レビューを始めるにあたり、zigsow事務局、アイ・オー・データ様関係者の方々に機会をいただけたことを感謝いたします。
さて、今回レビューを行う GV-TV100 テレキングは地デジチューナー(フルセグ・ワンセグ両対応)による視聴・録画機能に、ニコニコ実況のクライアント機能を追加したものです。
このチューナーをフルセグをフル解像度で使用するためには、
・そこそこのCPUパワーとメモリのあるマシン
・COPP・HDCP対応のビデオカード
・HDCP対応のディスプレイ
・HDCP対応の接続 (DVI or HDCP or Display Port)
が必要です。
接続イメージはこんな感じです。
COPPはPC内部でのアプリケーションとビデオカード間のコンテンツ保護、HDCPはビデオカードからディスプレイ間のコンテンツ保護のためのものです。
システム構成、仕様的には、ブルーレイが再生できるi5マシンなら大丈夫でしょう。
使用する機材は次の通りです
・CPU
・M/B
・RAM
・OS
・ビデオカード
・ディスプレイ
ディスプレイとのビデオカードはDVI接続です。
レビューのお品書き
●ニコニコ実況とは何?
●セットアップしよう!
●テレビを見よう!
●録画して、PCで見よう!
●まとめと要望
今回は必要性がないので触れませんが、テレキングは iOS/Android機にインストールした TVPlayer (マキエンタープライズ製)を使ってワンセグをみることができます。
ニコニコ実況というのはテレビ番組を見ているユーザーがコメントをつける機能で、番組実況などに使われています。
それ自体は古くはパソコン時代のBBS、ウェブチャットや2chでも行われていましたが、
ここ2年くらいは、ラジオ番組やテレビ番組について、Twitterで特定のハッシュタグをつけて実況ツイートすることが日常的にみられますので、それなりに定着したものと思います。
しかし、ニコニコ実況は元となる発想、バックグランドの違いがまったく違っています。
元となるニコニコ動画は、YouTubeなど動画投稿サイトにアップされた動画に対して、
任意の時間位置にコメントを付けられれば、自分がもった感想や意見を他ユーザーと共有できたら、
もっと盛り上がれるのでは?ってところから生まれたと思います。
YouTubeなどからブロックされたのちは独自の動画配信システムに移行、
さらにニコニコ生放送では公式放送、ユーザーによる生放送システムとコメントサービスが結びついて、双方向のやりとりに、居心地の良さを感じることが多いです。
今現在でも2500番組以上が放送されているぐらい定着してきたとおもいます。
ニコニコ実況は、ニコニコ生放送のリアルタイムのコメントシステムを流用して、
TVチャンネルごとの放送中の番組にコメントをつけることで、作り手ではなく受け手同士で盛り上がるコミュニケーションツールといえるでしょう。
他のメディアの実況は表示方法はTVとは別の機能として実現されるので、TV機能がないPCでもOKですが、ニコニコ実況はニコニコ動画のように画面上に複数のコメントをスクロールしながら表示するのがデフォルトの表現です(リスト表示も可)
そのため利用するには、
・テレキング
・地デジが見れるPC+ニコニコ実況クライアント
・ニコニコ実況に対応したSONY BRAVIA
・地デジチューナー(HDMI出力)+ニコニコ実況対応デジタルテロッパ+HDMI対応TV
といった環境をそろえる必要があります。
(オーバーレイできなくてもよければ、TV+ニコニコ実況クライアント入りのPCでもよい)
この表現の良い点は、
・画面に視線を集中することができる
・画面上にテロップのように表示できる
悪い点は
・コメントに集中してテレビの内容に集中できない
・TVが見づらい
という点です。
上記の良い点、悪い点を踏まえた実況の使い方として、
・勝手に字幕テロップを入れる!
・先日の地上波での天空の城ラピュタの放送で、バルスの呪文を使う瞬間にみんなで同期して画面いっぱいにバルスの文字が埋め尽くす
・拍手の代わりに 888888 とか代替表現で埋め尽くす
というのがあります。
なお、高画質コンテンツでは、オーバーレイするのではなくリスト表示を使うのが良いと思います。
今回のチューナーはフルセグではアンテナ必須になりますので、その前提で説明します。
個装箱表 ニコニコ実況を推してますね!
個装箱裏
中身はこんな感じです
・本体:サイズはUSBメモリをちょこっと太くしたような感じです
・mini B-CASカード: FOMAカードなど携帯電話用のUIMカードと同じサイズです
・F端子接続ケーブル:フルセグではこれが必須です
・ロッドアンテナ:ワンセグ専用です
それではさっそくセットアップしましょう。
1) mini B-CASカードを本体に挿します
なんとなく、microUSIMカード→USIMカード変換アダプタをつければ 地デジ専用B-CASカード(青)と同じになりそうですね。
2) これで挿入完了です
3) 次はアンテナをカチッと挿入します。
4) PCにセットアップCDを挿入するとAUTOSTARTが有効なら次の画面がでます。
自動インストールを選択しましょう。
5) いろいろとインストールされて、再起動要求がでますので再起動しましょう。
6) 再起動後に、スタートメニューから、「地デジ相性チェッカー for GV-TV100」を起動してみます。
アナログで接続している or COPP/HDCP対応ではない場合は
COPP/HDCP対応だと次のようになります。
相性チェッカーで問題がないなら、次はテレキングを接続します。
7) テレキング(アプリ)を起動します。 ログイン時自動起動になっていればテレキングを挿入した時点でアプリは起動してタスクトレイに入っていますので、テレビを見るを選択します。
8) 初回起動ではプリセットのチャンネルを取得できませんと表示されますので、はいを選びます。
スキャン完了です
なお、サブチャンネルを表示したい場合はチェックをつけます。
これでセットアップは終了です。
なお、アプリ起動後にチャンネルリストを変更する場合には、
マウス右クリックするとメニューを出します。
そこから設定→チャンネルリストタブで変更できます。
不要なチャンネルはチェックを外せばスキップできます。
チャンネル変更はマウス左クリックか、右クリックメニューでチャンネルで変更できます。
感度状況を確認するには、右クリックで受信感度を選択します。
キャプチャが大変なのでデジカメで撮ったものを暈かしたもの。
気になるのは、CPU負荷とメモリ使用量が大きいことです。
また、画面サイズによって負荷が変化するようです。
ワンセグ・フルセグ切り替えですが、デフォルトだと感度が低いときにワンセグに切り替える自動選択です。
切り替えのしきい値はメニューから変更できます。
ニコニコ実況を使うには右クリックメニューからニコニコ実況を選択します。
トグルになってますので、使用しない場合にはもう一度選択してください。
使用するには設定が必要です。
ニコニコのアカウントを設定します。アカウントを持っていない人は「アカウント新規登録」(一般会員無料)をクリックして登録してから、設定してください。
通常はこんな画面になります。
コメントするには、下部のボックスに書き込んで コメントするを押します。
そうすると、自分のコメントが画面上を流れていきますよ。
今回触れませんが、iPhoneやAndroidで見るためには、テレキング側の設定確認が必要です。
設定→録画タブの録画容量、ディレクトリの確認とiPhone/iPad/Android チェックを付けましょう。
・その場で録画するには
ウィンドウの下部にマウスカーソルを合わせると出るバーの赤丸で開始になります。
・予約録画するには
スタートメニューのテレキングから インターネット番組表を起動すると、テレビ王国のサイトにつながります。
あとは該当する番組についている iEPGデジタルのアイコンをクリックすれば予約できます。
tvpidファイルを開くと、
OKで
これで予約OKです。
当初うまく予約できなかったのは、iEPGデジタルにし忘れていたためでした。
某支配人さんありがとうございます。
・録画した番組をPCで再生するには
右クリックメニューから録画番組を見るを選択します。
番組を選択し、再生を押すと、再生が始まります。
テレキングをセットアップ、再生、ニコニコ実況、録画&再生を試しました。
ニコニコ実況クライアントとテレビチューナーが一体化していることで、選局が一回で済むのが最大の利点です。
最新クライアントVer.1.10でも起動時にデバイスが原因不明のエラーを起こす点については改善してほしいです。
どうもB-CASまわりのメッセージが多いですね。
希望として
1) UIを見直してほしい
現在のUIはとりあえず作ったという感じで使いにくいです。
昔のアナログチューナーの最初のころみたいな使いにくさがあります。
2) 現在視聴中の番組情報を見れるようにしてほしい
現在のチャンネルはわかりますが、番組名、開始・終了時間がわかりません。
テレビ王国の番組表をみて確認というのは不便です。
3) CPU負荷、メモリ使用量を削減してほしい
さすがに 600MBを消費されると厳しいです。
→ 1.10でCPU負荷率は下がりましたが、メモリは食いますね。
4) デバイスが原因不明エラーや、B-CASカードの読み出しに失敗するメッセージが出て、
10秒以上してから視聴できたりします。
安定度を上げてほしいですね。
今後ですが、Android機でのワンセグ持ち出し再生を行いたいと思っています。
●1.10での動作について
1.02→1.10へアップデートを行いましたが、1.02へのアップデートと異なり、
チャンネルリストは保持されたままになりました。
これは改善ですね。
公開されている改善点は次の通りです。
・ニコニコ実況の録画に対応しました。
→ それほど重要ではないかも…
・CPU負荷率を低減しました。
→ 改善を確認しました。 i5-2500K のマシンで
1.02では15 - 25%
1.10では10 - 18%
です。これはイイ改善ですね。
・毎週予約録画に対応しました。
iEPGをクリックすると、継続録画という表示になりました。
継続予約を単発から毎週に変えても…曜日にはチェックが入らない
もちろんこの状態で登録してもダメ…
手動でチェックを入れると、ちゃんと登録できて確認できました。
UIがユーザーフレンドリーではなくプログラマフレンドリーです。改善を望みたいと思います。
・視聴動作の安定性を向上しました。
→視聴中に不安定になったことはないのですが、起動直後の不安定性は相変わらずです。
あと追加の改善要望として
・チャンネルを変えたときに、断続的に前のチャンネルの画像、音声が出ます。
これはうっとおしいので、出ないようにしてほしいですね。
●1.11での動作について
変更内容は
・特定の地デジ放送波送出形式へ対応。
となっていますが、
FAQ
http://www.iodata.jp/support/qanda/answer/s17948.htm
で、
Q.NHK教育テレビが映らなくなった場合
となりますので、該当するユーザーさんは更新したほうがよさそうです。
atsuo@tokyoさん
2012/01/05
悪い点で挙げられていた2点が私もだいぶ気になっていて、愛生さんが教えてくれたニコニコ実況の Windowsアプリで疑似体験しましたが、使いたいと思うシチュエーションが少なさそうです。
もっとも、ニコニコ実況はオマケ程度に考えていても、この価格でフルセグが見られると思えばこれから買うなら、わざわざ本品を買う価値ありですね。
CPU負荷、メモリ使用量に関しては他の方で言及されていた方はいたのかな?
負荷が高いのは、スペックの低いPCではきついですね。
ラピュタでパルスの文字で埋め尽くされる事が予想される時なんかは、使ってみたかったです(^^
aoidiskさん
2012/01/05
安定感に欠くのか、 このサイズで、
受信もよければ、いいな~と思っていたのですが、
安定感に欠く UIが 使いにくいというのは、困るな~
参考になりました。
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます!
ニコニコ実況は人とコンテンツを選ぶツールですね。
あと負荷ですが、動画再生支援などが効く場所がないのかもしれませんし、
グラフィックカードにもよるかもしれませんね。
もともと
Intel Core i3-330M(2.13GHz)以上
AMD Athlon II X2 235e(2.7GHz)以上
ですから結構高めです。
i5-2500K でもこの負荷ですから常用すると消費電力がもったいないですね。
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます。
他のUSBフルセグチューナーを使ったことがないのと、特定PCでの組み合わせによる問題の可能性もありますが、UIはちょっと残念な感じですね。
もうちょっと気合いを入れたUIが欲しいです。
makibisiさん
2012/01/05
UIと、デバイスエラーでかなり癖がありそうですね。><
これから不具合が改善されるのに期待ですね!
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます!
UIにはセンスが欲しいところもあるんですが、
DirectXとWindows Forms との食い合わせもあってある程度仕方ない?ってところも
あります。
某支配人@名古屋定住@イベント行きたいさん
2012/01/05
最初、私も失敗しました。
退会したユーザーさん
2012/01/05
まだ、試作機という感じに受け取りました。
値段相応でしょうか?
皆さん、PC で TV 見るんですね!
でも私は正月休みに入ってから今日まで、 延べ 30分も TVは
見ていません。
TV 見て、それに参加できるなら楽しいでしょうね。
TV放送自体がもっと面白くなったら、必然的にこういう器具は
売れると思います。
でも今は、放送局自体の問題だと思います。
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます。
問題解消しました!
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます。
・値段相応
ソフトウェアに開発費/開発期間をそれほどかけていない感じがしますね。
・TVコンテンツが楽しくない
これが一番の課題ですね。
今年あたりは面白いコンテンツが増えてくれることを期待してます。
Sheltieさん
2012/01/05
使用感を含めた詳細で分かりやすい解説でとても参考になります。
本体サイズは小さく、CPU負荷率も高いところをみるとソフトウェア処理が多いようですね。ノートPCで持ち歩けるチューナーにニコニコ実況機能が搭載されているとみれば悪くないかもしれませんね。
mickeyさん
2012/01/05
興味があったのでいろいろ勉強に
なりました。
不具合は、バージョンアップに
期待したいですね(^^)
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます。
ドライバからみると、Merics FlexiTV MSi3101という RF to USBのモジュールに、
OFDMデコード+ISDBT (or ISDBT1seg)をソフトウェアで処理するソフトウェアラジオになってます。
http://www.mirics.com/fm_files/Mirics_FlexiTV_June10.pdf
さすがにCPUでやるとパワー食うでしょうけど、GPUパワーとか使えるともっと楽にデコードできるかもしれないですね。
はにゃさん
2012/01/05
ありがとうございます。
MSi2500ドライバとアプリの間で状態不整合が起きやすいようです。
がんばって修正してくださいね>IOさん
はにゃさん
2013/04/01
http://www.mirics.com/Mirics_FlexiTV_June10.pdf
http://www.mirics.com/sites/default/files/MSi3101_new.pdf