レビューメディア「ジグソー」

ドイツのゲーマー向け周辺機器メーカーのマウス

今回レビューするのはドイツのゲーマー向け周辺機器メーカー、ROCCATのマウス、Kone Pure COLOR EDITION Core Performance Gaming Mouse(Inferno Orange)です。

目次
1. パッケージ
2. 他のマウスと大きさと形を比較
3. ドライバ(ソフトウェア)のインストール
4. マウスとドライバ(ソフトウェア)の機能を検証 2013/08/15追記
5. ゲームで使う
5.1 Warframe
5.2 PHANTASY STAR ONLINE 2
5.3 PlanetSide 2 2013/08/12追記
総評 2014/01/29追記

内容物は本体(マウス)と簡単なマニュアルが1枚入っています。ケーブルは布巻きなのでもっと柔らかいのかと思っていましたが、わりと硬いです。

私がメインで使っている(使っていた)マウスと大きさと形を比較してみました。
左: Kone Pure 中: G300 右: DRTCM01BL
前: Kone Pure 中: G300 後: DRTCM01BL

大きさはDRTCM01BLとKone Pureはほぼ同じくらいで、G300はKone Pureより少し小さい感じです。実際に持ってみるとG300は前方の高さが他の2つよりだいぶ低くなっているので見た目より小さく感じます。Kone Pureは左右非対称のデザインですが、それほど大きな差はないので他2つと近い感じで使えました。マウスの基本的な機能は特に問題がなく、使いやすいです。

パッケージにソフトウェアが付いていないのでダウンロードしてインストールします。
ブラウザで「www.roccat.org/Support」を開いて
ROCCAT Kone Pureを選択してダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを解凍してセットアップを開始します。
インストールしたソフトウェアは、インストール終了時に起動するようにはなっていないようなので、手動で起動、またはOSを再起動して起動します。

2台のパソコンにインストールしましたが、両方とも正常に動作しています。

OS: Windows 8 Pro 64bit
CPU: Core i7-3517U
チップセット: Intel HM76 Express
メモリ: 8GB (4GB(オンボード) + 4GB(SO-DIMM))
グラフィック: CPU内蔵 (HD Graphics 4000)
ストレージ: SSD 256GB (TOSHIBA THNSNS256GMCP)
光学ドライブ: ブルーレイディスクドライブ(DVDスーパーマルチ機能搭載) (MATSHITA BD-MLT UJ262)

OS: Windows 7 Home Premium SP1 64bit
CPU: Intel Core i7-3770K
マザーボード: ASUSTeK P8Z68-V
メモリー: Kingston KVR1333D3N9/4G x2 8GB
ビデオカード: 玄人志向 GF-GTX560TI-E1GHW
HDD: HGST HDS723020BLA642 2TB
電源: Scythe 剛力3 700W(GOURIKI3-700A)
ケース: COOLER MASTER CM690II Plus(RC-692-KKN1)

マウスと常駐するソフトウェア(KonePureMonitor.exe ※タスクトレイのソフトウェア(ROCCAT Kone Pure))
KonePureMonitor.exe
KonePureMonitor.exe
と設定を行う時に使うソフトウェア(KonePureOption.exe ※アプリケーションの名前は「ROCCAT Kone Pure Mouse Option」、「KonePureMonitor.exe」から起動するソフトウェアでショートカットまたはタスクトレイから起動します)を検証します。
KonePureOption.exe
KonePureOption.exe
このマウスは設定の大部分をマウスに保存しているので、ドライバ(ソフトウェア)をインストール(起動)していない状態(別のパソコンに接続した場合等)でも設定した機能の多くがそのまま使えます。「SOUND FEEDBACK」(DPIやPROFILEなどを変更した時に喋る機能)など音声機能は「KonePureMonitor.exe」が起動していないと機能しないようです。また「KonePureOption.exe」の「GAME PROFILE」(下部に常に表示されている項目)はパソコンに保存されるのでマウスには保存されないようです。ちなみに後述する「MACRO MANAGER」で作るマクロのデータはパソコンに保存されるようですが、ボタンに割り当て済みのマクロはデータがマウスに保存されているので、別のパソコンで「KonePureOption.exe」を開いた時は自動的に「MACRO MANAGER」に登録されるようです。

次は「KonePureOption.exe(ROCCAT Kone Pure Mouse Option)」の項目を確認しつつ気になる機能を解説します。
MAIN CONTROL
MAIN CONTROL
メイン設定。ここではセンサー全体の感度、ホイールの縦方向のスクロール速度、ホイールの横方向のスクロール速度(Tilt Left/Right)、DPI SWITCHER、ダブルクリック速度の設定を行います。

DPI SWITCHER
このマウスはPROFILE毎に5個(PROFILEが5個なので合計25個)のDPIを設定できます。
デフォルト設定だと「+」と「-」で切り替わります。


BUTTON ASSIGNMENT
BUTTON ASSIGNMENT

ボタン割り当て。ここではSTANDARD BUTTON ASSIGNMENT(標準ボタン割り当て)、EASY-SHIFT BUTTON ASSIGNMENT(EASY-SHIFTボタン割り当て)、MACRO MANAGERでマクロの作成を行います。


Assign a Timer
音声でカウントダウン行う機能です。秒数(15秒から999秒)を設定してタイマーを作り、それをボタンに割り当てます。残り10秒、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、0秒でカウントダウンを行います。
15秒のタイマーをアマレココで録画(録音)してみました。



EASY-SHIFT
このマウスはボタン4または5にEASY-SHIFTを割り当てる事で、同時押しによって1つのボタンに2つの機能を割り当てる事ができます。EASY-SHIFTを割り当てたボタン以外のボタンに、もう1つ割り当てる事ができるようになるので、倍近くの機能が割り当てできるようになります。

MACRO MANAGER
ここでマクロを作ってから、「STANDARD BUTTON ASSIGNMENT」または「EASY-SHIFT BUTTON ASSIGNMENT」でボタンにマクロを割り当てます。このマウスのマクロはマウスの移動はできないようですが、それ以外のキーやマウス(ホイール)の操作は一通りできるようです。

マクロの仕様
このマウスのマクロは同じボタン(PROFILEを変更した場合は元に戻して押す必要があります)を押すことで途中で停止できます。マクロでリピート回数を多くすればトグルのように使うことができそうです。マクロは途中停止するとマクロでDown(Press)状態にしたボタンはUp(Release)されるようです。マクロの処理はすべてハードウェア(マウス)で行われているようです。動作中のマクロは通電されていると動作し続けるようなので、OSを再起動しても停止しません。※パソコン(マザーボード)のUSBの仕様や設定によっては再起動で停止すると思います

今回は試しに「test」というmacro setを作ってそこに「test@test」と入力するマクロ「mail input」を作り、それをボタン4に割り当てます。

「MACRO MANAGER」を押して開きます。
「MACRO SELECT」のメニューで「Add Macro Set」を選択します。
「test」と入力して「OK」を押します。
「NEW」を押してから「mail input」と入力してマクロを作ります。
「mail input」を選択して「START RECORD」を押して記録を開始してから「test@test」と入力します。※@はSHIFT+2(英語)で入力しています
ボタン4にマクロ「mail input」を割り当てます。
「OK」または「APPLY」を押して設定を更新します。これでボタン4を押すと一瞬で「test@test」と入力するようになりました。

ADVANCED CONTROL
ADVANCED CONTROL
上級設定。ここではより詳細なマウスの設定を行います。X、Y軸の移動感度設定、TRACKING CONTROL UNIT(マウスパッドなどに合わせてセンサーを最適化する機能)の設定、DISTANCE CONTROL UNIT(マウスを持ち上げた時の動作を設定する機能)の設定、POLLING RATE、SOUND FEEDBACK(DPIやPROFILEを変更した時に音を鳴らす機能)、WINDOWS POINTER SPEED(コントロールパネルの設定と同じ)、ENABLE MOUSE ACCELERATION(コントロールパネルの設定と同じ)、DISPLAY POINTER TRAILS(コントロールパネルの設定と同じ)、DRIVER RESET(デフォルトに戻す)

SOUND FEEDBACK
DPI CHANGE、PROFILE SWITCH、SENSITIVITY CHANGE、VOLUME UP/DOWN、TROPHY NOTIFICATIONが行われた時に音を鳴らす機能。
デフォルト設定でPROFILEを1から5まで順番に変更するところを録画しました。



COLOR CONTROL
COLOR CONTROL
カラー設定。このマウスはPROFILE毎にカラーと光り方の設定が行えます。カラー設定は16色のパレットから選択するSINGLE COLORとRED、GREEN、BLUEでそれぞれ0から255の設定が行えるCUSTOM COLORで選択する事ができます。光り方の設定はADJUST EFFECTで行います。FULLY LIGHTED 常に点灯、BREATHING 点滅、LIGHTING OFF 消灯の3つがあります。

R.A.D.
R.A.D.
ROCCAT ACHIEVEMENTS DISPLAY。統計と獲得した賞を表示。
クリックの賞を獲得しました。
クリックの賞を獲得しました。
ムーブの賞を獲得しました。
ムーブの賞を獲得しました。
スクロールの賞を獲得しました。
スクロールの賞を獲得しました。
公式サイトでユーザー登録しているとシェアできるみたいです。

UPDATE/SUPPORT
UPDATE/SUPPORT
更新およびサポートオプション。ここでドライバのダウンロードとオンラインサポートへの問い合わせができます。

GAME PROFILE
GAME PROFILE
「MAIN CONTROL」「BUTTON ASSIGNMENT」「ADVANCED CONTROL」「COLOR CONTROL」は、ここで選択したPROFILEの設定が変更されます。

CREATE PROFILE 選択しているところに新しいPROFILEを作ります。
LOAD PROFILE 保存されているPROFILEを選択しているところにロードします。
SAVE PROFILE 選択しているPROFILEをセーブします。
EDIT PROFILE 選択しているPROFILEを編集します。
GAME PROFILE INFORMATION
PROFILE NAME ここにPROFILEの名前を書きます。

PATH TO EXECUTABLE ここで指定(3つまで指定できます)したアプリケーションがアクティブになると自動的にPROFILEが切り替わります。

「PROFILE NAME」と「PATH TO EXECUTABLE」はパソコンに保存されるようなので、別のパソコンで使う場合は再度設定する必要があります。また「KonePureMonitor.exe」で切り替えを行っているようなので、「KonePureMonitor.exe」が起動していないと切り替わらないようです。

5.1 Warframe
最初は最近(2013/08/08)プレイしているゲーム、Warframeで使用してみます。まずはこのゲーム用のPROFILEを作ります。
PROFILEを選択(今回はPROFILE SLOT #2を使用)して「CREATE PROFILE」またはEDIT PROFILEを押します。わかりやすいようにPROFILE NAMEにWarframeと入力、PATH TO EXECUTABLEにWarframeのパスを指定して「OK」を押します。
これでWarframeがアクティブになると自動的にPROFILE #2になります。

次はボタン設定を行います。※ゲームのキー設定はデフォルトです
このゲームの近接攻撃にはスライディングアタックというのがあるのですが、SHIFT(ダッシュ)+W(前進)+CTRL(スライディング)でE(近接攻撃)とかSHIFT(ダッシュ)+W(前進)でSPACE(ジャンプ)して+CTRL(スライディング)でE(近接攻撃)なんてやるわけですが、指がきついので、まずはEをスクロールボタン(ボタン3)に割り当てました。さらにこのマウスの特徴的な機能「EASY-SHIFT」を使ってマウスのボタンでアビリティをすべて使えるようにEASY-SHIFTのボタン10から13に1から4のキーを割り当てました。※このゲームのアビリティはWarframe(職業のような感じのもの)毎に4つあり、デフォルトは1から4のキーに設定されています。
キーボードでの操作に慣れてしまっているので、慣れるまでし少しかかりそうですが良い感じです。マウスのスクロールボタンは押しにくいマウスが多いですが、このマウスのスクロールボタンは作りがしっかりしているのもあって比較的押しやすい感じがします。キーボードでアビリティを使っていた時はダッシュしながらだと難しかったけど、マウスでアビリティが使えるようになったのでダッシュしながら使うのが簡単になりました。

5.2 PHANTASY STAR ONLINE 2
次はZIGSOWではお馴染みのファンタシースターオンライン2(以後PSO2と表記)で使ってみようと思います。比較的操作が簡単なゲームですが、雑魚掃除やPSEバーストなどで攻撃を撃ちっぱなしにする事がよくあったので、マウスから手を放しても攻撃し続けるトグルボタンを作ってみました。
まずはWarframeの時と同じようにPSO2用のPROFILEを作ります。
PROFILEを選択(今回はPROFILE SLOT #3を使用)して「CREATE PROFILE」またはEDIT PROFILEを押します。わかりやすいようにPROFILE NAMEにPSO2と入力、PATH TO EXECUTABLEにPSO2のパスを指定して「OK」を押します。
これでPSO2がアクティブになると自動的にPROFILE #3になります。

次はトグルボタン用のマクロを作ります。どういう書き方が最良なのかわかりませんが、今回はこんな感じにしてみました。
Left Button Down(Press)して1分後くらいにUp(Release)を60回繰り返すようにしましたので、同じボタンを押して途中停止させなければ1時間以上撃ちっぱなしになるはずです。ちなみにこのマウスのマクロは同じボタンを押すと途中停止してDown(Press)状態のボタンはUp(Release)されるようなので途中で同じボタンを押すと攻撃が止まります。作ったマクロをボタン5に割り当てました。
雑魚がゾロソロと湧いてくるところで使うと楽ですね。


5.3 PlanetSide 2
次はMMOFPS、PlanetSide 2で使ってみようと思います。このゲームにはMAXという、こんなの
があります。MAXは左Clickが左腕の武器、右Clickが右腕の武器と左右のボタンで攻撃しますが、セミオートの武器だったりすると左右同時に連射する事になって結構忙しいので、今回は左右同時連射のマクロを作って使ってみようと思います。
まずは前回、前々回と同じようにPlanetSide 2用のPROFILEを作ります。

次は連射用のマクロを作ります。それほど高速な連射ができる武器ではないし、速すぎると余計な負荷がかかったり問題が起きたりする事があるので、今回は1秒間に左右を交互に5回づつクリック、それを255回ループするようにしてみました。
ボタン5に割り当てました。
左右同時連射してるとAimが少ししづらかったので、それが改善されて良い感じです。


人気があるだけあって作りがしっかりしているし、基本性能が高いですね。また便利な機能が多く、ゲームはもちろん、それ以外の用途でもいろいろ使えそうです。

2013/09/20追記
いろいろなゲームや作業でマクロを使ってみました。一番使いやすいと思ったところはマクロの途中停止です。このマウスのマクロは同じボタンを押すことで途中で停止するようになっていますが、押すとすぐに止まり、押された状態のボタンは戻るようになっているようです。少し気になったところは、長いマクロや繰り返しの多いマクロでなければ気になりませんが、別のプロファイルに移動するとマクロを停止できなくなるところです。移動する前のプロファイルに戻れば停止できますが、移動した先のプロファイルにプロファイル移動のボタンを割り当てていないとお手上げです。またMACRO MANAGERに細かい編集機能(コピー、ペースト等)が何も付いていないので、ここで長いマクロや複雑なマクロを作ろうと思うと時間がかかります。

2014/01/29追記
このマウスを使ってROCCAT(TM) Ryos MK Proのレビューで、ROCCAT™ TALK®(マウスとキーボードを連携させる機能)のレビューを行いました。

コメント (8)

  • kuro_rさん

    2013/08/10

    KONE+みたいに錘で重量を変化させることができないですねぇ。
    まあ、蓋が簡単に落ちてしまう個体もあるのでいらない機能といえば機能ですけど。
  • みっちゃんさん

    2013/08/10

    ゲーミングマウスは使ってみたいけど、設定とか難しそうな感じがしていましたが、挑戦してみたくなりましたよ。
    丁寧なレビューで分かりやすいですね!
    レビューお疲れ様でした(^^)
  • n-eさん

    2013/08/10

    >>kuro_rさん
    ギミックやボタンの数はゲーミングマウスとしては比較的シンプルだと思うけど、これくらいが丁度いいと思う。

    >>みっちゃんさん
    ありがとうございます。
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