レビューメディア「ジグソー」

Microsoft Office 2003の移行先にクラウド対応のOffice 365という選択肢を試してみた!!~モバイルユーザー的Office 365の使い方~

 

ZIGSOW登録から一か月も経過していませんがまさかのプレミアムレビュー選出となって驚いています。

今回Office 365 MidSize Businessのレビューをさせていただくことになったクドフィリアやってるガジェ獣かのあゆというものです。グループウェアやグループウェアを利用しての共同レビュー自体初めてですが、モバイル機が大好きな自分ならではのOffice 365活用方法をうまくこのレビューで伝えられたら幸いだと思っています。長いレビューになってしまっていますが最後までお付き合いいただければ幸いです。

今回はチームレビューということで、チームメンバーは

operaさん

くすくすさん

 

 

と自分を含めた3人でOffice 365のグループウェア機能を活用して連絡していきながらのレビューとなりました。

  • 今でも使いやすいMicrosoft Office 2003、それでも4月8日にいよいよサポートは終わる。

Microsoft Office 2003が登場してすでに10年たっています。このバージョンの公式動作環境はすでにサポートが終わっているWindows 2000と、4月8日に13年という長いサポート期間がいよいよ終わるWindows XPでした。

現在メイン機ではWindows 8.1 Pro/w Media Centerという最新環境が動作していますが、Officeはもう長いこと3世代前のバージョンであるMicrosoft Office 2003 Proffesionalを愛用してきました。Windows自体はXP→Vista→7→8→8.1(無償アップデート)と新リリースが出るたびに必ずアップグレードを繰り返してきましたが、Officeだけは10年前のOffice 2003をずっと愛用し続けていたわけです。この理由は何点かあります。

 

Wordの基本的な機能とOutlook程度しか使ってなかったから特に乗り換える必要性を感じなかった

基本的に自分がMicrosoft Officeで使っているのはWordOutlookがメインになります。

Wordは簡単な文章を作成する程度の使い方しかしていないため、ぶっちゃけてしまえば機能的にはMicrosoft Word 2003の機能で十分だったりします。

Outlookはかつて利用していたPocketPC(Windows Mobile)との連携が強力で(メールデータをオフラインで読めるように同期することが可能。当然予定表も同期可能)利用しだしたのがきっかけでした。そもそも当時のPocketPC機には1ライセンス1台までしかインストールできない制限があるとはいえ、製品版のMicrosoft Outlook 2000/XPが添付されてましたし。

現在ではWord以上に愛用しているのではないでしょうか?現在ではiTunesとGoogle Carender Sync(現在は公開停止)を利用してiPhone、Android機、Windows Phone機と同期させていますが、予定表のデータ入力はメインPCのOutlookで入力するということにになれてしまったので他のソフトへの移行、オンラインカレンダーの利用は考えられないような状態です。

ただこれもOutlook 2003で十分活用できているので特にOfficeをバージョンアップする必要はないなと思っていました。

 

Office 2003がWindowsの後継バージョンで問題なく動作しているから

Office 2003はWindows 8.xとの互換性はマイクロソフト公式では”ない”とされています。

すでにWindows 8の時点でOffice 2013も同時にリリースされており、またそれ以前にOffice 2007、2010がリリースされているので当然といえば当然と言えるのですが、Windows自体の互換性が結構高いせいもあってか実はOffice 2003も普通にWindows 8で動きます。

64bit環境でもすべての機能が普通に使える上にMicrosoftが配布しているOffice 2007 互換機能パックを利用すればMicrosoft Office 2007以降で採用されているOffice OpenXML形式のドキュメントの観覧もOffice 2007以降で搭載されている機能を利用して作成したドキュメントは100%は再現されないとはいえ問題なく開けるのでとりあえずまだOffice 2003でも現役で使っていけるなと思っていました。

Office 2007のリボンUIが嫌いだったから

Microsoft Officeは基本的にWindows 3.x時代のOffice(5.0/6.0 For Windows)からOffice 2003まではWindowsの基本的なユーザーインターフェイスデザインに沿って開発されてきたため、若干デザインが変更されたりしたものの基本的な画面デザインはほぼ同じで、それがずっと続いてきたため慣れてしまったのもあると思います。個人的には今でもOffice 2003以前のこのユーザーインターフェイスは完成されていると思いますし、十分使いやすいと思います。

ところがWindows Vistaと同時に2007年にOfficeとしてはバージョン13として販売開始となったMicrosoft Office 2007はいままでのWindows標準のユーザーインターフェイスデザインを捨て、新しいユーザーインターフェイスデザインを採用しました。それが

リボンUI

です。初めてOfficeを始めるユーザーに向け、よく使う機能をグループに分けたタブにまとめたそのUIは旧Office 2003を使っていたユーザーにとってはあまりにも変わりすぎて困惑してしまうもので、ベータ版が一般配布されて使った際に「あぁ…やっぱりこりゃだめだ。いろいろ変わりすぎて逆に使いづらい。Office 2003でいいや…となってしまいました。

実際職場でOffice 2007を導入した環境でも「使いづらい」「使いづらい」という声があったので導入の手伝いをしたときに真っ先にやったことは「Office 2007のリボンUIを隠してOffice 2003風メニューバーを表示するアドイン」のインストールだったくらいです。

この時のリボンUIの印象ははっきり言って最悪に近いものでした。

 そもそもOfficeが高い

それでも2010(プレビュー版)、2013(プレビュー版)はUIに改良を重ねたため、これらのプレビュー版を利用していてリボンUIに関する不満は徐々に解決していきました。Office 2013のリボンUIに至っては洗練されていて使いやすくなったとすら感じられるほどです。これならメイン環境のOffice 2003を乗り換えても…よかったのですが根本的な問題として

Officeが製品として高い

昔からMicrosoft Officeのフルパッケージ版というのは3~5万くらいと高めに設定されていたのですが、Office 2010以降ではそれに追い打ちをかける形で旧バージョンのOfficeのアップグレード版としてフルバージョンよりはいくらか安価に購入できるアップグレード版が廃止となってしまいました。

基本的なソフトが入ったPersonalで十分だからこれを買おうとするにも31200円となってしまい、これならむしろWindows 8.1とOfficeがプレインストールされたタブレットを購入したほうが得じゃないか!!ということになってしまいます。

ましてやOfficeは3年程度で次のバージョンが出るので常に最新版にアップグレードなんてあまりに高い出費になりすぎます。かといっていくら使いやすくて馴れているとはいってもOffice 2003はWindows XP、IE6と同時に延長サポートが終了してしまい、Windows Update経由でのセキュリティパッチの更新が終了となるため使い続けるにはあまりにもセキュリティ的な意味において危険な状態になってしまいます。(重大なセキュリティホールが出てもそのままの状態に。Office関連のセキュリティ更新は意外と結構ありますし、いくらOSが最新でウイルス対策をしっかりしている環境でもOfficeも更新しないとリスクは大きいものになります。)さらに言えば次のWindowsのメジャーアップデートで正常に動くかどうかという保証もありません。せめて年間1万程度払ってれば使える年間ライセンスみたいのがあればなぁ…


 

  • それじゃあちょうどいい機会だしOffice 365に移行してみよう!で、Office 365って何?

とちょうど考えていたところに始めたばかりのZIGSOWで募集していたレビューが「Office 365を利用してOffice 2003からの移行を調査する」というレビューでした。Office 2003のサポートが残り一か月切ってる時期でしたし非常にいいタイミングだったと思います。

Office 365という名前からOfficeの1エディションのように見えますが、実際にはそうではなくて「企業で使うためのメールサービスと各種グループウェア機能、Microsoftが提供しているクラウドストレージサービスOneDrive For Business、Microsoft Officeの上位エディションであるMicrosoft Office 2013 Pro Plus(正確にはMicrosoft Office 365 Pro Plus)をバンドルして月額課金で利用できるようにしたパッケージ製品」になります。プランとしてしては利用目的や企業の規模によっていくつか分かれているのですが、今回ZIGSOWのレビューで用意されたプランは中小規模の企業向けの「Office 365 MidSize Business」になります。これは1~300人までのユーザー数の利用を前提としており、月額1230円/年間14760円

  • WEBブラウザがあればどこでもOneDrive For BusinessやSherePointで共有しているOfficeの文章を編集できるOffice Online
  • メールサービスのみならず、オンラインやPC上のOutlookで予定表や連絡先の管理ができるExchange Online
  • グループでの共同作業を実現するグループサイトやソーシャルネットワーク機能、ファイル共有などをサポート、さらに25GBのクラウドストレージOneDrive For Businessまで利用可能なグループウェアSharePoint Online
  • グループ内での共同作業に便利なデスクトップ共有機能やホワイトボード機能などを実装したオンラインメッセンジャーLync
  • 旧バージョンのOfficeとの共存がしやすくなったクイック実行やインストールすら不要でどこでも利用できるOfficeオンデマンドに対応、常に最新版が利用可能なMicrosoft Office 365 Pro Plus

が利用可能となります。今はやりのクラウド利用に特化した新しいOfficeパッケージということになりますね。

グループウェア機能も含まれていますし企業向けのように見えますが、実は1人からでも利用可能で個人での契約も可能になっていますし、海外では一般家庭での利用を前提にしたプラン「Office 365 Home」(旧称Office 365 Home Premium)やちょうどこのレビューの執筆中に発表された「Office 365 Personal」というプランも存在しています…がこちらは日本では残念なことに現時点で未提供となっています。

なお一般ユーザーでもMicrosoft Office 365公式サイトから30日試用可能なので興味がある方はぜひ試してみてください。

 

ちなみにグループウェアの利用は今回が初体験だったりします(笑)

 


 

  • とりあえず最初にやっておくこと

とりあえず最初にhttps://portal.microsoftonline.comにアクセスしてOffice 365アカウントの初期セットアップを行います。今回ZIGSOWがレビュー用に用意したOffice 365アカウントと初期パスワードを入力することにします。

 

するとパスワードを更新してくれという画面になりますのであらかじめ用意されたデフォルトパスワードと、新しく自分で設定した、アルファベットの大小文字、数字および記号のいずれか3つを組み合わせたパスワードを入力します。必ず3つ以上組み合わせないと次に進めません。セキュリティ上簡単なパスワードだと破られやすくなっていろいろ危険なので当然といえば当然と言えます。

 

次に新しく入力したパスワードを入力していよいよOffice 365にログインします。

ということでログインしました。これがOffice 365の各機能の入口になります。

  • モバイラーらしく各スマホでも連携できるようにしておこうか!

クラウド経由でどこでもつながることを売りにしているOffice 365だけに各種スマホやタブレットでも簡単に各種機能にアクセスしたり、グループ内でのメッセージのやり取りが行えるようになっています。

むろんWEBブラウザ上でもOffice 365ポータルにログインすればグループ内メールのやり取りやメッセージングのやり取りはできるようになっているのですが、せっかくなのでスマホでも直接電子メールのやり取りやグループ内でメッセージのやり取りを行うメッセージングツールLync 2013のセットアップを行っておくことにします。

なおLyncはAndroid、iOS、Windows PhoneのいずれもMicrosoft公式のネイティブアプリが存在します。存在します。(重要なことなので二度言いました)

  1. Androidの場合(Androidは機種によって搭載アプリが異なりますが、Exchange ActiveSyncに対応した標準メーラーなら大体この手順でセットアップできると思います)
    セットアップした機種:Huawei STREAM X GL07S(Android 4.1.2"JellyBean")


    電子メールのやり取りを行えるようにセットアップする
    Androidの場合メールのやり取りは標準のメールアプリで行います。


    メールアプリを起動すると以下の画面が表示されるので、Exchangeをタップします


    次にアカウント設定の画面が開きますので「ユーザー名」「メールアドレス」欄にOffice 365アカウントを(@xxx.onmicrosoft.comも含めた形で入力、パスワード欄にOffice 365のパスワードを入力します。「ドメイン名」は入力しなくてOKです。サーバー名は「outlook.office365.com」を入力し、次に進みます。

    次にセットアップを続行するにはAndroid搭載機器のセキュリティ機能の一部に対するリモートコントロールをサーバーに許可する必要があるというメッセージが表示されるので、「OK」をタップしてセットアップを続行します。

    次にメール受信のプッシュ設定や同期の設定、連絡先の同期の設定などを行う「アカウント設定」の画面が表示されますので、好みに応じて設定して次をタップします。カレンダーの設定はOffice 365のOutlook WEB Appのオンライン予定表を同期できるのでチェックしておくと便利だと思います

    次に設定したアカウントに名前を付けます。メールソフトで表示されるアカウント名なので好きな名前を設定しましょう。ただしあまりにも関連性がないわかりづらいものだとほかのメールアカウント(プロバイダーメールなど)も設定した端末だとどのアカウント設定だかわからなくなるので注意(笑)

    最後に「端末管理者を有効」にするかどうか聞かれます。これは要するにサーバー側で端末のデータを消去することを許可するかどうかというものです。万が一端末を落とした場合不正にデータを見られる可能性があるのでその場合サーバー側で端末を初期化できるようになります。そういった機能なのでセキュリティ的には有効にしておいたほうがいいと思います。


    これでメールの設定は終わりです。メールの同期が始まりOffice 365のメールアカウントのメールの送受信ができるようになりました。

    メッセージングアプリLync 2013 For Androidのセットアップ(*セットアッププロセス自体は全プラットフォーム共通
    Android版Lync 2013はGoogle Play Storeで配信されています。URLはこちら。ちなみに旧バージョン2010も公開されていますが、Office 365に含まれているOfficeは現在はOffice 2013相当になっていますので最新のLync 2013の利用を推奨します。

    インストール後Lyncを起動するとアカウントのセットアップが開始されますので、Office 365で使っているアカウントとパスワードを入力して次に進みます。

    「サインイン」をタップするとサインインが行われ…

    サインインが完了すると次にデータ通信の管理の設定を行います。主にVoIP通話とビデオ通話を携帯回線でも行うのか、Wi-FIだけで行うのかを設定します。ここら辺は各キャリアの通信プランの設定なども考慮して行う必要がありますが、いずれにしてもデータ通信量的には多くなるのでどちらもWi-Fiオンリーにしたほうがいいかもしれません。GL07S(EMOBILE LTE)だと通信量5GBまでなのでこれを携帯通信でもONにしておくといろいろきつそうなのでOFFにしておくことにします。

    次に連絡先を端末の連絡先とLyncの連絡先間で同期するかどうかの設定になります。これも好みに応じて設定すればいいと思います。以上でLync 2013 For Androidのセットアップは完了です。登録メンバー内でメッセージのやり取りが可能になります。

  2. iOS(7.x)の場合
    セットアップした機種:iPhone 4S 64GB White(iOS 7.0.6)

    まずホームボタンから設定を開きます

    次にメール/連絡先/カレンダーをタップします
    アカウントを追加をタップします
    Office 365のメール、カレンダー、連絡先の同期機能はMicrosoft Exchangeの機能を使用して実現しているので「Exchange」を選択します


    ここでOffice 365でのアカウント名@xxx.onmicrosoft.comも含みます)パスワードアカウントの説明(任意でわかりやすい名前でOKです)を入力します


    同期するデータを選択します。メモとリマインダーのデータも同期できるみたいですね。
    これでアカウントが追加されました。メールでのExchange Onlineのメール送受信、カレンダーアプリで予定表の同期、アドレス帳で連絡先の同期が可能になっています。
    Lync 2013 For iOSはApp Storeで公開されています。URLはこちら。

    セットアップの手順自体は前述のAndroid版と同じ流れになりますのでそちらを参照してください。

     

     

  3. Windows Phone 8の場合
    Windows PhoneはMicrosoftのOSらしくアカウントを設定するとOffice 2013のモバイル版であるOffice Mobile 2013でもSherePointで共有されたドキュメントの直接観覧・編集が可能になります。
    ちなみにWindows Phone 8ベースのWindows Embedded Handheld 8を搭載した機種でも同じ手順でセットアップできます。
    セットアップした機種:Nokia Lumia 520


    まず「設定」を開き、「システム」タブの「メール+アカウント」をタップします。


    次に「アカウントの追加」をタップします


    「Outlook」をタップします


    ここでOffice 365のアカウント名(@xxx.onmicrosoft.comを含めた形)、パスワード名を入力します。


    これでアカウントが追加されました。ストアからLyncをダウンロードにチェックを入れると自動的にWindows Storeにつながり、Lyncのダウンロードページに飛ぶのですが…


    なぜか飛ばされた先は旧バージョンLync 2010のものになっています


    Lync 2013が当然Windows Phone 8向けにも出ているのでこちらをダウンロードすることにします。URLはこちら。

    セットアップ手順は前述のAndroid版と同じですので、そちらを参照してください。


    これでメールやカレンダー、連絡先の同期だけでなく…


    SherePoint Onlineで共有しているドキュメントをOffice Mobile 2013で開くことがっできるようになりました。

(おまけ)あえてPlaystation VitaでExchange Onlineのメールアカウントを設定する!!
セットアップした機種:Sony Playstation Vita Wi-Fi PCH-1000(FW 3.01)


Office 365のグループ内電子メール機能はExchange ActiveSyncを利用して実現しており、上記3機種はExchangeでのメールセットアップになりましたが、Office 365ではExchange ActiveSync非対応のデバイスでも通常のメールで使用されているPOP/IMAPアクセス経由でメールアカウントのセットアップが可能になっています。
つまりこれが何を意味するのかというとFW 2.00以降標準でメールクライアントが付属するようになったPSVでもExchange Onlineのメール送受信を行えるということです!
というわけでこのゲーム機もエンタープライズ向けタブレットに変身させちゃいましょう!!

まずPSV標準のメールソフトウェアを起動します

次に右端のメニューから「設定」をタップします。


設定画面が開きますので「Eメールアカウントを追加する」をタップします


Eメールアカウントの追加の画面で「その他」をタップします


アカウント情報にOffice 365のアカウントとパスワードを入力し、受信メール設定、送信メール設定のホスト名を「outlook.office365.com」に設定します。プロトコルはPOPでもIMAPでもどちらでも行けるはずですが、今回はIMAPで設定しました。これで設定は完了です。


これでExchange Onlineの電子メールアカウントの送受信をPSVでも行えるようになりました。


ちなみにPSVの標準ブラウザでもOffice 365のポータルサイトやSharePointのチームサイトにログインし、OneNote WEB Appで共有しているノートの編集を行えることを確認しました。Word/Excel/PowerPointはスマホ同様編集不可能なOffice Mobile Onlineが起動しました。スマホを忘れてPSVしか手元にない場合これでPSVがエンタープライズ向けタブレットに早変わりに!!

 

 同じチームメンバーのくすくすさんがレビューしていますが、Nintendo 3DSのNetFront NX WEBブラウザでもOffice 365ポータルへの接続は可能なようです。

 

ちなみにSharePointに関してもiOS/Windows Phone 7.5以降にはSharePoint Newsfeedという専用アプリケーションがリリースされているため、TwitterやFacebookと同じような感覚でSharePointのニュースフィードにアクセスできるようになります。Android版はiOS版やWindows Phone版と同時に発表されていたはずなのですが、現状ではリリースすされていないようです。

またiOSだとSharePointの共有フォルダに直接アクセスできるOneDrive For Businessクライアントもリリースされています。

 

 


端末紛失時にスマホを完全初期化してデータ漏えいを阻止する「リモートワイプ」

企業でOffice 365とモバイル機を組み合わせて運用する場合、特に不安になるのは「端末を万が一紛失したり盗難にあったりした場合、重要なデータが流出してしまうのではないか」ということではないのでしょうか?

もちろんOffice 365なら「万が一」の時も安心です。そんな時は端末をリモートで初期化する「リモートワイプ」を実行すればAndroid、iOS、Windows Phone端末の場合はユーザーデータも含め端末がまっさらに初期化されます。

自分の端末を実際に初期化するのはかなり気が引けたのですが実際にiPhone 4Sを「仕事中に紛失した」という設定でリモートワイプして動作を確認してみることにします。

 

まずOffice 365のポータルサイトのOutookを開き、右上の歯車のアイコンから「オプション」を開きます。

するとオプションが開くので、「電話」を選択すると現在Exchance ActiveSyncで接続されている端末がリストアップされていますので、紛失した端末を選択して「デバイスのワイプ」(端末と消しゴムのアイコン)を選択します。

 

デバイスを本当にワイプするかどうか聞かれますので「はい」をクリックします。

するとただちにiPhoneがリブートし、すべてのデータの削除と初期化が開始されました。端末上では確認ダイアログすら出ず即データの消去が始まります。

再起動後すべてのデータ(インストールしたアプリも含む)が消去され、iOSの初期設定画面が表示されます。

デバイスのワイプが完了した時点でデバイスのワイプが無事完了したというメールが届きます。

 

データの消去に関しては強力でリモートワイプを実行した時点で端末そのもののフルリセットがかかります。これで万が一端末を紛失してもデータ漏えいを防ぐことができます。

Office 365のモバイル連携に関しては自分が予想していた以上に強力な印象を感じました。


 

 

仮想化+ストリーミング実行に対応して常に最新版が降ってくるMicrosoft Office 365 Pro Plusをインストールしてみる

今回のこのプレミアムレビューのメインテーマが「Microsoft Office 2003からの移行を調査せよ!」というテーマになっているので、今回の主役となっているMicrosoft Office 365 Pro Plus SP1を実際に現在のMicrosoft Office 2003 Pro SP3と共存させつつインストールしてみることにします。

ちなみにOffice 2013/365 Pro Plusが動作するOSはWindows 7/Windows 8/Windows 8.1で、4月にサポートが終了するWindows XPはもちろんのこと、Windows Vistaサポート対象外となっています。

セットアップした環境:FMV A8280(メイン環境 Microsoft Office 2003 Pro SP3利用中

まずOffice 365のポータルサイトからOfficeタブを開くと最初にOfficeを利用できるようにセットアップしているというメッセージが表示されるのでしばらく待ちます。しばらくすると使える状態に…なっているはずなのですがリロードしないと表示されない場合があるのでその場合はリロードします。

この画面からMicrosoft Office 365 Pro Plusのインストールローダープログラムをダウンロードして実行します。ちなみに32bit版64bit版が用意されており、64bit版環境なら64bit版を選べばいい…といいたいところなのですが、64bit版だと32bit版Office 2003と共存できない(後述)上に32bit版旧バージョンOffice用のアドインが動かない場合があるためMicrosoftが公式に64bit OSでも32bit版Officeの利用を推奨していたりします。

旧バージョンですがMicrosoft Office 2010のヘルプより引用

32 ビット版の Office 2010 は、ほとんどの人に推奨されるオプションです。これは、他の 32 ビット アプリケーション (特に 32 ビット オペレーティング システムでのみ使用できるサード パーティ製アドイン) の潜在的な互換性に関する問題を回避できるためです。

オンラインインストーラーになっているセットアップのローダープログラムは918KBと小さなファイルサイズになっています。これを実行してインストールを…とここでトラブルが!!なんとすでに64bitのOfficeプログラムがインストールされていてインストールできないとのこと!IME 2010が原因とのことですが残ってたかな…Windows 8だとIME 2012にアップグレードされてるはずなのですが…

 

じゃあ64bit版ならいけるんだろうということで今度は64bit版のオンラインインストーラーをダウンロードして実行したら今度は32bit版Microsoft Office 2003とOffice 2007 互換パックがインストールされているので64bit版Officeはインストールできないとのこと。どうすればいいんだ…

ふとコントロールパネルを見てみたらしっかりx64版Microsoft Office IME 2010が残ってましたorz

Windows 8で標準のIMEが標準搭載かつアップデート版のMicrosoft IME 2012に切り替わってIME 2010は項目から消えていたので存在を忘れていましたが・・・・これをアンインストールしたところ

 

無事32bit版のインストーラーでセットアップが開始されました。

ちなみにOffice 2013から一般パッケージ版もディスクメディアが廃止されインストーラ自体はWEBからダウンロードするという形になりました。そのためインストール時にプロダクトキーの要求は一切されません。(*ただしオンライン上でインストールメディアの注文が可能。ディスクメディアの場合はセットアップ時にプロダクトキーが要求される形式になります。)

また従来のインストールするコンポーネントの選択画面はなくなっており、すべてのソフトがインストールされる仕様になっています。

準備が終わるとすぐにOfficeの初期セットアップ画面が開きます。

最初の設定は特にそのまま推奨設定で次に進むことにします。

VivoTab RT付属のOffice 2013 RTでも同じくセットアップのプロセスで表示されたオープニングビデオが再生されます。どうでもいいことですがこの人はグレックさんというようです。

再生が終わると次にOneDriveの説明が表示されます。Office 2013の初期リリースではSkyDrive表記だったのですが既にOneDrive表記に変更されています。

Office 365経由でのインストールなのでデフォルトのアカウントはOffice 365アカウントになっているのかと思ったのですが一時期このメイン機で試用して、現在ではVivoTab RTで利用中のOffice 2013 Preview/Office 2013 RTの設定がそのまま引き継がれたようです。Windows 8.1に設定しているMicrosoftアカウントを参照しているようなのですが、どこでも同じOffice 2013の設定が使えるというのはこういうことなんだと思います。すばらしい!

 

あとは設定を待・・・

たなくてもMicrosoft Office 365 Pro Plusのストリーミング配信技術により、インストール途中でもインストールが完了している部分から実行することが可能です。もうインストール中ずっとお茶を飲んだり別の作業をして待つ時代は終わりました!

インストールが完全に完了すればネットワークをオフラインにしてもOfficeが使えるようになっています。

 

 ちなみにMicrosoft Office 2003との共存も無事で来ていることを確認。これでゆっくり移行できそうですネ。

ちなみにOffice 365 Pro Plusの特徴の一つに「常に最新のOfficeが使える」というものがありますのでインストールされたOffice 365 Pro Plusは内容としては先日公開されたMicrosoft Office 2013 SP1各種アップデートがすでに適用された状態になっています。またメジャーアップデートされればインストールされたOfficeは新しいOfficeに更新されることになります。Office  365に加入していれば最新版のOfficeへのアップグレードの追加費用は不要です。

Office 2013からサービスパック名を表示しなくなったようですが、一応Build 15.0.4569.1507がSP1になります

またOffice 365 Pro Plusではタスクスケジューラーを使って常に自動更新されているため、Windows UpdateにOffice関連の更新が一切表示されません。

ちなみに通常のパッケージ版Officeやボリュームライセンス版Officeは1ライセンスでインストールできるPCの台数は2台(プレインストール版、およびDSP版は1ライセンスにつき1台のみ)となっていますが、Office 365に含まれているOffice 365 Pro Plusは最大5台のWindows 7/Windows 8.x搭載PCにインストールすることが可能になっています。またMacユーザーの方はMicrosoft Office 2011 For Macが利用可能です。

最新のOfficeを常に使いたい、2台以上のPCでOfficeを使いたい個人ユーザーにもこれだけでOffice 365を検討する最大の魅力になっていると思います。


実際にOffice 2003からOffice 2013(365 Pro Plus)に移行してみる 

というわけで、メイン機にMicrosoft Office 2003を残しつつMicrosoft Office 365 Pro Plusのインストールが完了したので早速移行していきたいと思います。

自分が使っている機能の範囲で便利になった点について取り上げていきたいと思います。ここら辺は通常のパッケージ版Microsoft Office 2013と同じですのでOffice 2013に移行しようと思っている方も参考にしていただければと思います。

実はアクセスしたい機能に瞬時にアクセスできて使いやすかったリボンUI

Office 2007で採用された時点ではあまりにも変わりすぎて違和感バリバリだったリボンUIですが、その後Windows 7で標準アクセサリのペイントやワードパッドがリボンUI化され、Windows 8.xではエクスプローラまでリボンUI化されたこともあってだいぶ慣れてきました。

それどころかOffice 2003より使いたい機能にアクセスしやすくなって使いやすいとすら思うようになりました。実際リボンUIになってメニューバーが廃止され、タブに機能がまとめられたことによって使いたい機能が簡単にアクセスできるようになっています。

ちなみにツールバーを比較するとこんな感じになります。。

Microsoft Word 2003

Microsoft Word 2013

Office 2003ではツールバーから展開しないとアクセスできなかった機能もタブにまとめられており、非常にわかりやすくなっている印象です。

またリボンを折りたたんだりリボンを非表示にすることができるのでより広い画面で作業が可能です。リボンを折りたたむと割とOffice 2003に近い画面になるので違和感なく使えると思います。

ファイル新規作成の画面もだいぶ変わりました。たとえばWord 2003の場合ファイルメニューの新規作成を選択すると、画面の右端に下の画面のようなパネルが表示されます。

これだと非常にわかりづらいような感じだったのですが、Word 2013だと全画面表示のメニューになっていて

文章テンプレートのサムネイルも大きく表示され、どのテンプレートを選ぶべきなのかわかりやすくなりました。Officeオンライン上のテンプレートも一覧にサムネイル表示され、気に入ったテンプレートをその場でダウンロードすることができるようになりました。

いつも使っているPIMソフトのOutlookも2010ではリボン化が見送られたものの、2013でついにリボンUI化されました。

こちらも使いたい機能がタブごとにまとめられており、また左メニューは折り畳み可能でメールや予定表、タスクへの切り替えは下のタブから変更できるようになったためより画面を広く使うことができるようになりました。

また送受信パフォーマンスもOutlook 2003より向上していて、Outlook 2003ではデータファイルが大きくなるとメールの送受信に時間がかかっていたものがOutlook 2013ではストレスなく送受信できるようになっています。

正直リボンUIになれなかったらOffice 2007のように旧メニューバーとツールバーを表示するアドインを入れようかと思っていたのですがこちらのほうが視覚的にも使い勝手的にもよくなっているせいか逆にOffice 2003の旧ツールバーとメニューバーに戻れなくなりそうです。

またドキュメントの自動保存機能も強化されており、標準の設定では一度も保存していない新規作成ファイルでも自動回復ファイルを作成する設定になったため、「うっかり保存し忘れた!」ということがなくなりそうで便利になっています。

 

個人的に便利だと思ったのが「ブログ投稿機能」。この機能自体はWord 2007から搭載されているものです。SharePointではブログ作成機能もあり、Office 365を利用していて気になった点などや当レビューの進行状況などをまとめていたのですが、このブログのエディタとしてMicrosoft Word 2013が利用可能です。もちろんWEBブラウザ上でも記事の投稿はできるのですが、Word 2013のほうが数段記事の作成がしやすかったです。なおSharePointのみならず一般ブログサイトの記事投稿にももちろん対応しています。

 

リボンもブログエディタ専用のものになります。

クラウドストレージにシームレスでアクセスできる!

今までクラウドストレージの利用というと

ラウザやアプリで一度パソコンにファイルをダウンロード

ファイルを編集

編集が終わったファイルを再びブラウザやアプリでWEBストレージにアップロード

という作業を行っていましたが、Office 2013ではMicrosoftのクラウドストレージであるOneDrive/OneDrive For BusinessOffice 365のSharePoint共有フォルダに直接保存することができるようになりました。

たとえばこのような文章を作成したら

通常通り名前を付けて保存からSharePoint上にある自分のOneDrive For Businessのフォルダを指定して

通常通り保存するだけで

OneDrive For Businessにアップロードされます

開くのもPCに保存されたファイルと同じように開けます。いちいちファイルをアップロードしたりダウンロードする必要がなくなりました。これは便利です。

 


 

Office 365ならではの使い方その1 Windows PhoneのOffice MobileでSharePoint上で共有している文章を外から編集してみる

Windows Phone 7.5/8を搭載しているスマートフォンをお持ちの方ならWindows Phone用に最適化されたOffice Mobile 2010/2013が利用可能です。

これは直接OneDriveSharePoint Onlineで共有したドキュメントの観覧編集も可能になっているので、Office 365アカウントを設定すればノートパソコンやタブレットを取り出さなくてもポケットに入ったこの小さなWindowsマシンでどこでもオフィスドキュメントの編集が可能です。

それでは実際にSharePointのチームサイトで共有しているドキュメントを使って編集してみます。スタートスクリーンのOfficeハブを開くとチームサイトが登録されているので開くと

 

チームサイトで共有しているファイルの観覧が可能になっています。共有ドキュメントを保存したフォルダは「ドキュメント」ですのでこれを開きます。 

すると、すでにアップロードされたOfficeドキュメント(ここではOneNoteのメモとWordの文章)が表示されます。

ちょうどチームメンバーのくすくすさんが先にアップロードしていたファイルを追記編集されたようですのでこれをWord Mobile 2013で開いて追記することにします。すでに端末にキャッシュされているファイルがあったので置き換えるかどうか聞かれるので「はい」をタップします。

 

 

すると新しいバージョンの文章が開きます。くすくすさんが追記した文章をさらに編集してみることにします。

文章を入力して・・・

保存すると自動的にSharePointに保存したファイルも同期されて更新されます。

それでは実際にオンラインでこの更新が確認されているのかどうか、自宅にあるメイン機のMicrosoft Word 2013で確認してみることにします。最初のスタート画面から「他の文章を開く」をクリックします。

今回はZIGSOWが用意したSharePoint Onlineのサービスを利用しているので「zigsow 株式会社」を選択すると更にその中に「zigsow株式会社 チームサイト」という項目があるのでこれをクリックします。

「開く」ダイアログが表示されるので、先ほど保存された文章が共有されている「ドキュメント」フォルダを指定します

すると、先ほどのドキュメントが保存されているので開くと

無事Windows PhoneのWord Mobileで追記した部分が反映されているのが確認できました。

追記:中間報告後以前は海外のOffice 365ユーザー向けのみに提供されていたMicrosoft Office Mobile For iPhone/Androidが日本でも無償で提供開始となりました。Office 365アカウントも問題なく使えるため、Windows Phone以外のスマートフォンでもSharePointに保存したOffice文章をシームレスに観覧・編集できるようになりました!!

もちろんAndroid/iOS版Office MobileでもOffice 365アカウントを設定すれば直接ファイルにアクセスできます。

むろん観覧だけでなく編集も可能。Microsoft公式のモバイル版Officeなので文章の再現性もばっちりです。

 

ちょうどレビュー終了直前に、ようやく待望のモバイル版Microsoft Officeが日本でも利用できるようになりました。これで本当にOffice 365さえあればどこにいても、どのような状況でも文章の編集が可能になりました!

これはOffice 365の導入を検討している企業ユーザーにとっても、個人ユーザーにとっても大きいメリットです。


 

 Office 365ならではの使い方その2:OfficeがインストールされていないPCでも使い慣れたOfficeが使える!!2つのOfficeを使い分ける

Office 365ではPC上にインストール可能な通常のOfficeのほかにOfficeがインストールされていない外出先のPCでもOfficeを使うための方法が2種類用意されています。

従来自分がOfficeがインストールされていないPCでOfficeを使う必要が出てきたときにやってきたことは

  1. USBメモリにPortable OpenOfficeを導入してUSBメモリから起動して利用する
  2. (ネット喫茶での作業の場合)Officeの入った席を探す
  3. あきらめて自宅に帰ってからOffice 2003で作業する

という方法をとっていました。だとオープンソフトで開発されている互換Officeスイートのポータブル版で一応フル機能のOfficeが利用できますが、Microsoft Officeではないので微妙に文章の再現性が異なったりしますし、そもそもUSBメモリの利用を禁止しているような場所だと利用できません。2だとネット喫茶だと場所によってはOfficeがインストールされている席がある場合もありますが、そもそもOfficeがはいった PCが用意されていない場所の場合はどうしようもないですし、あってもOfficeのバージョンが古い場合があります。結局最終的には3諦めて家に帰ってから自宅のPCから編集するという手段をとっていたわけです。

ところがOffice 365だとこういった場所でもどこでも使い慣れた最新のOfficeが利用できる2種類の方法が用意されているため、どんな状況でも場所を選ばず使い慣れた最新のOfficeを利用してSharePointやOneDrive Proに共有しているドキュメントの編集が可能です。

Officeがインストールされていない外出先のPCでOfficeを利用する方法は以下の2種類になります。

Office 365のみ利用可能!!いつでもどこでも完全なOfficeが利用可能なOffice オンデマンド

Office オンデマンドはMicrosoft Office 365で利用できる機能の一つで、最初の実行時にブラウザプラグインを利用する必要がありますが、Windows 7以降を搭載したPCであればいつでもどこでもフル機能のOfficeが利用可能という便利な機能です。しかもアンインストールはブラウザプラグインとキャッシュフォルダを削除するだけで後の痕跡は一切残さない優れもの。さらにOffice 365 Pro Plusの最大インストール台数5台という上限の中には含まれないという利点もあります。キャッシュされるファイルは使っているソフトのものだけになるのでOfficeがインストールされていない外出先のPCでの利用だけでなく、HDD容量が少ないPCでの利用にも適していると思います。

ということで実際にフル版のOffice 365のインストールはHDD容量的に厳しい

にて利用してみることにします。このマシンのSSD容量は30GBで、現在の残り容量は5GB切ってる状況なのですべての機能がインストールされるMicrosoft Office 365 Pro Plusのインストールはちょっときつい状態です。

 

まずOffice 365のポータルサイトからOneDriveを開くと「Office オンデマンドを利用する」というメニューがあるのでそれを開きます。

すると使いたいOfficeのソフト選択画面が開きますので、利用したいソフトをクリックします。ちなみにOffice オンデマンドではWord、Excel、PowerPoint、Publisher、Accessの利用が可能でOutlook、OneNoteは残念ながら利用できません。

初回起動時のみブラウザプラグインのダウンロードとインストールが必要になりますので、これをインストールします。

インストール完了後上記の画面に戻りますので、もう一度使いたいソフトをクリックすると選択したソフトが起動します。最初の起動時のみライセンス認証が必要になりますので、Office 365アカウント名とパスワードを入力します。

 

ライセンス入力後は普通にアプリケーションの利用が可能になります。

利用できる機能も製品版Officeそのものなのでフル機能が利用できます。もちろんOffice 365のSharePointの共有ファイルのアクセスも可能です。

ちなみにOffice オンデマンドで一時キャッシュされているフォルダは通常のC:\Program FilesではなくC:\Users\ユーザー名\Microsoft Office 15フォルダになっています。

利用完了後はブラウザプラグイン上記キャッシュフォルダを削除するだけであとは一切利用した痕跡を残しません。ネット喫茶での利用の場合大体は再起動時に初期設定に戻すソフトが導入されているので問題はないと思いますが、一応利用終了後にブラウザプラグインとキャッシュフォルダを削除しておくと安全かと思われます。ちなみにキャッシュフォルダは削除時IMEが利用していて削除できないという場合がありますがこの場合も再起動後に削除可能です。

実際の起動の様子はこのような感じになります。キャッシュなしの状態からの起動ですがネットからストリーミングしているとは思えないほど高速でストレスなく利用可能です。

プログラムをインストールできない環境や非Windows環境でもブラウザさえあればどこでもOffice文章が編集できるOffice Online

上記のOffice オンデマンドはブラウザプラグインをインストールする形でフルバージョンのOfficeを実行する形でしたが、場所によっては設定上アプリケーションのインストールが一切できなかったり、場合によってはWindowsではないOSで稼働しているPCで共有しているドキュメントを編集することがあるかもしれません。

その場合はWEBブラウザ上で動作するOffice Onlineを使えばどのような環境であってもOffice文章の編集が可能です。

 

というわけで実際にこれを使うことになるシチュエーションを体験したので例を挙げてみます。

 

まんが喫茶にあるネット端末でOffice文章を新規作成してSharePoint上で共有することにしました。当初は上記のOffice オンデマンドの利用を検討していました。しかし…

稼働しているPCのすべてがWindows XP Home Edition SP3環境でした。上記Office オンデマンドはOffice 2013が動作するWindows 7以降を対象にしており、Windows XP上では利用できません。しかしこのまんが喫茶にはOfficeをインストールした席はなく、Portable OpenOfficeを入れたUSBメモリも持ってきていません。これは困った…

今まではこういう状況の場合その場所での編集をあきらめるしかありませんでした。

Office 365ならそんな状況でもOffice Onlineが利用できるので、Windows XPでもWEBブラウザ上でWord文章の作成が可能になります。もちろんWEBブラウザがあればインストールされているOSがOS XであろうがLinuxであろうが関係なく、Office 2013と同じ操作感覚で文章を編集できます。

WEBアプリなので一部機能は制限されていますが、必要最低限の機能はそろっているので外出先での緊急な編集には十分です。

ちなみにAndroidとiPhoneでもOffice Onlineは利用可能…なのですが、こちらは編集機能が使えずビューアー機能のみの提供となっています。ただしAndroidスマートフォンとiPhoneに関しては先日公開されたMicrosoft Office Mobileでドキュメントの直接編集が可能になっています。それでもAndroidの場合はChromeの表示モードをPCにすればPC版Office Onlineの利用は可能です。iPadの場合はPC版と同様編集可能なOffice Onlineが利用可能となっています。

iPadにはフル機能のWord/Excel/PowerPointが海外で無償配布開始となったのですが、こちらは残念ながら現時点では日本では未提供になっています。


チーム発表:Office 365導入のメリットまとめ

Office 365を実際にレビューで導入してみて、スマホやタブレットとの連携が素晴らしいということを強く実感しています。グループ内メッセージを送受信できるLyncはもちろんのこと、iPhoneやWindows PhoneであればSharePoint NewsfeedもありますのでTwitterやFacbookなどのSMS感覚でグループ内のSharePointのニュースフィードでのやり取りを行うことができます。

もちろん個人契約でもよさげな感じなのですが、本来のターゲットである中小企業にOffice 365とタブレット/スマホ連携を導入しても仕事の在り方が大きく変わると思います。Office 2003+Windows XPから移行を考えている企業はボリュームライセンス版Office 2013 Pro PlusではなくOffice 365のほうがコストの軽減やモバイル環境を活用することによる作業の効率化といったメリットが大きくなります。
実際自分がいた職場は今も含めITとは全く真逆の環境ですが、一応前の職場ではOffice 2003を使って作成したデータのやり取りをするということがあったのでその時やっていたことを振り返ってみると

データ作成は自宅と職場のPCメイン。
データのやり取りはUSBメモリかメール

でしたが、これだとデータ修正が必要な場合職場につくまでデータの確認修正を行うことができませんでしたし、そもそもUSBメモリだと紛失したりしてデータ漏えいのリスクがありました。USBメモリ経由でウイルス感染するセキュリティ的なリスクもありました。(というか実際に会社で作業し終えて家に戻ったらUSBメモリにウイルスが入っていたということがありました)

メールだとあまり大きなデータのやり取りは行えませんし、どうしても送りたい場合はデータを分割しなければならずいろいろ面倒なことになっていました。

これがOffice 365を導入すると


データの保管はクラウドに保存
データの更新はリアルタイムに更新可能
モバイル環境の活用でどのような場所にいても共有しているドキュメントにアクセス可能
万が一端末を紛失してもリモート経由で端末の初期化が可能

 

といったメリットを受けることができるようになります。

今回Operaさん、くすくすさんと自分の3人でチームとして「Office 365を導入するメリットをPowerPoin 2013でまとめて動画として発表する」という形になりました。実際に企業でOffice 365とWindows 8.1タブ、スマホ連携を利用してチーム内でプレゼンを発表するという設定で作業することにしました。自分の役割はITに精通し、出張が多いマネージャーという役割設定になったので、上記前の職場のデータやり取りも思い出しつつ実際に運用してみたのですが、企業でOffice 365とWin8.1/RTタブ、スマートフォンを組み合わせるとこういう感じになります。
なお今回利用したWindows 8.1タブレットはWindows RT 8.1をインストールした


となります。Windows 8.1以降タブレット機には安価な機種でもMicrosoft Office 2013 PersonalMicrosoft Office 2013 RTがプリインストールされていることが多いのですが、日本ではこれらを商用利用してもOKというライセンス体系になっているため企業でWindows XPマシンから大量に乗り換える場合安価で導入できるので端末の入れ替えにちょうどいいかもしれません。もちろん個人ユーザーにも最新のWindows 8.1とOffice環境が安価で入手できるのでお勧めです。

 

自宅・職場の場合

従来通り自宅や職場ではPC上にインストールされたMicrosoft Office 365 Pro Plusで作業を行いますが、これまではUSBメモリに保存していたデータSharePointの共有ドキュメントフォルダに保存します。
これでクラウド上にデータが保存されるため従来は会社について社内PCにUSBメモリからデータをコピーするまでは変更が反映されませんでしたが、これでほかのメンバーもデータの編集がリアルタイムで行えるようになりました。またOffice 2013ならクラウド上にファイルを直接保存できるのでローカルハードディスクに一度保存してファイルをアップロードする必要もありません。


電車内でのデータ確認


電車内でデータ確認を行いたい場合、前の職場では私用のノートパソコンをもっていかないとデータの確認が行えませんでしたが、Office 365を導入すればスマートフォンでOffice 365のポータルサイトにブラウザでアクセスし、OneDrive For BusinessやSharePointの共有フォルダに保存したOfficeドキュメントをOffice Mobile Onlineで確認することが可能です。3月28日より公開されたAndroid/iPhone版Microsoft Office Mobileを利用すればSharePoint/OneDrive Pro上にあるドキュメントを直接開いて編集することもできます。
もちろんWindows Phoneなら最初からOffice Mobileが入っているため直接SharePointのチームサイトや共有ドキュメントフォルダにアクセスでき、Office文章の簡易編集が可能なOffice Mobile 2010/2013が最初から入っているため、データ確認や修正がさらに簡単になります。大きなノートパソコンを持ち運ばなくてもデータ確認や修正が行えるのでかなり重宝するようになりました。


チーム内での連絡はスマートフォン版LyncSharePoint Newsfeedアプリを活用し、リアルタイムで行います。特にSharePointのニュースフィードでのやり取りはSharePoint Newsfeedアプリを通して行うことで使い慣れたTwitterやFacebookといったSNSサイトと同じ感覚でチーム内連携が可能となり非常に重宝しました。


カフェでの作業

カフェなどではWindows RTタブにインストールされたOffice 2013 RTOneNote 2013 RTPowerPoint 2013 RTを使用してプレゼンに向けたまとめやプレゼンデータの編集を行いました。タブレットには個人アカウントが設定されていますが、Office 365アカウントを追加すれば自宅や会社で利用しているOffice 365 Pro Plusの設定がそのまま手持ちのタブレットにも反映されるので便利です。
もちろんほかのメンバーさんのデータ更新もリアルタイムで反映されているため、こちらもその場で確認可能です。

 

この作業で完成したチーム6でのOffice 365の移行メリットのまとめです。


まとめ

グループウェアの利用が初ということやモバイル活用をメインにレビューしていきたかったこともあって長文レビューになってしまいましたが、企業でOffice 365とスマホやタブレットといったモバイル端末を組み合わせることによっていつどのような状況であっても共有しているドキュメントにアクセス可能になるという大きなメリットを受けることができるようになります。携帯ゲーム機であるPlaystation VitaですらOffice Onlineアプリケーションが利用可能という柔軟性の高さには驚かされました。もちろんOfficeの開発元であるMicrosoftのOSであるWindows 8.1やWindows Phoneとの親和性の高さはすばらしく、今回のレビューでもかなり活用させていただきました。またレビュー終了直前になって日本でも個人向けOneDriveにも対応という形でAndroid版/iPhone版Office Mobileアプリケーションが無償公開されたことによりOffice 365がより”どこでも””どのような場所でも”利用しやすくなりました。

ちょうどOffice 2003だけでなくWindows XPも4月に延長サポートが終了しますが、この際Windows XP環境をすべてWindows 8.1タブレットに切り替えてOffice 365を導入してしまうのも大いにありだともいます。自分がレビューしてきたモバイル環境の活用による作業の効率化だけでなく、Exchange ServerやSharePoint Serverによる強力な社内メール機能や企業向けグループウェア機能が使え、さらにはライセンスの更新をせずとも常に最新のOfficeが利用可能なのでボリュームライセンス版のOffice 2013を導入するよりもコストの軽減にもつながるのではないかと思われます。前述のとおり日本では企業向けのプランのみの提供となりますが、個人利用でも年間1万円ちょっとで最新の(しかもPublisherやAccessも付いた上位版の)Officeが利用でき、25GBのオンラインストレージOneDrive Proや企業向けそのものの強力なセキュリティがついた電子メールが利用できるだけでもOffice 2003からの移行にパッケージ版Personalに移行するのではなく、あえてOffice 365を個人契約するという選択肢も大いにありだと思います。個人的にモバイル連携も強力であまりにも便利すぎたためこのレビュー終了後個人的にOffice 365を契約しようかと強く検討しているところです。

最後になりますが今回Office 365 Midsize Businessのレビューに自分を選出していただいたZIGSOWと、チームメンバーとしていろいろ自分を支えていただいたOperaさんくすくすさんに感謝の意を述べたいと思います。本当にありがとうございました。また最後まで長文となってしまったこのレビューを読んでくださった方にも感謝いたします。少しでもOffice 365とモバイル活用の魅力が伝わっていただければ幸いです。

コメント (13)

  • CLWさん

    2014/03/11

    レビューお疲れ様でした。m(__)m
    32bitと64bitの部分って結構引っかかりそうな罠ですね。(笑)
  • クドフィリアやってるガジェ獣かのあゆさん

    2014/03/11

    >>CLWさん
    まだまだレビューは加筆していく予定なのです>ω<
    IME 2010もOfficeコンポーネント扱いになるとは盲点でした。そもそもWindows 8アップグレード時に無効化されてたせいか存在すら忘れていたという…(汗
  • hideさん

    2014/03/11

    書くの早いですね、昨日の今日なのに・・・

    私も見習って書かないとなあ・・・
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