レビューメディア「ジグソー」

ド安定!統一されたUIが素敵な最新OS

はじめに。

 

今回のレビューは「Windows 10」が気になるけれど安定して動くか気になるクリエイター向けのものです。

メインはCore2世代のWindows7機からのアップグレードからのレビューになります。

 

更新: 2015/09/06

検証環境&アップグレードのその前に

 今回「Windows 10」のアップグレードについて検証したのは以下の環境です。

 Window7が発売してすぐに購入して、後に以下の換装を行っています。

  • OSをSSDに換装
  • RAM(メインメモリ)を8GBに
  • GPU(グラフィックボード)としてGT220
  • 500GBのHDD2枚をRAID0

 既に6年近く前のモデルなのですが上の換装で、現在は動画のエンコードや画像のバッチ処理(RAW→Jpegなど)、DAWを使った作曲に使用しています。

 

OS標準のベンチマーク、エクスペリエンスインデックスの結果は以下の通りです。

最新環境には遠く及びませんが、ホビーユースなら未だ十分以上の環境だと思います。

レビューのメイン、Windows10のアップグレードの前に一つ。

 

安定した状態のOSをバックアップしましょう!

 

今回のWindows10に限らず、OSをアップグレードするときには予期せぬトラブルがつきものです。もし失敗してしまうと最悪パソコンが起動できなくなり業者に出さなければいけないなんてこともあります。

Windows7にはOS標準のバックアップがあるのですが、前に一度失敗したことがあるので、サードパーティ製のバックアップソフト、「EaseUS Todo Backup」を使ってバックアップしました。

 

更新: 2015/09/09

アップグレード手順

Windows10へのアップグレードには二つの方法があります。1つは通知バーに出てくるアプリ、「GET Windws10」からアップグレード予約する方法。もう1つはマイクロソフトから直接、インストールするためのファイルをダウンロードする方法です。

 

今回は後者の方法でのアップグレードを試してみました。

Windows10公式サイト
Windows10公式サイト

Windows10のインストールディスク作成にはDVDディスクか4GB以上のUSBメモリが必要です。

ダウンロードした「Windows 10セットアップ」を実行して下の「ほかのPC用にインストールメディアを作る」を選択しました。上を選択すると、すぐにインストールすることもできます。

 

 

エディションの選択では起動している環境用のインストールディスクの設定が自動的に選択されます。

 

USBフラッシュドライブとISOファイルのどちらを選択しても作られるディスクの内容は同じです。

 

回線速度によりますが ダウンロードにはしばらくかかります。

 

 

完了を押すとアプリが終了します。

 

実際にインストールを実行するためには、作成したUSBメモリを実行すると下の画面になるのであとは「インストール」を押すだけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この画面までに数回再起動がありますが操作は必要ありません。 

 

 この後にここで「簡単設定を使う」に進みましたが、どの個人情報を設定するかなど細かく設定することができます。

 

インストールディスクを作成した後にアップグレードに必要な時間は1時間弱でした。

 

インストールしていたアプリや個人設定はそのまま引き継がれるので、面倒な設定なしにこのまま使うことができます。

 

更新: 2015/09/09
Windows 10 だからできた、こんなこと PREMIUM REVIEW

7からでも8からでも違和感なし!

昨年Windows XPのサポート終了はまだ記憶に新しいですが、Windows 8の操作系に困惑する人々は多かったと思います。

現在シェアトップのWindows 7もあと5年弱でサポートが終了し乗り換えを余儀なくされます。

 

そこで更新先として有望なのが安定さと使い勝手を第一に選ぶクリエイターにも違和感なく、普通に使えるのがWindows 10です。

 

以下は私が普段よく使うソフトでWIndows 10で安定した動作を確認できたもののリストです。

 

写真

  • Adobe Creative Suite Designe Standard(Photoshop、Illustrator、Indesign、Acrobat)
  • Adobe Photosho Elements 9
  • Nikon Capture NX2

映像

  • Totalmedia Extreme3
  • Sony Vegas 10

音楽

  • Fl Studio 10
  • Cubase LE6
  • Studio One 2 Artist

プログラミング

  • Eclipse 4.3 Kepler
  • Sublime Text2
  • Aptana Studio 3.1.2

 

動作速度比較

 

今回は簡単に画像のバッチ処理ををWin7とWin10とで比較してみました。

 

使用ソフトはCapture NX2とPhotoshopElements9でバッチ処理の内容はどちらもニコンのRAW画像である.nef画像100枚を.jpg最高画質に変換するものです。これはよくする処理なので注目してみました。

 

結果は以下の通りです。

 

Capture NX2動作比較

・Windows 7   ・・・  342秒

・WIndows 10 ・・・  327秒

 

Photosho Elements 9動作比較

・Windows 7  ・・・ 290秒

・WIndows 10  ・・・ 294秒

 

 

OSによって若干の差はでましたが、実際には使用ソフトによっても影響を受け、変化も少ないことからWindows 10だからといって高速であるといことではなさそうです。

 

ただ、7では比較的頻繁にフリーズするCapture NX2にしては安定した動作だったので、10は安定性はあるのかなと感じました。

 

(7+8)/2=10?

 

UI(ユーザインターフェイス)の変更点としてまず目につくのは、スタートメニューの復活でしょう。

Windows 8が出てスタートメニューがないことで使うのを躊躇したりサードパーティソフトで強引に復活させる必要がなくなりました。

 

スタートメニューを表示すると、まず「よく使うアプリ」や「設定」、「電源」、「すべてのアプリ」が左側にあり、右側はWindows 8のMetroUIのようにアプリがタイル表示されています。

 

 

ニュースや天気などの一部のタイルアプリは8と同様にタイルの状態で情報を確認することができるほか、タイルの大きさや色、配置をそれぞれ変更できるので使用頻度やスタイルに応じて自分の使いやすいスタートメニューを作ることができます。

 

ここで注目なのが、スタートメニュー自体の大きさを簡単に変更することができたり、タブレット向けに8と同じ全面表示ができたりすることができることです。

 

このように使う端末や用途によってUIを気軽に変えられるのがWIndows 10の重要なポイントですね。

 

改善点をあげるならば「すべてのプログラム」ではアプリ名に漢字が含まれていると「漢字」カテゴリーに入るのですが、読みでソートされていないので探すのに少し手間取るということもあるかもしれません。

 

 

画面空間の最適な利用

 

複数のアプリを同時に立ち上げて切り替えながら使ったり、バックグラウンドでエンコードやバッチ処理をすることの多いクリエイターにとって画面の使い方はとても大事なことです。

このことに関してWindows 10では大きく下の2つの変化がありました。

 

  • 「スナップ機能」の拡張
  • 起動中のアプリを一括表示する「タスクビュー」

スナップ機能とはWindows 7からある、ウインドウを画面端に持っていくと、画面の半分のサイズになる機能です。

Windows 10になると、画面端にウインドウを持っていく(スナップ)と画面の4分の1のサイズにリサイズしてくれます。また、スナップすると残りの画面領域を起動中のほかのアプリで埋めるかどうか後述のタスクビューが起動します。

 

これによって、画面内に複数のアプリを手早くきれいに整列させられるので作業効率アップ間違いなしです。

 

タスクビュー機能も使い方は簡単で、タスクバー(画面下部の起動中のアプリが表示されている部分)のアイコンをクリックすることで、起動中のアプリのウインドウがすべて縮小表示されます。そこで全面に出したいアプリをクリックすると、そのアプリが最前面に出てくるというものです。

今までの「Ctrl+Tab」や「Win+Tab」と比べて一気にすべてのアプリの内容を見ることができるので直感的に素早く切り替えできます。

 

軽快な使用感

 

起動時間の比較にはサードパーティソフトの「Bootracer」を使用し、10回起動速度を計測してその平均をとりました。

 

  • Windows 7  ・・・ 平均29.4秒
  • Windows 10・・・ 平均26.1秒

スペックの割にWindows7の起動が遅いのはHDDをソフトRAIDでストライピング(高速化)しているせいですが、アップグレードで確かに高速化できました。

 

高速スタートアップ(セキュアブート)を使うと更に高速化できるのですが、安定性を第一に考えるクリエイターとして今回は通常の起動時間です。

 

OS自体の設定で砂時計を見る回数がWindows 7比較で減ったように思います。

 

基本的な互換性は十分?

 

今回のアップグレードでは互換性に問題のあるアプリはありませんでしたが、細かな点で注意が必要な点がありました。

 

まず、インストール直後は画面サイズやJAVAのバージョンが古くWindows 10に対応していない場合自動的に動作が無効化されます。(画面解像度がおかしくなるなど)

アップグレード前に最新のドライバをあてておくか、ダウンロードしておくといいでしょう

 

ただし、オーディオ関係のドライバは不安定になりがちです。

 

私は2種類のUSBオーディオインターフェイスを使っています。

US-122MK2はそもそも10対応のドライバがなく、7対応のドライバでしたが、実際には使えます。かなり昔のものですが、サウンドボードのSoundBlaster Audigy Valueも使えました。

 

一方、FireStudio Mobileはドライバも正式対応しているはずですが、使用しているとだんだんノイズが乗るようになるので定期的にケーブルを抜き差ししなければいけない状況です。

 

昔からオーディオ関係はよくトラブルがあるのでこの件に関してはOS由来のトラブルかどうかもふくめ現在調査中です。

更新: 2015/09/09
Windows 10 の各機能について PREMIUM REVIEW

新鋭ブラウザ「Microsoft Edge」

 

 

Windows10ではブラウザとして従来の「IE」に加えて「Edge」が追加されました。

 

Edgeはクリエイターとしては大きな衝撃でした。

 

これまで競合ブラウザとの表示の互換性について批判を浴びてきたIEとは違って、EdgeではChromeやSafariに挙動が似ています。この点については公式にSafariなどで使われている「WebKit」の挙動に合わせると明言されています。

 

更に、最新ブラウザ故にHTML5でのCanvasやDOM、WebGLのパフォーマンスは競合ブラウザと比較して高く、これからのシェア増加が期待されます。

 

そのほかの機能としてオフラインでも見られるようにWebサイトを保存する「リーディングリスト」や、お気に入り・履歴・ダウンロードを一気に見れる「ハブ」、Webサイト上に手書きでメモを書くことができる「Webノートの作成」があげられます。

 

 

Webノートではペンと蛍光ペン、吹き出しがありそれらの消去のための消しゴムがあります。これらはペンタブレットを使ってもマウス同様に使うことができました。消しゴムは1ストローク、つまり一筆で描いた部分を消します。

書き終わったら、ローカルに保存してハブから呼び出したり、Onenoteやメールなどでそのまま共有することができます

 

WebノートはOnedriveやTwitter、メールなどですぐに共有することができるので、必要そうな情報は保存しておいたり、他の人にもまわすなんてことが簡単にできるようになりました。

 

 

本格派写真管理アプリ「フォト」

 

Windows 10では画像ビュワーとして新しく「フォト」が追加されました。

 

今まであった「Windowsフォトビューアー」と違って「フォト」はかなり高機能なアプリになっています。

  • RAW画像も閲覧可能
  • 基本的な画像編集機能搭載
  • 自動補正で簡単きれい
  • 共有もワンタッチ

 

一枚表示から編集やスライドショー、共有が実行できます。

 

 

画像編集モード
画像編集モード

これまでのものでも画像編集として回転やクロッピング(切り出し)ができましたが「フォト」では明るさやコントラストからハイライト、シャドウで光をコントロールしたり、色温度や再度などの「カラー」要素、さらにぼかしやフレームなどの「効果」もあります。

 

一目で効果が分かるUI
一目で効果が分かるUI

 共有含めてアイコンについてはほかのユニバーサルアプリと共通のため迷うことなく簡単に操作することができます。

 

 

簡単設定「メール」

 

これまでのメーラー(Outlook ExpressやWindows Live Mail)と比べて複数アカウントの設定が簡単になりました。なかでもGoogleメールやiCloudのメールアカウントもすぐに使えるように専用の設定が準備されています。

 

 

Googleアカウントではいつもと同じ方法でログインするだけです。

 

複数アカウントの管理についても、メールやアドレスで検索すると一つのアカウントだけでなく、すべてのアカウントに対して検索がかけられるので便利です。

 

ほかのアプリからの共有機能から呼び出すこともできるあたりWindows 10というOSとしての

強い統一性を感じました。操作に迷うことはないでしょう。

更新: 2015/09/06

【番外編】Windows 10を仮想環境で動かす

Mac OSX上で仮想マシンとしてWindows 10を動かしてみました。

 

環境は以下の通りです。

 

ベースマシン:Macbook Pro 2012 Mid 15in

システムディスク:Intel SSD 730 240GB

データディスク:Intel SSD 335 240GB(仮想ディスク置き場)

仮想化ソフト:VirtualBox 4.3.16

 

仮想マシン割当リソース

CPU:4スレッド

メモリ:6GB

仮想HDD:60GB

 

アップグレード元はWIndows 8Pro なのアップグレードするとWindows 10 Proとなります。

 

基本的な部分は上とかわらないので割愛します。

 

動作比較

Capture NX2動作比較

・Windows 7     ・・・  342秒

・WIndows 10   ・・・  327秒

・WIndows 10(仮想) ・・・  280秒

 

Photosho Elements 9動作比較

・Windows 7     ・・・ 290秒

・WIndows 10     ・・・ 294秒

・WIndows 10(仮想) ・・・ 227秒

 

上記の結果から、Windows 10は仮想環境でも実機と遜色ない使用感が得られそうです。

 

また、Windows 8を仮想化したときにも感じたのですが、スタートメニューのなどのスクロールにはTrackpadがよく合いそうです。あえてタブレットモードで全面スタート画面にしても操作感はむしろよかったです。

 

機会があればWindows機でもトラックパッドを使った操作を検証してみたいです。

更新: 2015/09/06
総評

色々検証してみましたが、どの検証でも思ったのが安定感でした。

7の頃にはあった不安定な動作はオーディオドライバ関連しかなく、メモリを大量に使ったときに不安定になることもありませんでした。

重い処理をさせるクリエイターにも十分お勧めできる環境だと思います。

 

8と比較してもUIの統一感が増し、GoogleやAppleフリークでも共通のアイコンが増えたのですぐに使い始めることができそうです。

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