第二世代のSandy Bridgeが味方もろともすべてのCPUを過去のものにしてしまって以来、IntelのCPUに敵うCPUは新しいIntelのCPUだけという状況が続いている。
ここ数年ライバルAMDはCPU性能競争から脱落し内蔵グラフィック能力のみややIntelを上回る廉価なAPUで細々とやっているようだ。こういったAll-in-oneパッケージは小型のPCやゲーム機などに向いているのだろう。専用グラボを乗せない小型マシンならAMDは悪くない選択だと思う。
レビュー対象のXeon E3-1285Lv4はそんなAMDerの唯一の心の拠り所「内蔵グラフィック機能」の優位性を一気に消し去る性能があるという、だが、intel740の黒歴史を知る者にとってはニワカに信じがたい話ではある。
今回、Xeonをゲームに使うという非常に贅沢な課題を頂いたので、実際にXeonで作った自作PCでゲームをしてみて、ご自慢の「Iris Pro Graphics P6300」の性能を見極めたい。
Z97マザー手に入れるの苦労しました >< 世間はSkylakeばっかりだよ
歴代Intel最高のグラフィック、生かすならこの構成だ!
第5世代のBroadwellは第4世代のHaswellと同じLGA1150ソケットを使うのだが、Xeonとなると正式にサポートしているメーカーは少ない。ここは無難に対応を謳うAsrockを選択。以下の構成でゲームマシンを作成した。
あまたりんゲームPC構成
【CPU】Xeon E3-1285Lv4
【CPUクーラー】 ainex AK-CCE-7106HP
【マザーボード】Asrock Z97E-ITX/ac
【メモリ】Kingston KHX1600C9D3LK2/4GX
【SSD】Silicon Power S60 SP120GBSS3S60S25JA(PS3108)
【ヘッドセット】Razer Banshee StarCraft II Gaming Headset
【ケース】SilverStone SST-SG07B-W ⇒ GIGABYTE ESSENCE
【電源】ケース付属600W ⇒ ケース付属AC120W
【OS】Windows10 Pro 64bit
【キーボード】Mad Catz S.T.R.I.K.E.M
【マウス】Razer Death Adder
【ゲームパッド】Logicool Gamepad F310
パーツ選定経緯
内蔵グラフィックが利用できるなら特に大きなケースは必要ないと判断。手持ちのITX用を流用した。
CPUクーラーはTDP73W対応の超薄型。中心部は銅である。CPUのTDPは65Wなので足りるはず。
マザーボードはITXで最も拡張性の高いZ97Eを選択。背面にM2スロットを備えるのが特徴だ。
SSDは4480円で投げ売りしていたシリコンパワーのおみくじモデル(同一型番にRead500とRead200が混在する)を購入。当たりだった。
ヘッドセットとマウスはゲーミング用にふさわしいRazerのものを選択。
キーボードは中二病ちっくなMadCatzのBTキーボードを選択。
OSはわざとトラブルが多そうなWindows10をチョイス。人柱でもいいじゃない。
とりあえず、手持ちのケースで作ったが、以下の問題が露呈した。
でかい、ITXなのにデカい。そもそもビデオカード前提のパワフルケースなので、右のPS4に比べても圧倒的にデカくて邪魔。せっかく内蔵GPUが使えるのに残念な構成だ。
そもそもこのケース電源スイッチが壊れてしまっていてリセットで起動している代物だったり。
そこで、ケースを超小型に新調することにした。採用したのは「GYGABYTE ESSENCE」このモデルは赤黒を基調としたケースで、内部フレーム+樹脂ケースの二層構造を取る。カッコイイ奴だ!
内部サイズ的にギリギリの為、用意していたOCメモリが使えなくなった。すまぬ。
ゲーム用に購入したSTRIKE Mキーボードはかなり小型のBTキーボードで圧倒的なゲーミング感で厨二心をくすぐるゲーマー御用達のキーボードだ。なお、マウス機能もあるのでポインタも動かせる。
このみっしり感がたまらないぜ!もちろんサイズ的にはPS4とも戦える!
しかしこのケースには大きな欠点があった。アフォみたいな爆音を奏でるTOP3連4㎝FANが常時フル回転なのだ。流石、ケースの詰めの甘さに定評のあるGYGABYTE。油断したぜ。 orz
ここまで書いておいてなんだが、QSVを使ったエンコードを行ったら熱暴走が止まらないので、ケースを再び変更。短期間で3個目だよ orz
真っ赤なメーティス。アルミ筐体なので、やたらネジが多く分解はつかれるが、作業性は○
ひっそりとCPUクーラーも3㎝最強のITX-30(全銅製 TDP100W対応)へ変更。
こいつもむちゃくちゃレアで新品を手に入れるのは苦労した。
狭小筐体用で組んだものの移殖なので、このサイズでも中身スッカスカ。でもとても静かです。
あまたりんゲームPC/Rev3 構成
【CPU】Xeon E3-1285Lv4
【CPUクーラー】 ainex AK-CCE-7106HP ⇒ ITX-30 ※全銅製
【マザーボード】Asrock Z97E-ITX/ac
【メモリ】Kingston KHX1600C9D3LK2/4GX ⇒ KHX24C11T3K2/16X
【SSD】Silicon Power S60 SP120GBSS3S60S25JA(PS3108)
【HDD】Western Digital 1 TB Caviar Green SATA
【ヘッドセット】Razer Banshee StarCraft II Gaming Headset
【ケース】GIGABYTE ESSENCE ⇒ RAIJINTEK METIS
【電源】 ケース付属AC120W ⇒ SST-SG07B付属 600W
【OS】Windows10 Pro 64bit
【キーボード】Mad Catz S.T.R.I.K.E.M
【マウス】Razer Death Adder
【ゲームパッド】Logicool Gamepad F310
内蔵グラフィックのセットアップはやや面倒
今回は、大型ケースでセットアップを行い、小型ケースに移したので、それほど大きなトラブルには見舞われなかった。
購入したマザーは初期ロットの売れ残りであった。したがってUEFIがXeonに対応しておらず、ビデオカードとして内蔵グラフィックを認識しない。画面が表示されないので、結構UPDATEは面倒なんだが、インストール時に使っていた最初のケースはビデオカードが積めるので、余っているHD5870を繋いだところ問題なくPOST。WINDOWS10をインストール後、WINDOWSのユーティリティからUEFIを更新して事なきを得た。最初から小型ケースにしていたら詰んでいたと思われる。
いつみてもBIOS(UEFI)のアップデートは緊張するなぁ
Iris Pro Graphics で3Dの同人ゲームを遊び倒す!
今回は3本の同人ゲームを準備しました。※安心してください。ゲーム動画掲載OKの奴です。
以降、ゲーム画面は遊びながらLoiloゲームレコーダーで録画したものになります。
1.花咲か妖精フリージア(サイドビュータイプ3Dアクションゲーム)
格闘アクション、苦手なんで塩プレイです。序盤は技が少ないので育て間違えると詰みます。
2.アスタブリード(兎に角よくしゃべる、シューティング)
異星人にさらわれて兵器にされてしまった双子の姉妹の物語です。ツンデレとヤンデレ、可愛いのぉ
3.幻想スカイドリフト(レースゲーム、俺もライドオンしたいぜ)
このゲームは万人にオススメ出来ます!
しかし俺の嫁、パルスィが居ないんだが、キャラ追加きぼうぅぅぅ!!
充分遊べる!Corei3やPentiumにも載せて欲しい!
ベンチではなく実ゲームを動かしてみて、Intelの内蔵グラフィックで充分遊べる事が判明した。もし、ローエンド帯のCPUに内蔵されれば、1万円未満のグラフィックカードや、APUを駆逐するのではないか。
もちろん現在販売されているXeonや5775Cにビデオカードを取り付けるのもアリだと思う。
内蔵された大容量のメモリはL4キャッシュとして使われるので無駄にはならないハズだ。
惜しむらくは、熱問題。特にQSVを使ったエンコードはリミッター切れてんじゃないかと思うぐらい 発熱するので、極小筐体に押しこめるのは断念。
アイドル36度、高負荷時87度をマーク。真冬なのにヤバい。
追記:Xeon E3-1285Lv4 vs Xeon E5-2697v3
旧型のXeonと比べてみよう!
という事で、追記企画はやる前から結果が見えているXeon対決です。
さらっとスペックを確認します。
新旧以前にE3とE5では階級が違うのでちょっと無謀なような気がしますが
まずはCPUの能力差を見る為に定番のCINEBENCH_R15を動かしてみました。
第一対決 CINEBENCH R15
Xeon E3 1285Lv3
Xeon E5 2697v3
まだだ、Broadwellには奥の手がある。内蔵ビデオ機能を無効にすることで128MものビデオメモリーがL4キャッシュになるのだ。(実はその分高速なL3キャッシュが第四世代や第六世代より少ない)
ビデオカード装着!! 14000円もした ELSAの750Tiだよ!
ついでにファンをRIINGに交換、ゲーミングPCは光ってなんぼだからな(偏見
ところで
おまえ もしかして
まだHaswell-EPが負けないと
思ってるんじゃないか?
フルパワー 100%中の100%!!!
Single 154⇒157 微増 CPU 790⇒787 微減 結論:効果なし
ひんやり 。 。
。
⌒⌒⌒ 。 _,,..,,,,_ ⌒⌒⌒
./ ,' 3 `ヽーっ
⌒l ⊃ ⌒_つ ⌒⌒ 。⌒
⌒ `'ー---‐'''''"
なんだか眠くなってきた。。
第二対決 エンコード対決
エンコードと言えばXeonというかコア数がモノをいう世界。しかしBroadwell には内蔵グラフィックを使ったエンコード支援機能QSV(クイックシンクビデオ)がある。
最速のdGPUが最速のエンコードを見せるのか!?
_(┐「ε:)_ ヨテイドオリダネ
エンコードというもっともマルチコアが得意とする分野で、ベンチマークほど差がつかないので、不審に思い2697側のタスクマネージャ見ていると論理コアはまず使われておらず、物理コアの負荷も50%程度でした。ソフトウェア側に最適化の余地がありそうです。
逆に考えると Xeon E3 v4シリーズは値段の割にかなりエンコード性能が高いと思われます。
残念なところはマイナーCPUゆえに対応度がイマイチなところで、Loiloはまともにエンコードさせてくれませんでした。
またQSVは単体GPUを使用している場合、勝手に無効になってしまいます。
一部のソフトは利用出来るようなんですが、今回利用した2本はダメでした。
結果はエンコードソフトの新技術への対応度で大きく変わると思われます。
別の編集ソフトやエンコーダーを使う機会があれば、その時改めて再評価したいと思います。
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