このビデオカードは、
DirectX12をフルサポートしたnVIDIAの最新エントリーミドルクラスGPU GTX950を搭載したビデオカードです。
GTX9x0シリーズでは現時点ではラインナップの底に位置します。
比較に使用したビデオカードはギガバイトの「GV-R687OC-1GD」になります。
5年前のアッパーミドルクラスの製品で私が使用しているビデオカードでは一番パフォーマンスが高い物です、
コレに追いつくのか?抜くのか?気になります。
・GPUメーカーが違うのでスペックを横並び比較しても分からないので分かりやすい所だけ
消費電力
RADEON HD 6870の最大消費電力151W
GTX 950 ------------ 最大消費電力 90W
と、61Wも低いのも魅力を感じますが、実際はどうなのか?ワットチェッカーでみてみたいと思います。
・メモリーバス幅、容量、転送レート
RADEON HD 6870が、 256bit GDDR5 1GB4,200MHz 134.4GB/s
GTX950-------------- 128bit GDDR5 2GB6610MHz 105.6 GB/s
と、容量が倍!バス幅は半分だけどクロックが高いので転送レートは3割ぐらいダウンに収まってる
最新スペック
GPU : GeForce GTX 950
メモリ量 : 2048MB
メモリバス幅 : 128bit
メモリ種類 : GDDR5
グラフィッククロック : Base Clock : 1064MHz / Boost Clock : 1241MHz
メモリクロック : 3305MHz (DDR 6610MHz)
CUDAコア : 768
最大バンド幅 : 105.76 (GB/sec)
Microsoft DirectX : 12
オープンGL : 4.5
バスタイプ : PCI-E 3.0 x16
デュアルリンクDVI x2
VGA
HDCP
HDMI
DisplayPort
最大デジタル分解能 : 4096x2160
最大VGA解像度 : 2048x1536
(製品HPの特徴欄では「DisplayPort」「Dual-Link DVI」とも最高2560 x 1600と表記あり)
高さ : 2 Slot
Board Size : 215mm x 112mm
消費電力 : 90W
最小限必要な電力 : 350 W
補助電力コネクター : 6-pin X1
アクセサリー : Manual, Driver Disc
対応機能
NVIDIA G-SNYC
NVIDIA SLI テクノロジー : 2-way
NVIDIA 3D Vision 対応
NVIDIA PhysX テクノロジー
NVIDIA CUDA テクノロジー
NVIDIA GPU Boost : 2.0
NVIDIA アダプティブ V-Sync
NVIDIA MFAA technology
NVIDIA Dynamic Super Resolution [DSR] technology
NVIDIA GameWorks technology
NVIDIA GameStream technology
NVIDIA SHIELD ready
特徴
・NVIDIA G-SYNC
画面ティアリングを除去する技術(対応ディスプレイが必要)
・オーバークロックツールThunderMaster
GPU Boost技術をフルに活用した強化型オーバークロックツール
・0-dB TECH
・GPU Boost2.0
・PCI Express 3.0
・ HDMI
・DisplayPort
・Dual-Link DVI x2 HDCP対応
・NVIDIA SLI 2-way
・TurboFan Blade design
想像以上でした。
本レビューで利用するPCの構成です。
普段私が利用しているメインのPCになります。
起動時に「F12」を押してUEFIブートメニューを呼び出し
ブートSSDを選択してWindows7Pro / 8.1Proを選択しています。
ほおって置くとWindows7Proが起動します。
箱の中には本体。
その下には、
「クイックインストールガイド」
「ドライバー&ユーティリティーDVD」
の二つが付属しています。
ほかには無くとてもシンプル。
では本体を見ていきます。
直線的なカバーとニ連ファン
このファンが低付加の時止まるのかぁ。
直線的なデザインのカバーは好きです。
では大きさを測りました、
あくまで私の手動計測なので多少の誤差があるかも?です。
カード裏面です、特に目立つものは無いですね。
大切な出力端子、
DVI-D*1、DVI-I*1、HDMI*1、DisplayPort*1の4端子です。
DisplayPortは1端子なので5Kには対応しないですね。
補助電源は6pin *1、ヒートシンクはアルミ削りだし?のシンプルな物。
ヒートパイプ採用のものを見てきたのでとってもシンプルに感じます。
カバーの隙間からビデオメモリーを撮影
SAMSUNG の K4641323FC-HC28と言うメモリーです。
この数字をデーターシートで確認すると
「以下データーシートより抜粋」
K = SAMUSUNG Memory
4 = DRAM
G = Product:GDDR5 SGRAM
41 = Density & Refresh : 4G,16k/32ms
32 = Organization : 32x32
5 = Bank: 16Banks
F = POD_18(1.8V,1.8V)
C = Revision : 4th Gen.
- = -
H = Package Type : 170FBGA(Halogen Free & Lead Free & Flip-Chip)
C = Temperature & Power(VDD) : Commercial Normal
28 = Speed : 0.28ns (7000Mbps)
となります。
最初は動画でと思ったのですがファンの音の差が思いどうりに録音されない。
RADEON 6870と合わせて数時間撮ったけど伝わるものが撮れない。
時間もこれ以上かけられないので画像で行く事にしました。
今回ケースのサイドパネルを開けているのでファンコンでケースファンはすべてオフにしました。
また、田舎だけどより静かな深夜、午前0時以降に実施しています。
またタブレットで騒音測定器というアプリを使用して音の大きさの変化を確認しています。
全体の状況はこんな感じです。
ケースとタブレットの間にショックアブソーバーの代わりにタオルを。
ビデオカードに負荷をかけるソフトには「FurMark_1.12.0」と言うOpenGLのベンチマークを利用し
1回15分の「Burn-inbenchmark 1920x1080 15min」を利用しました。
スクリーンショットがうまく撮れてなくて何度やり直したことか・・・
まずは電源オフの時の数値です。
27dBです、これが今回の基準ですが、絶対的な数値ではなく相対的な目安です。
タブレットやスマホによってマイクの感度とか違うだろうから。
安い騒音計が欲しくなりました。
画像のシャッター速度は1/4とかなのでファンが回っているか?の確認にはなると思います。
下は、アイドル時です。
左がPalit GeForce GTX 950 StormX Dual、右がHD6870です。
Palit GeForce GTX 950 StormX Dualはファンが停止しています、HD6870はぶん回っています(でも50%です)
差は5dB!6dB大きいと音の大きさは倍になると言われています。
Palit GeForce GTX 950 StormX Dualの時、
常時1500rpmのCPUクーラーの音が意外とうるさいのに気づきました(笑
PWMファンに交換しようと決意(笑
このときの両製品のステータスです。
Palit GeForce GTX 950 StormX Dual
HD6870
温度はどちらも50度台
「FurMark_1.12.0」を起動するとPalit GeForce GTX 950 StormX Dualもすぐに温度上昇
60度を超えファンが回ります。
音は6dB差とちょっと開くが誤差か?
最終的なそれぞれの最大値で見ます。
Palit GeForce GTX 950 StormX Dualが38dB!HD6870のアイドルよりも低い!
HD6870が47dBと9dBの差です、
それぞれのステータス、
Palit GeForce GTX 950 StormX Dualはファンは61%でまだ余裕があります
HD6870は79%です、こちらもまだ余裕がありますが、
体感的な音ではこの辺で勘弁して欲しいです(笑
HWMonitorで見たそれぞれの結果
ファンの回転が0rpmがやっぱり目を引きます!
それに対してHD6870は最低でも2054rpm、最大で3090rpmとコレが3個です。爆音にもなりますね。
作動音では圧倒的にPalit GeForce GTX 950 StormX Dualの勝ちです!
静かなのは幸せって実感しました(笑)
さてさて、パフォーマンスチェック
分かりやすいところで、やっぱりベンチマークに頼ってしまいます。
レビュー応募時の個人的希望は消費電力が下がってパフォーマンスはちょっと勝って欲しいなと思っていました。
ミドルクラスの底を担当するモデル(この辺は人によって解釈が違うかも?)だと思ったので。
ベンチマークでの画質設定は出来る範囲で高画質設定にしています。
まずはDRAGONS DOGUMA ONLINE ベンチマークです。
いきなり2割以上の大差で勝ってしまいました!
こんなにすごいの?今のミドルビデオカード!
まぁまぁ、まだ一個目得て不得手があるかも?
以下画像にはWindows8とありますが、Windows8.1です!申し訳ありません。
m(_ _)m
次はFF!FAINAL FANTASY XIV 蒼天のイシュガルドです。
水面の処理がキレイでした、今度は倍近いスコア!マジで!?
今度はHeven BENCHMARK と言うグラフィックのキレイなベンチマークです。
DirectX11対応です。
FSPは倍以上の滑らかさ!
次は同系列のVALLEY benchmarkです。
HD6870のWindows7のスコアが異常に低いですが(何かミスしたかな?)
Windows8.1のスコアで見ると4割以上のアップです。
次はバイオハザード6です。
こちらでも4割ぐらいのアップ!
もうコレは本物ですね!ランクもAとSの差です!
モンハンオンラインです。
こっちは控えめで(笑)3割ぐらいのアップです。
そして定番、最後に3DMARKです。
まずはWindows7での比較から
そしてWindows8.1です
ICE STORM1.2で初めて逆転されました。
以上ほぼ圧倒的な結果のベンチマークでした。
じゃあ消費電力はどうだったのか?
普通のベンチマークだと変動が大きいので安定的に負荷をかける「FurMark_1.12.0」に再登場してもらいました。
熱で壊れるのも怖いのでデュアルモニター環境を利用して
セカンドディスプレイにユーティリティで温度やファンをモニタリングしてます。
まずはアイドル時(「FurMark_1.12.0」終了後5分前後の消費電力 )です。
HD6870の消費電力高!アイドル時はもっと低いかと思ってました。
それに比べPalit GeForce GTX 950 StormX Dualは、100Wを切ってくれました。
ドライブ類が多い構成ですからね、嬉しいです!差は57Wと常時コレだけ違うと大きいですね。
では、「FurMark_1.12.0」稼動時です。
両製品、ファンの回転数が上がると消費電力も上がります、結果的にテスト後半になれば成るほど最高値を更新する感じでした。
でも比較対象に比べ94Wも低い結果に!
以上パフォーマンスと消費電力でした。
RADEON HD6870OCとの比較なら
フレームレートが同じでイイなら、より高画質設定が、
画質設定が同じならより滑らかなゲーム環境が手に入りますね。
そして何より消費電力が大きく下がります!
4~5年の差は大きい!ってまだまとめるのは早いって。
さて、Windows10の環境です。
まずはPCの環境です。
CPUが intel Core i7 3770Kから
intel Core i5 3570Kに変わります。
クロックが標準、ターボともに100MHz低いのとHT非対応で4スレッドな点が大きな違いです。
このPC、最大の特徴はファンレス電源 Seasonic SS-460FLを搭載している事
nVIDIAのGTX950 のスペックでは最小限必要な電力は 350W となっています。
Seasonic SS-460FLは電源周りの気温が30度以下で460W、40度以下で370Wの定格出力が可能な電源です。
CPU内蔵のIntel HD Graphics 4000だと温度上昇も気になる事もないのですが
さて、どうなる事か。
まずはWindows10です。
DirectX12 環境を・・・一般人がDirectX12を体感するにはまだ少し早いようでWindows10のDirectX 診断ツールを使う以外なさそうです。
DirectX 診断ツールを起動して「ディスプレイ」タブドライバー枠にある機能レベルで確認できます(赤い下線をつけた部分)。画像をクリックすると大きい画像が表示されます。
12.1まで対応しているので現時点のDirectX12のフル機能をサポートしている事が分かります
3DMARKで先のWindows8.1、環境と比べてみましょう。
Windows10Pro
Windows8.1の先のPCの結果と比べFIRE STRIKE 1.1、SKY DIVER1.0の結果はほぼ一緒
CLOUD GATE 1.1は 約15%の負け、ICE STORM1.2は約34%の誤差とは言えないスコア差で勝ち!
(CPUが違うので一律の比較に無理があるか・・・)
でも、FIRE STRIKE 1.1、SKY DIVER1.0の方が重たい処理なのでコレがほぼ同スコアなので対応ソフトじゃないとやっぱり意味がなさそうです。
他のベンチマークもおおむねこんな感じです。
時間が解決してくれると言う事ですね、楽しみです!
さて、ファンレス電源での動作です。
ファンコンの温度センサーを電源の天板に貼ってあります。
2時間ぐらいベンチマークをしていると、
ケースが部分的に暖かくなっている!電源とCPU付近?ファンコンを見ると電源の天板が44度を超えてる!
(赤枠部分)
そして最後にFurMarkを実行
電源内部が部分的に何度になっているか?と考えると怖くなって48度を超えたところで終了しました。
(ファンレス電源って貴重なんで)
この間の消費電力の最大値は
174wとピークでも200wを下回ってくれました。
(瞬間的のは見逃しているかも?)
消費電力的には Seasonic SS-460FLの周辺温度40度時370Wを下回りましたが長時間負荷が掛かるゲームでは不安が残る結果となりました。
エンコードに使うなり、ゲームをするなり、比較的長時間負荷をかけると思うので、安全性を考慮するとファンレス電源のSeasonic SS-460FLでは、常時利用するのは無理と判断しました。
電源も準ファンレスか常時ファンを選びましょう!
以上、ハードのレビューおしまい。
付属DVD-ROMには
・ドライバー「337.8」と「353.30」
・ユーティリティー
・GeForce Experience
・Microsoft DirectX
・マニュアル(付属の冊子と同じもののpdf版)
・HELP(英語)
が収録されています。
DVD-ROMをドライブに入れるとシェルプログラムが起動しますがフォントとボタンの大きさがあっていません(汗
まぁ、なんとなく分かると思います。
左から「?」「Browse CD」「コンティニュー」「キャンセル」
ドライバーは最新版がWebにあるのでそちらを利用しました。
DirectXも最新版がインストールされていますと言われたので「ThunderMaster Utility」だけ
インストールしました。
GeForce ExperienceはWebからダウンロードしたドライバーから入っていました。
「ThunderMaster Utility」は各種設定やモニターが出来るユーティリティーです。
インストールについては指示に従うだけで滞り無く進みます。
起動するとシェルが起動します。
温度、コアクロック、ファンの回転率、メモリークロックが表示されます。
今回はコレを見ながらベンチマーク等を行ってきました。
では、機能を見ていきましょう。
シェルの左下の4つのボタン
まずはSETTING
起動時の動作とヒント、メーター表示の設定を行います。
次はSTATUSです。
各種情報がグラフ表示されます。
・コアクロック、
・メモリークロック、
・コア温度、
・ファンスピード、
・コア電圧、
・消費電力、
・コア使用率、
・メモリ使用率
の8項目と豊富です。
次はBIOSです。
コレはBIOSをバックアップするボタンです。
そして4ボタンの最後にRESTORE
設定をフォルトに戻します、困ったときはデフォルトに!
次はFAN DUTYメーター横のAdjustボタン
ファンの調整をします。
曲線で調節できるので柔軟な設定が出来そうです。
最後にOverClockerボタン、大きいメーターの真ん中にあります。
そして開くのがコレですが、ここも柔軟性高い!
でもこのビデオカード静音性とパフォーマンスのバランスが絶妙だと思うので正直バランスを崩すのは怖いな(笑
コレはオーバークロックする人もしない人も有用なユーティリティーですね。
幸せ
RADEON HD6870からの乗り換えとしてパフォーマンス、消費電力、静音性、どれも想像以上でした、コレなら買っても満足してたでしょうね、幸せです。
CUDAって言う楽しみもありますし、多くの人にお勧めできます。
まぁ、より大きな性能が必要な人にはより上位製品がありますし、でもFullHDな環境ならシビアなゲーマじゃない限りGTX950で満足できそうです、万人がとはさすがに言い切れませんが。
発表のころはGTX960の下でしょう?と言う偏見もありました、使ってみてイイです。
DirectX12対応のゲームが出たときにどんな変化がこのビデオカードで体験できるのか今から楽しみです。
たぶん、みんなそうだと思うのですが
2015年9月26日21時現在、ドスパラでの価格が
Palit NE5X950S1041-2063F (GTX950 2GB) が税別で\20,352
上位モデルの
Palit GeForce GTX 960 JetStream (NE5X960H1041-2061J)が税別で\22,584
価格差が\2,232差とまた悩ましい、特別な理由がないとPalit GeForce GTX 960 JetStreamの方に行ってしまいそうです。
価格差が適正になると存在意義が高まりそうです。
電源が対応できる前提で、CPU内蔵GPUからのアップグレードには最適じゃないでしょうか。
時間的に厳しかったですが、幸せな時間を過ごさせて貰っています(笑)
新型SUVの様なビデオカード
そこそこ早くも走れ、荷物も詰め、遠出も快適、燃費もいい!
そんな色々なバランスが絶妙な感じのビデオカードだと思いました。
パフォーマンスが優れたスポーツカーや高級車、荷物が詰めるワゴンがGTX970以上、燃費の優れた軽やリッタークラスは下位の製品、そんなイメージです。
新環境基準や新安全基準にも対応!(DirectX12)
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