インテルの「NUC5i5RYK」は2015年の3月に発売された機種です。
既に次のNUC6i5SYKがアナウンスされていますが、まだ発売されておらず、
2015年12月時点でも、この製品が現行モデルとなっています。
今回は手のひらに収まる小さなパソコンでゲームを動かして、ゲーミングPCとしての実力を探ります。
2015/12/09:1stインプレッション版。
※ゲーム稼働時のTVが公約と違うため暫定版扱いです。
2015/12/17:フルHD環境でDiRT Showdownを実行した結果を追記
2015/12/20:3DMarkのベンチマーク結果を追加
2015/12/20:設置に関しての情報を追記。これをもって完成とします。
開封からデスクトップまで1時間
最も強調すべきことです。
「自作PCなのに、1時間でデスクトップの表示までいけた!」
その間にやったことといえば、
- 部品を並べて組み立てる:15分
- OSのインストール:40分強
- 初回起動時のWi-Fi設定:数分
ここまでで、およそ1時間でした。
組立作業も、実に簡単でした。
- 部品を並べる
-
本体をひっくり返して、ネジ4本を外す
- メモリを2枚、セットする。
スロットに対して斜めに差し込んで、水平に倒すとセットされます。
場所の都合上、下のスロットから作業してください。
- SSDを固定するためのネジを外す。
- SSDを差し込んで、先ほど外したネジで固定する。
- 蓋をはめ込んで、ネジ止めして蓋を閉じる。
- ACアダプタにプラグを取り付ける。
たったこれだけでした。
通販で部品が全部揃う
このNUCは、メモリとSSDさえ購入すれば組み立てられます。
しかも部品が通販で揃います。
汎用的な部品なので、規格さえあってればメーカーが違っても大丈夫です。
今回はAmazonで調達しました。
Windows10のインストールメディアは別PCで作る
OSはWindows10 TH2を使いました。
が、私はインストールメディアを持っていません。
用意したのは、以下の3つです。
- Windows7のライセンス:今回はDSP版Windows7 Pro 64bit版
→Win10 TH2から、Win7/8/8.1のプロダクトキーを使って新規インストールができるようになったため、プロダクトキーだけ使いました。 - USBメモリ
→100均で買ったSDカードリーダーにアダプタをかませて、スマホ用のmicroSDカード(16GB)を使いました。 - Windows7以降のパソコン
→インストール用USBメモリを作成するには、Windows7以降のパソコンが必要です。
手順は以下のとおりです。
- Windowsパソコンで「https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10 」を開く。
→MacOS上のブラウザから開くと、ISOファイルのダウンロードになります。 - ブラウザをスクロールし、以下のボタンをクリック。
ツールをダウンロードする。 - ツールを実行して、インストール用メディアを作成する。
32bit、64bitどちらかわからない場合は「両方」というタイプのインストールメディアを作成するのが無難です。 - データ回線にもよりますが、1時間から2時間あれば終わります。
部品を用意する段階で作っておきました。
なので、組み立ての時間には入ってません。
接地面積は最小限?
NUCは小さなパソコンです。
テレビの近くに設置しても、外付けHDD並にコンパクトに収まります。
……が、実は撤去することになりました。
妻から「テレビを占拠しないでくれ」とクレームが来て泣く泣くどけました。
仕方なく、寝室のキャビネット最上段の空きスペースに押し込みました。
設置と配線で注意するポイントがありました。
- HDMIケーブルが太くて曲げにくいので、本体の後ろ側に空きスペースが必要です。
- 電源スイッチが本体上面にあります。なので本体上面を触れるだけの隙間も必要です。
→上に物はのせられない、と思ったほうがいいです。 - アナログRGBコネクタがありません。
→Mac用やSurface用のminiDP→VGAのアダプタが必要です。
DiRT Showdownやってみた
まずは動画を見てください。
「DiRT Showdown」のプレイ動画です。
2012年に発売されたレースゲームで、日本ではPS3版も販売されていました。
今回はSteamでダウンロードしたものを動かしています。
……この動画、NUC5i5RYK上でゲームを動かしながら、同時に録画したものです。
動画は1280x720、コーデックはH264、AACという設定で録画しています。
画面解像度やエフェクトの設定はデフォルトのままです。それでコレだけ動きました。
Steamでの紹介では、最小スペックがIntelHD2500でした。
NUC5i5RYKでは、数世代進んだIntelHD6000が使われています。
3年で、オンボードでも不満なく遊べるようになりました。(正確には2年ちょっと。搭載しているCPUは2014年には発表されてました)
しかもコレ、本来はノートPC用の超低消費電力型のプロセッサです。
それでも遊べる。すごいことだと思いませんか?
ちなみに。
私はパソコン用のモニタを持っておらず、液晶テレビにつないでいます。
今回は、リビングのチャンネル争奪戦に負けたため、リビングのテレビ(東芝32H9000)ではなく、寝室の予備(シャープLC-32J9)で撮影しています。
解像度が低いHDタイプのテレビなので、フルHDほど負荷がかかってないから、すんなり動いてるのかもしれません。
フルHDでDiRT Showdownやってみた
前回はHDサイズでしたが、今回は本当にフルHDのテレビに接続しました。
テレビは東芝の32H9000というモデルです。
ゲーム用PCと同一PCで録画するとコマ落ち具合がわかりにくいかと思って、
今回はデジカメで撮影してみました。
1レースやってみた感じだと、途中で車両がグルグル回る場面で影がチラついてました。
気づいた問題点は、それくらいですかね。
フルHDにしても、ゲーム中に気づくような不具合が何もない。
軽めのゲームを選べば、フルHDでも問題なく遊べる、ということです。
オンボードですよ?
超低消費電力CPUですよ?
手のひらサイズのパソコンですよ?
すごいですよね。
ベンチマークでSurfacePro3と比較してみた
最後に、「実際問題、どのくらい速度が違うのか?」を調べてみました。
比較対象は、自分が持ってるPCでは一番スペックのよかったSurfacePro3です。
SurfacePro3でも一番低スペックのモデルです。
ゲーム用ベンチマークの定番、3DMarkで比較してみました。
比率にして164~175%、平均して169%高速でした。
つまり「ゲームだと1.7倍はハイスペック」だということになります。
ただし、コレでもゲーム用としては低スペックです。
最新の技術を使ったデモでは、動きはガクガクでした。
SKY DIVERで明確にガタガタ、FIRE STRIKEではコマ送り状態です。
少なくとも、SKY DIVERと同等レベルのグラフィックを要求するゲームは遊べません。
千里一歩さん
2015/12/09
部品の規格さえ間違っていなければ、組み立ては簡単そうでちょっと試してみたくなりました。最近の3Dゲームだと厳しいかと思いますが、数年前のタイトルであればヌルヌル動きそうですね。
> Windows10のインストールメディアは別PCで作る
のリンクアドレス末尾に不要な文字が混じっているため、cannot be foundページに飛ばされました。お手数ですがご確認ください。
jakeさん
2015/12/09
DDR3Lメモリは既に大量に流通してますし、M.2のSSDもだいたいどれ選んでもOKなようです。
日頃はゲームってやらないので、正直驚いています。
昔はオンボードでゲームつったら、暇つぶしのソリティア程度って認識でしたし。
リンクの件、ご指摘ありがとうございます。
修正しときました。
flatcaddyさん
2015/12/19
もう過去のことですね。
残りのレビューも頑張ってください。
jakeさん
2015/12/19
少し古いタイトルや、軽めのゲームなら確実に遊べそうです。
それでも、昔の統合グラフィックを知ってると「統合グラフィックで遊べる」ことが驚きですね。