iPhone5、NEXUS7、AppleTVを使って比べてみました。
タブレットは、みんなで楽しむものです。
Miracast対応無線HDMIアダプター「ミラプレ」のレビュー機会をいただきました。
今回も、全力で取り組みます。
さて、今回のお題は
テーマ1
「スマートフォン・タブレットの画面をテレビに映して見る」
テーマ2
「自分なりの楽しい使い方提案」
という2本立てとなります。
まずは前半ということで
<<< テーマ1 >>>
ですが、「ミラプレ」のモードに分けてお送りします。
ミラプレのモードは
・MIRACAST
・IOS
・MEDIAPLAYER
とあり、それぞれ特徴があります。
まずは
<<< MIRACAST >>>
「MIRACAST」とは、Android端末の画面をHDMIで外部にミラーリング出力する機能です。
AppleTVにも同じような機能があり、コンテンツ再生モードかミラーリングか選択することができます。
私が所有する
NEXUS7(2012) Wifi 32GBは、Androidのリファレンスモデルでありながら実はこのMIRACASTに対応していません。
ですが、Wifiの設定画面にはそれらしい項目が。
Wifiの設定画面に
と、期待させるような「Wi-Fi Direct」の文字が。
そこで、ミラプレを「MIRACSAST」モードにしてからNEXUS7の「Wi-Fi Direct」をタップ。
出た!
見えてます。さっそく、ミラプレとおぼしきデバイスをタップ。
項目は「利用可能」から「招待済み」に。
しかし
まてど暮らせど、液晶テレビに変化なし。
やっぱり、ダメでした。
ということで、他にAndroid端末を所有していないのでこれ以上の検証は無理。
あっけなく終了でした。
<<< IOS >>>
さて、気を取り直して次のモードにいきます。
次は、Apple製品と接続する専用のモード、「IOS」です。
ミラプレ本体のタクトスイッチを押し、「IOSモード」に切り替えます。
画面には「IOS機器からの接続を待っています」の表示とWi-Fi接続の指示。
AppleTVの場合は、同じネットワーク内にあればIOSデバイスからAppleTVに接続できますが、ミラプレの場合はWi-Fi接続先をミラプレにしなけれななりません。
ということは、Wi-Fiでのインターネット接続ができなくなる。
そこで、この製品は「ブリッジ接続」機能があります。
詳細は省きますが、設定モードからブリッジ接続をしておけば問題なくWi-Fiでインターネットへ接続できます。
さて、iPhone5のWi-Fi設定から
ミラプレに接続します。
IDキーは、オリジナルもしくは変更したモノを使います。
あっけなく接続が完了したので、とりあえず
写真を開き、デバイスを見るとミラプレが!!!!!!
iPhoneからミラプレに変えると
見事、液晶テレビに写真が映し出されました。
次に、本命の動画再生。
iPhoneで動画を見るのに、一番愛用しているアプリは「Air Video」。
優れものなアプリで、iPhoneで再生できる形式にエンコードしてくれるのはもちろん、外から3Gで接続するとそのときの通信速度に応じた転送サイズに自動変換してくれます。
mp4ビデオであれば、自宅内でストリーミング再生できるのでサーバーのCPU負荷も低くて快適です。
そこで
さっそく「Air Video」を起動。デバイス選択画面にミラプレも並んでいます。
ミラプレを選択すると、液晶テレビに
何も表示されません…………
iPhone5ではシークバーが進み、ちゃんと再生できていますがテレビにはなにも映りません。
残念。これが大本命のアプリなのに。
しょうがないので、次は「出張先のホテル、帰省先の実家」を想定した検証です。
出先でコンテンツを再生するのに、かなり便利なのが
コレ。
Wi-Fiで接続するだけで、SDカードやUSBメモリ、果ては接続した2.5インチポータブルHDDのコンテンツを再生できます。
しかも、充電用バッテリーにもなるという最高に優れたヤツ。
同じネットワーク内にREX-WIFISD1を追加して専用のアプリ「Widrawer」から起動します。
動画を再生し、同じようにデバイスをミラプレにすると
映った!!!!!
自宅での「Air Video」では無理ですが、ホテルでのWi-Fiカードリーダーでは使えます。
一応、ミラプレのファームウェアアップデートも実施しましたがAir Videoはダメでした。
ということで「今後に期待」という結果でした。
・AppleTVのメリット
○ミラーリング機能がある(ミラプレはAndroidのミラーリング機能があるので互角)
○Wi-Fiの接続先をわざわざ切り替えなくとも、同じネットワーク内にあるだけで接続できる
○単独でYoutubeなどのコンテンツ再生もできる
・ミラプレのメリット
○AppleTVよりも安定している(AppleTVはよく見失うので頻繁に再起動が必要)
○1080i表示できる(AppleTVは720Pまで)
<<< MEDIAPLAYER >>>
最後のモードは「MEDIAPLAYER」です。
DLNAデバイスとして機能し、対応デバイスから再生できます。
そこで、最初に出てきて失敗したNEXUS7に再び登場いただきます。
「IOSモード」と同じように、ミラプレ本体のスイッチを押して「MEDIAPLAYERモード」にします。
あとはミラプレにWi-Fi接続すれば準備完了。
まずは、推奨アプリである「Air Fun」
ですが、残念ながらNEXUS7本体内蔵のコンテンツしか再生できません。私は本体内にコンテンツを入れないので、ちょっと使えないアプリでした。
そこで、DLNAアプリでは有名な「Townky Beam」を使います。
とりあえず、手頃なYOUTUBEを再生してみます。設定は、再生デバイスからミラプレを選ぶだけ。
見事、再生されました。
この機能を利用して、ファイルサーバーにDLNAサーバー機能を追加すればNEXUS7でもサーバーのコンテンツが再生できます。
ですが、DLNAの問題で、すべてのファイルが見られなく事象が頻繁に起きます。
間違いなく置いたはずのファイルが、DLNA経由だと見えないのです。
聞いた話では、ファイル数とフォルダー数に制限があるとか。しかも、過去の遺産であるaviファイルはまったく見えません。
鑑賞したいコンテンツが、うまくDLNAで配信されている場合はこれでまったく問題ありません。しかし、ファイルリストに載るか載らないかのルールがわからないので、やはり使い勝手は悪い。
ということで、限定的ではありますが無事に再生されました。
・AppleTVのメリット
・ミラプレのメリット
どちらも、DLNAでAndoroid端末でコンテンツ再生には問題ありません。
ただ、DLNAの仕組み上の理由から、私としてはあまり使い勝手がよくありませんでした。
<<< まとめ >>>
というわけで、「モバイル端末の画面を映して見る」といっても3つのモードがありました。
それぞれ、対応するデバイスが違ったりしますが基本的には同じように楽しめます。ただ、「IOS」モードで大本命の動画再生アプリ「Air Video」がダメだったのは、正直大きすぎるマイナス面でした。
ほかには
・AppleTV
Wi-Fiのブリッジ接続の必要なし(同じネットワークにいるだけでよい)
有線LAN、無線LANに対応
光音声ケーブル端子搭載(単独で音声のみ取り出すことができる)
・ミラプレ
モードによってはWi-Fiのブリッジ接続が必要(考えようによっては「中継機」として使える)
有線LANのみ
HDMI端子のみ(音声のみを取り出すことは不可)
といったところが気づいた点です。
どちらも致命的な欠点ではなく、まさしく「一長一短」といったところでしょうか。
私のように、携帯電話とタブレットでIOSデバイスとAndroid端末を両方使う人間にとっては悩ましい選択肢となるでしょう。
たまたま、うちには両方があるので最高の使い勝手が実現できました。
これで、「IOS」モードのAir Videoに対応してくれればミラプレ一択なのですが…………
それとは別に、我が家ならではの問題もありました。
我が家のテレビは、液晶テレビ黎明期のモノで「HDMI端子」がありません。D端子、D-Sub端子のみなんです。
一応、D端子の最上位である「1080i(インターレース)」には対応しています。パネルはフルHDではありませんが。
そこで「HDMI⇒コンポーネント変換アダプター」を介して接続しているのですが、このアダプターが「1080P(プログレッシブ)」と認識してしまうのです。
このミラプレをテレビに映しても、最初はHDMIの解像度が「自動設定」になっているので設定すらできません。
すかさず、手持ちのパソコン用モニターのHDMI端子に接続して設定画面を開き、HDMI解像度を「自動」から「1080i」にして事なきを得ました。
ですが、この設定をするだけでも
・HDMI端子搭載のパソコンモニター
・iPhone5
を必要としました。一部の製品では
「○○を~して、画面の表示がでるまで数回繰り返してください」
という操作をわざわざ記載されているものもあります。AppleTVも、記載はされていませんでしたがAppleStoreのレビューでこの方法が搭載されていることを知りました。
あくまで個人的使用環境によるものですので、不満点とはいきませんが一応レビューに含めておきます。
どちらにしても、こんな小さな筐体で私の願いを叶えてくれる「とても便利な道具」でした。
また「出張のお供」が一つ増えました。
実質「特命」???
実は、選出のメッセージのすぐあとにZIGSOW運営事務局よりメッセージが届きました。
おおまかにいうと
「アンタが使う予定で書いた、NEXUS7はMIRACASTに対応してないよ。だけど、なんか改造したらMIRACASTが使えるらしいよ。その詳細がこのURLに書いてあるよ。参考にしてちょ」
と。
これって……………
「やれ」
ってこと???
よくわかんないけど。
とりあえず、URL見てみっか。
わけわからん。
この人、かなりの専門家なんだろうけど、チンプンカンプンだ。しかも英語。
だがしかし、闘士が沸いてくる。
同業者が諦めた仕事ほど、やる気がわいて頭が冴える性格だったじゃないか。
選出のメッセージが届いてからというもの、ネットでの情報集めの日々でした。
そして、わかったこと。
- ブートローダーをアンロックする
- ROOT化する&ClockWorkModを入れる
- カスタムROMを焼く
という手順で、どうやらカスタムROMを入れればMIRACASTが使えるらしい。
いやいや、やりかたが全く分からん。初心者向けに親切丁寧に書いてあるサイトなんてない。
っていうか、初心者がこんなことやっちゃダメだろ。
というわけで、さらに調べてわかりました。詳細なやり方をココに書いて、見てくれた人がマネをして失敗してNEXUS7が起動しなくなっても責任はとれない。
ZIGSOW運営事務局にも迷惑がかかるかもしれない。
そこで、ザックリ方法を書くと
- NEXUS7をUSBデバッグモードにする
- デバッグモード用のドライバをパソコンにインストールする
- USBデバッグモードのNEXUS7をパソコンにつなぎ、ブートローダーをアンロックする
- ROOT化&ClockWorkModのインストール
- ネットで公開されているカスタムROMとGoolgeAPP関連をNEXUS7に入れる
ということになります。
いやぁ、ドキドキしました。だって、まだ半年近く保証が残っているし。
だが、やらねばレビューが成り立たない。この「特命」は是が非でもクリアしなくては!!!
緊張しながら「3」と「4」を実行する。
なんか、変な画面が出てきた。ドロイド君が横になってる。
なんかわからんけど、うまくいったようだ。NEXUS7は初期化されていた。
意を決して、今度は本命の「5」を実行。
なんか、勝手にパソコンからファイルがNEXUS7に転送されて、勝手に再起動されてる。
ずいぶん、長い時間が経ったように感じた。
そのとき!!!
NEXUS7の画面が、なんか急に動き出した。
小さい文字で英語が走ってる。
しばらく、待つ。また再起動。
すると!!!
起動中のロゴが、通常と全然違う。
普通は、4色のバーが「X」状に伸びているロゴだ。まさか、ここの画面が違うと思っていなかったから撮影していない。
期待が膨らむ。
待 つ 。
待 つ 。
待 つ 。
待 つ 。
待 つ 。
動 か な い 。
まさか、これが噂の「文鎮化」というヤツか!?
おそるおそる、電源ボタンを長押しで電源を切る。
少し待ち、電源を入れる。
変わらない。
2度、繰り返したが変化なし。
「3度目の正直!!」
と、そのとき。
動いた!!
だけど、なんかおかしい。
Gooleアカウントの設定もなかったし、Google Playもインストールされていない。
入っているのは「設定」と「ブラウザ」だけ。
実は、このとき、カスタムROMだけを入れていたのです。
カスタムROMは本当に「ROM」だけで、一緒にGoogleアプリ系も入れないといけなかったのです。
そこで、今度は
・20130719_04_full_grouper-ota-eng.satoken.zip
というカスタムROMだけじゃなく、Googleのアプリ群である
・gapps-jb-20121212-signed.zip
も一緒に入れてみる。
もう、ずいぶんと緊張がほぐれてきた。
無事に終了した。
設定画面を見ると
おぉ、なんか期待できそうな項目が。
そして「Wi-Fi DIRECT」もちゃんとある。
まずは
ミラプレを「MIRACAST」モードに。
そして、NEXUS7の「Wi-Fi DIRECT」項目へ。
ちゃんとミラプレを認識している。
タップしてみる。ココまでは、カスタムROMを入れる前と同じ。
しかし!!
なんと
液晶テレビの画面に変化が!!
しばらく待つ。
すると!!!!!
今度は
さらにメッセージが変化、つながったようだ。
しかし
画面は映らない。ずいぶんと待ったが、しまいにはWi-Fi DIRECTの接続が切れてしまった。
いろいろと試行錯誤しているうちに、とあることに気づいた。
あれ??
なんだ??このアプリ
あやしいどころの名前ではない。
「Miracast for You」だと!?
これはっ!!
さっそく、起動してみる。
意味分からん。
とにかく、適当にタップしてみる。
映った!!!
やったよ!!
そして、念願の動画再生。
ファイルサーバーのデータを、再生してみる。
ちゃんと音も出てる!!!
やりました。
とうとう、MIRACASTに成功しました。
というわけで、個人的に「特命」と信じて取り組んだNEXUS7のカスタム化でしたが、無事に終わりました。
新しいロゴマークで固まったときには「終わった………orz」とも思いましたが、よかった。
無事、ミッションは成功で終わりました。
本当は、自分なりの楽しい使い方で
「ペーパークラフトの説明書を大画面で見る」
とか
「将棋アプリを大画面で映して、長男と対局して”王将以外を全部取る”のを楽しむ」
とか、いろいろ考えてました。
ですが、もう満足。おなか一杯です。
ということで、今回のレビューで学んだこと。
なせばなる !!!
おそまつでした。
harmankardonさん
2013/09/13
”凄い”の一言.
その勇気に脱帽です.
稲蔵さん
2013/09/14
コメントありがとうございます。
別に、私はネットの指示どおりにやっただけですよ。
本当にスゴイのは、初めてやった人です。
しかし、うまくいって本当によかった。
カーリーさん
2013/09/15
稲蔵さん
2013/09/15
コメントありがとうございます。
以前もUSBのHDDを「殻割り」で選出いただいたので、そうかもしれませんね。
まぁ、のぞむところですが。