2011/10/16 省エネ機能について追記。
2011/10/22 居間でスピードテストを追記。ネットワーク図も追加してみた。
2011/10/23 動画を無線配信する実験を追記。
2011/11/09 WPSでPCを接続するを追記。
この製品の主な特徴は
・11a/n⇔11b/g/n切替えで2.4GHzと5GHzを切替えて利用することができます。
・100Base-Tを2ポート搭載し、ルーターのポートを塞ぐことがありません。また、TVとBDなど、2台同時に接続が可能です。
・ハイパワー仕様で遠くまで電波が届きます。
・WPA2-AESまでの暗号化に対応し、安全なネットワークを構築できます。
・コンパクトなボディーで設置しても邪魔になりません。
・WPS(国際標準規格)でワンタッチ設定が可能です。
・インジケーター搭載で電波の強度がわかります。
・11a/n対応で安定した通信が可能です。
です。昔の無線LANとは違い、簡単・高速・安定という有線LANでしか実現出来なかったことが実現できそうです。
この無線アダプタを利用する環境で利用するコンピュータ・ネットワーク機器は以下のものです。
1.ファイルサーバとして利用
メインPC(自作機2号)
今回のレビューの家電とつないでLTV100/HVT-BCT300Sで再生を試みる動画は全てこのPCから送信します。また、録画はこのコンピュータに積まれているPT2にて録画したデジタル放送のTSファイル及び、それをH.246へエンコードしたものです。スペックは下記リンクを参照してください。
2.クライアントとして利用
ノートPC(大学講義用)
おもに、スピードテストに利用します。
東芝 dynabook R731/16B
3.ネットワークメディアプレーヤー
BUFFALO LT-V100
mkvからmp4、mpeg、mp3、wmaなど現在あるほぼすべてのフォーマットに対応。
4.ネットワークHUB
BUFFALO LSW-GT-8C
普通のGigabit Switch。
5.HDDレコーダー
IO-DATA HVT-BCT300S
せっかくIO-Dataの製品のレビューをするのだから、IO-Data製のクライアントも使ってみないと。
こちらもDLNAサーバ機能を有しているのですが、この他にDTCP/IP(DLNAの暗号化規格)に対応している機器が無いので残念ながらクライアント利用だけ。LT-V100似対応ファイル形式は劣るものの、PCを経由して録画番組をBDやDVDに焼くこともできる万能HDDレコーダー。
接続してある機器(ネットワーク図)は次のような感じです。
サーバー室(Proxy Server、ルーター、メインスイッチetc…)
|
壁の中
|
BUFFALO LSW-GT-8C
|―メインPC(ファイルサーバ)
|―既製の無線AP
|―ダイナミックDNS更新用ルーター
|―WN-AG300EA(親)
↑
無線通信
↓
WN-AG300EA(子)
|―ノートPC
|―LTV100orHVT-BCT300S
という接続で実験を行います。上位のサーバー室内の構成については今回は利用しないので詳しくは書きませんが、業務用機器で構成されています。
機器が到着致しましたので、まずはじめにパッケージを開けて見ました。
このようなパッケージでした。
IO-Dataらしい青を基調にして、製品の特徴をわかりやすくまとめてあります。
「テレビやレコーダーを無線でつなぐ」というコンセプトを大々的に表示し、「動画に強い!11n/a(5GHz)に対応」、「ハイパワー300Mbps」、「ひかりTV動作確認済み」などの主な特徴をわかりやすく表示しています。
パッケージを開封し、内容物を取り出して見ました。
本体2台(親機+子機)、ACアダプタ2本、LANケーブル2本、取扱説明書が入っていました。
本体はスイッチによって親機/子機を変更できるので、親子セットを購入し、両方を今あるの無線LANの子機として利用することも出来ます。今はBUFFALOやNECにも同じように親機/子機を変更できる製品が増えてきました。
初期設定でペアリングされているとのことなのですが、私の機器はうまく接続が出来なかったのでWPSで接続設定をして見ることにしました。
取扱説明書に書かれているとおりに「子機のWPSボタンを5秒押してから、親機のWPSボタンを5秒押せば終了」で、特に設定画面を開くこともせずにワンタッチで接続スルことが出来ました。
また、ノートPCやデスクトップPCでも暗号化Keyを参照することなく、ワンタッチで設定が出来ました。
私は勝手に暗号化の設定を変更してしまうBUFFALOのAOSSが大嫌いなので今までは手動で暗号化Keyを手動入力していたのですが、このWPSはノートPCで自動設定しても、付属子機で設定をしても、親機の暗号化設定が変更されることはありません。これで「DS繋げたらWPAからWEPに勝手に変更されて他の機器が繋がらなくなった。」というよくわからないシステムから脱出することができます。AOSSは、最高の暗号化を自動設定するというコンセプトはとても良いのですが、暗号化を勝手に変更しないで欲しいです。
実験その1(この測定は親と子を隣同士において測定して見ました。)
近接利用でどれだけの速度が出るのかをフレッツスクエアv6とファイルサーバーにCrystalDiskMarkを利用し、スピードテストをして見ました。
設置状態はこのような設置状況です。
親機/子機の間は10cmも離れていません。
コンピュータの壁紙はノートがクドリャフカで、デスクトップが中央線201系です。
まず、フレッツスクエアv6にてスピードテストを行って見ました。
速度が約22Mbpsと遅めなのが気になりました。
有線接続(1000Base-T)では500Mbps程度出ています。
次にCrystalDiskMarkを利用してクライアントからサーバに向けて書込み/読込みテストを行って見ました。
表の見方は単位は最下段の「Mbps」(1秒あたり○○Mbit転送できる)と表記している場所を除いて全て「MB/s」(1秒あたり○○MB転送できる)です。
数値の単位が違うのでご注意ください。
大体100Base-TXと同等のスピードが出ていることが表から見とることが出来ると思いますが「最近の無線LANは有線LANと変わらない」という言葉の意味がわかります。
この機器は100Base-TXまでしか対応していないためにGigabit環境と比較することができなくて残念です。
設定により周波数帯(2.4GHz/5GHz)の切り替え及び帯域幅(20MHz/40MHz)を切り替えることができるのでそれぞれ自作サーバーと自作機2号の間でファイルを読み書きして見ました。
計測方法は例によってCrystalDiskMarkにて、100Mbpsのファイルを5回読み書きする設定にて計測を行い、その時表示されたデータに8をかけたものを測定値としています。
この表の単位はすべて「Mbps」です。
2.4GHz帯による速度の低下が激しいのですが、自宅ではBluetooth、無線マウス、コードレス子機など2.4GHz帯の電波を利用する機器が多いため、止む終えないと思います。また、高速通信中に無線マウスの反応が多少悪くなったので、かなり干渉していると思われます。
また、自宅周辺を飛んでいる無線LANの混雑状況をinSSIDerで調べて見ることにしました。
※Debian(自宅サーバ)の読込みが書込みより遅いのはファイヤーをーるなどの設定による問題のため、改善不可能です。
5GHz帯は利用者も少なく、利用する機器も少ないという好条件なので高速な通信速度が保てています。
まず、2.4GHz帯の状況です。
乱立しているアクセスポイントにより、帯域は殆ど埋まってしまっています。自宅内だけにでも2.4GHz用のアクセスポイントは合計で4つあります。
それぞれ、このレビーで使っているWN-AG300EA、
2F用AP
1F用AP
ゲーム用AP
です。自宅は古民家のためかなり広く、1つだけでは家中どこでも無線接続ができない為です。
その他にも近所の無線APが2つほど引っかかっています。この帯域は13チャンネルまで選択可能ですが、干渉せず利用できるチャンネルは1,6,11のように5チャンネル幅を開ける必要があるので実質3チャンネルということになります。故に自宅の家庭内LANだけで全ての帯域を使い果たしてしまっています。DSがWPAに対応していれば1台撤去できるのですが、任天堂がやる気が無いので無理でしょう。
そして、5GHz帯の状況です。
現在利用しているAPはこのレビーで使っているWN-AG300EAと上記の2F用APのWHR-HP-AMPGだけです。16ちゃんねる利用することができますのでほとんど利用されていないと思ってもよいでしょう。
また、5GHz(40MHz)では、有線LAN(100Base-TX)に劣らない通信速度で通信ができています。一時期流行ったPLCよりノイズが少なく、高速です。
速度の比較は、速度が遅い順に
2.4GHz(20MHz)
2.4GHz(40MHz)
5GHz(20MHz)
5GHz(40MHz)
という順番になりました。なお、初期設定は5GHz(20MHz周波数自動設定)になっていますので、必要に応じで変更する必要があります。
2011/10/16追記 省エネ機能について
この機器には「省エネ機能」というものがついており、子機モードでLAN端子が両方リンクダウンしている状態で起動しても自動的に接続しない、リンクダウン後数分で無線の電波をオフにする機能があります。
これに引っ掛けられました。3度ほどリセットを行いました。子機のIPアドレスを設定するために設定ページにアクセスした際に「省エネ機能」の設定があったので気づきました。この機能をオフにしたら、問題なく常時無線LANに接続するようになりました。この機能は起動時にしかDHCPを取りに行かないような機器を利用している場合にオフにしておく必要があります。
しかし、この機能は「不要の時は電波を発せず、自動的に省電力モードになる」という機能です。
この機能について公式ページを眺めてみると、
「おやすみモード」
待機時の消費電力が約2.2Wと非常に低いのに加えて、「おやすみモード」でさらに節電!
例えば夜間、子機に接続されたネット対応テレビの電源がOFFになっていてLANからのリンクがない場合に、約1分後に無線の通信もOFFにして消費電力を約1.5Wに抑えます。【特許出願中】
※リンクが行われた際は、自動的に無線も再接続されます。
と記載されていました。この機能は便利です。しかし、今まで気づかなかったのか?
色々と実験する際にはリンクしてくれないと不便なので一時的に切って利用しています。
私個人はそういう機能面での省エネではなく、あの眩しい青色LEDの消費電力のほうが気になります。夜寝るときだけではなく、テレビの隣に置く場合、この高輝度LEDでは気になってしまいます。家電向けならばもう少し暗いクしても十分認識できると思う。真っ暗な部屋で明るすぎることなく、明るい部屋でも認識できる光度に設定して欲しいです。私はセリアの取ってもキレイというシールにIPアドレスを書いて機器に貼りつけているのですが、その貼付け場所を工夫してLEDの上に貼り付けると結構眩しくなくなります。
左側が通常の状態で、右側がシールをLEDの上に貼り付けた状態です。2重に貼り付けると見やすくて眩しくないちょうどいい具合になります。中には「抵抗を増設して光度を落としてみた」などという人もいますが、これだと物理的な改造が不要で、もとに戻すこともシールを剥がすだけで簡単に出来ます。
2011/10/22追記 居間でスピードテスト
私のサーバーが置いてある部屋(作業兼寝室兼書斎兼物置兼…)は2F、TVのおいてある居間は1F。しかも家の対角線的な部屋なので家の中で一番遠い所でもあります。
テレビが設置してある居間に行き、ノートPCでスピードテストをして見ました。
今回は表はありません。なぜかというと20MHzではリンクはするものの、速度が出なすぎたから。
5GHz帯/40MHz=87Mbpsくらい
2.4GHz/40MHz=71Mbpsくらい
と、なかなか優秀な値を弾き出しているではないか。と思い、20MHzで測定をしてみたら…。
5GHz帯/20MHz=43Mbpsくらい…想定内。障害物に弱いし、帯域狭いもんね。
2.4GHz/20MHz=10Mbpsくらい…(失笑)。
結論から言うと、なんでこんなに遅いんだ?最後の測定値。まあ、今までの11a/gよりは早いですけど…。
ということで今度はTVにLT-V100やHVT-BCT300SをつないでH.264やデジタル放送のTSファイルをサーバーから転送してみたいと思います。ここから先のテストは、あまりスピードが出ないのを承知の上で2.4GHzで色々試してみても意味が無いですし、利用周波数/帯域幅の変更は結構面倒なので5GHz/40MHzで実験していきたいと思います。
2011/10/23追記
この実験では上記の「居間でスピードテスト」と同じ環境で行いました。無線帯域は5GHz/40MHzです。
今回再生の対象となったファイルは、
地デジ tvkで昨夜放送の「真剣で私に恋しなさい」
BSデジ BS フジで昨夜放送の「No.6」
mp4動画 リトルバスターズ!-EX OP、Angel Beats!OP、です。Key作品で統一したかったのですが、最新の放送以外mp4に圧縮してしまっているのでtsファイルがないのです。
時間の関係ですべて30秒程度のみの再生になっていますが、実際は10分程度再生を行い、不具合のあるところを探しています。
なお、地デジ番組は冒頭部分だけになっています。
LT-V100でテストを色々再生して見ました。
ほとんどの動画がストレスなく再生できました。
HVT-BCT300Sで色々再生して見ました。
色々と不具合が多いですが、一応は再生できているようです…。
動画再生をするとなると有線LANのほうが安定していて快適に再生ができるようです。
あくまでもベンチマークはベンチマークで、実運用ではそこまで高速にスピードがでない事にはびっくりしました。
2011/11/09追記 WPSでPCをつなぐ
BUFFALOのクライアントマネージャーVを利用して設定しました。BUFFALOの親機をいくつか持っているのでインストールしてあります。
まず、タスクバーのクライアントマネージャーのアイコンから「接続先の作成」をクリックすると、画像1のような画面が表示されます。
ここで「自動セキュリティー設定」をクリックし、画像2のような画面が表示されます。表示されたら親機本体のWPSボタンを5秒間、青いLEDが点滅するまで押します。
しばらくすると画像3のような画面が表示され、WPSプッシュボタン式で設定が行われていることがわかります。
暗号化Keyの交換に成功すると画像4のような画面が表示され、接続テストを行います。
接続テストまで終了して、設定が完了すると画像5のような画面が表示され、設定は完了です。
通信の確認として、タスクバーのクライアントマネージャーのアイコンから「詳細設定の表示」をクリックすると、画像6のような画像が表示され、接続しているアクセスポイントの詳細を確認することができます。
プレミアムレビュー
harmankardonさん
2011/10/15
私は,今からレビュー文書くところです.
本当に繋ぐだけの簡単でいいですよね.
notokenさん
2011/10/15
繋ぐだけでつながるのは、一昔前ではとてもありえない設定でした。
しかし、初期設定で11a/n、20MHzという設定ですので、もっと高速に利用したい場合は親機の設定画面を開いて11a/n、40MHzへ変更する必要があるようです。
退会したユーザーさん
2011/10/15
繋いでボタンを押すだけ、てイイですね。
取り敢えず家電をネットに!というユーザーにピッタリ!でしょう。
40Mhz帯でも使えるなんて、心強いですねぇ!
notokenさん
2011/10/15
無線LAN=遅いというイメージがあったので、正直びっくりしています。
kenさん
2011/11/06
簡単に繋がって、使いやすそうで良いですね。
inSSIDerの様なソフトが有る事は知らなかったので、
今度使用して私の環境も調べてみようと思いました。
notokenさん
2011/11/07
>inSSIDerの様なソフトが有る事は知らなかった
知ってるほうが奇抜のような気がしますが、干渉を調べるにはとっても便利です。
タコシーさん
2011/11/09
ネット関係には詳しいですね \(^_^)/
notokenさん
2011/11/09
>ネット関係には詳しいですね \(^_^)/
大学でネットワークを専攻しようかと考えている分野なのですが、どうしようか考えています―。
あと半年で決めなくては―。