーバークロックを試してみた>
GIGABYTEのオーバークロックツールには、3つプリセットを選択するだけで簡単にオーバークロックできる「Smart QuickBoost」と詳細な設定が可能な「EasyTune6」の二種類があります。まずは「Smart QuickBoost」の最速プリセットでオーバークロックを試して見ることに。
Core i7-2600Kと「Smart QuickBoost」の組み合わせではBCLK104MHz×44=4576MHZが最速プリセットの「Twin Turbo」として用意されています。ということで、まずはこいつを選択して再起動してみると。
OSの起動は無事成功。BCLKが若干低いため4570MHz担っていますがほぼ設定通りのクロックで動作しています。ちなみに、CPUの電圧も1.350Vへジャンプアップ。しっかりと喝入れ状態です。
CINEBENCHのスコアは8.8ptsへと大幅にジャンプアップ。実に2pts以上もアップしています。さすがにオーバークロックの効果が如実に現れますね。
こちらは総合スコアが約200、Physcs Scoreも2000以上と思ったよりもスコアがアップしています。このレベルでもしっかりとオーバークロックの効果がわかりますね。
FF14ベンチではスコアが約80アップしました。グラフィックスカードメインということで仕方ないかもしれませんが、微増といったところでしょうかね。
このようにまずはオーバークロック第一弾は無事にクリア。大体私が持っているCPUは非常にオーバークロック耐性が低く、このあたりで他のマザーボードでも限界が来てしまいます。ここから更なる上積みは望めるのか?
頑張って行ってみましょう。
<1段階ではつまらない。2段階アップの4780MHzへ挑戦>
「Smart QuickBoost」のクロックはクリアできたということで、次は倍率を2段階上げて104MHz×46=4784MHzに挑戦することに。もともと耐性がいまいちということもあり、電圧は更に増加の1.400Vへアップしています。
私のヘタレCore i7-2600Kでは初となる4780MHz動作です。この状態で、今回チェックしたベンチマークは一応完走しています。
電圧は1.350Vではすでに不足したため、「EasyTune6」で1.400Vまでアップ。実は、以前別のマザーでここまで上げてから負荷をかけるといきなり電源が落ちて、数分放置しないと起動できなくなることがありました。このあたり電源周りが強力な「GA-Z68XP-UD4/G3」では全く問題ないですね。
CPU性能がリニアに影響するCINEBENCHR11.5では更にスコアが上がり9.21ptsになりました。
総合スコアは10ポイント程度ということで微増。Physics Scoreは130ポイントぐらい増えていますね。200MHz前後でもしっかりとスコアに反映されています。
FF14の結果はかなり微妙。一応6ポイントアップしていますが、測定誤差の反映ですよね・・。まーダウンしていないので良しとしましょうか。
<さらにもう1ランク上の世界をめざしてオーバークロック!!そして撃沈・・・。>
ここまできたら夢は5GHz超といきたかったのですが、どうしてもうまく行かず。結局倍率を2段階上げた104MHz×48=4992MHzに挑戦することに。電圧は更に増加の1.500Vへアップしています。本当にあと少しだったので5GHz目指したかった・・・。まーこれが私の引きの悪さということでしょう。
がんばったんですが、どうしてもこれ以上で安定させることができませんでした・・・。ただ、このクロックであればとりあえず不安定な感じもなく
動作していました。正直ビビリな私としてはこれだけカツ入れした状態で常用する勇気はありませんが。
電圧は1.500V掛けないと安定しませんね。ただ、コレだけカツ入れしてもいきなり落ちるなど不安定な感じがないのところは「GA-Z68XP-UD4/G3」はさすがと言った感じです。
CINEBENCHR11.5の更にスコアは上がり9.71ptsまで上昇。ここまできたら正直10.00pts超えを何とか果たしたかった・・・。残念。
こちらも総合スコア、Physics Scoreともしっかりとアップしています。3D系のベンチマークでもCPUのオーバークロックのメリットはありますね。
FF14の結果。4780MHzのときより、高い数値は記録しています。まーFF14でも一応オーバークロックは意味がありそうです。
<消費電力はどーなの?>
「GA-Z68XP-UD4/G3」は電源周りの強さもあって、コア電圧をかなり盛っても不安定になりませんでした。ただ、これだけ増やした場合、消費電力も気になるところです。ということで、チェックして見ました。
うーーん。負荷時だけでなく、アイドル時もしっかりと消費電力増えてますね。負荷時は100W近くと大幅に増えています。ただ、最近の電源であれば消費電力的にはそれほど問題にならない数値ですね。CPUの冷却も今回は「」を使っていますが、70度弱で収まっており、特に問題なさそうです。
<PCI Express Gen3について期待すること>
現状では、対応CPUがないのでその効果を体験することはできないのですが、これまで以上に帯域が広がるわけで楽しみな規格です。
x16のグラフィックスカードはもちろんのこと、x1でもかなり帯域が確保できるようになるのであればx1の高速なグラフィックスカードやSATA3対応のカードなどの登場にも期待したいです。ただ、PCI Express x1 もx16と同じくGen3化するんでしょうか?イマイチこのあたりがよくわかりません。
いずれにせよ、アップグレードパスが用意されているというだけでも本マザーのメリットはありそうですね。
<まとめ>
やはり16フェーズの電源回路は電圧を上げた際のオーバークロック安定性にはかなり効果がありそうです。正直最近は1.5VもCPUコアに電圧をかけたことがなかったのですが、思いのほか安定していました。CPUの冷却さえしっかりとしてやれば、常用もできそうな雰囲気です。
回らない石で強引にオーバークロックしたい!!というならかなりお勧めです。このクラスのマザーボードが17000円前後で入手可能ということで、いい時代になりました。
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退会したユーザーさん
2011/11/04
(^0^/
ぽぽーん、と4.78GhzまでOCできるなんて、楽しいですね!
固形コンデンサや基板の造りが「お金かかってる!」イイ感じですね。
省電力もハイパワーも一緒に楽しめるのがオイシイ!ですねぇ。
guruさん
2011/11/04
コメントありがとうございます。
本当に、4.78GHzぐらいまでは軽く行きますね。
私のCPUかなりダメダメで、他のマザーでは4.5GHz前後が限界だったんですが、300MHz程度アップしました。
ここまできたら何とか5GHzを拝見したかったんですけどね・・・。
ちょっと回るCPUがあれば、結構いけると思いますよ。
コア電圧を上げてもマザーボードが不安定な挙動をしないところがかなりGoodです。