レビューメディア「ジグソー」

予想以上に快適なマルチタッチ。

短期間に二つものレビュアーに選んで頂き誠にありがとう御座います。
zigsow様、wacom様、および関係者様にはこの場を借りて御礼申し上げます。

レビュー内容としましては、募集要項にありました
>【1】家庭でのご活用
> 写真補正や写真加工によるハガキやフォトアルバム作成、
>  動画編集など、主に家族や友人同士を含め、主に趣味などで使う視点で、
>  写真や可能であれば動画を用いてレビューしてください。
に添って行っていこうと思います。

とはいえ、『写真補正・写真加工・動画編集』と言うと
それらをしない人にしてみれば何とも手を出し辛く思えてしまうでしょう。
ですから今回は全くそれに関係の無い、普段から使える
ただのUIとしての「Bamboo Fun」も見ていこうと考えております。

なお、私が現在『写真編集・お絵描き・動画編集』に使用している
WACOM intuos2 i-620


や、マウスとの比較も行っていこうと思います。

それではどうか最後までお付き合い下さい。

質問、指摘、情報など書き込んで頂ければ
私に出来る範囲で(必要に応じて写真や動画も含め)答えさせて頂きます。


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■ 基本スペック ■

CTH-461/S0
Wacom Bamboo Fun
マルチタッチ(2フィンガー):静電結合方式
タッチ読取可能範囲:125×85mm
ペン入力:電磁誘導方式
筆圧感知:1024レベル
読取分解能:0.01mm
読取精度:±0.25mm
読取速度:最高133ポイント/秒
ペン読取可能範囲:147.2×92mm(16:10)
4ファンクションキー
外形寸法(W×D×H):約248.2×176.1×8.5mm
重量:420g
USB接続

ここでintuos2との差異に触れておく。
intuos2 i-620USB
読取速度:最高200ポイント/秒
ペン読取可能範囲:203.2×152.4mm
傾き検出レベル:±64レベル
マルチタッチ:無し
ファンクションキー:無し
外形寸法(W×D×H):約343×258×14mm
重量:880g

ペンのスペックだけ見ればintuosの二世代前に少し劣る。
が、ペンタブの描き心地はスペックに現れない部分も多いので、
そこは使用して比較して行きたいと思う。


■ パッケージ内容 ■

・Bamboo Funタブレット
・Bamboo Funペン
・替え芯(3本)/芯抜き
・ドライバCD-ROM(電子マニュアル収録)
・アプリケーションDVD-ROM
・クイックスタートガイド
・アプリケーションインストールガイド

付属ソフト
・Adobe Photoshop Elements 7 for Windows
  Adobe Photoshop Elements 6 for Macintosh
・Corel Painter Essentials 4
・水彩LITE
・Photo Creator for Wacom
・LoiLoScope plus for Wacom




■ 商品展開 ■

BambooとはWacomのペンタブレット製品のうち入門モデルで、
Bamboo Fun の類似品としては、
Bamboo Art Master
Bamboo Comic
の二つをあげることが出来る。
Bamboo Art Master はミディアムサイズのみでガイドブックが付属。
Bamboo Comic はFunと同じくミディアム・スモールサイズがあり、
コミック系の絵描きソフトが付属する。
他にもBamboo Touchと言うマルチタッチ専用モデル、
Bambooという付属ソフトのないシンプルなモデルもある。

ペンタブレット入門機らしく非常に豊かなラインアップで、
自分に適したモデルを見つける事が出来る。

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■ Open Box ■


素晴らしい高級感。
非常に丁寧なパッケージング。
入門機とは思わせないのは純粋に凄い。
昔(FAVO)は『初心者向け』を思わせるパッケージングだったのだが、
まるで高級機の様な印象。
恐らく隣にintuos4のパッケージを置かない限り
これが最上級機だと勘違いしてもおかしくはないだろう。
「お金が無いし私には勿体ないから仕方が無く入門機を…」
ではなく
「これ格好良い・オシャレなのに安い!え、入門機なの?」
という印象を受け、店頭でも買いやすいパッケージングだ。
OpenBox経験上から言うと2、3万円レベルの商品に見える。
使用前からますますテンションが上がる。

まずオレンジを基調とし、CTH-461/S0の描かれた紙のカバーをとると
黒いカードボードに白い字でBambooと書かれた箱が出てくる。
この演出にますますテンションが上がる。
箱の蓋を開けるとまた紙の内蓋があり、数カ国語で
ようこそ……… 『男の世界』へ………!
と書かれている。にくい演出だ。
この演出によって私のテンショ(ry

あ、『Bambooの世界へようこそ。』でした、テヘッ☆

その内蓋を開くと
中心にBamboo Fun本体、上部にペン、
本体の下にドライバ・ソフト類をまとめた箱が入っている。
緩衝材は昔ながらの卵のパッケージの素材(パルプモールド)

かなり優秀なパッケージングに脱帽。
いくら高くても安っぽいパッケージは何度も見て来たが、
安くてここまでのクオリティであるというのは、
購入後実際に商品を手にするまでの過程の楽しさが段違いだ。

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■ 使用感 ■

【ペン】
wacomの技術力は素晴らしい。
ペンに電池を必要としないのにペンは1024レベルの筆圧情報をパソコンに届けてくれるし、ペンに付いたボタンも何も問題無く機能する。電池が無いからこそペンも非常に軽く、(intuos2での経験上)長時間の使用でも疲れない。ホルド感はペンはゴムグリップが付いているintuos系と比較すると若干劣るが、サイドボタンの設計はintuos2比較では大きく向上している。
何がどうなっているのか耐久性も高く、intuos2のペンはもう10年近く使い続けている。

ペンタブ唯一の消耗品が『芯』。
wacomはどのペンタブにおいても芯寸法が共通の設計で、intuos4の芯をこのBamboo Funで使うことが出来る。intuos4の芯はバリエーションが豊富なので描き心地を変えたいときはかなり有効な手段だ。
私もintuos2用に買ってある芯を共有でき、非常に満足している。
こういった細かいユーザーへの気配りも流石wacomといった所だ。
(因みにwacomタブレットユーザーがごまんと集まる様なイベントではユーザーが作成したペン先が売られている事もある。)


【タブレット】

最近はディスプレイも大きく、小さなペンタブレットは操作性・解像度の面で不利だ。タブレット1枚がディスプレイ全体をカバーする為、小さなタブレットだとペンを画面上の一定距離走らせたときに入力出来る情報が減る。
今回レビューしているCTH-461/S0(Bamboo Fun)はペン読取可能範囲:147.2×92mm、対して比較しているi-620USB(intuos2)はペン読取可能範囲:203.2×152.4mmとなっており、Bamboo Funは入力範囲が小さい。
実験として直径3cmの円をペンタブで描いて、intuos2との入力の違いを見ることにした。

ハッキリとその差が確認出来る。
Bamboo Funでintuos2と同じ大きさの円を描こうとすると、直径2.1cmの円を描く必要があった。
つまり同じ物を描く時、i-620USBでは9.4cm分の情報があるのに対して、CTH-461/S0では6.6cm分の情報しか入力することが出来ない。
細かな入力をする場合は大きなタブレットと比べて細かな作業が必要になる。その場合入力解像度も減るので緻密な絵を描く場合などには大きなタブレットを購入した方が良いだろう。
とはいえ、対象を拡大しながら行うレタッチ・マット製作において問題は感じられない。

タブレットは両利き用の設計で、タブレットを左右に反転させてもドライバの設定を1クリックで右利き左利きの設定を変えることが出来る。そう頻繁に変える設定ではないが、そもそも両利き用の設計であることに魅力を感じる人もいるだろう。
ただし、設定を変えてもコードの位置は変えられないため、(右利き用の配置でコードは左から出る、左利き用では右から)ケーブルマネージメントの面では融通が利かない。

タブレット横に付いた赤い布製のペンホルダーが非常に便利。
持ち運び時にペンとタブレットをまとめて運べる事ができる。
今までの『あれ、ペンどこだっけ?』という悩みから解放される事だろう。

420gと非常に軽く、持ち歩きには持って来いだろう。
薄いのでノートパソコンと一緒にしまえるのも良い。
軽いから入力中にタブレットが動いてしまうと言うこともない。
タブレット底に取り付けられた4つのゴム足が強力に固定してくれる。




【マルチタッチ】
win7限定だと勘違いしていた機能であるが、XPでも問題無く使える。窓辺ななみがやっていた様な動作(GoogleEarthのズームや画像送りなど)がXPでも普通に可能で、意外と快適。慣れは必要だが、使い道によってはペンやマウスよりも快適なシーンも数あった。



一番有効に感じたのはフォトショップの回転。
直感的な操作で(まるで指で紙を回すように)キャンバスの回転が可能。
これは今後本格的に触れていこうと思う。

弱いと感じたのはドライバの融通のきかなさ。
マルチタッチに関して弄れる設定は機能のon/offだけである。
ジェスチャー毎の動作の割り当ては出来ないので、登録されている機能以上の事は出来ない。
wacomがBambooでアピールしているだけはあって、かなり可能性を秘めている機能であるだけにこれは非常に惜しい仕様であると感じた。とはいえ、ドライバのアップデートで自由な割り振りに対応する可能性はあると信じており、今後に期待したい点である。

そして改善に期待するのが『ドラッグ』である。
触れていないと動かせないというペンタブの特質上、ドラッグは非常に難しい動作ではあるのだが…。
マウスではクリックしながら動かすという単純な動作であるが、マルチタッチでは一度対象をクリックしてからもう一度触って動かす事が必要になる。この一動作は非常に小さな事ではあるのだが、その積み重ねはストレスになり得る。

とはいえ満足度は非常に大きい。
遊べる機能でありながら意外と実用性も高い。
ちょっとしたネットサーフィンぐらいならマウスより快適にこなす事が出来る。
画像閲覧も拡大、回転、画像送りが直感的に出来て非常に楽しい。
この二つは実用していく予定。


【ドライバ】
最新の物が付属されていた。


残念なのがペン・アプリケーション毎の設定が出来ないと言う事だ。
intuos系では使うアプリケーション毎に全ての設定を変える事が出来、
さらには追加で買ったペン毎に個別の設定も可能であるため、どうしても見劣りする。

マルチタッチをアピールしながらジェスチャー毎の機能設定が出来ないのも疑問である。
さらにはジェスチャーも登録できれば言う事は無かったのだが…。

intuos系では画面の縦置きに対応してタブレットも縦置きの設定が可能である。
しかしこのBamboo Funではその様な設定が見あたらなかった。
つまり画面を縦置きしているユーザーはintuos系しか選択肢はないだろう。
もちろん画面を縦置きしている人の大半はintuosを選択するような写真・絵描き系のユーザーであろうから差別化という意味では仕方が無いようにも思えるが…。

とはいえ、非常に分かりやすく、
変更も再起動など必要とせず、瞬時に行われるので快適。

intuos系とはドライバが異なるので、共存も可能だが、
同時に繋いだ場合何故かBamboo Funのマルチタッチがうまく動作しなかった。
ペンをintuos、マルチタッチをBamboo Funという使い方も考えていただけに残念である。
とはいえ共存出来るだけ凄いという事も忘れてはいけない。


【サポート】
もう10年前のモデルであるintuos2の消耗品もまだ販売しており、ドライバーも最新の物が供給されている。
そう言った事を考えると、このBamboo Funも今後10年以上にわたって使い続ける事が出来るだろう。それは誇張表現でもなんでもなく、wacomのサポート体制を考えると普通の事なのだ。
Bamboo Funの価格は約1万円であるが、10年使えば1年たった1000円。
それ以上の物を得ることが出来ることは私が保証する。

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■ レビュー本編 ■

今後コメント欄を使って本編として更新していく予定です。

コメント (31)

  • 4453さん

    2010/06/24

    COOL

    こりゃすごい!

    まだ執筆中との事ですが、私も週末にレビューをしたいと
    思っているので、現時点の情報だけでも大変参考になりました^-^
  • daiyanさん

    2010/06/24

    使うあて無いのに欲しくなった!
    COOL!
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