ファーストインプレション
第一印象は?
???でした。
意味が分からないでしょう。私もわからなかったのです。
私が最初に見た画面はこれでした。
OSが見つからないかダメージを受けています…
初OS、初リカバリ
そう、最初にやった作業はログインではなくOSのリカバリでした。
なんともう一台PCが必要になります。本製品を一台目に選んだ場合、いきなり「詰み」の可能性があるのはなんとも危険です。
(よく考えたら最近のWindowsPCもリカバリイメージがHDDにあるので、OSがいきなり壊れていたらリカバリメディア作れませんね。)
とはいっても、ASUSさん曰く「相当な例外的な事例」だそうです。「ChromeOSは単純軽量なので、まず破損している心配はないでしょう」ということでした。もしも、こうなっていたら、サポートに連絡をすればいいそうです。
しかし、リカバリはWindowsと違いほとんど自動ですぐに終わります。別のPCのChromeでリカバリメディアを作成しますが、ほとんど自動で作れますし、随時説明が表示されます。非常に親切です。リカバリ自体もSDカードを挿入るだけで、自動的に進みます。10分かかるかかからないかでしょうか。本当に簡単で早いのです。
なのでリカバリが全く恐れるに足りないものですが、メディアがないとしょうがないので、リカバリメディアとして構築したSDカードを添付してもらえると安心かなと感じました。
セットアップ開始、終了
初期設定もGoogleアカウントでログインするだけで終わりです。非常に簡単です。
Windowsではマイクロソフトアカウントを登録したら、ブラウザの設定するところですが、ChromeOSではOSのログインに使ったGoogleアカウントはすでにChromeに設定されています。初回起動で、今迄Chromeブラウザを使ってきた諸氏は、もうこの時点で今までの環境を引き継いでいます。Chromeブラウザしか動かないからこその簡便さは非常にテンポが良かったです。
MS-Officeを使おう
さて、私は専門職大学院の学生です。専門職大学院で必要なのはOfficeです。GoogleDocsでもよいのですが、やっぱり慣れたMS-Officeを使いたいところです。OfficeのインストールはできませんがChromeの拡張にMS-Office Onlineがあるのです。これで機能制限がありますが、通常使う分にはWORD、EXCEL、POWER POINTの一通りの機能は使えるので十分です。あとついでにONE NOTEも入れておきましたが使うかは未定です。
制限の一例をあげると、WORDでは囲い線などの一部機能が使えなくなっています。しかもビューワモードでは表示されますが、編集モードでは表示されなくなるのでちょっと不便です。
なお、MS-OfficeではOneDriveに自動保存されます。GoogleDriveの100GBはもっぱら娯楽方向で使うことになりそうです。
ここまで準備したらわかりますね。
そうです。KindleCloudReaderで漫画を読んで休憩です。残念ながら小説はまだ解放されていません。
それはさておき、初めてMS-OfficeのOnline版を使いましたが、レポートを書く程度なら通常版とほとんど変わらないんですね。保存が自動な分かえって楽ちんなくらいです。
そして動画再生も、もたつくことなく再生できました。
起動も早いと評判のWindows8を置いていくかのように早い。ふたを開ければほぼ起動しています。約10秒の謳い文句は伊達ではないですね。
かつて、WindowsVistaStarterやネットブックの目指したゴールはこれだったのだなとよくわかりました。
ハードに目を向けると
さて、ハードの外観を見ますと、A4サイズノートPCの中ではかなり薄く軽量であり、ヘアライン調のデザインも相まって高級感があります。箱を開けた時にせり出してくるギミックは大変良かったです。
MacBookAirに似ていますが、樹脂でこれだけの良さを出したASUSのデザイナーさんには賞賛を送りたいですね。使うことを考えたシンプルな良さです。
しかし、薄型の代償としてキーボードは中心部がたわみます。浅いストロークを好まない方もいるでしょう。しかし、タイプ感は悪くないどころか、非常に優秀です。1時間半の大学院の講義を全部ノートテイクしても、全然疲れないし、話にも置いていかれることはなかったレベルでした。ASUSさん曰く、キーボードのピッチには特別気を使っているということでした。そして、その成果を感得する事は非常に容易でありました。
また、たわみについて質問したところ、どうしても基盤との間の隙間があり、そこでたわみが起こってしまうとのことでした。つまり仕様ですが、今回の話をフィードバックして、今後改善するかもしれないという心強い返事をいただけました。
しかし、4万円足らずのPCでキーボード中心部のほとんど打鍵に影響しないようなたわみだけでこれだけのキーボードにまとめてきたのは流石と言えると思います。打鍵にあまり力を入れない方ならほぼ気にならないでしょう。
キーボードの配置に関して、ファンクションキーがないのはやや不満ですが、戻る/進む、ボリュームや輝度調整など、よく使うショートカットがついているので単純な省略ではない工夫はよいと思いました。
トラックパッドもジェスチャー操作が意外と楽ちんでした。広さや触り心地は非常に使い心地が良いです。なお、物理クリックキーは右クリックが存在しておらず(クリックボタンは中央下に配置されています。左右を押すと大きくたわみます)、2本指でタッチするというのはWindowsユーザーにははじめ気づかず、ちょっとハードルが高いかなと思いました。説明書をちゃんと読めという話ですが。
薄型PCの宿命
あと、樹脂なので剛性がちょっと足りないのか、リュックに入れていたら、キーの跡がモニタについていました。何かシートでも挟んで保護する必要がありそうです。
ただ、この時に一緒に入れていたのは、
・判例六法
・ロースクール民訴法
・新民訴法(新堂)
などなどという超ド級なラインナップだったことを追加しておきます(ケースブック憲法と芦部憲法も入っていたような記憶も)。
イメージ的には国語辞典3冊+ノート類や書類ケースです。ただ、法科大学院生としては、一般的な荷物量です。リュック+手提げというスタイルもしばしば見受けられます。
これはこの機種特有の問題ではなく、薄型PCだとどうしても起こってしまう問題です。薄くないけどThinkPadですら発生します(しました)。
メーカーとしてはまだ保護フィルムは出していないが、そのうちサードパーティが出してくれるだろうということでした。それまでは最初に挟まっていた布を挟んでおくのが良さそうです。
追記
実際に試したところ、キーボード跡はつかなくなりました。とりあえず、この方法で解決したと考えていいでしょう。
液晶は日常十分な解像度とサイズでとり回しがいいなと感じました。
ASUS曰く他社さんは10インチが主流だがうちは13インチ、使い回しが良いと言っていましたがまさにその通りの印象を感得できました。PDFで提供される資料が多いでの大きめの画面はいいですね。それでいて、この薄さ、軽さなのが取り回しの良さに効いています。
さて、苛酷な専門職大学院の生活の中でChromeBookはいかに使えるのでしょうか。
ASUS ChromeCafeセミナー参加して
今回初のGoogleとASUSのコラボでセミナーを開催したそうです。
GoogleがChromeOSを解説し、ASUSがハードウェアとしてのChromeBookをアピールしてくれました。
特にGoogleのデモンストレーションはありがたく、Chromeを中心としたクラウドの説明で、ChromeOSの方向性というものがよくわかりました。
ChromeOS搭載PCが目指すのはスピードの良さだそうです。処理はサーバーが、データ共有はGoogleDriveが、とクラウドサービスを活用することで低価格でユーザーエクスペリエンスの向上を図っていくのがChromeOSの目指す方針だというのがわかりました。
つまり、ChromeOSの軽快性はサーバー側でアプリを起動し実行することで、基本的にChromeBookは表示に徹しているという仕組みなっています。そのため、高コストになるCPU性能やストレージを削減しながらも処理能力を確保することができ、省エネ、低価格、高速動作を達成しうるということでした。なるほど、OSリカバリの時から感じていたスピードの正体はこれかと合点が行きました。
おそらく、ボトルネックになるのは通信回線でしょう。しかし、無料の無線LANやLTE回線が普及した今では、かなり制限は少なくなっているのでは感じています。
このような設計は、Windowsがレガシーに囚われている反面いい挑戦だなという関心しました。さらに、実際にこう使うのだというデモはまさに私が求めていたもので、大変参考になりました。
パワーポイントのファイルをGoogleMailで転送、即座にDocsで編集、そして転送したり、写真をGoogle+へアップロードし、共有したりWeb上で編集して見せてくれました。
普段使う機能もWeb中心でいろいろできるし、日ごろから使っているもんだなというのは改めて認識しました。
ChromeBookのハードに関して、ASUSの側の説明では、ハイスペックではなく、必要な機能をChromeOSの特徴に合わせてチョイスしているというのがよくわかりました。
薄型、軽量、ディスプレイやキーボードは操作性を重視し、CPUやストレージはChromeOSの思想通りにクラウドサービスに任せるという割りきった設計は大変関心しました。
そして、私は、その思惑通りの感想を感得しているのですから、ASUSのChromeBookはよく出来ているということなのでしょう。
実際、ASUSのネット通販ではChromeBoxが売り切れ、ChromeBookも品薄だそうです。
Windowsとは違うこのPCの展開を楽しみに見ていこうと思います。
ノートによし、ゼミによし。
持ち歩けるのか?
13インチとなると大きいもの。実際に比較するとこんな感じです。
AspireP3より一回り大きい感じです。
しかし、リュックサックにもぴったり入ります。
(THULEのリュックにはPC用のスペースがあります)
ただ、中身を入れすぎるとPCが圧迫されて、キーボードのあとがディスプレイに残ることがあるので注意が必要です。そんなに入れると重すぎて背負うのが大変ですが。
薄型なのがきいており、教科書類と一緒にリュックサックで運搬するのは非常に容易でした。
1時間半のノートテイク
法学の世界へようこそ!
法律の世界では、「法律要件・規範の定立」→「事案の分析・規範へのあてはめ」→「結論」という形で問題解決を目指します。これを法的三段論法と言います。
法科大学院の授業はこのような法律の世界の考え方を身に着けることを目標にしています。その中でもわかりやすい2種類、「法律要件・規範」を理解するために法理論などに関しての解説と「事案の分析・あてはめ」の訓練の科目をピックして、Chromebookを使ってみました。
というわけで、解説を行う授業スタイルの科目のノートテイクです。
授業時間の一時間半、基本的に教員の喋っている内容をメモをとるわけですが、全部をとる必要はないのです。要点だけを…と言いたいところですが、はじめて聞く内容の講義でそれを判断することは難しいので、とりあえず全部メモを取ります。
私の受講した授業では、配られる資料と併せて、解説してくれるので、図表はほぼノートに取る必要はなく、基本的にしゃべっていることは全力でメモしておくという方向になります。
ここで注目したいのはキーボードの使いやすさと、専門用語の変換です。
というわけで、やりました。
回が違うので内容は異なりますが、左はLivescribeスマートペンでノートをとったもの、右がC300MAでノートをとったものです。
聞いたことをひたすら書こうとした場合は、漢字の画数も多い単語が頻出するため、C300MAの方がやっぱり楽でした。スマートペンでは少々追いついていませんし、誤字が多いのがわかります。
授業ごとにスマートペンがいい場合とワープロの方がいい場合とがあります。この授業ではワープロでノートをとる方がいいようです。
実際に1時限ノートに取った場合は、Wordの標準設定で4~5ページです。
MSのOffice Onlineでノートをとりましたが、基本的に凝った文章を作るわけではないのでは、機能は十分です。通常のOfficeと同じ感覚で使えます。
キーボードは前述のとおり、なかなか使いやすく、ミスタイプは少な目です。フルキーボードと同様のピッチサイズを採用しているのが、このような時に生きてきているのがわかります。
ややたわむものの、それはほとんど気になることはないでしょう。また、ファン音がなく、タイプ音も控えめな感じで、授業の邪魔にはなりません。
それに、Google日本語入力の変換精度はなかなか素晴らしく、非常に心地よくノートテイクすることができました。
そして、特筆すべき、その起動の速さです。授業ぎりぎりで教室に滑り込んでも、十分間に合う起動速度は魅力的でしょう。
ChromebookC300MAはシャットダウンした状態からからWordが使えるようになるまで20秒~30秒でした。ネット接続の際に少々時間がかかる場合があるようです。
一方、Windows8.1搭載のAspireP3も測ってみたらなかなか早く、ほぼ同等の20~30秒でした(通常のWordを起動)。
Windows8.1もなかなかやるなぁと感心したのですが、Windows7(ThinkPadX61sをSSDに換装)では1分程度かかり、HDD+Windows7ではもはや比較になりませんでした。
また、タブレットPCではキーボードの接続の手間があります。それに対し、ChromebookC300MAは蓋を開くと起動しているので、Bluetoothキーボードの起動等にかかる手間を考えると、Chromebookの方がややお手軽感があるという感じです。
Windows8.1タブレットも悪くないかなとも思えますが、AspireP3は超低電圧版といえどCore i3を搭載しているため、消費電力が大きく、4~5時間程度しかバッテリ駆動できません。
3時限以上授業を受け続ける場合、バッテリ不足になる問題があります。
ということで、Chromebookの燃費の良さが生きてきます。最大で5時限、7時間半を使うことはAspireP3では無理ですが、ChromebookC300MAは5時限以上の授業を無充電で受け続けることができるわけです。
ほぼ同等のスピードを持ちながら10時間というスタミナは非常に魅力的な特徴だと言えます。
実際に2日間合計6時限(約9時間)の講義をひたすらWORD Onlineでノートテイクしてみました。無充電+スリープでしたが、なお余りある省電力性能は実用性は満点です。
クラウドとデータ共有
「あてはめ」の訓練を行うゼミ型の授業では、事前に課題を考えておき、授業ではその検討を行うことが多いのです。
そういう時にはしばしば事前課題をせっかく刷ったのに、家に忘れるものです。
しかし、GoogleDriveやOneDriveに保存しておけば助かります。忘れたデータを学校でもそのまま印刷・閲覧できるのです。
(本学ではプリンタがWindowsのみの対応なのでUSBメモリに書き出して印刷する必要があります。)
そして、グループ課題や学校からの課題などの配信データをGmailで受け取り、それらのデータをGoogleDriveに移動し、そのままブラウザで保存されているデータを直接編集できるのは、非常に便利です。Googleのサービスの連携に感謝です。
さらに、そのデータを自主ゼミのメンバーに共有することで、データの物理的な移動をしないで、情報を共有、アップデートできます。
これらは非常に良いシナジーを発揮していると感じました。どのファイルが、最新か、物理メディアが誰の元にあるのかを問わなくなりましたし、フォルダの階層をそのままにデータを整理できるのは非常に便利です。
ChromebookのセミナーでGoogleの方が見せてくれたデモをまさにそのまま実施する形になりました。
(スクリーンショットは編集などに慣れていないのでWindowsでとりました)
上記内容に関してWindowsやMacでもいいだろうと思う方も少なくないと思いますが、動作に少しもっさりしたところや、Officeで保存してから共有まで間にタイムラグがあるなぁと感じました。
特に、うっかり保存し忘れて、スリープしたPCを学校においてきてしまい、データが同期されず自宅で作業ができなかったという失敗も何回かやってしまいました。Webに基本的にデータをおいていればそのような失敗は回避できたでしょう。
そして、忘れがちですが、魅力的なのは13型液晶を搭載していることでしょう。資料をデータベースで検索、閲覧することは他の機器でも可能ですが、13型というモバイルとしては大型のディスプレイを使うことができるのは、一覧性が高く、非常に魅力的です。
ディスプレイが小さく字が細かいと目が痛くなりますし、頻繁にスクロールが必要になると大変使いづらいですからね。
ウインドウを2つ表示させても十分使えます。
(写真を裁判所のサイトに切り替えました。ここでは誰でも判例を検索できます。)
これはC300MAの特徴であり、他社のChromebookにすらない利点です。
13型、非光沢を採用したというのは「Web上のデータを見る」ということに大変最適化されていると言えます。画面を凝視することが多いので、これは非常に勝手が良いのです。
大学だから
これらの機能を十分活用できる背景には多くの大学が積極的に無線LANを整備したという事情があります。
学内にいれば学生IDで大学の無線LAN及びネットワークを使い、インターネットへアクセスすることができるからです。その結果、ChromeOSで懸念される、インターネット非接続時という問題を観念しなくていい環境がそろいました。
緊急時にはスマートフォンからのテザリングで対応できるので、やはり心配は少ないと言えます。
そして何より、意外とChromeブラウザとそのアプリ群だけで、ノートテイクなどの作業は間に合うのだなあと感じました。
Chromebookにだってできないことはある
ChromeOSはWindowsのアプリ群を使うことができませんし、100GBのGoogleDriveがあっても、大量の音声データなどの保存にはあまり向きません。ICレコーダの低価格化で授業の録音データなど録音する学生は少なくないですし、いまだにゲームもあまり多くはないようです。
USB-HDD等を使ったり、Androidなどからゲームが移植されればそのような点も対応できますが、この部分に関してはWindowsやMacに任せ、Chromebookはもっぱら外出してWebで作業する専用PCとして考えるのがいいのかもしれません。
終わりに
学校で使ってみると、実際Chromebookは非常に快適です。
持ち歩きと処理速度という二点を生かすには、USB-HDDを繋いだりというのは控えたいところですので、単体でGoogleDriveやOneDriveを使うようにしたいですね。
今年いっぱいまでなら2年間1TB分のストレージを使えるとのことでしたので、やってみました。
ファイルから、データフォルダを表示させると100GBのGoogleDriveのオファーが来ているので、これをクリックするとサイトに飛びます。そこで1TBで使えますというのを「許可」すれば1TBに増えます。
モバイルPCの完成形
数年前に小型・安価であると一度流行し、しかし、その処理能力の低さから廃れてしまったネットブックというジャンルがありました。
我々が求めていたのは、「小型のインターネットが使えるくらいのPC」ではなく、「小型・安価であり、なおかつサクサクインターネットが使えるPC」だったからです。
Chromebookはまさに、この目標を達成したのだと思いました。
ネットブックにはおいては2つの要請があったものだと考えています。
第一が、ウェブブラウジングや事務作業がサクサク出来るという機能面での要請
第二が、小型軽量低価格というハードウェア面での要請
この2つの要請の中で、Windows搭載のネットブックは一律に安価なパーツを使うことで(元々途上国の貧困層向けPCがベースだったので仕方がないのですが)第二の要請は充足できましたが、既存OSを使い、全てを自己のハードウェアで処理しようとした結果、Atomの性能の低さもあり、第一の要請を満たせませんでした。
しかし、ChromeOSはまず、「安価でサクサク動くPC」をつくろうという所から出発し、OSやハードウェアをそれに合わせて設計しており、新しい発想を組み入れやすくなっています。
それ故に、充実してきた無線通信インフラ、無線LANサービスだけでなく、Wimax2+やLTE回線を活用し、サーバーに処理を任せることでPCのハードウェアの性能に依拠しないでサクサクなPCという方向を獲得できたのでしょう。
そして、OSの方向にそって薄型軽量、長時間バッテリ、13型の大きめの液晶、入力しやすいキーボード等価格の高いハードを備えながらも、CPUはCeleronN2830、ストレージは16GBに抑えているなどハードウェアを取捨選択して価格を抑えています。
このように、OS設計とハードウェア設計が協力することで、ASUS Chromebook C300MAはサクサク動く性能面の要請と、小型で安価というハード面の要請という両立の難しいところを両立させたのだなというのがよくわかります。
しかも、Webでの作業をメインとして、データを内部のほとんど保持しないの、過酷故に故障の多いモバイルPCにあって、故障がデータ保全のための致命的問題とならないという点はWindowsやMacにはないモバイルPCとして使う上での利点でしょう。
以上から、小型軽量安価なのにサクサク動くPCというかつてネットブックが求めても、本体性能やOSの設計思想から実現できなかったモバイルPCの一完成形がこのChomebookだと感じました。
継続使用してみて
帰省のお供に
今回、田舎に帰省する際に、Chromebookを持って帰ることにしました。
まずは、帰りの電車内、ChromebookでTKCの択一問題集にiPhoneのテザリングを利用してアクセス。やはり大型液晶で文字が見やすく、問題の一覧性が高いので快適に進みます。間違えた問題はOneNoteへ貼り付け、このあたりはPCの操作性がタブレットに勝りスムーズです。
やはり、静かでバッテリの心配もいらないというのは、この機種最大のメリットですね。特急列車では、テーブルが引き出せるのでノートPCがやはり正解でした。
続いて、私の田舎でも無線LANの設定を済ませれば、そのまま作業を継続できます。
ここで、GoogleDriveが効力を発揮します。100GB(キャンペーンで1TBに増量済み)の容量はテキストデータでは使い切れません。なので、授業を録音したデータを全部同期しておきました。
なお、30GBをWimax2+の回線で同期したら3日程度かかったので、大量に転送する際は計画的にやる必要があります。
まぁ、私は間に合わなかったので、PCつけっぱなしで、ChromeリモートデスクトップでChromebookからリモート操作できるようにして帰省したんですが。
ChromeリモートデスクトップはメインPCとChromebookの両方にインストールし、ピンコードで認証するだけなので、非常に簡単です。
というわけで、GoogleDriveとChromeリモートデスクトップで自宅PCを持ち出せたわけです。
若干のラグや、画面サイズの差異によるスクロールはありますが、必要なデータをGoogleDriveに移動したりといった、静的な操作では全く問題ありませんでした。
ただ、スリープ様態ではChromeリモートデスクトップは操作できなくなるので、スリープしないように設定しておかないといけません。私はそれを忘れてファイル同期終了後、スリープ状態に入ってしまいました。
なお、再生に関しては、GoogleDrive上のファイルは標準プレーヤーだと8MB以下のファイルしか再生できないようです。そこで、Music Player for GoogleDriveをインストールすれば100MBオーバーでも再生できます。
休みだからこそリフレッシュにゲームをやりたいと思う方も多いでしょう。
Chromebook用のアプリとしてのゲームは少ないですが、最近流行のFlashを使ったブラウザゲームは楽しめます。実はAndroidもiOSもフラッシュ未対応なのでこれは結構な利点です。
事例1
「艦これ~艦隊これくしょん~」は問題なく楽しめます。最近のAtom搭載のWindowsタブレットでもできるという話は最早顕著な事実ですが、そのパワーアップ版のCPUを搭載する本機種でも当然の帰結です。
事例2
「御城プロジェクト」ではパワー不足なのかタワーディフェンスパートでゲーム速度が相当程度遅くなります。すごくもっさりです。ぎりぎりでユニットを交代できるようになると考えれば悪くはないかもしないですが。
しかし、Chromebookは自分で処理しないことに定評があります。
城ぷろはChromeリモートデスクトップで自宅PCで動かせばいいわけです。
事例3
DMMゲームの一部では「要件を満たしていない」とゲームに入れませんでした。そのゲームは全くマシンパワーを必要としないばかりか、類似のゲームは遊べるんですけどね。謎です。
帰省中は使わなかったのですが、上京後U-NEXTを利用しようとしたところ
ChromeOS用のSilverlightはまだないので再生できませんでした。
新OSゆえに、まだまだ未対応の壁がありそうです。
というわけで、バッテリの持ち、サイズともに、長距離移動にも最適です。
そして、データを忘れても、自宅PCが動いていればChromeリモートデスクトップとGoogleDriveを使ってすぐに手に入れることができます。GoogleDriveの増量がこういうところで生きてきたと感じました。
実にスムーズ
親愛なるコンピュータ様に不具合など生じるはずがありません。市民、今日も幸せですね。
そうはならないのがコンピュータというものです。本機種はゼロスピンドルですが、液晶画面という非常に繊細で脆弱なパーツがあります。
私のChromebookにも、液晶に不穏な影…じゃなくて光があることに気づきました。
というわけでさっそく本体に貼っているシールの存在を忘れたまま、ASUSのWebサイトで調べたカスタマーセンターに電話です。
注意点1
自動案内の中に「WindowsPC」はあっても「Chromebook」がないので、適当にそれっぽいのを選ぼう(私はとりあえず液晶の不調なので「ディスプレイ」を選びました)。
電話はすぐにつながりました。一昔前のサポートセンターは全然つながらなかったものですが、驚きです。
そして、電話の相手はちゃんと日本人でした(Webでサポートに問い合わせた時の対応は中華系の名前でした)。そこで、症状を説明「2か所ほどぼやっとした光る場所がある」と的確に伝わり、引取り修理になると即断、即座に日通のPCこんぽをよこしてくれました。
その際に、送り返してほしいもの、日通の伝票が簡素なので、追加で伝い得たい情報をその伝票に書くことできる旨、有償修理の可能性、おおよその日程、ゲストアカウントの設定をしておくこと(Chromebookではその場でゲストとしてログインするので設定は不要)などしっかりと説明があり、こちらの不安はありませんでした。
これだけで高評価です。対応のお兄ちゃん有難う。
そして連絡の一切なく返送すると約一週間で帰ってきました。送りだしたときと同じ日通の梱包に入って…持ってきてくれたのは佐川の兄ちゃんだったけど。
修理内容は「液晶に不具合があったので、交換した。あと念のため、本体を初期化した」とのことでした。
ここで、WindowsPCなら、アカウント設定やソフトの再インストール地獄の開幕です。
しかし、ここはChromeOS,本体に何もないのがウリです。
初期設定同様に無線LANを設定→Googleアカウントでログイン。これだけです。
最初はまっさらな初期状態ですが、一分程度で下のバーに自分の設定したショートカット類が戻ってきます。
この間わずかに10分程度。
ASUSのサポートも迅速でしたが、戻ってすぐ使えるChromeOSもさすがといわざるを得ません。
ああ、このWindowsPCがすぐに設定が湧き出てくるように戻るならすぐさまSSDに交換するのに!!
最近大学院を修了したので、就職活動をしてみた。
Chromeはブラウザの機動も動作も早いので、便利だなぁと思っていたのが、思わぬ落とし穴があった。
最近は就職活動はもっぱらWebで行うようになっている。エントリーシートもWebでフォームに入力する形だし、写真も指定サイズのデータをアップロードする形だ。
問題になったのはWeb適性試験。Chrome(Brinkエンジン)に対応していないところが結構ある。アクセス事態をはじかれてしまうことが多いので、IEでアクセスせざるを得ない状況になっている。
ということで、WindowsPCがないと就職活動はまだまだ辛いようだ。
CLWさん
2014/12/13
レビューもお疲れ様です。
tomoさん
2014/12/13
新司受験性カッコカリさん
2014/12/13
セミナーも、ChromeOSも楽しい体験でした。
新司受験性カッコカリさん
2014/12/13
最初に意気揚揚と開いたらいきなりこの表示が出たので本当に驚きました。
ASUSの方にお聞きしたところ、ChromeOSはだいぶ堅牢な設計だそうで、OSのリカバリは滅多に経験できないことだそうです。
Windowsとは全く違ったすごくスムーズで素早いリカバリという体験ができた分お得だったとも言えそうですw
tomoさん
2014/12/14
リカバリの情報、参考になりました!
新司受験性カッコカリさん
2014/12/14
よい体験でしたw
KAOさん
2014/12/14
めちゃめちゃ焦りそうですw
セミナーレビューとっても参考になりました。
新司受験性カッコカリさん
2014/12/14
最初って本当なら蓋を開けた瞬間に「ようこそ」って出るんですね。既存PCにない歓迎ですよね。
これも蓋をあけると自動で表示されるので結構なインパクトでしたねw
セミナーの内容を伝えることができたようで幸いです。
かずや。さん
2014/12/14
そしてセミナーの写真に私が少し写っている。同じ時間にいたのですね!
新司受験性カッコカリさん
2014/12/14
なんと!そういうこともあるんですね。
一週間くらい使っていますが、現状特に問題ないので、OSのインストールに失敗していただけということもありそうです。なのでまだまだ様子見ですかね。
データは基本的にクラウドにあるので、特にデータの喪失を気にしなくていいので気楽です。
IT Legacyさん
2014/12/21
IT Legacyさん
2014/12/21
新司受験性カッコカリさん
2014/12/21
リカバリはWindowsとの差が特に明確に出たところだと感じました。既存PCの中で最も簡単かつ素早く終わると思います。
jakeさん
2015/01/17
教育用にいいんじゃないかと思ってましたが、有用そうで何よりです。
印刷はどうされました?
自分も銀座でのセミナー出ましたが、まだ印刷は不十分だと感じましたが。
新司受験性カッコカリさん
2015/01/17
自宅だったら最悪Windows機でプリンタを共有するなどできますが、学校ではわざわざ2台使うのはナンセンスですからね。
USBメモリに書き出して学内PCかUSBメモリ対応プリンタで印刷するか、近所のコンビニでネット印刷するかになりました。
結構いるMacやiOS、Androidユーザーも同じなのでそこまでのディスアドバンテージではないですけどね。