株式会社銀座ミツバチさんからご提供を受け、プレミアムレビューをお届けします。
ご相伴に預かるお酒は3本
「純米大吟醸 積善GINZA」
「芋焼酎 銀座芋人」
「純米吟醸 精一杯」
どれも人の気持ちを感じることが出来る美味しいお酒でした。
今回は純米吟醸 精一杯のレビューをお届けしたいと思います。
純米吟醸 精一杯
大都会東京の銀座に居を構える株式会社銀座ミツバチを中心に
福島の酒米・五百万石 山口県の永山酒造
この3つのエレメントが 精一杯 という名前の 純米吟醸酒を作り出しました。
会津福島と長州山口
幕末の歴史に興味をお持ちの方なら御存知の通り、今も確執が残る両地域が協力して酒造り?
株式会社銀座ミツバチさんが、
銀座の高層ビルの屋上の緑化を推進する中で設営している養蜂場のため、
福島の菜の花アサカノナタネの種苗を首相公邸中庭に福島市の皆さんと植え付けたことが
このプロジェクトのきっかけだそうです。
震災後5年間休耕していた田んぼを起こす そこに長州友の会の方々も参加したのだとか。
会津の方々、江戸の方々、そして長州の方々が協力して育てた酒米・五百万石が山口に送られます。
山口 獺祭を始めとして日本酒処として知られるようになったのは、少し前のこと。
それまでは広島の酒に隠れているレベルだったようです。
しかし、今はカルシウムをふんだんに含んだ硬水を仕込み水に使う日本有数の酒処のひとつに数えられています。
その山口の永山酒造さんにしても、福島の酒は別格として意識されていたとか。
数々の銘酒を生んできた福島の酒米 山口の硬水 それを取り持つ銀座ミツバチ
三者の思いが交わるところに、どのような銘酒が生まれたのでしょうか?
気になりますよね。
自分の好みを探す作業が楽しい お酒によって適温は変わる
まずは室温のまま抜栓し 一般的な酒器で色を確認しつつ 風味を楽しみます
瓶が日本酒には通常使われない薄水色の透明瓶 その印象そのままの水色です
醸造用アルコール未添加の純米吟醸 看板に偽り無く、米の香りを楽しめるかのような味わいです。
精米歩合は60% 良い酒米は削りすぎず、そのコク旨味を楽しむ という手法でしょうか。
次に冷やしていただいてみます
口当たりの良い口部強化されていないクリスタルグラスを用意します。
やはり透明に近い水色が確認できます。
甘すぎず辛すぎずというところですが、どちらかと言うと辛口に振っていると思います。
これはお刺身に合いそうな予感がします。
次はお燗
レビューを書く前に、間違ったお燗をしないように 今一度勉強しなおしました。
ここで皆さんにもお伝えしたいと思います。
電子レンジを使うと、風味が損なわれると聞きました。
かと言ってお燗用の機具を用意出来る方は少ないと思いますので、徳利とお鍋を利用する前提です
徳利に入れる清酒は9分目が目安 ラップをして香りが飛んでしまうことを防ぎます
鍋の水量は、火に掛ける前に徳利を沈めて、それが半分沈む程度の量が適量です。
次に一度徳利を取り出し、沸騰するまで鍋を温めます。
沸騰後火を止め、そこに徳利を投入します。 浸す目安時間は2〜3分。
徳利の中のお酒が膨らんで口近くまで上がってくるのを見ても適温が判ります。
お芝居で、徳利の底を指先で触り温度を確かめる図が見受けられますが、徳利の素材・薄さも関与するので、確かめながら自分の適温を探せるようになりたいものです。
目安と呼称
日向燗 30度 徳利では温度を感じない程度 ほんのり香りが引き立つ
人肌燗 35度 徳利が暖かく感じる程度 味にふくらみを感じる
ぬる燗 40度 徳利が熱くない寸前 香りが良く出る
上燗 45度 注いだ時に湯気が出る程度 香りが引き締まる
熱燗 50度 徳利から湯気が出る 辛口に移行する
飛び切り燗 55度 徳利が熱い より辛口に移行する
上記全ての中からイチバンのおすすめは上燗でした。
もちろんこれは完全に好みの問題ですが、お燗をしても辛口に移行しすぎず、香りが楽しめる
口腔内でふくらみを楽しめる それが この温度でした。
辛口側のお酒はお刺身がベスト
私自身は赤みのお魚の刺し身は苦手なので、海の近くで生まれ育った家内に判定してもらいました。
銀座ミツバチ精一杯は、赤身白身を問わず、お刺身との相性が非常に良いと高評価を得ました。
魚の美味しさ お酒の美味しさ それぞれが相乗効果で上がっていくのが面白いですね。
これは熱燗でも冷でも、季節に応じて選べば良いのではないでしょうか。
ベスト2 おでん
これからの季節 熱燗とおでん これは鉄板の組み合わせではないでしょうか?
熱々のおでんには熱燗がマッチしました。 柴漬けだけが相手なら冷が良いかもね。
ベスト3 湯豆腐
京都服部の絹ごし豆腐は、南禅寺順正のそれと同じものです。
昆布と豆腐 関西風は醤油ベースのつけダレ このシンプルな湯豆腐は、日本酒との相性が抜群です
意外に白米とも喧嘩しないことも特筆もの。 甘口に振れ過ぎていない純米吟醸は万能に近いですね
この時は冷で楽しめました
番外編
贅沢に料理酒として使ってみた
豚肉とほうれん草とエノキ茸をメインに据えてつくる常夜鍋
贅沢に銀座ミツバチ精一杯を使うと、料理酒で作るより上品に仕上がります。
これからの季節、日本酒を上手に利用したお鍋料理は身体を温めてくれますし、
食欲増進にとても役立ちます。
味付けが薄そうに見えますが、お出しと日本酒で旨味は十分。 減塩にも役立つメニューです。
このお料理と白米でお腹をふくらませる夕飯としても
このお料理と精一杯で ゆっくりと夕べを楽しむのも
どちらも素晴らしい夜を迎えることが出来ます
安倍首相
酒米五百万石の田植え作業を安倍昭恵さんがお手伝いした
山口・長州は安倍晋三首相の故郷
福島の復興は政府が抱える大きな課題
東京銀座を中心に山口県と福島県が手を携えるプロジェクトには、現首相の力添えがあると
伺っておりましたが
今回の衆院解散総選挙において、安倍晋三首相が、まさにこの「純米吟醸・精一杯」を掲げる映像が
ニュースになっておりました。
選挙活動・支持政党・主義主張と、このお酒の評価は無関係だと思いますが、政治家は時にトップセールスマンに例えられることがあります。
良い宣伝になれば 双方の生産者さんも銀座ミツバチさんも 喜ばれることでしょう。
北のラブリエさん
2017/10/07
にしても美味しそうなお豆腐。
これなら湯豆腐だけでお酒とご飯が行けそうです。
おでんも美味しそう。
ひさびさに日本酒が飲みたくなりました。
フェレンギさん
2017/10/07
そう言っていただいて ほんとうにうれしいです。
日本中の酒蔵が、今も残っている酒蔵は、日々の努力で半世紀前とは比べることが出来ないレベルに達していると言っても過言では無いのだとか。
日本中に地域に根ざした良いお酒があると聞いております。
こちらの銀座ミツバチさんは、あえて地産地消に拘らず、人の力を集めて、日本を意識した 良いお酒をプロデュースされているようです。
新しい東京土産としても存在価値が高いと思います。