レビューメディア「ジグソー」

信頼できる1枚。 Strong, durable, stable and Powerful within.

更新履歴

 

 13/10/12 v0.1Alpha

 13/10/15 v0.2Alpha

 13/10/16 v0.3 申告したGIRIGIRIテストを網羅。

 13/10/20 デスクトップの方のOSが一旦飛んだので復旧中…版変更なし。

 13/10/20 v0.4 検証その8追加。

 13/10/23 v0.5 本文加筆修正。コントローラの項に誤りがあったので修正。

 13/10/23 v0.6 番外編追加。

 13/10/23 v0.7 検証その9追加(連続書き込みテスト)、現在4532GB。

 13/10/24 v0.8 第一次報告。

 13/10/26 v1.0 Release 第二次報告とこれまでのまとめ。

 13/10/30 v1.1 第三次報告。

 13/10/31 v1.2 第四次報告。

 14/01/12   v1.3   第五次報告。

 15/05/05 v1.4 第六次報告。

 


 

今日(13/10/12)ブツが届いたので、検証していく。

 

ちなみに私のGIRIGIRI限界チャレンジの内容は、主に以下の4つである。

  1. フラッシュの連続書き込みとパフォーマンスの劣化具合の報告→検証その2,3,6、第n次報告
  2. 耐熱性テスト→検証その5
  3. 耐衝撃性テスト→検証その1
  4. 耐磁気テスト→検証その1

 ※注意※

この記事に書かれていることを真似しないでください。特に検証その5の「耐熱性テスト」などは絶対に真似しないでください。最悪SSDが壊れます。


 

序章 GIRIGIRI限界チャレンジは既に始まっていた!

ブツが届いたのはいいのだが、筆者としたことがとんだ勘違い。2.5"のSSDだとタカをくくっていたのがいけなかった。実際は1.8"のMicroSATA規格という今までに見たことのない規格のSSDが届いたのだ。なんじゃこりゃあである。

しかしここで諦めるのは筆者としても不本意である。こっちもこっちで意地がある、そこでこんなものを用意した。

何を隠そう、変換アダプタとSATA3ケーブルである。

SSDの動作電圧は3.3Vと明記されているが、深く考えないことにする。

これらのアダプタとケーブルを使ってなんと普通のデスクトップパソコンに接続するのだ。

もちろんSATA電源は5V, 12Vが混在する普通のSATAケーブルだ。

この時点で電圧過多である。

ちなみにSATAの電源ケーブルも

これからHDD用に繋いだケーブルの末端を使いまわした。なんでSSD用にプラグインケーブルをつけずにそんなことをしたかって?電圧、電流変動にも耐えるのかどうかを確かめるためさ!(筆者のメインPCには現在内蔵HDDが2台、光学ドライブが1台、外付けHDDが4台、更にPCケースの上に15"液晶モニタが据えつけられているという混沌とした構成になっている。RAIDを組んでいるわけでもないのでスタッガードスピンアップなども存在しない。当然起動時やスタンバイからの復帰時にはそれらが一斉に動き出す。)

このような感じで取り付けてある。前面ファンからの風も申し訳程度にしか当たらないし、SSDにしてみれば超劣悪環境なのは間違いない。

 

動かないか或いは壊れるかと思ったが、以下の検証に記述されているように、何の問題もなくばっちり動作する。現に今も動作している。検証を始める前から強さを見せつけられた。

ちなみにマウンタなどという高級なものは買っていない。動作中に外したり付けたりするため漢なら直付けで勝負なのだ。今回到着したSSDにとっても本望だろう。(ただ単に資金がなかったということは秘密だ。)

検証その1 SSDは本当に磁気や衝撃に強いのか?
この命題を確かめるため、到着早々挨拶代わりにSSDを壁にぶつけ、その後壊れたHDDを分解してネオジム磁石を調達した。
13/10/12
このまま暫く、いや、三日三晩の間ほったらかしにしてみる。

フツーのHDDだったら一発でお釈迦です、はい。
フツーのHDDだったら一発でお釈迦です、はい。
 写真では見えないが、1枚(?)のSSDを強力なネオジム磁石でサンドしている。
さて、3日間の猶予が過ぎた。ここからこのSSDは過酷なテストを受けることになる(というか筆者のもとに来たデジタル機器はほぼ例外なくキリキリと働かされる運命にある、機械に労働基準法があるなら真っ黒もいいところである)。ちなみにIntelSSDに付いてきたSpeed Demonのステッカーは有難く頂戴した。
 
 
検証その2 SSDは静電気に強いのか?
いよいよPCにSSDを据え付ける。この場合取り付ける前に静電気を除去して作業にあたるのが慣例とされているが、今回はその掟を破っていきなり取り付けを始める。
 
結果:問題なく取り付け完了。
さて、一回目のベンチの結果を貼り付ける。
ちゃんとSATA6Gで繋いでいるのになんだかPlextorのより遅いという妙な結果が出た。
だがスコアはまずまずで堅実に良スコアを叩きだしている、という印象。
→静電気にも強かった!
 
検証その3 書き込みテスト
コントローラがわからないため、(訂正:SandForceカスタムでした)(コントローラはIntel独自の第三世代コントローラです、お詫びして訂正いたします。)書き込みにはddを使用した。ddコマンドの入力元には/dev/randomを使用した。
多少面倒ではあるが、以下のように200GB書き込みしては消しの繰り返しである。
バックグラウンドでddを起動させて、途中経過を見るにはkill -USR1 <pid> で途中経過を観察することができる。
 
検証その4 フォーマット中にケーブルを抜いてみろ!
題名通り、SSDのフォーマット中にケーブルを抜いてみた。このGIRIGIRI限界挑戦ではビビったら負けなのである。
幾度か試してみたのだが、やるたびにディスクの状態がRAWになったり、未フォーマット状態になったりと中々面白い変化を見せてくれた。

この動画では36秒付近でケーブルを抜いた。

それでも、ちゃんとフォーマットするときちんとディスクとして使えるようになった、つよい!
 
 
検証その5 大事なデータを高温から守れるか!
衝撃試験、書き込み試験ときたら次は温度試験、つまり耐熱性テストを実施した。
今のところ大事なデータは無いが、仮に検証その3で作成した200GB強のダミーファイルを「大事なデータ」と仮定して話を進める。
2度目になるがこのGIRIGIRI限界挑戦ではビビったら負けなのである。多分。
耐熱性テストにはどこの家庭にもあるオーブントースターを使用した。
SSDを焼いたことなんて生まれて初めてだ。
 
この調子で適当な時間加熱した。下に紙を敷いているのは焼き網に穴が開いているためである。
もちろんオーブントースターから出てきた時には手で触れないくらい熱くなっていた。
 
…正直SSDが死んだと思った。
焼きあがったSSDをPCに接続した。もちろん電源を入れたまま。
DiskInfoを起動。
あちゃー。時間が経っていた(焼きたてSSDをハフハフしながら2階へ持っていったため)のでこんな温度表示になっていて画的に面白くなくなってしまったのをお許しいただきたい。オーブントースターから取り出したときはホントに体感で80度超えてたのだ(素手では触れなかった)。またPCに接続した直後のDiskInfoの表示は73度であった。断じて嘘ではない。
 
→熱にも耐えるIntel SSDはやはり、つよい!
 
 
 
検証その6 熱とデータ保護?
さて、焼きあがったSSDにまた有無を言わさずddでダミーファイルを書きまくっていくのだが、この際不可解な現象が起きた。
 
微妙に書き込み速度が落ちているのだ。時間が経つ(=SSDの温度が通常温度域まで下がる?)にしたがってスピードは回復しているのが見えるため、高温時にはデバイスが損傷しないように何らかの形でハードウェア的に対策が取られていると推測する。
 
 
検証その7 並列処理にも安定した性能。
ダミーファイル作成と同時進行でCrystaldiskMarkを走らせてみた。
速度が大幅に落ちるものとばかり思っていたが、意外にも安定して堅実なスコアを叩きだしている。
 
検証その8 サーバー的用途、データストレージとしてのIntelSSD
今回はちょっと趣向を変えて、メインPCのOSを入れているSSDのファイル履歴バックアップとしてこのSSDを使いつつ、CrystalDiskMarkを走らせてみた。
 
ご覧のとおり、大幅に速度が低下することもなく、何のエラーもなく確実に業務を遂行してくれている。メインPCのCPUはAMDのAPU

だが、相性が悪いということもない。
熱にも耐える屈指の耐久性を誇る「この1枚」なら大事なデータも確実に護ってくれるだろう。
実は今回の実験ではこのSSDにはファイル履歴だけではなく、OSのページファイルダウンロードデータの保存用や、プログラムの保存先としても使っている。まさに様々なプロセスがディスクアクセスにせめぎ合う、サーバー向けの用途としてのGIRIGIRI実験だ。
 
これからは大容量データの保存にSSDを使う、という選択肢も広がるかもしれない。(価格が下がれば今まで以上により現実的な解となるだろう。)
 
 
番外編:SSDをデフラグする!
SSDはその構造の特性上、デフラグすると寿命が縮むという弱点がある。だがしかし、今回はGIRIGIRI限界チャレンジということで、敢えてデフラグを敢行することにした。
Windows8標準のデフラグツールではSSDはデフラグできないのでデフラグにはMyDefrag(旧JKDefrag)を使用した。
 
これがその写真である。クリックすると巨大な画像が表示されるので注意されたい。
実はデフラグだけでなく、ddでファイル書き込みをしながらCrystalDiskMarkを走らせている。
表に見えているだけでも最低3つのタスクを同時進行している計算になる。
流石に速度は落ちるが、そこはIntel SSDのコントローラ、筆者には全然ストレスを感じさせない。むしろ個々のタスクが滞りなく実行されているところにIntel謹製第3世代コントローラの実力を見せつけられた。
 
 
検証その9 連続稼働テスト
いちいちCygwinを起動してコマンドをタイプしていたら面倒なので、このようなシェルスクリプトを用意した。
内容としては1GBのファイルを作成しては消す作業をエンドレスに繰り返すものだ。

 

 
 
現在2721GBである。
 
ちなみに、4kサイズでこのシェルスクリプトを動作させたときは、このようになる。
SSDの内部キャッシュが効いているらしく、常時アクセス状態とはならない。この辺りはIntelコントローラがNANDフラッシュに負荷をかけないようにアルゴリズムを改善しているのだろうか。
こればかりは憶測で書くことしかできず申し訳ないのだが、NAND Flashとは別にかなりの容量のキャッシュメモリが使われているものと推測する。
 
 
☆第一次連続書き込み結果報告
今現在(2013/10/24)このIntel SSDには7968GB書き込んだ。
単純計算でディスク全体に33.2回書き込んだ計算になる。もっともその間に禁忌とされるSSDのデフラグを無理やりにやったりVirtualboxの仮想HDDイメージをSSDに書き込んでいろいろやってみたので、空き容量が4分の1くらいしかない。したがって素子自体にはもっと書き込んだものと思われる。
 
ここで第一次性能劣化報告を敢行したい。
果たして、パフォーマンスはどのように変化するのだろうか、もし劣化するならばドライブはどの程度劣化しているのだろうか。ご覧いただきたい。
 
 
製品ページに「データセンターに最適」とあるように、大量のデータを読み込む用途に最適化されている印象を受けた。
事実、読み出しに至ってはなかなかいいセンだ。誤差の範囲内ではあるが、以前より少しだけ上がっている。大きく上がっている項目もある。
 
 
ただし、書き込み速度は微妙に下がっている。グラフにしてみたので参照してほしい。
全般的に書き込み系列の処理速度が微妙に落ちてきつつある。
 
これを誤差の範囲内ととるか劣化と見るかは各人の想像に任せるが、どちらかというとデータベースなど、大量のデータをガシガシ引っ張ってくる用途には至適のように感じる。
 
 

 

☆第二次連続書き込み結果報告

どうやら初回のCrystalDiskMarkは何かしらの影響で低く表示されてしまったようだ。よってグラフは2回目と3回目に注目していただきたい。

今日(13/10/26)で12623GB、単純計算でディスク全体に52.6回書き込んだ計算になる。

以下にグラフを図示する。全体的に誤差の範囲内に収まっているが、特筆すべき点としては、ほとんどパフォーマンスの劣化がないということだ。さらっと書いたがこれは本当にすごいことだと思う。何しろ普通に使う分にはWAが高くなるー、なんて心配をしなくて済むからだ。

 

普通に使っていたら12TBも書き込むにはおそらく年単位の時間が必要であろう。(今現在筆者が使っている中古のSSDですら累積で約1年使ってNAND書き込み量が8760GBなのだ。1日に1回は電源を入れる筆者ならともかく、普段使いでPCはたまに使うという程度のライトユーザーならもっと書き込み量は少なく収まるはずだ。)

そして1年や2年、ましてや3年も使っていたら同じ値段で容量や性能が何倍にも改善されたドライブが供給されているはずだ。

 

一応参考までにCrystalDiskInfoのスクリーンショットも貼り付けておく。

ここまで酷使してきたにもかかわらず、ブロックの代替処理が行われていない。

 

Intel SSD Toolboxでもまだ健康状態100%を維持している。

 
 
 


 
☆ここまでのまとめ
  • スピードはピカイチというわけではないが、堅実な性能と安定性を持つドライブ
  • 従来のSSDの常識を覆す性能劣化の低さ
  • オーブントースターで焼いてもへこたれない屈指の耐久性
  • 磁力、衝撃にも耐える耐久性
  • 電圧変動にも耐えるパワフルさ
  • 半導体専業メーカーならではの高耐久性20nm NAND技術とコントローラが提供する確実な性能
以上のことから、今までのSSDとは一線を画すドライブであることを改めて体感した。公式ではデータセンター用途におすすめと銘打っているが、データセンターやサーバー用途のみならず、万人におススメしたいドライブである。
 
 


☆謝辞
このような高級SSDを普通じゃできない使い方でレビューするという大変貴重な機会を与えてくださった関係各位の皆様方に改めてここで感謝したく思います。本当にありがとうございます。
 
 


まだまだレビューは終わらない。私のGIRIGIRI限界チャレンジは継続中であるので、また書き込み量が増えたり、ドライブの性能が変化し次第、この記事もどんどん拡張していく。
 

 
☆第三次経過報告
 
いよいよというか、やっとというか、総書き込み量が20TBを超したあたりから、どうもドライブの調子がおかしくなってきた。
別に普段使いには何の支障もないのだが、下のグラフを見てほしい。
縦軸が転送速度、横軸がNAND総書き込み量だ。
全体的にスコアが下がりつつある。特にWrite系列が目に見えて劣化しつつある。
 
SSD toolboxでの表示はこんな感じだ。
ドライブの正常性はよしとして、推定余寿命が97%程度まで下がっている。
 
☆第四次経過報告
推定余寿命が削れてきた…
 
グラフはこんな感じだ。Write系は回復したものの、今度はRead系が落ちてきた。
だがこの結果で寿命が短いと判断するのは早計である。今回はGIRIGIRI限界チャレンジということで1日中書き込み作業を行うというヘヴィーな環境下で実験したが、普通に使う分には1日に10GB使うか使わないかのレベルだと思われる。その分だとここまで来るには約6年もかかる計算になるので、普段使いには全く問題ない。
 

☆第五次経過報告

推定余寿命がさらに削れてきた…

 

Before↓

↑After

 

ドライブの性能にも面白い変化が現れた。

全体的に横ばいではあるものの、Write系列に少し陰りが見え始めた。

 

挙句の果てには、Intel純正のSSD toolboxからも何やら妙なメッセージが出て終了できなくなった。このような経験は初めてである。

以下、証拠のスクリーンショット。

 


 

第六次経過報告@15/05/05

まず、以下の写真を見てほしい。

SSDには30043GB、つまりこの320GBのSSDに約93回書き込んだことになる。実際には使い切られて摩耗寸前のブロックもあるかもしれない。

ちなみに、SSDは97%使用中で、空きが殆どない。

よりわかりやすくするために、グラフ化してみた。特にランダム読み出し4K QD32の落ちっぷりが顕著である。

とはいうものの、別段特に普段使う上に置いては、何も支障が無い。

 

コメント (15)

  • CLWさん

    2013/10/12

    お疲れ様です。m(__)m
    まぁスピンドル部は無いので大丈夫そうですが・・・
  • しばさん

    2013/10/12

    ありがとうございます<m(__)m>
    まだ接続キット買ってないのでこの試験しか報告できなくて申し訳ない…
  • CLWさん

    2013/10/13

    同じくです。(^^ゞ
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