レビューメディア「ジグソー」

安定はしている、がしかし…

zigsowならびにIntelの方々へ。
この度はレビュァーに選出して頂きまして、誠に有り難うございます。

2600Kを用いて、OCの耐性や各ベンチマーク等を主体にレビューしたいと思います。
OC自体、危険な行為である事、壊れる可能性があっても全て自己責任である事、
を踏まえて読んで頂ければ幸いです。



着弾から数日、あれこれ検証しています。
他の方のレビューも続々上がってますので、自分も現時点での感触だけでも
書いておこうと思います。

今後、追記&修正を加える事になるかと思います。
ご了承頂きたいと思います。

先ずは簡単な構成からです。

【CPU】 Intel Cote i7 2600K
【CPUクーラー】Corsair CAFA70
【Memory】G.SKILL F3-17600CL7-4GBXHD
【VGA】 EVGA GeForce GTX580SC
【PSU】 Corsair HX1000
【OS】 Windows7 Home 64bit

☆付属品に関して☆

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付属品は決して豪華とは感じませんでした。
ハイエンドクラスのM/Bとしては寂しいと思います。
実売で20000円を切ると思われるので、価格から考えると妥当な処ではありますが。

冊子のマニュアルは付属してませんでしたので、細かいBIOSの設定に関しては自分で
触って確かめる必要があります。
図解入りの大きなマニュアル?は付属しますが極一般的な内容で、それ程参考には
なりませんでした(あくまで自分の感想です)。



☆起動までの流れについて☆


初回起動時にビープ音が鳴り響き、大変焦りました。
最近のM/Bには珍しく、スピーカーが実装されてます。
メモリを挿しなおした所、普通にBIOSに入れました。

BIOSの造りはかなり独特だと感じます。
EFIだと思ってたんですが、見掛けは従来のBIOSと同じでマウスも使えません。
項目の中にUEFI Bootというのがあり、これだ!と思ってEnableにしましたが、
全く変化は感じませんでした。

とりあえず先に進もう!と思い、P67接続のSATA3でRAID0を組みOSを入れました。
インストールは何の問題もなく終了。
起動はGIGABYTE P67A-UD5-B3に比べて、明らかに遅いと感じました。



UD5はWindowsの旗が完成する前に、デスクトップが現れます。

実際にCDMで計った速度も、Randomの低下を感じます(UD5に比べて)
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実際の使用感としては、全く体感できるレベルの違いはありませんが、Intel純正
という事を考えると、どうも納得行かないと感じます。




☆BIOS(UEFI?)に関して☆


BIOSの項目や操作性は独特です。
先ずIntel製ということもあってか、BIOSに入るのに一般的なDelキーでは無く
F2キーでの進入になります。

設定を変更するのも、カーソルキーで移動しEnter、+、-で値変更、再びEnterと
ASUSやGIGABYTE等とはかなり異なってるので、最初は戸惑いました。
直ぐに慣れるレベルではあると思いますが、昔使ったIntelのM/Bもこうだったなぁ…
と感じ、一貫したM/Bに対するIntelの姿勢を感じます。

スカルマークのLEDは設定で赤一色でHDDへのアクセス時に目の部分が光る設定と、
トップ画像の様に青メインでHDDアクセス時には目だけ赤という設定も可能です。

設定に失敗し起動しなくなった時に、強制的にBIOS画面を表示するBack2BIOSボタン
がリアパネルに実装されてます。
最初はてっきりCMOSクリアのボタンと思い込み、長押ししてCMOSをクリアしようと
試みました。
一度押すと、赤いLDEが点きっぱなしになるので「変だなぁ…」と思い、BIOS画面を
見ると「B2Bボタンがonです。消して再起動しましょう」みたいな事が表示されてました。

つまり、起動できない時に強制的にBIOS設定画面を表示する為のボタンの模様です。
使って見ると、これが結構便利で助かってます。




☆OCに関して☆


OCに関しては、他社のM/Bと違い独特の考え方で対応してると強く感じます。
自分は今まで省エネ系の機能は全部切り、倍率は固定でOCをして来ました。
アイドル状態でもClockを下げない方向での設定です。

このM/Bでは、Turboを切って倍率だけでOCしようとしても上限が34倍までにロック
されてます。
SpeedStep等は効かした状態で、Turboでの倍率を可変させねばOC出来ませんでした。
もしかして、何か見落としがあるのか?と思い、散々設定を見直したんですが、
現状ではその方向でしかOC出来てません。

とりあえず5.0GHzでの起動と軽いベンチは完走しました。
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ただし、この設定ではアイドル時は16倍に落ち、CINEBENCH 11.5を走らせても、
Maxでも44倍辺りで止まってました。
恐らくTurboが効いた時のTDPの上限をもっと上げないといけないのでは?と感じます。
現時点でも120Wまでは上げてるんですが、それでも設定した倍率に達する前に
ブレーキが掛かってる感じです。

パイ焼き1Mも、序盤は1.6GHzで走るのでタイム的には芳しくありません。
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現時点での手応えは、安定はしているが、ベンチマーク向けでは無いなぁ…と感じます。

今回は時間が無いので、ひとまずここまでにして、今後追記して行きます。


☆☆☆ 4/30 追記です ☆☆☆

●付属のユーティリティに関して。

Intel独自のユーティリティとしては、Extreme Tuning Utillity、Desktop Utillty、Integrator Utilltyがあります。
これらは付属のCDからインストールされる訳ではなく、デスクトップに出来たアイコンからWebを通して最新版をDLするという形です。

DesktopとIntegratorは、各部のモニタリングとBIOSやドライバを探してくれるソフトとなってます。
使って見て、これはイイと感じたのはExtreme Tuningですね。

今では各社から、同じ様なWindows上からOCに関する設定を変更できるソフトが付属するM/Bを多く見かけます。
このソフトも同じと言えますが、使い易さとしてはかなり洗練されてると感じました。
UIも分かり易く、見た目もCoolなのでお気に入りです。

BIOSで設定出来る事の、ほとんど全てが変更可能です(一部BIOS上でしか変更出来ない項目もありますが)。
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メモリの設定も電圧&タイミング共に変更出来ます。
タイミングに関してはプルダウンの中から選び、電圧はスライドバーをポイントし左右に移動(カーソルキでも可)し、Applyを押すって感じです。



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Turbo倍率に関しては、各Coreを個別に変更する事も出来ますが、4 Active Coreからだと一気に全部のCoreを変更出来ます。

Applyを押すと再起動を求められます。
再起動後は自動でExtreme Tuningが起ち上がり、設定が反映された旨のメッセージが表示されます。
無理な設定は反映されず、「いくつかの設定は変更されませんでした」とのメッセも出ます。

そもそも、あまりにも無理な設定だとBIOSからでも起動してこないケースも多々あります(自分の構成では)。
そうなるとB2Bボタンも役に立たなくなり、全く何も出来なくなるケースが多発しました。
エラーコードから判断すると、メモリで引っ掛かってると判断されます。
こういう状態に陥った場合、自分の環境では一度完全に電源を落とし、メモリを挿し直す事でBIOS表示出来る様になります。

初回起動時もそうでしたが、メモリ周り(スロット自体を含む)に神経質な面を感じますね。


●OCに関して

実はOCに関しては、最初にレビューを上げた時点から様々な試行錯誤を重ねていました。もはや苦行と言っても過言じゃない程でしたorz。

その過程で分かった事は、自分の所有する2600Kは倍率52倍までの模様であると言う事、電圧もかなり欲しがる個体であると言う事でした。
夢の54倍起動は、何をどうやっても実現出来ませんでした。
ただ、電圧を欲しがる割には発熱は低く、空冷のままでも52倍までならお絵描きベンチは完走出来ますので、これで良しとするしかないなぁ…と感じました。
GIGABYTE UD5でも同じ傾向なので、これ以上は石をお代わりするしか検証の手立ては無い気がします。

先にも書いた様に、お絵描きでは50倍に設定しても実際は遥かに50倍には届かないClockでしか廻ってません。
因みに50倍で起動して、3DMark06を走らせると…
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GIGA UD5の時に比べて、CPU Scoreが1400位下がってます。
明らかに実Clockが5.0GHzに達してないと思われます。
ビデオカードの設定はGIGAもIntelも揃えてありますから、明らかにCPUの廻り方の違いでScoreが落ちてるんだと思います。

ここからが苦行の始まりでした。


省エネ系を切るとTurboも効かなくなるので、ベンチ中にClockが下がらない様に設定するのが本当に大変でした。
更に、自分の石は高電圧タイプな事も加わり最後は「これでお亡くなりになるかもな」
とまで覚悟する必要がありました。

その過程は割愛させて頂きますが、具体的な設定は
●Internal PLL Voltage Override Enable
●PLL v 1.90v
●Burst Mode Power Limit 180
●Sustained Mode Power Limit 140

電力供給関連は
●Processor VR Droop Low V-Droop(Performace)
●Processor Idel State High Performance
と言った感じです。

かなり危険な設定ですので、本当に参考程度で流し読みでお願いします。

ここまで危険を冒しての06のScoreは…?
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ようやく納得出来るScoreが出せました。
行方不明だったCPU Scoreも戻って来てます(苦笑)。

ここまでが本当に大変でした。
最近のプラットフォームで、ここまで苦しんだのは初めてでしたねぇ。
Pen4時代を思い出させる感触でした。

おかげで、Z68はもっと楽に廻せるのか?が今一番気になる処となりました。
IvyからはいきなりZ77でと言う情報もありますから、思えばP67って何だったんだ?
という立ち位置にも感じますね。
メーカーによっては、今後はP67は作らずにZ68のみって処もある模様です。

自作erとしては、なくなる前に色々と苦しんで少しでも楽しめたのなら、黒歴史として残っても気が楽だなぁ、とも感じてます(意味不明ですが)。



追記その②

☆ まとめ ☆

SandyBrigeを使い出してから、様々なトラブルに遭遇しました。
最初に購入したGIGABYTE P67A-UD5はRAIDが組めず、その内にP67の不具合で回収。
B3になっても思い通りにはOCは実現できず。

期待していたIntel DP67BGはTurboモードからでしかOC出来ない。

と、色んな意味で苦労させられてます。
その分、スキルアップには僅かでも糧になったのかなぁ?とも感じてます。

このM/Bを使って見て、やはりIntelは車で言うとトヨタな感じがするなぁ…と思いました。
TurboありきでOCさせるのも、ある意味アイドル時はClockを下げ、パワーが必要なときはTurboで稼ぐ、という理にかなった設計と感じました。
しかし、本当に最大限のパワーを搾り出したい!と云う時に、今までの設定から大きく考え方を変える必要もあるかと思います。

もちろん、これは自分の考え方が間違っていて、もっと違う方法での設定があるのかも知れませんが(^^:
先に一般的なP67でのOCを体験してただけに、当初は戸惑う事ばかりでした。

お絵描きベンチ等で自分の自己記録を更新したい!といった様な使い方には、あまり適してない手応えを感じます。
そこまでの危険を冒すのではなく、
「負荷の無いときはClockを下げ、スピードが必要と判断した場合は、そこそこのスピードはTurboで賄えますよ♪」
「でも、危険を察知したら自動的にスピードは落としますね」
と、まるでオートクルーズをPCで具現化してる様に感じます。
そこいらがトヨタ的かと(あくまで自分のイメージですが)。

はっきり言うと、他社のOCに特化したM/Bをメインに使って来てるので、ハイエンドなM/Bとは感じません。
もう少し、VRM周りにもコストを掛けたり、せめてマニュアルは付属してた方が納得できるのでは?と感じました。

定格~軽めのOCであれば、何の心配も無く安心して使えるM/Bではあると思います。
品質的にも変に安っぽい処も感じませんし、安定感は抜群だと思います。

今後のIntelのM/Bの更なるトンガリ具合に期待したいですね。
まぁ、CPUメインな企業にそれを期待するのが、そもそもの間違いかも知れませんね。

コメント (8)

  • Sheltieさん

    2011/04/26

    レビューお疲れ様です。

    メモリタブのSSの指摘ありがとうございましたm(_ _)m
    XMP自動読み込み時のSSですがUSBメモリに残っていたので先ほど差し替えておきました。


    薄い説明書にB2Bスイッチの説明がないので2時間くらいメモリの種類を変えたりして格闘してしまいました(>_<)

    海外でも同じように説明書が付属していないのか分かりませんが、英語のマニュアルでいいので付属して欲しいですよね。IntelのサイトにBIOSを探しにいったときについでに英語マニュアルを落としてきました。(中国語はあったみたいですが日本語は無かったと思います。)

    TDPの上限は自分の環境では120では4.0GHzあたりまでしかクロックが上昇しないので150まで上げてしまいました。150では5.0GHzでPrime95を回しても倍率が落ちこむことはありませんでした。ただコア温度が100度に到達寸前で気温の高くなる夏場は無理かなと言う感じでした。
  • operaさん

    2011/04/26

    レビューお疲れ様です♪
  • ひろひさるさん

    2011/04/26

    >Sheltieさん

    あのスイッチのトラップに引っ掛かる人は多いでしょうね。
    他には見られない機能ですし、説明もありませんもんね。
    BIOS上での注意書きも、気をつけないと見落とすレベルですしねぇ。

    DLされたというマニュアルは自分も見たんですが、あまり詳しくは出てなかった感じ
    がしたのでDLしませんでした。
    もう一度、確認してみたいと思います。

    一応、5.2GHzまではOCして見ましたが、スコアは出ないですねぇ。
    CINEは完走しても、お絵描きはCPUテストで落ちました。
    140までしか上げてないので、もう一度設定を見つめ直す必要がありそうです。

    それにしても、先ずTurboありき!な考えが、あまりにも他社と違うので、現時点では
    GIGAの方が使って手楽しいと感じます。
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