私が Microsoft Office 関連ソフトウェアを最初に購入したのは、1990年12月に購入した Microsoft Excel Version 3.1が最初です。
当時は、Excelだけで、98,000円もしました。
その後、単品ソフトウェアとしては、1994年1月に Microsoft Access Version 1.0を58,000円で購入しました。
ワードプロセッサーに関しては、当時はMS-DOS時代から使い続けてきた○太郎のWindows版を使っていました。
Officeというパッケージなったソフトウェアは、1993年 3月に、Office 95 Standar Designed for Windows 95を購入したのが最初です。
その後、OSの新バージョンと共に、Officeパッケージを購入してきました。
Office 2003 Professionalは、購入時期が少し遅く、2004年4月に初めて購入しました。
当時、会社で使うPCでもOffice 2003を使い始めたこともあり、個人のPCでも、OSはWindows XPから、Windows Vista,Windows 7と変わってきましたが、Office アプリケーションは、2011年にOffice 2010を購入するまでは、ずっとOffice 2003を購入し続けていました。
今回のレビューでは、前半では、今回のレビュー対象である、Office 365 Midsize Business(以下Office 365と記載させて戴きます)に含まれる、最新OfficeアプリケーションとOffice 2003 Professionalとの単品アプリケーションとしての比較を中心に行い、後半では、クラウド環境を駆使した最新OfficeアプリケーションとOffice 2003 Professionalを同じビジネスシーンで使った場合の比較を中心にレビューしたいと思います。
最新のOfficeアプリケーション Microsoft Office Professional Plusとクラウドサービスをパッケージにしたアプリケーションです。
皆様ご存知の、Microsoft Office スイートの最上位版で、企業等で使われている、ボリュームライセンス版のOffice Professional Plusと同一内容です。
普段我々が、PCショップで見かける Microsoft Office Professional等のパッケージソフトウェアは、いったん購入すると、追加費用は不要で、PC2台までインストールができインストールしたPCでは、何年でも使い続けることができます。
一方、今回のレビュー対象であるOffice 365 は、サブスクリプション契約で使用が可能になるソフトウェアパッケージで、毎月若しくは年単位で使用する期間のみ費用が発生するもので、企業のようにPCを減価償却し、一定期間(減価償却が終わると買い換える)PCにインストールする場合は、PCを買い換えても、新たにパッケージソフトウェアを買い換える必要がないので、長期的な視点では経済的な運用が可能です。
また、Office 365は、1ユーザーあたり、5台のPCにインストールが可能で、Windows PCでもMacでもインストールが可能です。
デスクトップPCやノートPC等様々なデバイスにインストールできますので、使い勝手が非常に良いと思います。
ボリュームライセンスでは、ユーザー単位ではなく、端末単位のライセンスなので、複数の端末を使う場合、ライセンス費用も端末の台数分必要ですが、Offfice 365のように、一人当たり5台までインストールできれば、ライセンスが不足することはないと思います。
また、常に最新のOffice スイートが提供されるので、Office 2003のサポートが切れるから、新たにOffice 2013を追加で購入する。といったことも不要です。
Office 365 ProPlusには、表計算ツール Excel , 日本語ワープロ Word , 電子メールツール Outlook , プレゼンテーション作成ツール PowerPoint , データベースツール Access , コミュニケーションツール Lync , 情報集約ツール OneNote , 電子フォーム作成ツール InfoPath , 文書作成ツール Publisherが含まれます。
簡単な編集と共有が行える、ブラウザーベースのOfficeです。
メール,予定表の共有,施設予約等の機能を持つクラウドサービスです。
情報共有サイトやポータルサイトなどの機能を持つクラウドサービスです。
在籍情報やインスタントメッセージ機能,オンライン会議(音声/映像)機能を持つクラウドサービスです。
今回、Office 365をインストールしたPCは、メインデバイスとして、Microsoft Surface Pro 2です。OSは、Windows 8.1 Pro 64bitです。
このデバイスを選定したのは、私が、仕事用として、最近一番持ち出しているPCなので、ビジネスシーンでのレビューには適しているのではないかと思ったからです。
一方、Office 2003 ProfessionalをインストールしてあるPCは、HP ProBook 4710s/CTです。
このPCは、2010年にWindows 7 Home Premium 32bitが搭載され、CPUもCeleron T3100、メモリの1GBしか搭載されていないものを購入し、その後、Windows 8 Pro 64bit経由でWindows 8.1 Pro 64bitにアップグレードし、CPUもCore 2 Duo P8700に換装。メモリもSamsung 4GBx2 8GBに増設し、HDDをIntel SSDに換装してあります。
Windows 7 Home Premium 32bitの時にインストールした、Office 2003 Professionalを今もインストールしたまま使っています。
Office 2003 Professionalは、OSと同じMicrosoft製ということもあるのでしょうが、OSが、Windows 2000,XP,Vista.7,8,8.1と変わっても正常に動作し続けるアプリで、こんなに長くサポートされたアプリケーションも非常に珍しいと思います。
殆どのアプリケーションが、OSが変わるとサポートされなくなることが多い中、ある意味脅威です。
それだけ、長い期間使われていたこともあり、Office 2007で登場した、リボンには当初抵抗を感じた方も多かったのではないかと思います。
また、メール受信やLync対応のため、Sony Mobile Xperia Z1を使いました。
基本的には、ブラウザーベースでの利用を想定し、Lync以外のアプリはインストールせずに、ブラウザーのショートカットだけを、レビュー専用の画面にセットしました。
ZIGSOW運営事務局様から、今回のレビューへの選出連絡を戴いた際に、レビュー用にOffice 365に登録するメールアドレスの設定を依頼されました。
メールアドレスの依頼から数日後、Microsoft Online Serviceから、Office 365のユーザーアカウント(メールアドレス)と一時パスワードの通知がありました。
通知メールに記載されている、サインインページアクセスします。
ユーザーアカウントとワンタイプパスワードを入力し、Office 365 のポータルサイトが表示されます。
画面上部には、Outlook,予定表,people,ニューズフィード,OnDrive,サイトのWEBアプリケーションのショートカットが並びます。
これらのアプリケーションについては、後半に使用感も含め、後半に記載予定です。
先ず、Office 365 ProPlusをインストールしました。
Office 365 ProPlusは、DVD-ROM等の光ディスクメディアではなく、クラウドからネットワーク経由でインストールされます。
今回のレビューでは、Word 2013 , Excel 2013 , PoerPoint 2013等最新版のオフィスアプリケーションがインストールされました。
インストールは、クラウド経由でインストールされるため、インストールにかかる時間は、通信環境によりますが、Surface Pro 2に、自宅において、Wi-Fi経由でインストールした際には、7分30秒程でOffice 365 ProPlusが利用可能になりました。
約7分30秒を10倍速で廻しました。
ちなみに、インストール時に、32bit版と64bit版の選択が可能です。
無事インストールも終了し、スタート画面に登録しました。
次に、スマートフォンにLyncをインストールしました。
Google Playで、Lyncで検索すると、Lync 2013が見つかりましたので、インストールしました。
また、Office 365のポータルと、我々チーム5専用ポータルのショートカットも作成し、専用画面に配置しました。
Office 365も、スマートフォン用画面はあまりうまく動作したいため、もっぱらPC用画面を使いました。
最新のOffice スイートということで、現状では、Microsoft Office 2013 Professionalとほぼ同じアプリケーション群がインストールされています。
Office 2003と比較して、起動して一番異なるのは、ユーザーインターフェイスたと思います。
Excelを例にとると、Excel 2003は、基本的には、文字をベースとした、ツリー構造のメニューに、ショートカットボタンが、利用者で自由にカスタマイズできる構造になっています。
キーボードとマウス操作が前提のため、ボタンの意匠が小さく、その分、画面を広く使うことができるというメリットがあります。
一方、最新の Excel 2013は、キーボード,マウスでの操作はもちろんのこと、タッチパネルでの操作も意識したユーザーインターフェイスになっています。
起動時には、Excel 2003同様、なるべく多くのセルが一覧できるように、リボンは隠れています。
ところが、メニュをクリックした途端、大きなリボンが表示され、タッチパネルでの操作も可能なサイズでボタンが表示されます。
メニュー自体も、タブ表示となっているため、慣れてしまうと、一覧性と操作性を確保した優れたインターフェイスであることが分かります。
Excel 2003からは、メニュー構成も大きく変更になっているため、使い始めのころは、使い勝手が悪いと感じますが、慣れてしまうと、Excelの操作で、一緒に設定することが多い設定項目が、上手くグルーピングされていることが分かります。
また、Office 365 ProPlusでは、ファイルを開いたり保存する際にOffice 2003との大きな違いを感じます。
ファイルを開く候補として挙げられているのが、Cloud(今回のレビューではジグソー株式会社),OneDrive,そのあとにローカルドライブが表示されます。
グループウェアとして、効率よく他のメンバーとファイルを共有して仕事ができる環境であったり、OneDriveの共有エリアや、プライベートエリアに作成したシートを保存することができます。
画面では、zigsow株式会社という保存先の中に、PicardのOneDrive(個人フォルダー)か、チームサイト(共有)からファイルを開くことができることを示しています。
このことは、ビジネス用途として考えると、非常に大きな意味があります。
以前、仕事で使っているファイルを自宅にあるファイル共有アプリの入っているPCで開いて、会社の情報を漏えいさせたりすることがニュースで話題になったりしましたが、大事な情報は、PCのローカルドライブに保存しないことが、セキュリティー上は安全だと思います。
モバイルPCと通信環境の発達で、誰でもPCを持ち出し、社外でも効率良く仕事ができる環境が整ってきたことは、企業にとっても、サラリーマンにとっても非常に良いことだと思います。
一昔前迄は、社外で打ち合わせを終わり、"これから社に戻り資料を作成後お届けします。"みたいなケースが多かったことを覚えています。
一方、会社のPCを持ち出して、社外で仕事をするということは、会社の機密情報を持ち歩くリスクも高いため、最近ではUSBメモリ等も使用を禁止したり、事前登録のもの限る等の規制を行う企業も増えてきました。
持ち出すPCは、当然 HDDロック,BIOSパスワードの設定,ドライブの暗号化は必須となっています。
また、会社のPCを持ち出す場合は、仕事帰りの飲酒が禁止されている企業もあります。これは、PCの盗難から情報の漏えいを防ぐ手立てとなっています。
そんななか、大事なデータはクラウドの中!
というのは、サラリーマンも企業側もある程度安心できるデータ保存方法ではないかと思います。
勿論、セキュリティ対策を施していない会社のPCを盗られ、クラウドにアクセスされれば意味の無いことですが、ごく一般的にセットアップされた会社のPCであれば、そんなに簡単にクラウドにアクセスされることもないと思います。
このような点からも、Office ProPlusは、企業のアプリとして親和性の高い作りになっています。
テザリングの一般化やWi-Fiルーターの普及、更に通信環境の改善により、今や地下鉄での移動中ですらインターネットにアクセスできる時代となってきましたが、やり取りするデータは、コンパクトであることに越したことはありません。
Microsoft 2003では、Office 2007以降のバージョンで作成されたファイルは、そのままでは開くことができず、ファイル形式コンバーターでデータ形式を変換してファイルを比較ことになりますが、ファイル形式が変わったことで、ファイルサイズがどうなったのか、確認したいと思います。
そこで、Word , Excel , PowerPointの比較的ファイルサイズの大きな資料を、Office 2003形式とOffice 2013形式で保存して、ファイルサイズを比較してみました。
Office 365 ProPlus (Microsoft Office 2013同等)で保存した場合、テキスト中心であれば、平均で半分近くのファイルサイズになりましたが、既に圧縮されているJPEG画像が多用され、テキスト情報が少ない資料では、余り圧縮されないことが分かりました。
それでも、テキスト情報を扱うことが多い一般的なサラリーマンにおいては、ファイルサイズが小さくなることにより、ワイヤレスネットワークを介してのファイル保存でも、短時間で読み書きできるできることは、レスポンスの良さにつながり、企業にとっては、大きなストレージを持たせたPCを会社用のPCとして選定しなくて済みますので、コストメリットも出て、良いことだと思います。
つまり、Office 365 ProPlus使うことで、一般的にOffice 2003で作成する資料よりも、データサイズがコンパクトになるため、クラウド上にデータを保存しても、操作性やレスポンスを犠牲にすることなく、安全な場所にデータを保管できるうえ、PCのストレージも小さく済むため、PCの購入金額も安く抑えることができます。
以上、前半は、Office 365の概要説明とセットアップ及び、Office 365に含まれる、Officeスイートの単品でのOffice 2003との比較を行いました。
後半では、Offce 365の機能を活かした、ビジネスを想定したシミュレーションをチーム内で行います。また、後半では、Office 2013との比較も併せて行う予定です。
後半では、ビジネスユースを想定したシナリオに沿って、Office 365を活用し、同様のことをOffice 2003/2010で行う場合との比較を行いたいと思います。
私たちチーム5(jive9821,トワイニング,Picard)は、Office 365 に含まれる、SharePoint Onlineで提供される、情報共有サイトやポータルサイトなどの機能をを使って、アイデアを出し合いました。
お二人のレビューも併せてご覧下さい。
その後、ポータルサイトで意見を交換しながら、Lync Onlineを使って、毎週リアルタイムにやり取りを行い、以下のようなシナリオのもとビジネスユースでのOffice 365の使い勝手について検証することにしました。
私たちチーム5は、ZIGSOW株式会社のメンバーで、同じチームのjive9821さんは、同社のIT部門に所属。私とトワイニングさんは、営業5課のメンバーです。
ZIGSOW株式会社に登録されている、約30,000人のレビューアーの年齢構成比を見ると、20歳台の構成比が、30歳代,40歳代と比較すると10%程低いため、この若年層のレビューアー拡大を目的としたプロモーションを計画します。
プロモーションは、比較的若者の多い恵比寿エリアに、期間限定で、ZIGSOWのリアル店舗を出店し、レビューアーのレビューを見て戴くと共に、レビュー商品の販売を行い、その販売による収益を、販売促進費の足しにして、低予算でプロモーションを行う。
というプロモーション計画を実行するために、私が稟議書と、プロモーション説明用パワーポイントを作成し、トワイニングさんに、稟議決裁を求める過程を、Office 365を使って行う場合と、Office 2003/2010を利用した場合で比較することにしました。
一方、IT部門担当のJive9821さんには、リアルタイム処理が可能なオンライン版稟議書システムと、販売時にリアルタイムな在庫管理が可能な商品データベースをもとにした在庫管理システムを作成いただき、運用のシミュレーションに活用させていただく事としました。
また、私たちチーム5のリーダーは、jive9821さんに務めて戴き、サーバー側のレビューをお願いすることとしました。
トワイニングさんには、シナリオで使う店舗写真候補を複数撮影いただき、サーバーにアップしていただき、皆で意見を出し合いながら、写真の選定を行い、ダミー店舗写真や室内写真を決定しました。
また、シナリオ内での金額の妥当性を確認するため、トワイニングさんに不動産物件の相場価格調査もお願いしました。
各々異なる場所で、異なる時間帯に作業を行いながら、無事今回のシナリオをトレースすることができました。
私たちチーム5は、3回Lyncを使って、それぞれ離れた場所でリアルタイムに打ち合わせを行いました。
Lyncでの打ち合わせに関しては、ポータルサイトで通知され、個人の予定表にも反映されていたので、開催日時を簡単に確認する事ができました。
個々の事情により、二人だけで打ち合わせを行ったり、メンバーが遅れて参加するシーンもありましたが、インスタントメッセージを使ってチャットしていました。
jive9821さんが、履歴をOneNoteにアップしていただけましたので、参加できなかったメンバーが、ログを読むことで打ち合わせ内容を後で簡単に把握することができました。
本来であれば、議事録を発行しなければならないのですが、打ち合わせログが残っていることで、効率よく正確な議事録を発行することができると思います。
普段の打ち合わせでは、正確な議事録発行が必要な場合、ICレコーダーで議事の音声を記録し、会議終了後に議事を音声を聞きなから確認するのですが、この手法だと、議事録発行までに、多くの労力と時間を費やす必要があります。
また、Lync以外では、SharePoint onlileで提供される、ポータルサイトや情報共有サイト(ドキュメントフォルダー)等で情報交換をしながら作業を続けました。
今回は、同じ国内のメンバーとの打ち合わせでしたが、Lyncでのオンライン会議は、開催時間さえ注意すれば世界中のメンバーと打ち合わせができます。
このような環境であれば、電話会議のように設備のある会議室に会議参加メンバーが集まることすら不要で、自分のデスクで打ち合わせを行うことができますし、出先や自宅であっても打ち合わせが可能なので、今後の働き方を変える可能性を秘めていると感じました。
私の場合,今回レビューのために設定したメールとLyncを、SONY Mobileのスマートフォン Xperia Z1でも使えるように設定していたので、通勤途中の電車の中で、メンバーの更新情報を確認したりでき、時間を有効に使うことができました。
Office 365 ProPlusに関しては、レビュー時点で最新のOffice 2013 Professional Plusと同様のアプリケーションが使えますが、Office 365に登録したIDで、ログインすることで、Office 365で設定したポータルサイトやOneDriveに簡単にアクセスできます。
また、今回のチームワーク用に作成した補足資料は、Office 365 ProPlusだけで作成してみました。
カバーは、PowerPoint 2013のオンラインテンプレートから選択しました。
円グラフと経費明細書は、Excel 2013で作成したものを、コピー&ペーストで張り付けました。
張り付ける際には、貼り付け後のイメージがサムネイルで表示されるので、視覚的に非常に分かりやすく、短時間で作成することができました。
利用者の立場で見ると、Office 2003のユーザーインターフェイスは、マウスとキーボードを前提としたインターフェイスで、ある意味、ビジネスシーンでは、必要十分な機能を持っていました。
そのため、Office 2003を長年使い続け、いきなり、Office 2013のリボンを使ったインターフェイスを見ると、使いにくい印象を受けたユーザーも多かったのではないでしょうか?
実は、私もその一人で、最初は慣れ親しんだメニューのツリー構造が変わっているので、メニューのどこに何があるのか分からず、戸惑いました。
Office 2010では、そのリボンが、タブ毎にレイアウトされていていましたが、基本的に、マウスとキーボードを前提としたユーザーインターフェイスであることは変わらなかったと思います。
ファイル形式は、Ofiice 97からOffice 2003まで続いたバイナリー形式からXMLの要素を取り込んだ形式に変更になり、ファイルサイズもコンパクトになりましたが、これは、Officeの正常進化だと思います。
Office 365 Midsize Businessは、レビューの前半にも触れましたが、従来のOfficeアプリケーション+クラウドサービスが一体になったものです。
勿論、従来通り、Office アプリケーションをスタンドアローンPCで使うこともできます。
Office 365では、最新のOffice アプリケーションが提供されますので、現状では、Office 2013 Professionalと同等です。
Office 2013では、従来のマウス+キーボードでの操作はもちろん、最新のタブレットでも操作が容易なように、タッチパネル操作に対応したユーザーインターフェイスになっています。
また、HD解像度以下の液晶パネルでも、表示エリアが確保できるように、リボンインターフェイスは、普段は表示されず、タブのみの表示となっています。
タブをクリック/タッチするとタッチ操作でも操作間違いが起きないような大きめのリボンインターフェイスが表示されます。
また、Office 365では、クラウドサービスを使うことで、グループ(団体)での生産性が大幅に向上し、情報漏えい等のセキュリティ対策になるうえ、運用するPCのハードウェア資産も低減できます。
ここで、チームワークシナリオの稟議書提出から決済までのフローを比較します。
Office 2003/2010に関しては、基本的にオフィスアプリケーションのみなので、稟議書の決済を貰うためには、起案者が、回付部門を経由して、決裁者に稟議書を提出するのですが、今回は、決裁者に稟議書,説明資料,予算表をメール(Outlook)に添付して、決裁を仰ぐシチュエーションを試してみました。
本来、このような書類の場合、改ざんされないような仕掛けが必要なので、決裁済稟議書はPDFファイルにしてもらいました。
今回は、起案者と決裁者の2者間のやり取りでしたが、回付部門が複数入るような場合は、更にやり取りが続き、決済までにかなりの時間を要することになります。
また、今回の資料は、稟議書 65KB,説明資料 2MB,経費明細書 765KBだったので、場合によっては、メールへの添付容量を超えている可能性があります。
その場合は、別途資料を複数メールに分割して送る必要があり、更に面倒になってしまいます。
一方、Office 365 では、jive9821さんに作成いただいた、オンライン版稟議書システムを利用して、稟議書を作成します。
オンラインなので、説明資料や予算表は共有フォルダーにおき、それを見て戴きます。
それだけで、オンラインで決裁が行われ、その確認もオンラインで行うことができます。
メールに添付できないような大きなファイルサイズの資料も共有フォルダーで見ることができ、素早い判断でビジネスを進めることができるのではないかと思います。
Office 365 Midsize Businessは、ユーザーが、1~300名を超えない企業/組織向けのサブスクリプションプランですが、Small Businessと比較すると、Windows PowerShellやActive Directoryとの連携等、自社のインフラにクラウドサービスを容易に加えることができるサービスです。
Office 365 Midsize Businessの管理面に関する詳細レビューは、当チームのjive9821さんのレビューをご覧下さい。
IT部門の管理面のレビューは、jive9821さんに任せるとして、その他のメリットを幾つか列挙したいと思います。
Office 2003は、私の環境では、Windows 8.1 Pro 64bit上でも正常動作をしています。4世代前のOSでの動作を前提に作られたアプリが、Windows 8.1 Pro 64bit版でも動作すること自体が凄いことですが、サポートの切れるアプリケーションを使い続けることは、企業での利用を考えた場合、機密情報の漏えい等コンプライアンス上も好ましくない状況を招くリスクが増えてしまいます。
そこで、移行先として考えられるのが、通常であれば、Office 2013若しくはOffice 365があげられると思います。
Office 2013の場合、更に、パッケージを購入するか、ボリュームライセンス契約を行うかの選択ができます。
Office 2013を企業が導入する場合は、ボリュームライセンス契約が経済的にはメリットがあるのですが、Office 2013をインストールした端末の台数を管理する必要があり、インストールした端末の台数が課金のベースなので、1ユーザーが複数の端末にOffice 2013をインストールすると、その分課金が増えることになります。
最近では、ペーパーレスの会議も増え、どうしてもPCを持ち出さなくてはならない環境が増えるため、一人で複数のPCを仕事で利用するケースが増えてくると思われます。
一方、Office 365 Midsize Businessでは、1ユーザー当たり5台までの端末にインストールできるので、オフィスのデスクトップPCと、モバイルPCにインストールしたり、Windows PCと、Macにインストールする等自由度の高い運用が可能です。
また、サブスクリプション契約なので、OSのサポート切れを契機にPCの入れ替えを行ったり、PCの減価償却が終わり、入れ替えなどを行っても負担が増えることもありません。
次に、Office 365 Midsize Businessには、一人当たり、ファイルサーバー25GB/メールサーバー50GBが割り当てられます。
Office 365 にログインしてOfficeアプリケーションを利用すると、デフォルトの保存先として、クラウド上のファイルサーバーが選択できます。
これにより、重要なデータはクラウド上に保存することで、PCの破損や、盗難による情報漏えいのリスクを低減することができます。
また、Office 2003からOffice 365に変更することで、データサイズも小さくなるため、ファイルサーバー容量以上にPCのストレージ容量を減らすことが可能なため、PCの購入金額も低減することが可能です。(前半のファイルサイズ比較参照)
Office 365 Midsize Businessには、Office Appsも提供されているため、ポータルで閲覧可能なOutlookに添付されたOfficeアプリで作成されたデータや、共有ホルダーに保存されたデータを、ブラウザ上で閲覧や簡易修正も可能なため、OfficeアプリケーションがインストールされていないPCでも、データの確認が容易です。
また、クラウド上にデータを保存することで、社内でのデータ共有が容易に行えるため、生産性の向上につながります。
今回のレビューでも、メンバー各々がデータ共有エリアにデータを保存することで、他のメンバーが編集/加工を行い、連携した作業を行うことができました。
また、Office 365 Midsize Businessには、ファイルサーバー/メールサーバー以外にもクラウドサービスが含まれています。
Lyncなどのコミュニケーションツールは、働く場所の制約を取り払うことができ、専用デスク/オフィスという制約も不要ではないかと思います。
今回のレビューでは、メンバーが異なる場所にいてチームワークを行いましたが、Lyncを使った会議では、電話会議のような場合でも、電話会議用ハードウェアや会議室を用意する必要もなく、勿論参加メンバーが会議室に集まる必要すらありません。自分のデスク若しくは、今居る場所で電話会議に参加することができます。
勿論、インスタントメッセージを使ったチャットでもログを残すことができますので、議事録作成も容易です。
更に、Office 365 Midsize Businessでは、Active Directoryとの連携もできますので、既存の会社のインフラに、簡単にクラウドサービスを追加することができます。
私は、Office 365 Midsize Businessに関して、余り知識がなく、クラウドサービスにも疎かったのですが、今回のレビューを通じで、Office 365 Midsize Businessを使い、新たな働き方に対応したアプリケーション/サービスを体験することができました。
Office 2003のサポート終了に伴い、Office 2003のリプレイスを検討する際に、Office 365 Midsize Businessは、利用条件が合えば、最適なソリューションではないかと思います。
アプリのサポート終了に伴って、新たにアプリケーションを購入したり、OSの変更に伴ってアプリケーションを更新する必要はありません。
常に最新のOfficeアプリケーションが提供されるので、追加費用が発生しません。
デスクトップPC/ノートPC/Macと複数の端末にインストールすることができるので、ユーザーの利便性に貢献できます。
また、PCの入れ替えにより、新たに課金が発生することもありません。
これまでは、データを共有する基本がメールへの添付でした。メールに添付できるデータは容量制限があるため、別サービスで大容量ファイルを送付する必要があったのですが、Office 365 Midsize Businessで提供されるクラウドサービスで効率的にビジネスを進めることができます。
これまでのビデオ会議/電話会議では、参加メンバーが、機器を設置している会議室に集まり、会議を開催していましたが、会議用機器も不要で、会議室集まる必要もなく自席若しくは出先からでも会議に参加することができます。
データのやり取りに掛かるインフラへの負荷低減や、送受信に掛かる時間が短縮できるうえ、PCのストレージ容量も小さくできるので、ハードウェア資産も削減できます。。
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