レビューメディア「ジグソー」

ネットトップPCをHDDミニコンポ化(;゚∀゚)=3

■概要
今回、レビューをさせていただく「R10-D2」はFOXCONN社製のコストパフォーマンス重視のベアボーンだ。デュアルコアATOMであるD510と搭載し、コストパフォーマンスに優れる5インチサイズの光学ドライブと3.5インチのハードディスクを使うことができる。

これらのパーツは買っても、それほど高くないが、この際メインPCをアップグレードしてはいかがだろうか? intelプラットフォームではCore2→Corei7、AMDプラットフォームではAM2→AM3に乗り換えるとDDR2メモリが余るだろう。他にブルーレイドライブに換装したり、ハードディスクを大容量のものに交換したりして、そのお下がりのパーツをこのマシンに搭載するっといった具合だ。

私のようにこのマシンではDVDを見たり焼いたりしないならば、光学ドライブは必要ない。インストール時だけ他のマシンから拝借するか、USB接続の外付けの物を使えば良いのだ。
こうして見ると、「脇役」とか「弟」とか「サブ」なオーラを出しまくっているマシンである(^^;

■パッケージの構成
早速、レビュー機が届いたので中身を確認してみた。

製品パッケージ
製品パッケージ

・ベアボーン本体
・縦置用の台座
・ACコード(面倒にならない2極タイプ)
・ドライバCD
・マザーボードの取説
・ベアボーンの取説
・ネジ類

ACコードは何故か、本体の中に入っていました。S-ATAのケーブル類も最初からマザーに刺さっています。輸送コスト削減の為の上手い工夫である(^^;
キーボード・マウス類は付属しないので注意しよう。私の場合、PC切り換え器を使うので不要だ。
取説はマザーとベアボーンの2種類が付属されている。多言語仕様だが日本語でも書かれており、組立工程の細部に至るまで写真付きで解説されている為、初心者でも迷うことはないだろう。

写真付きの組立方法
写真付きの組立方法

日本語表示で英語の苦手な方でも安心
日本語表示で英語の苦手な方でも安心


■今回のマシンの構成
以下が今回組み立てるパーツの構成である。
 本体:R10-D2
 メモリ:DDR2 PC6400-1GB(型名)←過去のマシンの遺産
 HD:HGST:HDS721680PLA380(80GB)←某メーカー機(笑)の換装時の余り物
 OS:WindowsXPPro、Windows7Enterprise(90日評価版)

余っていたパーツ達
余っていたパーツ達

OSのインストール用としてUSB接続のポータブルDVDマルチドライブと、ディスプレイとポインティングデバイス共用の為にPC切り換え器を用意した。R10-D2の映像出力にはアナログのD-SUBコネクタしかない。できればDVIが欲しいところではあるが、逆に言えば廉価なPC切り替え器が使えるというメリットがある。
はっきり言って、このマシンを組み立てるのに行った追加投資は0円である(^^;
(但し、後ほど好みの用途に合わせる為のパーツは別途購入しています)

今回使用したUSB接続DVDマルチドライブ



■ベアボーンの構成パーツ
組み立てとは順序は異なるのだが、ベアボーンの構成パーツを紹介しておこう。

・マザーボード
同社のD510のマザーである「D51S」が使われている。メモリソケットが2本用意されている反面、S-ATAが2本と寂しい点がある。PCIが用意されているがR10-D2で使用する場合にはLowProfileなるので注意しよう。

マザーボード全体
マザーボード全体

廉価モデルながら、電源部にはルビコン等国内メーカーのコンデンサが使用されているのが嬉しい。フロントや内蔵カードリーダー等に接続できるUSBピンヘッダも2系統(4ポート分)搭載している。
もちろん、R10-D2では結線済なので初心者でも悩むことは無いであろう。

主要箇所には国内メーカーのコンデンサを使用
主要箇所には国内メーカーのコンデンサを使用

・電源
FSP GROUP INC.の「FSP150-50GLT」が搭載されている。
型番から推察されるとおり150W電源でありMini-ITX用としては十分な容量がある。また、一般的なATX電源に比べ容量が小さい為か110V-230Vの切り替えスイッチもない。
電源コネクタは最小限であり、ドライブ用としてはS-ATA用が2系統のみで4pinのドライブ用コネクタが無い。

電源の定格ラベル
電源の定格ラベル

・カードリーダー
普通の3.5インチのカードリーダーであり主要なメディアに対応している。USB接続の軽量なカードリーダーと違いカードを挿入するとき手で押さえる必要が無いので便利である。
BIOSのメニューを見る限り、これらのメディアのブートにも対応している。

フロントアクセス部
フロントアクセス部

・ケース
ブック型のMini-ITXケースである。フロントからUSBとオーディオ関係にアクセスでき便利である。横置きも可能であるがゴム足などは付属しない。

・ATOMのシール(笑)
CPU搭載のベアボーンだから貼ることができるのでしょうね(^^;

ATOM inside
ATOM inside


■組み立て
いよいよ、組み立てである。
1.本体背面のネジを1箇所外してサイドカバーを外す。

背面のネジを外す
背面のネジを外す

2.突然ACコードがあらわれるので邪魔にならないところに移す(^^;

何故かACコードが出現!
何故かACコードが出現!

3.フロントパネルを爪を持ち上げ外す。
4.ドライブ固定用の金型のネジを2箇所外す。

ドライブ固定金型のネジを外す
ドライブ固定金型のネジを外す

5.ドライブ固定用の金型に光学ドライブを取り付け電源とS-ATAコネクタを挿す。
 (今回は付けません)
6.本体シャーシにハードディスクを取り付けて3箇所ネジ止めし、電源とS-ATAコネクタを挿す。
 (ハードディスクは裏向きにした状態で電源側から挿入し、滑らせて止め位置に移動させます)

ハードディスクをネジ止め
ハードディスクをネジ止め

7.メモリを挿す。

メモリを挿す
メモリを挿す

あとは、同じ分解時と逆の方法で組み直すだけです。
自作PCに慣れていれば10分程度で組めるだろう。

そして、電源ONすると無事に画面にFOXCONNのロゴが表示されました。
静音性はかなり優秀と言って良いでしょう。小型のCPUファンが高い音を出すイメージがありましたが、実際にはそのようなことはなくハードディスクのシーク音が最も大きいです(^^;

ただ、低回転のファンの為かエアフローは良好とは言えず、内部は結構熱を持つ。できればケースファンを付けたいところだ。

■OSのインストールとメモリトラブル
早速、OSのインストールを行います。ESCキーで起動ドライブを選択でき、USB接続のDVDドライブも認識されている。

ブートメニュー
ブートメニュー

このままWindowsのDVDでブートだ!!と思ったが、いつまで経っても黒画面に白いバーが点滅したまま。CDブートのLinuxでも途中で止まる・・・
と変な挙動を見せるので、memtest86を実行するとエラーの嵐・・・orz

メモリエラーが・・・orz
メモリエラーが・・・orz

メモリを交換したところ、嘘のように安定して動作しました。いつもノーブランドの安いメモリばかり買っていたツケであろうか。
マザーの個体差やBIOSの関係かも知れないが、メモリには相性があるようだ。
ありがちなトラブルなので、少し高くてもJEDEC準拠のブランド物のメモリを買いましょう(^^;

OSのインストールはXP、7(64bit)共に問題なく終わりました。
ATOMとはいえ、Win7だとインストール時間が20分程度で終わった。XPと比べるとかなり軽快に感じる。

ドライバ類は付属のCDから入れてみました。
既に新しいドライバが出ているのでデバイスメーカーからダウンロードしよう。

左上の大きな星は自転します(^^;
左上の大きな星は自転します(^^;


■使用感
私は初代シングルコアATOM(intel純正の945GCLF,ATOM230搭載)を現役で使用していますが、高解像度環境で使用するとWindowsXPでももっさり感があった。それに対して本機はどうだろうか?

・WindowsXP Professional
ATOM230に比べてウィンドウ等の描画のもたつきが多少改善された感があります。しかし、一般的なCPUを搭載したPCに比べると明らかに"重さ"を感じる。

・Windows7 Enterprise(64bit)
Aero環境だとウインドウのオープン/クローズ時や拡大/縮小のアニメーションを行うときにコマ落ち感があるが、解像度1600×1200の環境であっても十分に快適と言える速度で動作する。
AcerPower1000(Sempron3200+、PC5300-512MB×2、GeForce6150LE、Vista→Win7)よりもデスクトップ環境に限っては快適に動作している。

Aero描画がGPU任せなのかWindows7の方が軽快に感じる場面が多くある。
どちらの環境でもOfficeやネットサーフィン等なら快適に使用できると思います。反面、ゲームやYoutubeHD動画再生を行うとATOMの限界が見えきます(^^;
ベンチマークは通常のATOM D510と変わりないので、ここでは割愛する。

■鎌ベイアンプを搭載して、HDDコンポにしてみた。
最近、愛用していたミニコンポが故障してしまったので、このPCをハードディスクコンポにしようと考えていた。
そこで、手軽に高音質を楽しめる鎌ベイアンプを内蔵させることにした。

初代鎌ベイアンプ


注意点として鎌ベイアンプを内蔵させる場合は4ピン電源コネクタが必要となる。R10-D2には4ピン電源コネクタが無いためS-ATA電源→4ピン電源の変換ケーブルを用意する必要がある。今回は、アイネックスの「S2-1501B」を使用した。

S-ATA電源→4ピン電源変換コネクタ


あとはアンプの取説通りに組むだけです。

鎌ベイアンプへの電源配線
鎌ベイアンプへの電源配線

これで念願のハードディスクコンポが完成です。
R10-D2はAV機器のようなデザインをしているので、重ねて置いてもあまり違和感無いですね(^^;

AV機器に溶け込むデザイン
AV機器に溶け込むデザイン

音楽CDを取り込むときはUSB接続のDVDドライブを使用します。
取り込む機会の多い方は光学ドライブを内蔵させて、鎌ベイアンプを外付けにした方が便利だと思います。

i-Tunes store等、ネットで購入した曲や、Youtube・ニコニコ動画で創作された曲の取り込みや再生は快適に行えます。
カードリーダーを内蔵しているので、SDクロックラジオやSDカードの携帯音楽プレーヤーにも簡単に音楽が転送できます。

音質の方はR10-D2の音声出力には目立ったノイズが載ることもなく、鎌ベイアンプと併せて廉価なオーディオには負けない音に仕上がっています。
音にこだわりのある方は、LowProfilePCIのONKYO製のSE-90PCI等を付けることをお勧めします。

■総評
R10-D2はベアボーンとしては安く、汎用5インチベイ、3.5インチベイを用意することによりデスクトップPCのパーツを再利用しやすくなっている。
自作PC初心者でも、組立手順が写真付きで記載された取扱説明書の付属、難しいピンヘッダの接続が済まされているので安心して組めるだろう。

そのまま廉価なPCとして使っても良いが、小型・静音・省電力を生かして、こだわりの音楽/TV録画/NASやファイルサーバー/DVD・CDの焼き込み専用機を作ってみるもの良いだろう。
ATOMプラットフォームである以上、限界を感じることも多い。しかし用途を絞った「サブPC」には良い選択肢となると思います。後継機種にはIONプラットフォームでの発売を熱望します(^^;

HDDコンポパソコン完成!
HDDコンポパソコン完成!


今回、貴重なレビューアーに選出してくださいました、zigsow様、リンクスインターナショナル様には感謝致しております。物欲を満たしていただきありがとうございました(^^;

コメント (4)

  • ネイエフさん

    2010/08/20

    いいですね
    マッチしていてとってもかっこいいです
    今回は非常に静かですし、コンポとしてももってこいですね~
  • ふっけんさん

    2010/08/20

    >ネイエフさん

    そうですね。
    このベアボーンは廉価で、デザインも好みなので、かなり良かったです。
    追加投資もほとんど要らないですしw
    レビューの差別化に苦労すると思ったのですが、みなさん素晴らしいですね。
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