レビューメディア「ジグソー」

信頼性の高いWD Redを贅沢にもデジタルテレビの録画用に・・・!!


初版:2012/08/18

追記:2012/08/19(レグザでの運用・文章の一部修正)


最近は忙しくて応募自体おろそかになっていたプレミアムレビューですが、先日ふと応募して

みたところ今年3つ目の当選と相成りました。今回レビューの機会を与えてくださったzigsow様・

Western Digital様にこの場を借りてお礼申し上げます。ちなみに我が家に3.5インチHDDを内蔵

するPCはなく(東日本大震災の被災地故、大きな揺れでデスクトップPCが飛んでくるなど

怖かったので全てノートPCへ買い替えてしまいました)、今回のレビューでの動作確認は

外付けケースを用いて行っていきます。

■WD Redシリーズの概要

今までのWestern Digitalのコンシューマー向け3.5インチHDDは3シリーズあって、


デュアルコントローラの採用などパフォーマンスを追求したCaviar Blackシリーズ(写真右)と


価格とパフォーマンスのバランスが取れたスタンダードモデルのCaviar Blueシリーズ・


大容量で低価格・低消費電力と大容量データの保管に向いたCaviar Greenシリーズ(写真左)

に今回WD Redシリーズが追加され計4シリーズとなりました。このシリーズの大きな特徴は

家庭やSOHOで使用されているNAS向けに設計を最適化していることで、NASでよく使われ

ている複数のHDDによるRAID構成や24時間稼働を想定して設計しているため通常のHDD

よりも信頼性が高められています。具体的には「NASware」と呼ばれるこのHDDに搭載されて

いるファームウェアにより、互換性テストが行われた各社のNASシステムへの搭載で最適な

パフォーマンスを実現できるようになっていることを始め、消費電力や発熱の低減・RAID環境

下で威力を発揮するインテリジェントなエラー回復コントロール・予期しない電源損失時の

データ破損/損失予防などを実現しています。また、家庭のNASで扱われることの多い映像

データについても、ATAストリーミングフィーチャーセットに標準で対応しているため快適に

扱うことができます。通常の3.5インチHDDよりも35%ほど改善され1,000,000時間となった

MTBF(平均故障間隔)もNAS用として安心できるかと思います。


また、他社のHDDにはない特徴として24時間365日の無料電話サポートが挙げられます。

これがあれば夜間の不具合でも朝を待たずして問い合わせが行えますが、今のところ

対応言語は英語のみでかつ国内から掛ける場合国際電話となるため、今後国内でも同様

のサービスが受けられるようになることを期待します。国内でも使えるようになれば、

このHDDを選ぶ理由の一つになり得ますからね。実売価格的にも、エンタープライズ向け

 のHDDに比べるとだいぶ安くなっていて通常のコンシューマー向け3.5インチHDDと同等

水準になっているので、NASシステムやホームサーバーを使用している人の強力な選択肢

になるかと思います。

■実際に開けてみる


こんな梱包で届いた今回のHDDですが、HDDの梱包としては少し簡素なような気も・・・。

SSDならともかく、できるだけ衝撃を与えないことが望ましいHDDだと最低でも箱に入れる

べきのような気がします。ただ、ショップ通販でバルクのHDDを買った際にも梱包材は

丸めた紙だったりするので、最近のHDDはよほど高所から落下させない限りは大丈夫なの

かな?とも思ったりしています。袋を開けると


エアキャップで何重かに巻かれたHDDが出てきます。昔某オークションでHDDを買った際、

EXPACK500(今のレターパックのようなもの)の封筒にエアキャップ一巻きくらいで

HDDが2台入ってたことがあったのを思い出します。よいこの皆さんはマネをしないよう。

エアキャップも剥がすと


静電防止袋に入ったHDDが出てきます。ショップでバルク売りしているHDDなんかはこの

状態ですね。夏ならばそれほど気にする必要のない静電気ですが、冬場はバチバチ言う

ほどなので開ける前に静電気を家庭内の金属などに触れて逃がしておくのが吉では

あります。静電防止袋を開けると


いよいよ本体とご対面。上の他のシリーズの写真と比べると、天板の形状が異なるよう

ですが現行の1TBモデルだとだいたいこの形になっているようです。Caviar Greenの

WD10EZRXなんかも同じでした。隔世の感を禁じ得ない1TBプラッタ1枚で1TBの容量を

実現しているモデルなので、1TBと言われてもピンと来ないくらいの重さです。天板

のラベルは

 


こんな感じになっています。誇らしげなNASwareの文字とNAS Hard Driveの文字が目を

引きます。今年7月製造のモデルで、できて1ヶ月くらいしか経っていない活きのいい(!)

HDDですね。マレーシア製造品です。今年も洪水とかでタイの工場は止まるんですかねぇ

・・・。64MBキャッシュと昔のHDDに比べれば大容量なキャッシュを搭載していますが、

Caviar GreenでもAFT採用のEARS以降は64MBなので特に目立った物ではないです。

回転数もIntelliPowerとなっているあたり、見た感じでハードウェア的にはGreenと似たよう

なものなのではないかと思いました。もちろん、高信頼性を謳っているのでファームウェア

を始めとして比べれば差はありそうですが。


インターフェースはSATA3の6Gbpsに対応しています。型番の末尾がXになっている通り

です。末尾がSだとSATA2の3Gbpsまでですので。横にジャンパピンがあるので、恐らくこの

ドライブもGreenと同様にWindowsXP以前のOSで使用する場合のアライメントの互換性設定

ができそうです。


裏側はこうなっています。見える基板がコントローラの乗った部分ですが、昔のHDDに

比べるとこの基板もだいぶ小さくなりましたね。昔は裏側を半分くらい覆うサイズの基板

でしたし。大きさというと昔あったQuantumのBigfootという5インチのアホみたいにでかく

重く漬け物石にできそうだったHDDを思い出します(笑


そんな感じで外観を見た感じは大きなヒートシンクがついていたり何か特殊な形状を

している、というものもなく普通でした。まぁNASシステムに組み込むのに特殊な形状だと

まず搭載できませんからね。当たり前と言えば当たり前です。

■とりあえず使ってみる

 


NAS用HDDと言っても、組み込むNASを持っていませんしデスクトップPCもないのでまずは

パフォーマンスを軽く確かめるのに外付けケースに入れてPCに繋いでみます。使った

HDDケースはI-O DATA AVHD-Uシリーズで使用されているもので、インターフェースは

USB2.0ですが高速化技術のマッハUSBが利用できるので、ただのUSB2.0ケースよりかは

高速かと思います。先日Core i5へ載せ替えた


SONY VAIO Eに繋ぎました。OSはWindows7 Home Premium 64bit SP1です。管理ツール

からHDDの領域確保とフォーマット(NTFS)を行いました。直後のCrystalDiskInfoでの値

ですが、

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こんな感じです。電源投入回数2回というのが新品の証ですね。温度も内蔵HDDに比べると

低めですが、まだそれほど読み書きさせていないのでこんなものでしょう。ふたも開けっ放し

ですしね。APMやAAMには対応していないようです。まぁNASに入れて使う分にはどちらも

さして重要ではなさそうですが。下調べも済んだところでおなじみCrystalDiskMarkの

ナノピコエディションでベンチマークをば。全て初期設定です。

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マッハUSB有効ですが、流石にUSB2.0がかなりのボトルネックになっているようでSATA接続

時に予想されるスコアに比べるとかなり低くなっています。参考にもならないかと思いますが、

データ倉庫として使うのであればこんなものかもしれません。折角SATA3に対応している

HDDですので、外付けで使うのであればUSB3.0やeSATAで接続することをお勧めしますよ。

ちなみにベンチマーク中のHDDの動作音ですが、かなり静かでしたし発熱についても

ベンチマークを終えてPCからHDDを外したときに触った感じだとぬるい、というよりはちょっと

冷たいくらいでちゃんと抑えられている感じでした。NAS用と謳うだけのことはありますね。

■そしてレグザに繋いで録画してみる

 


今回レビュー応募の際に「デジタルテレビの録画用に」と書いたので、もちろん このHDDを

録画用に使うことにします。ケースはそのままで、外付けHDDとしてテレビにUSBで接続

しました。新しいHDDとして認識され機器の登録と初期化の確認が表示されるので、もち

ろん了承するとしばらく初期化作業が行われて使えるようになります。録画予約もすべて

こちらに移動しましたが、録画予約は明日から入っているので録画動作の確認は明日に

なってからですかね。1TBから1TBへの換装なので、録画可能容量は変わりませんでした。

HDD換装後は発熱・動作音・振動も減りかなり静かになりました。写真の通りテレビラック内

に設置してあるため、NASでの使用と勝るとも劣らない程度には過酷な使用状況だと思います

が、動作可能温度も通常のHDDより高めに設定してあり動作時の発熱は低いRedシリーズ

ならこのような用途でも安心して使えますね。元のHDDは375GBプラッタ3枚の1TBだった

のに対し、こちらは1TBプラッタ1枚なのでそれも低発熱に貢献していそうです。昔これよりも

発熱を逃がしやすいケースにWD Greenを入れて使っていたことがありましたが、映画など

長時間の録画の後はケースが触れないほどの熱さになっていたのに対しこちらは同様に

長時間使ってもテレビラック内設置のわりに持てなくはない程度の熱さに留まっていました。

新旧HDD

ちなみに数年前の7,200rpmのHDDよりも最新世代なら5,x00rpm台でも速いんじゃないかなと

CrystalDiskMarkで計ってみたところ、 

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 微妙に元のHDDのほうが速い結果になりました。やはり腐っても7,200rpmなんですかねー。

ただUSB2.0がボトルネックになっているのは間違いないので、誤差範囲と言えばそうですが。

個人的にこの用途は速さよりも信頼性なので参考までに載せておきます。

■総評

24時間稼働を想定して設計されている、というところに惹かれ一時保管用とはいえ

飛ばれると泣きたくなるデジタルテレビの録画用HDDとして使おうと思い今回のレビューと

なりましたが、現時点では概ね満足する結果が出ていてよかったです。NASシステムを

持っていないのでNAS用として使うとどれくらい差があるかというのは分かりませんでした

が、今後NASシステムやホームサーバーを購入した際は同社Greenとそれほど差が

無ければRedを買おうと思いましたよ。恐らくHP ProLiant MicroServerあたりとの相性は

抜群じゃないかなと思います。

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