ZIGSOWプレミアムレビュー”私がついつい誰かに伝えたくなる Windows 10 のイイところ”のレビューです。
今回はWindows 8.1搭載デスクトップPCをアップグレードして新機能やアプリなどを検証してみました。
Microsoftの最新OS”Windows 10”。Windowsの最後のバージョンという事と、Windows 7/8/8.1から1年間限定で無償アップグレード可能。さらにWindows 8で廃止されたスタートメニューが復活しユーザーインターフェースを改めて使いやすくなったと評判です。
その他の特徴としてDirectX 12の採用、新しいWebブラウザのMicrosoft Edge、モバイル端末やXbox Oneとの互換性も考慮したユニバーサルアプリなど魅力的な機能を搭載しています。
●DELL Inspiron 3647
今回Windows 10へのアップデートを行うのは省スペースデスクトップPC”DELL Inspiron 3647”。
現行製品でHaswell世代の比較的新しい製品です。
搭載しているOSはWindows 8.1のためWindows 10へ無償アップグレードして検証を行います。
<検証PC - DELL Inspiron 3647 - スペック>
・CPU:Intel Core i5-4460s
・M/B:DELLオリジナル Mini-DTX
・MEM:hynix DDR3-1600 4GB x2
・GPU:iGPU
・HDD:東芝 DT01ACA100 1TB
・ODD:MATSHITA SW830
・Audio:オンボード
・POW:標準搭載品
・OS:Windows 8.1
Windows 7 / 8 / 8.1からのWindows 10へのアップグレードについては複数の方法が用意されています。今回は複数のパソコンへのアップグレード(インストール)時に時間短縮が出来るようにアップグレード用のインストールメディアを作成してからアップグレードしてみました。
□Windows 10 のダウンロード
http://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10
サイトからダウンローダーをダウンロードします。
(*32Bit OSの場合は32Bitバージョンをダウンロードしてください。)
ダウンロードしたMediaCreationToolx64(又はMediaCreationTool)を実行すると
・このPCを今すぐアップグレードする
・他のPC用にインストール メディアを作る
の選択肢が表示されます。今回はISOイメージファイルを作成したいので”他のPC用にインストール メディアを作る”を選択して”次へ”をクリック。
言語、エディション(Home、Pro)、アーキテクチャ(32Bit、64Bit、両方)を選択して”次へ”をクリック。
使用するメディアの選択画面が表示されます。
今回はDVD-Rを使用するのでISOファイルを選択して”次へ”をクリック。
保存先とファイルネームを決めたら”保存”をクリックするとダウンロードが開始されます。
ファイルサイズは32Bit、64Bitで約3GB、両方の場合は約6GBです。
ファイルのダウンロードが終わったらDVD-Rに焼いてWindows10 アップグレード&インストールメディアの完成です!
●Windows8.1からWindows10へのアップデート
作成したインストールメディアをドライブに挿入し、setup.exeを実行するとアップグレードが開始されます。今回はあらかじめ必要なファイルをダウンロードしていたので、アップグレードにかかった時間はファイルチェックと適応のみで2時間ほどでした。
DELL Inspiron 3647は現行製品で省スペースデスクトップPCのため特殊なハードは搭載していないシンプルなモデルのため、Windows 10へのアップグレードにも適しているPCと言えます。
Windows 10へのアップグレード後の動作も安定していて特に不具合はありません。
●回復ドライブの作成
バックアップメディアの回復ドライブの作成についてはWindows 8/8.1とほぼ同じ手順で作成することができます。
リカバリー領域はWindows 8.1のままのためか、リカバリー領域のバックアップの選択は表示されません。
Windows 10へアップグレード後の回復ドライブのサイズは19.5GBでした。
しばらくの間はWindows 8.1へロールバックできるようなので、システムのバックアップファイルも含まれているため要領が増えているようです。
USBフラッシュメモリはシリコンパワーの32GBを使用。回復ドライブは8分ほどで完成しました。
新しく追加された魅力的な機能やアプリを紹介!
Microsoft Edgeはコードネーム"Spartan"と呼ばれていたInternet Explorerに代わる新しいWebブラウザーです。
デザインはメニューなどはWindows 10用アプリ(ウィンドウ)のレイアウトに統一されていますがInternet Explorer 11に似ているので違和感はありません。メニューもモバイル端末を意識しているようで項目がかなり減らされていてシンプルにまとめられています。
●新しくなったWebページを表示するためのエンジン
エンジン的にはInternet Explorer互換ですが一部を切り落としてスリム化することで高速処理を実現しているようです。その為、一部のWebページが表示できない(表示に不具合が起こる)場合がある点には注意が必要です。
●互換性に問題のあるサイト用のInternet Explorer 11モード
対策としてメニューからInternet Explorer 11でWeb表示することが出来るようになっていて、この問題を回避することができます。
メニューから”Internet Explorer 11で開く”を選択。
別ウィンドウで観覧中のWebページがInternet Explorer 11で表示されます。
●読み取りビュー
文字と画像のみを表示する読み取りビューでZigsowのレビューを表示させてみました。
一部レイアウトを自動で変更したり右側の部分や本文内の一部のリンクなどがカットされてシンプルで見やすいです。
Zigsowのレビューページの場合は「もちものリンクが表示されない、テーマ単位で切れてしまう」などレビューの作者の意図しない表示になりますので、一部内容が伝わらなくなってしまう等の問題点もあります。この点についてはバグではなくてプログラムの判定の問題です。
今後のバージョンアップで縦方向の区切りに関しては記事内容と認識させるなどの改良又はオプションの追加に期待です。
●リーディングリスト
ホームページの内容をストレージに保存して後からオフラインで閲覧することができる”リーディングリスト”という機能が追加されました。
自宅などの据え置きのデスクトップPCでは不要な機能ですが、外出時のデータ通信容量を抑えたい又はSIM無し運用しているスマートフォンやタブレットで真価を発揮するはずです!
●感想
特に”新しいブラウザ”ということを意識する必要もなく使うことができました。
パソコンのCPUの性能はマルチコア化により複数のスレッドを同時に走らせるなどWindows XPの頃とくらべると大幅に向上しているので、Webブラウザの処理速度でOS自体の動作が重く感じるというようなことはありません。タブレットなどのatom系SoCなど非力なCPU(SoC)の場合はプログラムの改良による高速化を体感したり恩恵を受けられる可能性もあるかもしれません。
ユーザーはInternet Explorerシリーズとの違いを意識する必要はありません。Webページの表示に問題がある場合のみはInternet Explorer 11を起動して対応するといった使い方になるでしょう。
Windows 10が普及するとMicrosoft Edge向けにプログラムやレイアウトを改良したホームページが増えてくると思いますので、時間の経過と共に表示不具合の問題も減っていくはずです。
Windows 10で復活をはたしたスタートメニューの使用感について検証してみます。
Windows 10のスタートメニューはWindows 7以前のスタートメニューにWindows 8/8.1のスタート画面のタイルを融合させた新しいデザインに変更されています。
タイルの表示部分はユーザーの好みでアプリを追加したり並べ替えをしてカスタマイズできます。
Windows 7と同様にタスクバーにアプリのアイコンを表示させることも可能です。
全てのアプリをクリックすると名前準でソートされて一覧が表示されます。
Windows 7以前のスタートメニューに慣れていると若干違和感はありますがスタートメニューからアプリの起動ができるのと、スタート画面又はチャームを呼び出してからシャットダウン(又はスリープ)するWindows 8/8.1と比べると格段に便利になりました。
ストップウォッチを使用して”OSの起動・シャットダウン・スリープ”に掛かる時間を計測してみました。
Windows 10のスコアはWindows 8.1と比べて遜色ありません。
レビューはDELL Inspiron 3647の基本スペックのまま検証を行っている関係でシステムドライブのストレージは標準搭載品の1TBのHDDのままです。そのためSSDを搭載したシステムより時間がかかっています。SSD化することで高速化も可能です!
PC、スマートフォンやタブレット、Xbox Oneで共用できるという特徴をもつユニバーサルアプリはプリインストール以外はWindowsストアで公開されています。
今回はプリインストールされているメールとフォトを使用してみました。
●メール
Outlookの最新版といえる標準でインストールされているメーラーアプリです。表示レイアウトや操作は従来のOutlookに似ていますがメニューの部分はWindows 10の他のアプリと統一されています。
使用感については特に目新しい機能などはありませんが、シンプルなデザインと操作性で使いやすいです。
●フォト
簡単な編集や加工と写真や画像ファイルの管理も可能なフォトアプリです。
画像ファイルは月別でサムネイル表示可能。
編集機能はフォトレタッチソフトなどで見かける機能が多く搭載されています。
”基本修正”では修正、回転、クロップ、傾きの調整、赤目補正ができます。
”フィルター”はセピア調、モノトーンなど全体のカラーバランスを変更できます。
”ライト”では明るさ、コントラスト、ハイライト、影などの輝度関連の調整ができます。
”カラー”では温度、濃淡、鮮やかさ、カラーブーストなど色合い調整。
”効果”ではふちどり、フォーカス範囲(ぼかし処理)など特殊な効果をつけることができます。
専用のフォトレタッチソフトと比べると細かい部分の修正はできませんが、シンプルながらも分かりやすいUIで画像や写真の加工を簡単に行うことができるように工夫されているので完成度は高いです。
●ユニバーサルアプリの感想
登録されているアプリの数はまだ多くはありませんがアプリのリストを見てみるとandroid専用アプリからユニバーサルアプリに移植されたと思われるアプリをいくつか見かけました。
ユニバーサルアプリはWindows 10を導入したスマートフォンやタブレットと共用できるということなので、Windows 10を採用したモバイルデバイスの普及に期待といったところでしょうか。
Xbox OneからゲームをストリーミングしてWindows 10上でリモートプレイを実現します!
Xboxシリーズ愛好家としては一番気になる機能です。
コントローラーはXbox One付属品のみでも問題ありませんが本体とコントローラーの関連付けなど再接続など面倒なので、PC用としてXbox 360 コントローラー(有線)を用意しました。
<PCのハードウェア用件>
・1.5GHz 以上のマルチコアプロセッサ
・4GB 以上のRAM
・Xbox Oneのコンソールとコントローラー
・有線LANによるネットワーク推奨(無線LANは802.11 N 以降のワイヤレスアダプター)
<対応するコントローラー>
・Xbox One コントローラー
・Xbox 360 コントローラー (有線)
・Xbox 360 ワイヤレス ゲーム アダプター
●ストリーミングの手順
Xbox Oneのストリーミングプレイの設定と接続手順を紹介します。
はじめにXbox Oneを起動して”設定>プレイ環境”に進みます。システムとアプリの”他のデバイスへのゲームストリーミングを許可”をチェックしてXbox One側の設定は完了です。
次はWindows 10側の設定です。
スタートメニューからXbox アプリを起動してXbox Oneで使用しているMicrosoftアカウントをクリックしてXbox Oneで利用しているMicrosoftアカウントを登録します。
Microsoftアカウントの登録が完了するとアカウントのステータスが表示されます。
左側のアイコンの下から2番目のXbox Oneアイコンをクリックしてデバイス(Xbox Oneコンソール)を登録します。同じネットワーク内にあるXbox Oneが表示されるのでクリックして接続します。
接続に成功するとXbox Oneからのストリーミング映像がフルスクリーンで表示されます。
注意点としてXbox Oneとパソコン双方にコントローラーが接続されていない(*コントローラーの自動スリープなど)場合はエラーが表示されます。
今回は有線タイプのXbox 360コントローラーをパソコン用として用意しました。
用意したコントローラーをパソコンに接続してストリーミングプレイの準備は完了です!
●ストリーミングの画質について
Xboxアプリでストリーミングを開始してから、マウスを動かすと上部にメニューが表示されます。右上のWi-Fiマークをクリックすると「最高、高、中、低」の4種類から選択できます。
実際にXbox Oneのストリーミングプレイで”Ryse: Son of Rome レジェンダリー エディション””をHDMIキャプチャーを使用して録画してみました。(画質は最高です。)
”低”は解像度が極端に落ちるのでお勧めできません。”中、高”はWi-Fi接続環境でデータ転送レートが確保できないとき用と言ったところでしょうか。有線LAN接続の場合の画質設定は”最高”をお勧めします。
●Xbox One本体の電源のオンオフについて
Xbox Oneの本体設定の電源モードをスリープを利用する”クイック設定”にしておくことが前提となりますが、Windows 10のXbox アプリの”Xbox Oneに接続”のメニューからXbox One本体の電源のコントロール(オン・オフ)が可能!
別室など離れたところにあるXbox Oneの電源をコントロールできるのでストリーミングプレイには必須の便利な機能といえます。
●パソコンに接続したXbox 360コントローラーでのゲームプレイについて
パソコンに接続したXbox 360 コントローラー(有線)ではホーム画面の操作は可能ですがゲームでは操作できませんでした。これは同一ユーザーにコントローラーが割り振られた場合はXbox One本体に接続した一番初めのコントローラーが優先されることが原因のようです。
対応方法はXbox Oneの”設定>コントローラー”を開いて、Xbox Oneに接続しているワイヤレスコントローラーをゲストIDを作成して割り振り、PCに接続したXbox 360 コントローラー(有線)をメインのIDに割り振ることでゲーム中も操作できるようになります。
●ストリーミングの感想
ストリーミング映像の画質に関しては最高設定でもXbox Oneの実際の画面より若干眠たいような感じもしますが十分綺麗です。
遅延に関しては有線LANでの接続の場合、PC接続のコントローラーでプレイでもまったく気になりませんでした。Xbox OneとPCに個別に接続した2台のモニターを見比べてみましたが”遅延は1フレーム程度あるかもしれない”といった感じでした。これなら入力にシビアなゲームタイトルでも気にならないレベルと思います。
別室に設置しているXbox One本体の電源もクイック設定限定ですがXboxアプリからオン・オフ可能、PCに接続したコントローラーでゲームをプレイできるなど、Windows 10との連動に関しはXbox OneとXboxアプリの双方の完成度が高いおかげで、予想以上にストレスを感じることはなくてとても快適です。Xbox Oneのコンソールでプレイしているときと同じ感覚でプレイできます!
注意点としてMicrosoft アカウントを登録する必要があるので、登録後はマイドキュメントのフォルダ名が自分の名前に強制的に変更されてしまいます。ユニバーサルアプリを利用しないでXboxアプリのみ使いたいと考えているユーザーは注意が必要です。Cドライブのフォルダ自体はOSインストール時の名称のままなので、変更することをお勧めします。
検証結果のまとめと感想
DELL Inspiron 3647は最近購入したので使い込んでいないため、ほぼクリーンインストール時の状態からの検証です。
Windows 10を2週間ほど使用してみて気づいたのは、ユーザーインターフェースやコントロールパネルと各アプリ設定項目などをシンプルにすることで使いやすいように工夫されていることに気がつきました。Windows 7から大幅に変更されている部分もあるので多少の違和感はありますが、使いやすいOSに仕上がっています。
Windows 8/8.1は発売日に購入しましたがサブPCのみでの運用のみで、メインPCには導入せずに使いなれたユーザーインターフェースのWindows 7を使い続けていました。”わずらわしいスタート画面と、スタートメニューの廃止”が主な理由でした。
Windows 10のスタートメニューはタイルとチャームをミックスした新しいデザインと機能を搭載しているので、レイアウトに若干の違和感はありますが慣れの問題でしょうか。やはりスタートメニューは便利です。
ユニバーサルアプリは数こそ多くはありませんが今後Windows 10が普及すると、アプリの種類が増えてくると予想されます。Windows 10搭載のモバイル端末が増えればアプリの共用も可能になるのも魅力です。
標準でインストールしているアプリの完成度は高いので、今後はApp StoreやGoogle Playストアのように種類が大幅に増えることに期待しています。
Xbox Oneとの連携についてはWindows 10パソコンでXbox Oneのゲームを簡単にストリーミングプレイ可能と予想以上の完成度に驚きました。コントローラーもXbox 360用を流用できるのも良いです。Xbox One用Windows 10がリリースされた後にXbox アプリが更に機能拡張などが行われるかもしれません。Xbox Oneユーザーの一人として期待が高まります!
Windows 10への無償アップグレードに関しては、今回検証に使用したメーカー製パソコンのDELL Inspiron 3647は特殊なハードは搭載されていないシンプルな構成のため、特に不具合もなく簡単にアップグレードできました。アップグレードに掛かった時間は予想より長く2~3時間。それなりに時間が掛かりますので余裕があるときに作業することをお勧めします。
Windows 7からのアップグレードは悩みどころですが”DX12による高速化への期待”、Windows 8 / 8.1からのアップグレードは”ハードウェアのデバイスドライバに問題なければ即適応したい!”というのが個人的な感想です。やはり1年間限定ですが最新OSに無償アップグレードできるのは魅力です。
Windows 10はWindows最後のバージョンになるということで、今後はSPパッチなどで機能拡張は対応していくということのようなので数年後には普及率も大幅に伸びて、Windows 7/8/8.1に代わって主要なOSになると思います。
Windows 7/8/8.1ユーザーは1年間は無償アップグレードが可能となっています。実行する場合にはシステムドライブとデータのバックアップを行ってからアップグレードにチャレンジしましょう!
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