最近はSSDの高速性能とHDDの大容量を両立するべく、ハイブリッドドライブ(SSHD)などが注目されていますが、このWD Black2 WD1001X06XDTLはそれらとは根本的に異なった発想で、その課題に取り組んだ製品ということができます。
大雑把に言ってしまえば、WD Black2は2.5インチHDDの外装の中に、120GBのSSDと1TBのHDDを詰め込み、1つのSATAコネクターから両方使うことを可能にしたという製品です。SATA自体はポートマルチプライヤなどの規格もあり、1つの端子から複数のデバイスを利用することを多少は想定しているのですが、これには対応したコントローラーが必須であり、一般的なチップセット内蔵コントローラーではこれに対応していません。それを独自の手法で対応させたのがこのWD Black2ということになります。
今回のレビューでは「MacBookの内蔵ストレージをWD Black2に換装する」というテーマが掲げられています。本来Windows環境専用であるWD Black2を対応環境ではないMacintosh本体で活用するということで、レビューに利用する機材もMacBookに絞っています。
今回WD Black2を搭載することとなった本体は、MacBook MB466J/A(アルミユニボディ第1世代)であり、元々のスペックは
・CPU:Intel Core 2 Duo 2.0GHz
・RAM:2GB PC3-8500
・HDD:160GB 5,400rpm
・GPU:NVIDIA GeForce 9400M(チップセット内蔵)
というものでした。
しかし、このスペックでは色々と不満が出そうに思えたので、購入直後にメモリーの増設とHDD→SSDの換装を施していました。RAMは4GB PC3-10600として、SSDはI-O DATA SSDN-S128B(SAMSUNG MMDOE28G5MPP-0VA)を搭載していました。
このMacBookはMac OS・Windows両用機として主に仕事用に大活躍していましたので、その後さらにメモリーを8GB PC3-10600に、SSDをADATA AS501V2-128G(Micron RealSSD C300 128GB OEM品)へと変更しています。もっとも、Windowsは32bit版のXP Professionalでしたので、メモリー増設の恩恵は受けられなかったわけですが…。
▲現時点でのMB466J/Aのスペック
そのような訳で、今回のWD Black2については高速化という部分ではそれほど期待しておらず、実用性能を落とさずに大容量ストレージの恩恵を受けることが出来るのかという部分に注目しての換装となります。
元々SSDに換装していた本体への搭載
前述の通り、私のMB466J/Aは既に複数回ストレージデバイスの載せ替えを行っていて、物理的な作業はすっかりお馴染みのものとなっています。
▲既にSSDを搭載済み
Macintoshの本体も、この時期のものはパーツの換装にさほど技術が要らない構造となっているのが有り難いところです。基本的にはマウンターの着脱と、コネクターとの着脱程度で終わってしまいます。ただ少し厄介なのが、ドライブ本体をマウンターにはめ込むためのネジがトルクスとなっている点です。トルクスドライバー持っていなければ、素直に買ってくるしかないでしょう。
▲このようなときに役立つソケットドライバーセット
私の場合は、15年以上も前に秋葉原のT-ZONEで買った500円のドライバーセットに含まれるものを利用しています。安物セットですが、このような用途であれば十分すぎるほどに使えます。
既存のSSDを取り外し、WD Black2を逆の手順で取り付けていきます。
▲WD Black2のパッケージの中身。USB-SATA変換ケーブルも同梱されている
色々添付品はありますが、ここでは本体への取り付けを最優先。作業自体は簡単なものですのですぐ終わります。
▲取り付け終えたところ。2.5インチHDDサイズそのものであることが判る
今回は個人的事情で時間が余り取れませんので、Mac OSは既存のMountain Lion 10.8.5の環境をそのまま使います。Windows機よりも既存環境の移設が楽なのはMac OSのメリットです。既存環境を取り出すために、元のSSDをUSB接続のケースに入れます。
▲既存のSSDを外付けケースに収める
WD Black2の添付ケーブルを使って接続しても良いのですが、今回は日頃使い慣れている玄人志向GW2.5AP-SU2を使いました。
あとは緊急起動用にUSBメモリーの環境も作ってあります。AppleのサポートサイトにMac OS X 10.7 Lion向けの作成ツールが用意されていますので、Moutain Lionでもそのツールを利用して作成します。
環境の移設に必要なツール類などは、このUSBメモリーから実行することが出来るようになっています。
▲既存のSSDを取り外す前に作っておいた緊急起動用USBメモリー
それでは早速このUSBメモリーからシステムを起動してみましょう。このUSBメモリーから起動する場合には、電源投入後Optionキーを押下して起動デバイスの選択メニューを出し、緊急起動USBメモリーのディスク名を選んでEnterキーを押下するだけです。
USBメモリーから、ディスクユーティリティーを起動してみました。
▲WD Black2への換装直後。WD Black2は120GBのSSDとして認識されている
当然ではありますがHDD部分はここでは見えておらず、単なる120GBのSSDとして認識されています。まずはSSD部分の性能を見てみたかったので、気にせずにこのまま作業を進めました。
既存の環境を新しいSSD/HDDに移すには、ディスクユーティリティーで既存の起動領域をソースにして、新しいSSD/HDDの指定領域へと復元してやるだけです。
▲ディスクユーティリティーで既存の環境をソースに復元を実行する
単なる120GBのSSDとして使うだけであれば、これで作業は完了です。
▲換装後に起動したところ。約120GBのSSDとして認識されている
私の場合MacBookであっても8割方はWindowsで使いますので、ここでBootCampでWindows環境を構築し、性能測定などはWindows側で行うことにしました。
▲Boot Campアシスタントの実行中。指示に従って作業を進めるとWindows環境が出来上がる
既存の環境では、WindowsはXPだったのですが、今回はMB466J/Aがサポート対象となる最新のBoot Campである、Boot Camp Support Software 4.0.4033を利用しているため、そこでサポートされる最新のWindowsである、Windows 7 32bitを新たにインストールすることにしました。Boot Camp環境下であっても、Windowsセットアップ自体は一般的なWindows PCと全く変わりはありませんので、ここでは詳細は割愛します。強いていえば、Windowsセットアップ完了後に、Boot Camp環境向けのドライバー等のインストール作業が必要となる程度です。
ちなみにWD Black2はNVIDIA製のSATAドライバー環境に対応していないのですが、Boot CampのドライバーインストールにはNVIDIA製ストレージドライバーは含まれていませんでした。その分パフォーマンスは奮わないかもしれませんが。
SSDとしては速度はあまり奮わないが、1TBオーバー環境が手に入る
速度という点についてタイトルで触れていますが、そもそもMB466J/AはチップセットがNVIDIA GeForce 9400M(MCP7A)であり、当時としては高性能な部類ではあったものの、SATAポートは3Gbps止まりとなってしまいます。そのため、最近の6Gbps対応のSSDを使ってもあまり実力を発揮させることは出来ません。
ただ、同じ6Gbps対応のSSDであっても、3Gbps環境で使った場合に、3Gbpsの限界に近い速度を発揮するものもあれば、6Gbps環境下からは想像も付かないほど速度が大きく落ち込む製品もあります。
そこで今回は同じ6Gbps対応のSSDを他にも用意して、MB466J/Aとの組み合わせでの速度に着目してみたいと思います。
まずはWD Black2の結果です。これはFusion Drive化する前の、SSD領域のみを有効化した状態で測定したものとなります。
▲WD Black2の結果(Random)
▲WD Black2の結果(0Fill)
全体的にもう一歩という結果ですが、テストデータがRandomでも大きな落ち込みが見られない辺りは好印象です。体感速度という意味ではこのような傾向の製品の方が良好となることが多いのです。
もう一歩と感じられる大きな理由は、シーケンシャルの伸びも今ひとつということに加えて、ランダム(4K)時のリードの値が著しく低いことでしょう。体感上そこまで遅いとは思えなかったのですが、ベンチマークでは何回か取り直しても結果は殆ど変わりませんでした。
ちなみに換装前のAS501V2-128Gの値はこのようになります。OSも違いますので、あくまで参考としての掲載となります。
▲AS501V2-128Gの値(Random)。導入直後はもう少し良いくらいでした
Write側が遅いのは、このSSD自体の性能の問題です。もともと6Gbps接続時の公称値でシーケンシャルライトの性能は140MB/s程度という製品であり、換装直後でも3GbpsのMB466J/Aでは100MB/sを割り込んでいました。
ただ、シーケンシャルリード時の速度はWD Black2よりも明らかに良好ですし、ランダムでもReadでは全般的に良好な値が出ています。長年不満なく使えていた大きな理由は、この相性の良さがあってこそだったのでしょう。ちなみに換装直後には260MB/sを超える値を叩き出していました。もはやMCP7Aの限界性能だったのではないかと思います。
それでは、現代的なSSDを使ったらどうなるかという点も検証してみましょう。今回実験に利用したのはPLDS製のPlextor PX-256M5S(後期モデル)です。
上位モデルPX-256M5Pとの性能差が大きく縮まっていたといわれるロットでした。
▲PX-256M5Sの値(Random)
AS501V2と比較して特にWrite側が著しく伸びていますが、元々の実力から考えればやや物足りない結果でしょうか。それでもWD Black2よりも1ランク速いという程度の結果ではあります。
以上の結果から、MB466J/Aで使う限りにおいて、WD Black2のSSD部は必ずしも高速とはいえない部分があることが判りました。WD Black2のSSD部はコントローラーとしてJMicron JMF667Hを採用しているといわれていますので、高性能を売りとしている製品と比べるとやや奮わない部分が出てくるのは仕方ないとは思いますが。
それでも旧世代SSDや、一般的なHDDと比べれば別次元の速度性能は持っていますので、最近のSSDらしい速度を体感することは十分に可能でしょう。実際にMac OS、Windowsのどちらで使っていても、SSDの性能が落ちたということを実感する場面は、ベンチマーク以外では特にありませんでしたので。
むしろSSDらしい速度を保ちつつも、2.5インチHDDとしては充分に大容量な1TB以上の容量が得られたことは、かなりのインパクトでした。
MacBookのディスク容量と活用範囲を広げてくれるWD Black2
純粋にSSDとしてみた場合には、速度面では他に優れた製品が数多く存在しているため特に魅力が感じられる訳ではありません。しかし、この製品の最大のメリットは「2.5インチHDDと差し替えるだけで120GB SSDと1TB HDDの2台を同時に搭載出来る」ことに他なりません。
必ずしもトップレベルの性能とはいえないものの、それでもシステムを高速化するために十分な速度を持つSSDによる高速動作と、HDDならではの大容量を兼ね備えたことで、旧世代のMacBookでもまだまだ快適といえる水準の速度を保ちつつ、無造作にデータを放り込んでおける容量を手にすることが出来るのです。
私のMB466J/Aを例に取れば、出荷状態では160GB HDDであり、自分で載せ替えたSSDも128GBのものです。私の場合はBoot Camp環境を重視していますので、Mac OS領域をかなり削ったとしても、Windows領域として使える量はせいぜい80GB程度でした。アプリケーションなどもそれなりに用意していましたので、データ領域をこまめに整理しないと、あっという間に空き容量が3GBを割り込んでいるなどという事態に陥っていました。主に仕事用として活躍していたと書きましたが、遊びに使うだけの余力がなかったというのが正解なのかもしれません。
しかし、今回WD Black2に入れ替えたことで、Windows領域として1TB近い容量を割り当てることが出来ましたので、マルチメディアコンテンツを保管して持ち歩くことが出来るようになりますし、ホビー向けの環境を整備することも出来るようになるでしょう。それでいて動作の軽快さは、通常のHDDとは一線を画すものとなっています。2008年モデルというかなりの旧型であるMB466J/Aが、もう一働きできるだけの余力を手にしたことになると考えれば、WD Black2によってもたらされたのは単なるディスク容量だけではない、新たな働き場所というべきではないでしょうか。
紹介された手順を使わずに実現できてしまった?Fusion Drive
前編:BootCamp環境から何かできないのか?
実はZIGSOWで事前に紹介されていた手順できちんとFusion Drive化を試してみようと思っていました。しかし、Boot Campで動いているのもネイティブのWindows環境である以上、Windows側で何か出来るのではないかと色々試しているうちに本当に何とかなってしまったので、今回はその手順について記述しておこうと思います。
前述の通り、今回はまず120GBのSSD側を使ってMac OS X Mountain Lion 10.8.5とBoot Camp領域のWindows 7 Ultimate 32bitをセットアップしました。
ちょっとしたお遊びのつもりだったのですが、Boot Camp上のWindows 7で「WD Black2 Installation Software」を実行してみました。
▲WD Black2 Installatin Softwareを実行してみる
まあ、正直に言ってしまえば、認識自体は何とかなってもパーティション情報が大きく狂ってしまうのでOSが起動しなくなるだろうと踏んでいました。とりあえず出来るところまで進めてみますが。
▲特に問題ないので作業続行
▲パーティションの新規作成に進む
▲インストールは無事に完了
「ディスクの管理」で状態を確認してみましょう。
▲GPT保護パーティションとしてHDD部分が表れる
ただ、このままでは認識だけはしているのですがドライブレターの割り当てなどは出来ず、Windows側でこの領域を使うことは出来ませんでした。
そこで再びMac OS X側を起動してみます。ディスクユーティリティーで現在の状態を確認してみましょう。
▲Mac OS側からもHDD部分が認識され、ドライブ容量も1.12TBと変化している
今度はディスク容量自体が1.12TBと認識されています。つまりSSDとHDDを合わせた状態の単一ストレージとなっている訳で、この状態で既にFusion Driveとしては認識されているのです。もっとも、本体がFusion Drive対応世代ではないためか、ディスクのタイプは「ソリッド・ステート・ディスク」と表示されています。
ただ、予想通りというべきか、パーティション情報が狂ってしまったためWindowsが起動しなくなりました。途中でブルースクリーンで止まってしまいます。修復なども色々試しましたが解決出来ませんでした。
仕方なく、構築したばかりの環境ではありますがここで修復を諦め、再度以前の環境の復元(WD Black2換装直後の作業)から、全てやり直しました。緊急起動用のUSBメモリーでシステムを起動した後、ディスクユーティリティーから既存の全てのパーティションを削除して、全体をMacintosh HDの単一パーティション(Mac OS拡張形式)に作り直します。すると今度は最初の段階で1.12TBのドライブとして認識されていますので、そこにMac OSの復元を行った後、Boot Campアシスタントで80GBのMacintosh HDと残りのBootCamp領域という形に切り直し、再度Windows 7をインストールしてみました。結果は以下の通りです。
▲今度はHDD上の領域も利用できていて、かつ正常に起動している
というわけで、少なくとも容量という意味ではSSD・HDD双方を正常に認識していますので、Fusion Drive単一の領域としての認識には成功しているのではないかと思います。問題はFusion Driveのメリットである使用頻度の高いデータをSSDへと配置する機能についてですが、これは本体自体が対応している世代ではありませんので、どこまで機能してくれるかは未知数です。
ただ、以下のCrystal Disk Markの値をご覧いただけば、単なるHDDとはひと味違った値であることは確認出来るかと思うのですが…。
後編:やはり本来の手順を試してみる
実はここまでの手順は、下調べゼロで実験した結果でした。私のFusion Driveに対する理解としては、SSDとHDDとで単一ボリュームを構成すればFusion Drive的に動作するのではないかと思っていたのですが、どうやらそれではFusion Driveの学習効果などは得られないらしいことなどがわかりました。
そこでやはり本来の手順も試してみようと思い、実験してみました。
手順は他の皆様のレビューで詳細な説明がありますので、私の方では簡単に済ませます。Macintosh側でWD Black2のHDD有効化に利用しているのは、皆様と同様の「xlba」です。一応Windowsのユーティリティで有効化したHDD側を無効化した後、再度xlbaで有効化するという手順で進めています。
まずはroot権限を有効化して、ターミナル上でディスクユーティリティーを実行します。なお、今回の推奨OSはMac OS X 10.9 Marvericksですが、私は応募時に「可能な限りMac OS X 10.8 Mountain Lionで」と記載していますので、こちらの手順もMountain Lionのものとなります。
▲「システム環境設定」-「ユーザとグループ」-「ログインオプション」と進んで表示
ここから「ネットワークアカウントサーバ」脇の「接続」ボタンをクリックします。
▲開いた画面内の「ディレクトリユーティリティを開く」をクリック
さらに開いたディレクトリユーティリティで鍵アイコンをクリックして、ロックを解除します。
▲鍵アイコンをクリック
この状態で、画面上部メニューバーの「編集」をクリックして、「ルートユーザを有効にする」をクリックします。
▲「ルートユーザを有効にする」をクリック
このあとsu(ルートユーザ)向けにパスワードを設定することで、suアカウントが有効化されます。
ここまでの準備が済んだら、ターミナルを立ち上げsuアカウントで作業を進めます。
▲「su」と入力後、先ほど設定したパスワードを入力した状態。プロンプトに「#」が表示されている
この状態で、まずは現状を確認してみましょう。
▲WD Black2(disk0)が1.1TBの単独ドライブとして認識されている
この状態ではFusion Drive化設定が出来ませんので、一度SSDとHDDを分割します。
▲分割後。119.7GBのSSDと1TBのHDDと認識されている
今度はこの2つを1つの論理ボリュームに結合します。
▲SSDとHDDという形で認識されたまま、1つの論理ボリュームに
▲拡張ジャーナル形式で1つの論理ボリュームを作成
ちなみにこの本体は「MacBook MB466J/A」なのですが、紹介されていた手順に沿って敢えて「MacBookProFusion」というボリューム名を利用しています。
ちなみにこの後ディスクユーティリティなどでも確認したのですが、ドライブ自体は単一の1.12TBとして認識されているのですが、「ソリッド・ステート・ドライブ」と表示されなくなった代わりに「Fusion Drive」とも表示されませんでした。Fusion Driveに対応する世代の本体ではないことの弊害かもしれません。
一応Fusion Driveの作成自体は問題ないように見えるのですが、思わぬ弊害が出ました。Mac OS環境が復元され、Boot Camp領域を作成しようとしたときのことです。
▲Windows領域をSSDの容量以上に広げられない
Boot Campアシスタントでいつも通りWindows領域を確保しようとしたのですが、SSD部分の容量以下でしかBoot Camp用の領域を確保出来ないのです。仕方ないので、Windows用に100GB、Mac OS用に残りという形で割り当てました。
Windows領域は本当にSSD部分に完全に収まっているようで、CrystalDiskMarkの値はSSDのみを有効化した、最初の実験とほぼ同じ値でまとまりました。
▲Windows側のベンチマーク結果。SSD単体の性能となっている
一方Mac OS側はどうなったのか、Blackmagicdesign Disk Speed Testで確認してみました。
▲明らかにHDDとは別物の速度
意外なことにWindows利用時よりも遙かに上のシーケンシャルリードの値を叩き出しています。SATA 3Gbpsの限界に迫っている数字です。ランダムの値もHDDとしては良すぎるものであり、Fusion Driveが効果を発揮しているとみて良いのではないでしょうか。
とはいえ、Boot Campを重視する私にとっては、何とも微妙な結論です。もう少し手順を検証すればWindows側を1TBの領域に押し込む方法があるのかもしれませんが、今回は時間が足りませんのでここで終了としたいと思います。
少なくともここまでの実験から得られる結論では、Windows側を多用するのであれば、無理にFusion Drive化するよりは、2つの領域を結合するだけの方が柔軟性があって有益であるということです。2つの領域を1つに結合しただけの状態であれば、Boot Campアシスタントで確保出来る領域サイズに制限はありませんでしたので。
もちろんMac OSを単独で使われるという前提があるのなら、Boot Campアシスタントなどそもそも関係ありませんので、速度と容量を両立出来る有用な手段であることは間違いないと思います。そもそもWindowsならWindows機で使えといわれてしまえば反論は出来ませんからね。
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