この度はNUC5i5RYKのレビューを選出いただきありがとうございます。
ファーストインプレッションと致しまして、NUCを日常に溶け込ませたうえでレビューを行います。
時代の進歩と今の小型マシンの存在感をお伝えできればと思います。
よろしくお願いします。
NUCの進化はここまで来たか……
NUCがリリースされてそれなりの歳月が経った。
初めてリリースされたNUCはIntel Core i3、IvyBridgeが搭載されたモデルで
あっという間にスモールコンピューター界の鬼神へと変貌した記憶がある。
そこからプロセッサーの進化も進み、BroadWell世代のCPUを搭載したNUCが登場した。
そして、この製品 NUC5i5RYK
これで何ができるのか? それをレビューするわけだが
今時のパソコンは「何ができる」は当たり前
「何が快適」が問われる。そこが非常に重要になってくる。
そういった面からもレビューを進めていきたい。
なぜ、快適性が問われるか?
パソコンが頂点だった時代は「パソコンじゃないとできない」ことだらけだった。
例えばホームページを快適に見るのも、モバイル端末では厳しいところがあった。
モバイルの半導体では限界があったからだ。もちろん液晶も今みたいに視野角も悪いし
情報量も少ない。そして、コンテンツも少ない時代であった。
だが、今はスマートフォンの進化に併せて、すべてがモバイルコンテンツ中心に構築されている。
もちろん情報量の吸収性や効率はパソコンが優れているが
モバイルコンテンツはもはやパソコンを駆逐している。
もはやモバイル端末で出来ないことは ほぼ無くなっている。
だが、「快適性」はまだまだすべてを駆逐できているわけではない。
例えば、コンテンツを消費する側ではなく生産する側
「クリエイティブ系」
だが、今回はそれを大きくフューチャーするつもりはない
コンテンツを制作する上ではまだまだモバイル端末では限度がある。
人が思うものをコントロールするには画面も性能も足りないからだ。
コンテンツを消費する側でのPCの存在意義の多くは
「ゲーム」となるだろう。
ゲームをする上でもスマホとPCは大きく変わってくる。
そしてゲームの定義もまた変わってくる。
スマホはゲームの本質含めどんどん進化しているが
PCは進化をしつつ、ゲームの本質そのものも保っている
そんな中で、NUCは進化を受け入れているのか
検証していこうと思う
ネジを開いて、SSDとメモリを取り付けるだけ
NUCの魅力といえば、自分でメモリやSSDを選べること。
ただし、制約は多い。SSDはM.2スロットであること。メモリはDDR3Lであること。
これが結構曲者で、私はmSATAのSSDを流用できると思っていたが無理であった。
また、Amazonで注文をかけたメモリはDDR3Lではなく、普通のDDR3を選択してしまった。
開封してしまったのでヤフオクにドナドナである。
購入前に対応するデバイスをきちんと確認しよう!
さて、取り付けであるが、非常に簡単だ。
ネジをドライバーであけて、SSDとメモリを取り付けする。M.2には長さが数種類あるが
当製品は全てのサイズに対応する。
ただし、小型のM.2スロットのカードには別途ナットを取り外す工具が必要となる。
どれも100円ショップで購入できるものなので、予め用意しておこう。
取り付けが終われば、後はネジを閉めるだけ。
この製品にはBluetoothやWi-Fiはオンボードで内蔵しているため別途用意する必要はない。
なお、オンボード上にSATAのコネクタが配置してあるが、これは姉妹製品で使うものなので
当製品では使う出番は無い。別途MODするユーザーがいれば有効活用出来るかもしれないが
ベーシックな運用を行うユーザーはスルーとなるだろう。
SSDの高速性も重なり、Windows7は相当快適
基本性能から確認していこう。 この製品に載っているCPUは
Broadwellコアの Intel Core i5 5250Uだ
CPUの周波数は 1.60GHzで別途ターボブーストで2.7GHzまでオーバークロックされる。
CPUのコア数は2コアで、ハイパースレッディング・テクノロジーで論理コアは4となる。
Haswellコアから大きな変更点は少ないが、
Sandybridgeコアのi3 デスクトップ版程の性能は期待出来る。
CPUはクアッドコアではないため、絶対性能は優れてはいないが
省電力性はノートパソコン並に抑えられており、ACアダプターでの駆動を充分カバーできる。
10年前のハイエンドマシンに並ぶ性能を10分の一程の性能で動かせるのは優秀と言えるだろう。
またメモリはDDR3ということと、最大16GBまで認識される。
残念ながらDDR4はサポートされておらず、
ゲーム性能もまだまだ満足出来るパフォーマンスは難しそうだ。
ただし、ある程度の画像処理や、ネットオフィス用途、日常のソフトウェアの
活用では何一つ問題ないだろう。
性能も現行Mac miniと同等の性能かつ、特盛り(16GBメモリ 256GBSSD)を行うコストは
明らかにNUCのほうが優れている。
Windows使用用途限定であれば、Mac miniよりもNUCの方がおすすめ出来るかもしれない。
場所を取らない極み
サイズは本当に小さく、DVDドライブより小さい。
ケーブルでかさばるとはいえ、スマホバリのちいささは思わず萌える。
(比較対象は、Xperia Z1)
これから、WOWSをレビューするわけであるが
Mac Pro(旧)が戦艦だとすれば、サーバーは空母。ミドルタワーが重巡。
ミニタワーが軽巡洋艦。Mini ITXが駆逐艦。クラウドが潜水艦(笑)
なら、こいつは? 睦月型駆逐艦だろうか。
睦月型駆逐艦に、最新型ミサイルを搭載したようなものである。
睦月型「NUCi5RYK」
ここまでくれば話を脱線しても構わないだろう。
NUCの魅力は「駆逐艦」にしては凄く魅力的な構造をしていること。
MiniITX型駆逐艦よりも二回りも小さいにも関わらず、肉薄する性能を誇る。
ましてやSSDのエンジンスピードは駆逐艦はおろか、戦艦とも並走出来るほど高速。
そしてメモリもDDR3で16GBまで搭載可能。嵐が吹き荒れるような場所でも傾かない安定性。
そして、火力(CPU)。流石に戦艦や巡洋艦の火力には及ばない。
だが、睦月型に駆逐艦でも選ばれしものしか載せれないグレードの高い連装砲(デュアルコア)を載せ
グラフィックスには最新の6連装酸素魚雷(HD Graphics 6000)を載せるという豪華っぷり。
ローエンドの大型駆逐艦なんて敵にならないぐらい強いのである。
ヘタすれば巡洋艦ともタメを張れるかもしれない。
10年前の戦艦なんて敵にならないぐらい圧倒的性能を持っていることも事実だ。
そして電探(笑)であろうIntel製 1000M LANを搭載し、Wi-FiもBluetoothも完備。
USB3.0も対応し、オーディオジャックも搭載。
プレミアムなデスクトップマシーンなのである。
すごいなのです。
大体のゲームが遊べるが、満足は出来ないかも
インテル HD graphics 6000を搭載している
このグラフィックス性能はかなり向上しており
実行ユニットが48ということとなり~
HD Graphics 4600の20を大きく上回る数を搭載していることとなる。
2600Kが12ということを考えると肩書だけで見れば4倍である。
ただし単純にスコアが4倍になるというわけでは無いのであしからず。
周波数は300-1000MHzということとなり
i3 2100の650-1100MHzよりは高周波数であることがわかる。
ただしハイエンドのHD 3000と比べると、1350MHzの周波数までには対応していない。
しかしながら実行ユニットの数がかなり多いので、メモリ帯域の性能をフルで活用しつつ
14nmのシュリンクも相まって性能と省電力性のバランスを保つことに成功している。
よくあるグラフィックスカードと比較すると、メモリスピード自体がネックとなり
GDDR5のグラフィックスカードの殆どに劣った性能を見せてしまう。
また、DDR3のグラフィックスカードと比較した場合
GT640以降のKeplerコアなどの優秀なグラフィックスコアと比較するとどうしても劣る。
ただし、消費電力性能を比較すると完全に別物だ。
それにこのサイズでそのグラフィックスチップを搭載するとなれば
ドライヤーという渾名が漏れ無く付くだろう
TDP17Wクラスでこの性能は滅茶苦茶凄いと思われる。
性能はPS3~XBOX360レベルのグラフィックス以上の再現性は確実にあると思われる。
それでは実際にWOWSでその性能を試してみよう
WOWSは低画質であればFULL HDもサクサク遊べる
画質を問わないのであればWOWSも十分遊べることはわかった。
実際にもたつくと思う場面は無かった。
細かく煮詰めていけば、ハイエンドゲームマシンとは差があったが
ゲームスコアが誰よりも高くないといけないユーザーはNUCを選択するのはダメだが……
ただし、それ以上の解像度はグラフィック性能がネックとなるだろう。
CPUもクアッドコアではないため、ゲームを実況配信行う上でもかなりネックとなる。
また、高画質モードになるとカクカクとした状態となるので
船を写真のように眺める上であれば問題ないが、遊ぶとなると不可能だと言えるだろう。
ただし、低画質であれば満足で遊べるかといえるとやはり未知数だ。
オンラインゲームアクションが故に求められるものも多い。
ゲーム画質を重視するユーザーであればNUCはおすすめ出来ないが
カジュアルにゲームを楽しむユーザーであれば問題ないことも逆に言える。
軽い3Dゲームなら大体動く。SSDのおかげで結構サクサク起動して
さくさく遊べる(ただし画質はお察し)
画質は低となっているためゲームのリアリティにやや欠けるが
実際に遊ぶ点では問題はないことを言っておきたい。
NUCでオススメ出来るゲーム
1. PSO2
PSO2も高画質で遊ぶのは厳しいが、画質1程度であれば非常に快適に遊べる。
PSO2の推奨PCも割りと要求が高いので、NUCはそれに届かないと思われがちだが
HD Graphics 3000の時代からもそこそこ動作報告が出ているので
それを踏まえればまぁまぁ遊べるのだ。
2. ドラクエ10 オンライン
これも高画質は厳しいが、標準画質程度で遊ぶのであれば問題ないとのこと。
3. ブラウザーゲーム
これは当たり前である。だが、AtomプロセッサーやCeleron Nシリーズ等は
ながらゲー(音楽流しながら遊ぶ や、 ボイスチャットしながらゲーム)等になると
意外とカクついたりする。だが、NUCは高性能なCPUとSSDの効果が出て
映像配信を行いつつ、ゲームを行ったりいろいろ器用に動かすことが出来る。
つまるところ、艦これに凄くオススメなのである。
はいw
CLIPSTUDIOを楽しむなら、NUCは強い
何より優秀なグラフィックスコアのおかげで
4K出力が可能なこの製品は、ゲームはもちろん、映像を楽しむのはもちろん
イラストを制作する上でもかなり優れている。
Windows7をインストールできるこの製品は
Intuos4 4k液晶 CLIPSTUDIO SAIなどを安定した動作で扱えるのは大きい。
そして最大16GBのメモリを搭載出来るのと、SSDを自由に選べる点を考えると
Mac Miniの特盛りよりも圧倒的なコストパフォーマンスでWindowsを選べることは優秀この上ない
もちろんWindows10にも対応しているため今後のゲームを楽しむ上でも不足はない。
イラストを扱う上でも、Clipstudioの動作条件を満たせている。
CPUパワーがやや貧弱なため、4Kイラストの高速なガウスぼかし処理や
大きな筆サイズでつまることが無いといえば嘘にはなるが
メモリが16GB搭載出来ることもあり、全体的に安定して作業を行える。
4K解像度対応なので、より高精細なワークスペースを確保できるため
写真を扱ったり、イラストを行うユーザーにとってNUCはクールだ。
スピーカーと液晶とNUCとタブレットとキーボードやマウスというのもなかなか良い。
スタイリッシュなデスクにも合うし、ガジェット感満載のデスクにも溶け込める。
幅広いイラストレーターがメインマシンとしても使っていけると思う。
クラウドサービスにイラストデータを保存すれば、NUC以外のマシンでも作業は可能だし
なにより持ち運びが容易なのは、びっくりだ。3.5インチのHDDを持ち運ぶようなノリで
デスクトップコンピュータを持ち運べることは本当にいい時代になったと思う。
こんなに小さくてもWindowsを快適に扱える時代にあっぱれ
ゲームもGood! クリエイティブ用途もGood! オフィスにもGood!
エンターテイメントもGood!
全体的にIntelの技術の進歩を痛感できるよく出来た製品だ。
もちろん全ての分野においてパーフェクトに扱える製品ではないが
メモリも必要十二分に搭載できる点や
高速SSDを換装出来、USB3.0や無線LAN、Bluetooth等を普通に扱えるこの製品は凄い。
そして4Kにも余裕で対応できたり、静音性や省電力性はデスクトップコンピュータの中でもピカイチ
そして何よりも省スペース。5インチスマホよりも奥行きが短いのはさすがの一言!
ゲームの動画配信&イラスト制作の動画配信
何かを作業しながら録画はやや厳しいと思ったのですが
意外といけました。使用したソフトはロイロゲームレコーダーです。
録画しながらライトゲームや動画配信は問題なく出来そうです。
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。