今年最初のプレミアムレビュー当選はENERMAXさんのノートPC用クーラー、
AEOLUS VEGAS CP007でした。応募のきっかけは自作PCで利用するATX電源
ユニットメーカーとして有名なENERMAXさんがノートPC用クーラーも作って
たんだ、という物珍しさからだったのですが実際に当選連絡が来て届いてみると
でっかいです・・・。zigsowさんから届く荷物はだいたい運送会社の配送用紙
バッグか、箱に入って届くのですが今回は合う箱サイズがなかったのかエアキャップ
で送られてきましたし大きさが受け取った直後から感じられました。比較の為に
横に5インチディスプレイを搭載するスマートフォンのGoogle Nexus 5を並べて
みましたが、
これくらいの差があるので写真でも大きさが伝わるかなと思います。大きさ故、
ノートPC用クーラーとしてはあまり見られないような取っ手付きの箱になっています。
店頭で購入しても持ち帰りやすい工夫がされている感じですね。今回比較対象とする
GIGABYTEのA4ノートPC用クーラーのG-Pad Proにも一応箱に取っ手がついていま
したが、これはひもでした。がっちり具合が段違いです。その箱とも並べてみますが
A4ノートPC用のクーラーと17インチノートPC対応のクーラーでここまで箱サイズが
違うんですね・・・。箱のサイズでも格が違うんだなーと。箱ばかり見ていても
仕方ないので箱を開けて中身を取り出し内容を確認します。
内容はクーラー本体と、このクーラーの売りになっている180mm径のVEGASファン
です。巨大と言えるこのファン、GIGABYTEのG-Pad Pro付属ファンに比べても
圧倒的なサイズを誇ります。ファンのサイズが大きいので、風切り音も静かで
風量も豊かなのではないかと思われます。このファンは
電源をUSBから取りますがUSBポートを消費することなく電源が取れるように、
USBポートがついています。USBポートが少ないノートPCに配慮されています。
ちなみにこのファン、同社の自作PC用180mmケースファンのVEGAS QUADを
ノートPCの冷却に使えるようにしたもののようですね。VEGAS QUAD同様に
4色のLEDを各6個ずつ、合計24個搭載しています。発光パターンは点線がファン
外周から中央に向かって流れるスパークル・各色が点灯状態となるオールON・
各色が点滅状態となるフラッシュと消灯の4パターンとなっており、写真にも
あるタクトスイッチでパターンの切り替えが行えます。VEGAS QUADと違い、
四隅にはケース取り付け用の穴ではなくマグネットが取り付けられており、
クーラー裏面の好きな位置に固定して発熱するポイントに風が行き渡るよう
にすることができます。
クーラー本体ですが、手持ちの
オールアルミ製ノートPC用クーラーのすのこタン。A4 フルカラー!と前述の
GIGABYTE G-Pad Proと並べてみるとこうなります。A4用と17インチ用で
やはり大きさが二回りくらい違いますねー。そしてかなりごっつい感じがあり
ます。かさ上げされる高さも
大きさと同様にトップです。これだけ地面から離れると冷却性能もかなり高い
のではないかと。素材はフレームがヒートシンクにも使われていて放熱に優れる
アルミニウムで、ノートPCを載せる部分は
スチールメッシュとなっています。通気性がかなり高く、ファンの風も通り
やすいです。
更新: 2014/01/26
ENERMAX ノートPCクーラーを使用することで変わったことや解決したこと
PREMIUM REVIEW
17インチだけでなく11~16インチのノートPCでもわりと普通に使えます
前は
こんな感じでしたが乗せてみると
こうなります。四隅の接地ゴムが赤いためアクセントになります。ゲーミングPCっぽく
なりますね。このPCは厚みがあるため、今まで使用していたすのこタン。A4でも手首
の位置がだいぶ高くなるのでリストレストを使用していましたが、このクーラーでも
リストレストは必須かと思います。キーボードをあまり使わないのであれば不要かも
しれませんが・・・。あと厚みが薄い、MacBook Proのような形状であれば同様に
無くても平気かもしれません。次に
サブで今までGIGABYTE G-Pad Proを使用していたNEC LaVie S LS150/LSを乗せて
みると
これもそこそこしっくり乗ります。厚みが薄めのノートPCなので、これだとリスト
レストはなくてもいいかもしれません。白い筐体が黒とは対称的で浮きますが、
黒っぽい色の机で使う分にはこれもアリかもしれません。最後にノートPC用
クーラーを使用してこなかった
Ultrabook、SONY VAIO T11 SVT1111AJを乗せてみると
かなり余裕ができます。11インチのPCなので当たり前ですね。ポータブル外付け
HDDとかも一緒に乗せて冷却できそうです。
さてメインのSONY VAIO Fに戻して使ってみますが、
VEGASファンは光がそこまで強くは漏れてこないので作業の邪魔にはなりません。
ファンの動作音も殆どしませんし。ガラステーブルで使うと面白そうなのですが、
あいにくガラステーブルがなく試せません・・・。クーラーの接地ゴムの後ろ側は
ケーブルを止めておけるような形状になっているので、VEGASファンのあまった
ケーブルを巻いておいたりノートPCの各種ケーブルも止めておけます。 ファンの
風量は予想通りかなりある感じで、PCからの排気を上回るくらいの風がサイドから
出ているのを感じます。
更新: 2014/01/26
ENERMAX ノートPCクーラーの良かった、気に入った、オススメしたい機能や特長など
PREMIUM REVIEW
やはり強かった、大口径VEGASファンによる冷却性能
ないので早速冷却性能がどう変わるか確認してみました。ENERMAXが作る
ノートPC用クーラーの実力を見ようという感じです。
使用するPCのSONY VAIO F VPCF24AJのCPUは元々2.3GHzデュアルコアで
ターボブーストに対応していないIntel Core i3-2350Mを搭載していましたが、
フラグシップ機ということで2.2GHzクアッドコアでターボブースト対応の
Core i7-2670QMに換装しています。VAIO FでもデュアルコアCPU搭載機と
クアッドコアCPU搭載機ではCPUクーラーが異なるらしくヒートパイプが前者
は少なくなっているそうで、クーラーを交換せず換装しているので元々冷却力
不足でした。そこでいきなりフルパワーで長時間ベンチマークするのも危ない
かと思ったので、テストとしては負荷をそこそこかけることができるMP3
エンコードソフト「午後のこーだ」の「午後べんち」機能で10分間負荷を掛け
てみて、実行中のCPUコアの最高温度を測ってみました。「午後べんち」機能
を使うと各エンコード設定でのエンコードパフォーマンスを測定することが
でき、耐久ベンチを選択すると時間までパフォーマンス測定をループで実行
できます。使用時の負荷は各スレッド50%くらいになるようです。温度測定
には、CPUコアの最高温度を記憶するCoreTempを利用しています。部屋の
温度は暖房を利用しており25℃を表示しています。初夏くらいの室温ですかね。
PCの電源プランは高パフォーマンスに変更しています。
まずはクーラーを使わない場合ですが、
#1コアが87℃を記録しています。電源が落ちる最高温度が100℃なので、そこ
までは多少余裕がありますがそれにしても高い値です。コア温度にばらつきが
あるのはクーラーとの接地面のグリスに気泡でも入っているんですかね。次に
VEGASファンを使わずクーラーだけを使うと
#3コアの温度が1℃下がりました。ただ#0コアが1℃上がっているので、誤差
範囲かもしれません。夏場の暑いときに測ってみるともう少し差がでるかも
しれませんね。最後にVEGASファンを使った場合、風が当たる位置は以前CPU
換装時に確認したCPUソケットのあたりにしました。吸気口に直接当たるように
すると本来の冷却の妨げにもなりそうなので、そこからは離す形です。
やはりファンの力は偉大で、各コアクーラーのみのときに比べ1℃下がっています。
このノートPCはディスクリートGPUを搭載しており、そちらも熱源となっている
のでGPU温度も考慮すると冷却性能は高いのではないかと思います。冷却ポイント
をもう少し微調整することで温度を下げることもできそうですし、今回は各コア
50%程度の負荷でテストしましたがフルパワー動作が続く場合にはもっと差が開く
可能性が高いです。ノートPCで高負荷な作業を行うと不安になってくる冷却ですが、
ENERMAXのノートPC用クーラーであれば静かで大風量なVEGASファンも相まって
効率的に能力を向上できるのが今回おすすめとしたい点です。GIGABYTE G-Pad
Pro付属のファンは風切り音が大きく、あまり長時間使う気が起きなかったので
ファンは大きい方がいいようです。
更新: 2014/01/26
ENERMAX ノートPCクーラーを一言で表すキャッチコピー
PREMIUM REVIEW
ENERMAXはノートPC用クーラーを作ってもすごかった
たが使ってみると剛性も高いしファンの冷却性能も高いしで納得の性能でした。
このAelous VEGAS CP007の実売価格も5千円台のようなので、安いクーラーを
買って失敗するよりはこれを始めから買っておいた方が大は小を兼ねますしお得
なのではないかと思います。17インチのノートPCというと殆どがディスクリート
GPUを搭載したハイスペックモデルとなるので、寿命を延ばす為のお守りとしても
よさそうです。16インチや15インチのノートPCでも自然な感じに乗りますし。
USBポートがあればファンは使えるので、高発熱な家庭用ゲーム機の冷却にも
いいかもしれません。
ちなみに今回使ったVAIO FやVAIO Tのように液晶を開いて角度調整を行う際に
ヒンジ付近が地面に当たるノートPCだとクーラーに当たるのでちょっと倒しに
くくはなります。浮かせて倒してから戻すようにするとスムーズに角度調整できます。
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