株式会社銀座ミツバチさんからご提供を受け、プレミアムレビューをお届けします。
ご相伴に預かるお酒は3本
「純米大吟醸 積善GINZA」
「芋焼酎 銀座芋人」
「純米吟醸 精一杯」
全てとても美味しいお酒でした。
その中から最初にレビューを仕上げよう そう強い思いを抱かせてくれたのは
「芋焼酎 銀座芋人」です。
芋焼酎 銀座芋人
高層ビルが立ち並ぶ大都会東京。
河川は高速道路に覆われ、地面もコンクリートに覆われています。
そのビルの屋上を緑化することによって、ヒートアイランド現象を押さえることが出来ます。
その緑の中で養蜂が行われていることはTVや新聞の記事で知っておりました。
銀座ミツバチプロジェクト
銀座の屋上でミツバチを飼い、
採れたはちみつを銀座の中でスイーツやカクテルにして提供している団体です。
11年前から始まったプロジェクトは、年間1トンのハチミツの収穫を実現しています。
その中でミツバチが遊びにいける花畑や野菜畑を作ろうという企画が立ち上がりますが
ほぼ全ての屋上において、最初の検査用に芝生を植えた後は耕作放棄地となっています。
また銀座は地価も高く、公園を作るということは非現実的と判断。
そこで銀座芋人は、銀座の屋上でサツマイモを育てることを発案。
紙箱の蓋を開くと、このような趣向が見えます。
ビルの屋上に広がるサツマイモ畑をイメージすることができますね。
箱を横から眺めると、それがギンザのビルをイメージしていることが判ります。
瓶を包む包装紙を広げると、そこに大都会銀座が描かれておりました。
収穫したサツマイモで焼酎をつくろうという企画は、実際に昨年スタートしています。
銀座近辺の農に触れたことのない素人が農作業を行い
新しい都市の在り方をオリンピックに向け
世界の人たちに見せていこうという気持ちが込められます。
各ビルの屋上で収穫できた芋は無償で提供されているとのこと。
初年度の芋焼酎に含まれる「銀座の芋」は割合にして僅か10%に過ぎませんが
銀座の芋と明るい未来を「イマジン・imagine」する
このワードが
GINZA・IMOGINE ギンザ・イモジン に繋がります。
天宅正+小野慶輔写真事務所 小野慶輔+株式会社ハッケヨイ制作所 鎌田健作
この方々による瓶やパッケージ、包装紙のデザインは2016年度グッドデザイン賞に輝いております
多くの人の善意と希望、強い気持ちが込められたギンザのイモが使われた芋焼酎
どんな味なのか? どんな風味なのか? どんな香りなのか?
興味が湧くでしょ?
常温ストレート オン・ザ・ロック お湯割り それに加えて
まずは室温のまま封を切ります。
シリコンワッシャーとテコの原理を利用したスイングトップが採用されています。
その度数から、たとえ四合瓶とはいえ飲みきることは少ないと想像されますので、
これは嬉しい工夫です。
少しづつ楽しむストレートには、口部強化されていない小さめのクリスタルグラスを用意します
印象
赤霧島などに代表される本格芋焼酎に準じた香りと風味ですが
私は それらより穏やかである という印象を持ちました。
俗に言う「芋焼酎の強い香り」には否定的なニュアンスが含まれることが多いのですが
少なくともウイスキーを始めとする蒸留酒を嗜まれる方にとっては良い香りです。
次は一気にハードルを上げて お湯割り
これまでお湯割りで焼酎を楽しむことはほぼ皆無でした。
理由は、多くの芋焼酎が持つくせの強い香りが、より際立つから というものです。
不調法ながらお湯割りの手順を踏むことにします。
一般的に焼酎のお湯割りに際して、まずお湯を酒器に注いでから焼酎を加えるべきだそうです。
順番を違えたり、混ぜてから温めたりすると芋焼酎の旨味が損なわれるということです。
比率は6:4 5:5 4:6 からお好みを選択
温度は30度から50度までの間が適温とされます。
お湯はやかんやポットで用意しますが、沸騰時間が長いものと沸かしたてでは風味が異なります。
紅茶の様に色まで変わるということはありませんが、ストーブの上でチンチンと長時間わき続けているものより、電気ポットの中のお湯の方がよろしいかと思います。
一口に常温と言っても、私たちが暮らしている室温そのものが四季によって変化しますので、
あまりレシピに囚われず、
口に運ぶ時の適温を実現するように適時工夫することが大事だと思います。
印象
私がこれまで楽しんだ一般的な本格芋焼酎と比較すると、お湯割りにしても香りが尖ったり、癖が強まるという事がありません。
お湯6焼酎4の配合を選ぶと、当然ながら癖や香りは弱くなります。
水割りも含めて、自分が好きな比率を探す楽しみがあるように思えます。
オン・ザ・ロック
製氷機の角氷が少し興ざめですが、これも私は普段楽しまない飲み方です。
中位のクリスタルタンブラーを用意しました。
撹拌して氷と馴染ませつつ、時に氷が崩れてグラスに当る音も楽しみのひとつ。
やはりロックにはクリスタルグラスが合うように思えます。
印象
零度に近い温度まで冷やしても銀座芋人の香りは弱くなりませんでした。
ほんのりした甘さを彷彿とさせる そんな香りがグラスから漂います。
時に人差し指で氷を回しつつ、芋人が薄まるのを待つのも良し。
度数は25度と一般的なものなので、決して喉を含めて口腔内への刺激が強すぎることはありません
馬刺し等にはこの飲み方がイチバン合うように思えます。
それに加えて
焼酎ゼリー
ギフトに好適 と思える銀座芋人なので、「思いがけずこれを貰ったよ」 という方の中で
「ちょっと芋焼酎は苦手なんだよ」 と 言わる方の為に書きます。
この香り高い芋焼酎芋人を使って、涼やかなゼリーを作ってみました。
基本レシピ(1人分)
満了200ccを目安にして適当なガラス器を用意してください。
出来上がり量を160ccに設定してます
粉ゼラチンを重量比にして3%分を入れます 5g強 入れました
常温の水を30cc程入れてすぐに撹拌します。ダマにならないようにね。
重量比5%を目安に上白糖を加えます。 もちろんお好みで加減してね。
今回は少し多めの10g
これは自分の勘で決めてます。
結果は適量だったと感じましたが、お好みで加減してね。
また焼酎と水を配合した後、火にかけてアルコールを飛ばすことも可能です。
よく撹拌し、粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やします。
数時間で清涼感のある焼酎ゼリーが完成しました。
さて お味は 風味は
ゼリーになっても、
加熱せず、アルコールを飛ばさず足した芋人の香りは想像以上に楽しめました。
驚くほど香り高い焼酎ゼリーが完成。 甘みもちょうど良いと思います。
ゼラチンの量を3割ほど減らして緩めに作ったゼリーを砕いたものは、
白身魚のお刺身にアクセントに使えると思います。
それこそ砂糖の量はお好みで加減してくださいね。
焼酎ゼリー
思いつきで作ってみましたが、利用価値・範囲は広いと思います。
注意点はゼラチンを溶かす時に沸騰させないこと。 冷温時に素早く撹拌してよく混ぜること。
今回は用意できませんでしたが、しそジャム、うめジャムなどのトッピングが合うと思います。
ビジュアル的にシソの葉や、山椒の葉を載せると面白いと思います。
馬刺し うなぎ そしてお月見
焼酎といえば、最初に思いつくのは馬刺しでした。
特にたてがみとの相性は抜群だと思います。 多くの場合馬刺しは解凍直後を楽しむことが多いと思いますので、冷えた芋人をストレートでいただくのがよろしいかと思います。
次はうなぎ
焼酎芋人なら、ご飯と喧嘩をする心配がありません。
うなぎの旨さも引き立ちます。
10月4日は中秋の名月 お供えをしてお月見を楽しみました。
里芋の代わりにサツマイモを使ったので、
それを砕いて大粒のレーズンと一緒に少量のマヨネーズを使って和物を作りました。
これが銀座芋人と相性バツグンでした。
甘いものと焼酎? と訝しく思われても仕方ありません。
でも原料が同じだから というこじつけをする必要がありません。
お互いの甘さが引き立ち、滋味を感じます。
チョコレートとウイスキーの例を思い出してください。
これも合いますよ。
初めての芋焼酎に最適 多くの人々の気持ちも一緒に楽しんで下さい
せっかく企画した銀座のビルの屋上の緑化を続けるために、
ご褒美を用意しよう
芋を栽培しよう
熊谷組さんから教えてもらった北海道標津町の人工腐植土を使ってみよう
福岡県豊前市の後藤市長との出会いが、後藤酒造との協業に繋がる
初年度の芋の収穫量は僅かに50キロ それでも未来へ続くプロジェクトが ここにある
プロジェクトに参加している各企業の所在を示す東京の地図 彼らは芋人と呼ばれる
今日から新たに参画することも可能 銀座ミツバチさんに問い合わせてみて
シャンパンのような瓶 包装紙も箱も 洒落たロゴ グッドデザイン賞受賞
他に無加水33度も用意されています。
全てのお酒と同じ
芋焼酎は最初の一本がとても大事。
美味しいモノから始めて下さい。
芋人はそれに相応しいと思います。
くろぱんださん
2017/10/08
全く飲めない私にも、飲んでみたくさせるレビューですね。さすがです。
特に、焼酎ゼリーは、私のような飲めない側にも優しく、試してみたくなるレビューです。
味については難しいですが、コンセプトと洗練されたパッケージデザインはさすがに「銀座」だなと思わせるもので、今回の3種類の中で一番購買意欲をそそられますね。
こうった嗜好品のネーミング・パッケージデザインは非常に重要だと思っていますし、コンセプト・ストーリーを含め、個人的には一番欲しくなる商品ですね。
フェレンギさん
2017/10/08
ありがとうございます。
焼酎ゼリーはアルコールを飛ばせば、良い香りだけを楽しめると思います。
芋焼酎は苦手という方にも試してもらいましたが、評判良かったですよ。
でも加熱せずに加えたので、酔います。 弱い方は要注意やね。
箱をくるむ包装紙も、箱の中に仕込まれた芋の葉も、瓶の色やデザインも!
私もくろぱんださんと同じような印象を持ったので、こちらを最初にレビューしました。
デザインって大事です。 特に人の気持ちが込められたものは心を打ちますね。