今回レビューさせて頂くことになったI-O DATA「WN-AC733GR」は、2013年3月に国内解禁となった最新無線LAN規格であるIEEE802.11acドラフト版(以下11ac)対応の無線LANルータとなります。同社の11ac技術対応の無線LANルーターシリーズには理論値最大1,300Mbpsでの通信が可能となっている上位機種もありますが、今回のレビュー品はエントリー機ながら理論値最大433Mbpsでの通信が可能となっています。
私自身無線LANがどのような仕組みになっているのか全く理解できていない素人ですので(苦笑)、レビューでは我が家で従来から使用している無線LAN環境と比べて、どのように変わるのかを素人目線でレポートしたいと思います。。。
10/16:「無線LAN環境の構築手順」にWi-Fiに対応した複合機ブラザーDCP-J925Nの接続設定の記事を追加しました。
10/15:「無線LAN環境の構築手順」にPSP-1000との接続を追加、文末に設置場所変更の記事を追加しました。
製品構成(内容物)は割と簡素で、本体/ACアダプター/LANケーブル/縦置きスタンド、他には書類系で、かんたんセットアップガイド/必ずお読みください/無線LAN出荷時設定情報シートが付属しています。
本体はラウンド形状を用いてスタイリッシュなデザインになっています。また、アンテナが飛び出ていないタイプで、全ての配線やスイッチ類が背面(側面?)に集約されていますので、非常にスッキリとしており、縦置きでも横置きでも部屋の美観を損ねないようデザインされてるように見えます。
ただ、縦置きにした場合、LEDランプの点灯しない側がいかにも裏側的な仕上がり(ねじ頭が見える、艶々シールなど)となっているため、設置する場所によってはその部分が丸見えになってしまうので、欲を言えばもう少しそちらの面にもデザイン的な配慮が欲しかった気がします。
本体色はブラックで、樹脂表面に細かいシボ目が入っておりマットな仕上がりとなっています。そのため、埃や指紋といった汚れやキズ、樹脂の成型ムラなどが 目立ちにくくなっていますが、ピアノブラックのような高級感はあまり感じられません。とは言うものの、見た目的にはTV等のAV機器との相性は悪く無さそうな感じですね。
縦置き用のスタンドはプラスチック製で、説明無しでも何となく直感的に着脱できるようになっています。底部の形状が丸形なので座りが良く、比較的狭い場所にも置けて安定感も十分あるので安心して使えます。
横置きの場合は、脚が付いている方を下にする形で設置します。横置きにすると各種ランプ類が手前側上面に配置されて見やすくなっています。
ACアダプターは最近よく見かけるスリムなタイプが採用されており、連続したコンセントタップ(向きにもよりますが…)に挿した時にも隣のコンセントに干渉しにくくなるように配慮されていますので非常に助かります。付属のLANケーブルについては、今回のレビューにはちょうど良い長さでしたが、設置する環境によっては必要な長さのLANケーブルを別途用意する必要があります。
取扱説明書類については、とても分かりやすく内容が集約されていて、たくさん読みたくないというユーザーの気持ちが反映されていて良いと感じました。アナログ時代は取扱説明書はほとんど読まない派だった私ですが、デジタルな時代になってからは、読まないとついていけないというか、力ずくではどうにもならない事が分かって、それ以来なるべく取扱説明書を読むよう心がけています。でも、なるべくなら読みたくないというのが本当のところです^_^;
無線LAN出荷時設定情報シートには、無線LAN設定用のQRコードや暗号キーが記載されているので無くすと面倒です。取扱説明書類と一緒に保管しておくのが吉と思われますが粘着シールになっているので、どこかに貼れということなのでしょうか?
まず、初めに我が家で導入しているインターネット環境を簡単に説明したいと思います。
インターネット回線はケーブルTV(J:COM)のインターネット接続サービスを利用しており、回線自体の公称値としては下り最大160Mbps、上り最大10Mbpsということになっています。実際のところは有線の下りで75Mbps、上りで8Mbps程度の通信速度となっており、そこにCATV側が用意した無線LANのオプションを追加してWi-Fi環境を実現しています。Wi-Fi環境下での通信速度は上りはほとんど変わりませんが、下りは50%以下に落ちています。。。
iPod touch 5thにて計測したおよその値です。
上りは元々からして遅いですが、ダウンロード専門なのでこれで十分です^_^;
無線LANの親機となるのは、ケーブルTVの同軸ケーブルを接続するタイプのワイヤレスケーブルモデムと呼ばれる一般的に市販されていないもので、これ一台で無線LANと有線LAN(4ポート)が利用できます。※ルーターモードの場合
親機の設置場所は1Fのリビングで、ケーブルの分配器に近いテレビ台の上に設置しています。有線LANでは、ノートPCとインターネット対応TV、 DLNA対応HDDレコーダーを接続しています。Wi-Fi環境ではタブレット端末や携帯ゲーム機を接続し、固定機器として2階にノートPCと複合機、 PS3、Wiiを設置してWi-Fi環境にて運用しています。
本来なら無線LAN親機のみで全ての部屋に対応させたかったのですが、親機から最も遠い部屋の電波が弱く、そのままではWi-Fiアンテナが立つか立たな いかという状況なので、途中に無線LAN中継機を設置して無線エリアを拡大して使用しています。エリアこそ拡大されてWi-Fiアンテナはフルに立つよう になりましたが、通信速度はガクっと落ちて中継機周辺でも下りで10~12Mbpsくらいまで低下しています。
レビュー機においても、2階のWi-Fi環境については同じことが起こる可能性が高く、中継機を介してエリアを拡大しないと良好な受信状態にならないような気がしています。
なお、我が家のご近所のお宅でも無線LAN環境を利用しているようで、検索するといくつかAPがリストアップされるので、Androidアプリである「WiFi Analyzer」にてAPの干渉具合をで確認してみると、場所にもよりますがチャンネル1~6あたりが若干混み合っているようでした。レビュー時は手動設定でチャンネル9に切り替えています。
WiFi Analyzerの画面(Androidアプリ)
今回のレビューに際して、本来ならば親機の交換という形を採りたいところでしたが、現在使用している親機はケーブルTVの同軸ケーブルを接続するタイプのワイヤレスケーブルモデムで、設定上簡単に取り外すことができないので、レビュー品の接続はこのワイヤレスケーブルモデム(ルーターモードで使用)の余っているLANポートを利用して行います。
レビューに使う無線LAN対応機器は、タブレット系2台、PC系2台、ゲーム系3台の構成となっていますが、Wi-Fi環境的には大きく分けて3つの環境に大別できます。一つが従来の2.4GHz帯を利用するもの、二つ目が5GHz帯を使用するもの、そして三つ目が最新規格である802.11ac対応のものとなります。
残念ながら今回選定した無線LAN対応機器の中には、素のままで11acに対応した機器がありません。折角レビューの機会を与えて頂きながら11ac技術を試せないのは非常に心苦しいので、PC用として11ac対応の無線LAN子機を購入してみました。子機の選択に関しては、11acがドラフト版ということもあり相性の善し悪しでつまづくと困るので、同社の小型USB子機(WN-AC433UK)を選定してみました。
■比較対象となる無線LANルーター
・従来のもの:NETGEAR CG3200D(802.11b/g 2.4GHz帯のみ)
・レビュー品:I-O DATA WN-AC733GR
(802.11ac/a/b/g/n 2.4GHz帯、5GHz帯対応)
■インターネット回線
・CATV(J:COM)NET160Mコース
■2.4GHz帯を利用する無線LAN対応機器
・ニンテンドー Wii(802.11b/g 2.4GHz帯のみ対応)
・ニンテンドー 3DS LL(802.11b/g 2.4GHz帯のみ対応)
・ASUS TF-101(802.11b/g/n 2.4GHz帯のみ対応)
・SONY PSP-1000(EEE 802.11b 2.4GHz帯のみ対応)
・ブラザー DCP-J925N(802.11b/g/n 2.4GHz帯のみ対応)
■5GHz帯が利用できる無線LAN対応機器
・Apple iPod touch 5th(802.11a/b/g/n 2.4GHz帯、5GHz帯対応)
・NEC LaVie LL550/4 +11n対応子機(802.11a/b/g/n 2.4GHz帯、5GHz帯対応)
・SONY PlayStation3 + 11n 5GHz対応無線LANコンバータ(802.11a/b/g/n 2.4GHz帯、5GHz帯対応)※コンバータは現在、保留中です。。。
■802.11acに対応した無線LAN対応機器
・東芝Dynabook KIRA V832 + 11ac対応USB子機(802.11ac/a/b/g/n 2.4GHz帯、5GHz帯対応)
■通信速度の計測用として色々なアプリを試してみましたが、ノイズのせいなのか時間的なものなのか分かりませんが、測る度に値が違ってバラつきがあるので、何種類かのアプリで数回ずつ計測してその平均値からおよその値を出していますので、目安程度にしかならないかも知れません。。。
iOS用の通信速度計測アプリの例
<余談になりますが...>
レビュー品設置前に予め自宅の各部屋の回線速度を計測していたところ、iPod touch 5thだけが何故か無線LAN親機の電波を拾っていないということが発覚しました。どうやら無線LAN中継機の電波しか受信できていなかったようです。
旧型のiPod touch 4thは正常に無線LAN親機に繋がっていることから、初めはiPod touch側の故障あるいは相性を疑っていましたが、色々と調べていくうちに無線LAN親機側に登録してあった筈のMACアドレス(フィルタ)が抹消されていました。。。
原因は不明ですが、何らかのタイミングで設定ファイルが使えなくなって、バックアップされていた古い設定データが適用されたのではないかと思われます。※ちなみに他にもいくつか登録が消えているものがありました。(実は自分で消してたりしてw)
しかし、よく考えてみるとMACアドレスフィルタが機能していたとは言え、中継機経由では簡単に繋がってしまっていたので、セキュリティ的にちょっとどうかな?といった感じですね^_^;
コンパクトでありながら全ての通信規格を網羅したデュアルバンド対応の無線LANルーター!
従来使用しているワイヤレスケーブルモデム(NETGEAR CG3200D)は、802.11b/g/n draft 2.0規格対応で、利用できる周波数帯は2.4GHz帯のみで理論値最大300Mbpsでの通信が可能となっています。
NETGEAR CG3200D(ワイヤレスケーブルモデム)横置きの状態で使用
一方、今回のレビュー品である 「WN-AC733GR(以下「レビュー品」)」は802.11a/b/g/n/ac(ドラフト)規格対応で2.4GHz帯(b/g/n)と5GHz帯(a/n/ac)のデュア ルバンド対応で、2.4GHz帯では従来同様理論値最大300Mbps、5GHz帯では最大433Mbpsまでの通信が可能となっています。
レビュー品(WN-AC733GR)こちらも横置きの状態です。
形状的にはどちらも縦置きも横置きもでき、ある意味似ていると言えますが、レビュー品の方が一回り小さくスッキリとしており、邪魔になりにくい印象です。また、重さも250g(従来品は310g)と軽く仕上がっているので、壁付け等の場合でもより壁面に負担を掛けずに済みますね。
LEDランプの配置や光色は、従来のものに慣れているせいか、位置的にも違和感があり何となくボンヤリとして見え辛い気がしましたが、慣れれば返って目障りにならなくて良いような気がします。また、WPSボタンについては従来品は前面にボタンが配されていて、実際には使ってはいないもののボタンの存在が分かりやすくなっています。レビュー品は背面側にあるので、使いたい時に毎回位置を確かめてから押さないとならないので、ちょっと不便です。ただ、滅多に使わない部分なので、これはまぁ仕方がないでしょう^_^;
<性能的な比較>
性能面では5GHz帯対応という部分を除けば、ほぼ同クラスの無線LANルーターと言えます。実際、2.4GHz帯において双方の機器の至近距離で通信速度を計測してみると、どちらも有線接続の50%前後の数値が出ていました。電波強度についてもどちらもほぼ同じくらいの強さとなっています。
1Fの設置場所付近で計測
また、従来品がシングルSSIDなのに対してレビュー品はマルチSSIDとなっています。デフォルトでは、2.4GHzで2つのSSIDと5GHzで1つのSSIDが設定されています。
- SSID名「AirPort xxx」:2.4GHz帯用で無線セキュリティ設定がWPA2-PSK(TKIP/AES)
- SSID名「Game xxx」:2.4GHz帯用で無線セキュリティ設定がWEP
- SSID名「Stream xxx」:5GHz帯用で無線セキュリティ設定がWPA-PSK(AES)
電波の到達距離についても、従来の無線LAN中継機をオフにした状態で計測してみると、2.4GHz帯ではほぼ同じような受信感度となりました。従って2階の親機から最も離れた場所では、中継機が無いと安定した通信が行えません。。。
従来の環境で中継機無しの場合 ※上りは割愛
レビュー品(2.4GHz帯)の場合 ※上りは割愛
一方、5GHz帯については従来品が2.4GHz帯のみの対応となるので比較にはなりませんが、レビュー機の近くでは2.4GHz帯よりもグンと速く、有線接続の70%前後をマークしました。
しかし、残念な事に2.4GHzよりも極端に障害物に弱いということが判明しました。。。
後からネットで調べたら5GHzは2.4GHZと比べて障害物に弱いということらしいですが、木造の薄い壁でもかなりダメージを受けているようですね。特 に2.4GHz帯でWi-Fiアンテナ1本で繋がっていた2階(親機から最も離れた場所)では、5GHz帯は全く電波が届いておらず、SSID名すらリス トに現れませんでした。
レビュー品(5GHz帯)の場合 ※こちらも上りは割愛
このことから、5GHzを1階と2階両方で使うのであれば、レビュー品の設置位置をよく見直して最も障害物の少ない場所を選ぶ必要があります。さらに中継機等の設置も考慮しないと全域で快適に繋ぐのは難しいかも知れません。。。
2Fの最も電波条件悪い場所は、ご近所の電波もなかなかです^_^;
いっそのこと、従来の無線LANは1階専用として、有線でレビュー品を2階に持っていって2階専用にするという手もありますが、とりあえず今回のレビューではあくまでも従来品と置き換えることを想定してそのままにしておきます。
双方の電波の安定具合については、厳密な調べ方は知らないのですが、WiFi Analyzer (Androidアプリ)で見る限りでは、ほぼ同程度で大きな変動も見られず、それなりに安定しているのではないかと思われます。ただ、これもタイミングや時間帯にかなり左右されるような気がします。。。
無線機器の接続方法については、レビュー品の方が選択肢が多く素人でも簡単に設定できるよう配慮されています。一方従来品は、当初手動接続にしか対応しておらず、設定には有線接続のPCが必須となっています。最新のファームウェアアップデートでようやくWPSボタンにも対応するようになりました。
従来品:
・マニュアル接続(SSID、パスワード)
※有線PCにてルーターへのMACアドレス登録が必要
・WPSボタン(デフォルトはオフ)※未使用のため詳細不明
レビュー品:
・QRコード読み込みによる接続「QRコネクト」
※iOS、Android端末用
・「MagicalFinder」アプリによるかんたん接続
・WPSボタン
・マニュアル接続(SSID、パスワード)
<省エネ的な比較>
従来品の消費電力は最大18Wとなっています。一方レビュー品の消費電力は最大約7.2Wと従来品の半分以下に抑えられており、塵も積もれば何とやらではありませんが、家の中では色々な電気製品を使っているので、消費電力は低いに越したことはありませんね。
さらにレビュー品にはECO機能が搭載されていて、機能を有効にすると消費電力が最小で約2.5Wになるそうです。しかしながら、最小設定だとその機能が働いている間は有線LAN、無線LAN、ランプ全てオフになるということで、ネットには繋がりません。昼間留守にしている家庭などであればスケジュール設定すれば、効果的に省エネが実現できますが、我が家の場合は2世帯住んでいて誰かしら家に居ることが多いので、残念ながら時間設定はできそうにありませんでしたので、とりあえずこの機能については未検証となります。(余裕があったら追記します)
他にも、使用していないLANポートを検出して電力をカットしたり、LANケーブルの長さを判別して電力を調整する機能があり、無駄な電力を使わなくて済むように配慮されているのは非常に素晴らしいと感じました。
<比較して良いと思った点>
・コンパクトで軽量な本体
・簡単に設置できる。
・読みやすい取扱説明書
・接続設定の方法が多様でやりやすい。
・有線PCが無くても設定できる。
・低消費電力
・ECO機能搭載
<比較してイマイチと思った点>
・外観の高級感に欠ける。
・縦置きの時のシール面の見栄えが悪い。
・WPSボタンが押しにくい。
対応機器を使ってこそ真価を発揮する「11ac技術」
今回レビュー品はアクセスポイントとして使用するので、背面のモード切替スイッチを「AP」モードにしてみました。設置場所は従来品に近いTV台とTVの隙間に「横置き」にて設置することにしました。従来の機器は従来通りTVの左側、そしてレビュー品は右側へ設置しました。
左右にバランス良く配置しました!w
インターネットの配線は、前述の通りCATVのワイヤレスケーブルモデムのLANポートとレビュー品の「インターネットポート」に接続し、レビュー品の電源を入れて準備完了です。
本体の設置作業については素人の私でも、あまりに簡単過ぎて少し物足りないくらいでしたw
この後は接続機器ごとにそれぞれ接続方法をレポートしてみたいと思います。
iPod touch 5thにはWPSボタンなとがありませんが、カメラ機能を利用した「QRコネクト」アプリと「MagicalFinder」という専用アプリがAppStoreにて公開されていますので、予め既存のWi-Fi環境下でインストールしておいたものを使用しました。
<QRコネクトの利用>
- 「QRコネクト」アプリを起動し、画面に従ってiPod touchのカメラに「無線LAN出荷時設定情報シート(レビュー品に同梱)」のQRコード(5GHz帯用を選択)をかざすと自動的に設定が読み込まれ、確認画面から次に進むとWi-Fi設定用のプロファイルが作成されます。
- 作成されたプロファイルをインストールすれば設定完了となります。
※レビュー品と無線LAN対応機器を初めて接続する際、QRコードが読み込まれた時点でパスワード入力画面が出ましたが、2階目以降はパスワード入力画面は出なくなりました。
・残念ながらiPod touchのリンク速度は調べられませんでした。
この「QRコネクト」は、あまり深く考えなくても簡単な操作で繋げることができるので非常に便利で、私のような素人には持ってこいのアプリだと思いました。欲を言えば、QRコードは1つで済むようになるともっと分かりやすいですね。※2.4GHzとか5GHzとか言われても素人には分かりづらいと思います。。。
QRコードを撮影する時は2つのQRコードがカメラの範囲に両方とも入っていると読み込めないため、撮影範囲内に設定したいQRコードが真ん中に入るように
し、ピントが合うまで1~2秒程度動かさずに待っているとスンナリ認識されます。※多少薄暗くてもピントさえ合えば問題なく読み込めました。
<MagicalFinderの利用>
- 「MagicalFinder」アプリを起動すると、レビュー品からの無線電波を検索し、該当する機器が発見されると画面に表示されます。
- 設定する機器を選択すると「ステータス」「かんたん接続」「ECO」といった3つのメニュー項目が表示されます。
・ステータスでは、レビュー品の現在の状態が分かります。
・かんたん接続は、起動できませんでした。
・ECOモードについては利用するかしないかを設定できますが、詳細設定はできないようです。
かんたん接続の項目は、はじめてインターネットに接続設定する時に使う機能のようで、既に設定が完了していいる場合は起動できないようです。ということで初期化するのが勿体ないので、この機能は試していません^_^;
iPod touchは802.11acには未対応ですが、11nの5GHzには対応しているので、5GHzの恩恵にあずかることが出来ます。
レビュー品のAP(5GHz帯)を選択して実際に動画などを観てみると、体感的にも読み込みが少し速くなったように感じられます。また、近所で5GHz帯を使用しているAPも無いようなので、今のところ干渉する心配はかなり少ないと思いますが、障害物に弱いので2.4GHz帯よりも距離が稼げないのが残念です。
iOS版の「MagicalFinder」は他のOS用と違って設定できる項目が少なく、詳細な設定ができないところがネックかも知れませんが、今後のファームウェアのアップデートで改善されることを期待したいと思います。
Android機であるTF-101ですが、妻用に購入したものの、子供に取られてもっぱらYouTube視聴かゲーム用として使われているというもので、こちらについてはPlayストアにて「QRコネクト」「MagicalFinder」をダウンロード(インストール)しておいたものを使用しました。
<QRコネクトの利用>
iPod touchと同じくアプリを起動して、画面に従ってiPod touchのカメラに「無線LAN出荷時設定情報シート(レビュー品に同梱)」のQRコード(2.4GHz帯用を選択)をかざすと自動的に設定が読み込まれ設定完了となります。
・リンク速度は65Mbpsとなっていました。
Android版の「QRコネクト」もiOS版と同様に簡単に設定が出来てお勧めです。なお、iOS版ではQRコード読み取り後、プロファイルをインストールして設定完了となりますが、Android版はQRコード読み取り後の確認画面で「OK」すれば設定完了となり、よりシンプルに設定できます。
<MagicalFinderの利用>
1.「MagicalFinder」アプリを起動すると、レビュー品からの無線電波を検索し、該当する機器が発見されると画面に表示されます。
2.設定する機器にログインすると「ステータス」「かんたん接続」「LAN設定」「無線設定」「ECO設定」「システム設定」など6つのメニュー項目が表示されます。各項目を選択するとそれぞれ項目についての詳細設定(変更)ができます。ただ、iOS版と同様に、一旦接続設定をしてしまうと「かんたん設定」は起動できないようになっているようです。
Magical Finderのデバイス設定画面
iOS版よりも設定できる項目が多く、かなり細かい設定が可能です。(素人的にはあまりいじりたくない項目が多いですw)
TF-101の無線LANアダプタは5GHz帯に対応していないので、残念ながら従来の無線LANルーターと比べても大きな違いは感じられませんでした。
KIRA V832の無線LANアダプタはデュアルバンド対応となっていますが、残念ながら802.11acには未対応なので、対応した子機「WN-AC433U」を取付けて802.11ac技術を体験してみました。なお、KIRA V832にはCD・DVDドライブが付いていないため、子機のサポートソフト(無線LANドライバー)は予め既存の環境でインストールしておきました。
<WPSボタンによる接続>
- KIRA V832に子機「WN-AC433U」を取付けます。
- Windows 8上のチャームバーから、「設定」「ネットワーク」と進んで、レビュー品のSSID(5GHz帯)を選択します。
- レビュー品のWPSボタンを長押し(6秒)して認識されたら、「共有をにしてデバイスに接続します」を選択すれば設定完了。
・2.4GHz接続の場合:リンク速度130Mbps(従来品は54Mbps)
・5GHz接続の場合 :リンク速度150Mbps
WPSボタンは長押しの時間によって2.4GHz(3秒)と5GHz(6秒)を使い分けるのですが、初めはよく分かっていなくてうまくいきませんでした。
<MagicalFinderの利用>
Windows版のMagicalFinderもAndroid端末と同様に詳細設定ができるようになっています。
Magical Finderの「接続可能なネットワークデバイス一覧」画面
11acは思っていた以上に速いと感じました。我が家のインターネット環境の説明でも書いた通り有線の下りが75Mbps程度となっているのですが、11ac子機を使って通信速度を計測したら60~75Mbpsと有線に迫る、あるいは同等まで速度が出ていました。これにはちょっと驚きましたが、もっと速い回線だったらどうなるのか気になるところです。ちなみに上りについては2.4GHzでも5GHzでもあまり変化が無く、安定して6~8Mbps程度の速度が出ていました。
Speedtest.net by Ooklaで測定したら80Mbps超えの値が!
今回のレビューで一番気になっていたのは、レグザサーバを利用した録画番組の視聴なのですが、従来の環境だと画像が乱れてカクカクしたり、止まってしまう事がありましたが、11ac対応子機との組み合わせによってかなりスムーズに再生されるようになりました。完璧とまでは言い切れませんが、かなり改善されて普通に見る分には全く問題なくなりました。これが11acの実力なんですね!
このノートPCはXP搭載機で、我が家では辛うじて動いていると言っても過言ではないくらい遅いノートPCですが、無線LANに接続するためにB社の802.11n、デュアルバンド対応のCardBus用無線LAN子機を挿しているので、5GHzの恩恵にあずかれると思い検証してみました。ただし、従来は2Fの最も電波条件の悪い場所で使っており、今回のレビュー品の5GHz帯の電波は届いていなかったため、レビュー品の近くに移動して接続しました。
B社製5GHz帯対応の子機
<WPSボタンによる接続>
- B社製子機をCardBusにセットします。(ドライバーはインストール済み)
- B社製のユーティリティより「かんたん接続」を実行すると、WPSボタンでの接続が有効となりますので、レビュー品のWPSボタン(6秒間長押し)にて接続します。
- 接続が成功するとステータスが表示されます。
※B社製のドライバーが起動しているためOS標準の無線LANアイコン経由では接続設定ができませんでした。
・2.4GHz接続の場合:リンク速度130Mbps(従来品は130Mbps)
・5GHz接続の場合 :リンク速度65Mbps
B社子機との相性は割と良いように思えました。ただし、2.4GHz帯の場合はリンク速度が130Mbps、5GHz帯での接続ではリンク速度が65Mbpsと下がっていて、そのせいなのか分かりませんが実際の通信速度を計測してみるとどちらの周波数帯でも通信速度に大きな差が出ませんでした。
<MagicalFinderの利用>
XP用の「MagicalFinder」をダウンロードして起動してみました。基本的には他のOS用と全く同じではないかと思われますが、今回は細かく内容を確認しませんでした。
デバイス設定画面(ステータス表示)
今回、5GHzと2.4GHzを交互に接続しながら使用してみましたが、このPCとB社製子機の組み合わせでは、5GHzの速度的な優位性を体感することはできませんでした。ただ、従来の中継機経由の環境では動画視聴などでダウンロードに再生が追いついてしまって途切れ途切れになり快適に視聴する事ができませんでしたが、電波強度が高い場所で使うと、動画のダウンロードも速く、WEBサイトの表示も同様に速くなってかなりかいてきなのだなぁ、と再確認することができました。
しかし、動画の場合はダウンロードが速くなってもPCの性能が追いついていないようでカクカク描画でスムーズに再生できていませんでした。。。いい加減PC自体が限界なのかも知れませんねw
我が家のポータブルゲーム機としては最新機種になる3DS LLですが、インターネット環境としてはゲームだけでなく、ネットショップや映画、アニメ番組といった動画が観れるサービスも用意されています。子供用に購入したものなので、基本的には無料で利用できるものがメインとなります。3DSをインターネットに接続するにはマニュアル設定以外に幾つかの選択肢がありますが、レビュー品で対応しているものとしてはWPSボタンによる設定が最も簡単と思われます。
<WPSボタンによる接続>
- 本体設定のインターネット設定から「Wi-Fi Protected SETUP」項目で「プッシュボタンによる接続」を選択します。(少し端折っています)
- レビュー品のWPSボタンを3秒長押して接続します。
- 接続テストで成功すれば設定完了となります。
3DSの場合は特に問題もなく簡単に設定できましたが、DSi LLの場合は上級者モードにしないとWPSボタンの設定に進めず、手動でSSIDを検索して「AirPort xxx」を設定しようとすると、上級者モードでなら繋げますといった旨のメッセージが出て、繋ぐことが出来ませんでした。※上級者モードでWPSボタンを利用すれば、あっという間に接続設定が完了します。
ニンテンドーが用意した動画などのコンテンツは元々通信速度の遅い環境でも快適に観れるように配慮されているようで、従来の通信環境で十分快適でしたので、ほとんど同スペックと思われる2.4GHz帯においては特筆するほどの違いは感じられませんでした。
上の子用に購入したものですが、2000シリーズが出る寸前に(知らずに)購入して何となく悔しい思いをした機種です。すでに外装はキズだらけで、アナログスティックも死んでいて朽ち果てる寸前ではありますが、基本機能は生きているので、一応接続できるかだけでも確認をしてみました。
<手動接続>
- ネットワーク設定から新規接続を選んで進み、「アクセスポイントの検索」をします。
- 見つかったアクセスポイントの中から「Game xxx」を選択して「WEPキー(暗号キー)」入力して保存します。
- 接続テストをして成功したら完了となります。
Tipsという訳ではありませんが、私自身がPSP自体を滅多に使わないので、暗号キーを入れる際に入力モードの切替方法が良く分からなくて苦労しました^_^;
接続設定をしただけで実際には未使用なので、特にコメントはありません。。。
最近はあまり使われなくなった感がある我が家のWiiですが、以前はよくゲームソフトをオンラインで購入したり、動画コンテンツを観たりしていました。Wiiの接続方法としては3DSとほぼ同じ選択肢が用意されていますが、我が家のWiiは2Fに設置しているのでマニュアルにて設定してみました。
TV台の縁に置いているので、落下防止ガード(自作)を付けていますw
<手動接続>
- 本体設定のインターネット設定からWi-Fi接続に進んで「アクセスポイントを検索」で、レビュー品のSSIDを選択します。
- 暗号キーを入力して保存します。
- 接続テストで成功すれば設定完了となります。
あちこちで何度も試していたらすっかり暗号キーを覚えてしまいましたw
特にありません。
3DS LLと同様で、レビュー品における特筆すべきポイントは特に見受けられませんでした。
2Fの最も電波条件の悪い場所で使っているもので、従来の中継機を使った環境下でもギリギリで使えていたものです。今回はPS3本体では未対応な5GHz帯を無線LANコンバータを用いて今よりも快適な環境にしようと思ったのですが、結論から申しますとP社製の5GHz対応無線LANコンバータの接続がうまく行かず、素人の私には知識が足りな過ぎてレビュー期限内に対応しきれませんでしたorz
上の子が中古で買ってきたPS3(HDDレコーダーパック)
P社製無線LANコンバータ。相性というより私のスキルが...orz
なので、今回は2.4GHz帯での手動接続だけを試しています。
今後の展開で、もしP社製の無線LANコンバータがうまく機能してくれたら、そちらも追記していく予定です。
<手動接続>
- PS3を起動してログイン後、インターネット接続設定から「無線」を選択します。
- 検索してレビュー品のSSIDを選択して先に進みます。
- 暗号キーを入力して設定を確認したら保存します。
- 接続テストで成功すれば設定完了となります。
やっと繋がっているような状態で電波が微弱です...
特にありません。
中継機無しの環境で使用したため、従来環境よりも電波が微弱となっていて使用感を試せるような状況ではありませんでした。
コスパで選んだブラザー製MFP(Multifunction Peripheral=複合機)のDCP-J925Nを2Fに設置しています。この複合機はUSB・有線LAN・無線LAN接続に対応しており、従来でも無線LANで接続していましたが、改めてレビュー品にて接続してみました。
WiFiに対応しているので、どこにでも設置できるのが魅力です。
<WPSボタンによる接続>
- タッチ式の操作パネルの「メニュー」から「ネットワーク」=>「無線LAN」と進み「WPS/AOSS」を選択します。
- 操作パネルの指示に従って、レビュー品のWPSを長押し(3秒)して、WPSの2.4GHzモードにします。
- 操作パネル側で「OK」すると、設定を開始します。
- 設定が完了(失敗)すると結果がプリントアウトされます。
今回、一度目はWPS信号が認識できなかったようで失敗しましたが、二度目は全く同じ手順で成功しました。相性なのか何なのかは分かりませんが、二度目もWPS信号を認識するのに少々時間が掛かりました。
特に問題なく普通に動作しています。接続設定の最後に結果がプリントされるところがいかにもプリンタらしいところでもありますが、紙とインクが勿体ないので操作パネルに一言「接続成功」と表示してくれさえすれば良いような気がしますw
<最終的に...>
レビュー完了後に設置場所を1Fから2Fの最も電波状況の悪かった場所に変更しました。
結局のところは、1Fから2Fまで有線を引っ張り、必要なものだけは有線につなぐことにしました。あとは携帯機器を2Fで使う時や2Fに設置している無線LAN対応複合機などはレビュー品を活用する事にしました。しばらくはこの環境で使ってみようと思っています。。。
今回のレビュー品は、コンパクトでありながら最新の802.11ac技術を使った高速通信が可能な無線LANルーターということで、これまで使っていた無線通信規格の部分(11b/g/n)で比較する分には特に目立った優位性も感じられませんでしたが、11ac対応機器を使用した途端に有線に迫る高速通信を実現し、まるで水を得た魚の如く元気(高速通信)になって生き生きとしているように感じられました。
ただ、残念なのは5GHzが障害物に弱いという部分ではないかと思います。今回レビューさせて頂いた機種ですと、たとえ木造であっても2階建ての住宅の各部屋を網羅するのはキツいと思いますので、11ac技術の恩恵にあずかりたいのであれば、もっとパワーのある機種を選定すべきであると思いました。機会があったら上位機種も試してみたいです。。。
今回は5GHzの売りとされている「高速性」は体感できましたが、「安定性」を試すほど5GHz帯対応機器をたくさん持ち合せていなかったため、その辺りはよく分かりませんでした。
対応機器への接続については、素人にも分かりやすくなっていて非常に扱いやすいと感じました。特にQRコードを利用する「QRコネクト」は今の時代にマッチしたお手軽接続アプリで、使い心地は抜群でした。
今回のレビューを通して、難しい事は相変わらず分からないものの、素人ながら2.4GHz帯と5GHz帯のそれぞれの特性が見えてきた気がしました。また、無線という目に見えないものの扱いの難しさも痛感しました。これらが、今後の私を取り巻くネット環境の構築に大いに役立つことを期待して、今回のレビューを締めたいと思います。
結局また長文になってしまいましたが、最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
2013年10月
みっちゃんさん
2013/10/12
構成も使用するタイプ別に分かりやすく解説されてて、とてもイイですね。
とても参考になります(╹◡╹)
harmankardonさん
2013/10/12
すごく見やすく,お手本のようなレビューだと思います.
izappyさん
2013/10/12
コメントありがとうございます。
今回のレビュー品は5GHz帯の部分を除けば、従来品とあまり性能的に差が無いものだったので、途中で路線変更して接続設定の方法等のボリュームを増やしてみました。その結果項目が増えてごちゃごちゃしてしまったので、試行錯誤の末にこんなレイアウトになりました。。。
izappyさん
2013/10/12
コメントありがとうございます。
お手本というのは言い過ぎですが、そう言われると嬉しいです。ただ、私自身この分野の知識がどうしても蓄積されない(拒絶している?w)ようで、専門的なことがあまり書けないのが残念なところです。
hatahataさん
2013/10/13
izappyさん
2013/10/13
コメントありがとうございます。
どちらかというと我が家にあるものは古いものが多いです^_^;
今回のレビュー品はとても簡単に繋げられて本当に驚いています。手動設定でもSSIDと暗号キーを入れれば大抵はOKでした。