今回のプレミアムレビュー「無線LAN対応USBデバイスサーバー高速モデル WN-DS/US-HS」に
応募した思いは、このZIGSOW活動のきっかけになり、初めてのプレミアムレビューに採用された
「USBデバイスサーバー ハイスピードモデル ETG-DS/US-HS」
これを使用していて、大変使い勝手が良く、愛用しているからです。
従来の主な使用用途は、ネットワーク接続機能を持たないプリンター(複合機)
これに使っています。なにせ大柄で重く、置く場所を選ぶものですからパソコンと離れた場所に
設置してあり、出力するパソコンは2台からだけですが、便利に使っています。
今回は無線LAN対応機とのことで、更に使い道が広がると感じた事や、高速モデルとのことで
WN-DS/US-HSとの入替えも目論んでいます(^^ゞ
今回のレビューは有線の「WN-DS/US-HS」との比較を中心にレビューを進めていきますm(__)m
まず化粧箱から、アイオーさんの新ブランドロゴになってます。
裏面には、この製品のウリ文句「無線LAN」「プリントサーバー」「簡易NAS」「5GHz対応」が並んで
います。
側面には製品の仕様一覧
もう一方には、有線がGigaビット対応のアピール
中身を取りだしてみました。
取説が2枚、CD-ROMとACアダプタが入っています。
ACアダプタは5V 1.5Aです。
本体の側面にはLED表示とUSBポートが2口並んでいます。
背面にはACジャックとLANポート、WPS/Resetボタンがあります。
もう一方の背面はスッキリと何もありません。
裏面にはラベル。MADE IN JAPANです。
スマートなデザインです。
有線の「WN-DS/US-HS」と比較してみると、本体は一回り大きいですが、ACアダプタは小型に
なっています。
アイオーさんのロゴとnet.USBのロゴの大きさが逆転してます(^^ゞ
厚みも若干薄くなっています。
まずは付属のCD-ROMからセットアップを始めます。
起動画面から「本製品を設定する」をクリックして、
ファイアーウォールの例外処理は「はい」で進み
有線LAN接続で設定する必要があり、気をつけるのは先にLANケーブルを接続してから電源を
入れる(ACアダプタを接続する)ことです。
ネットワーク内のnet.USB対応機器が表示されます。
既に設置してある「WN-DS/US-HS」や「WN-AG450DGR」も表示されました。
MACアドレスを見て、ベンダーが違うのか?と思うかも知れませんが、調べてみると「00:a0:b0」も
「34:76:c5」もアイオーデータさんの登録でした。
IPアドレスを自動取得か、固有割り当てとするかを決め「次へ」
すると、急に無線アクセスポイントの検索が始まります。
接続可能なアクセスポイントが表示されます。無線LAN接続の設定は後回しにして「次へ」
入力された内容が表示され、本体に送信します。
これで設定は完了し、続いてソフト(net.USB)の設定です。
既に使用しているので、ここでは「いいえ」を選んで終了させます。
CrystalDiskMarkを使って色々と比較
性能比較として、USB接続のHDDとメモリーの転送速度を比較してみます。
使用したUSB外付けHDDはアイオーデータさんの「HDPC-UT1.0S」
USBメモリー「RUF2-LV32GS-BK」
まず、パソコンに直接USB2.0接続し、転送速度を測定した結果です。
可も無く・不可も無く、一般的な性能だと思います(^^ゞ
これらを下図の環境で有線接続した「WN-DS/US-HS」「ETG-DS/US-HS」「WN-AC1600DGR」の
3種類のnet.USB機器で転送速度を比較してみます。
「WN-DS/US-HS」の結果だけ貼り付けます。左がHDD・右がUSBメモリーです。
思ったより低いかな~?
3種類の測定結果をグラフにしてみました。まずはHDDから
4Kの書込みが少し早いぐらいで、Seq/512Kについては、最も低い結果になりました。
次にUSBメモリー
こちらもほぼ同一の傾向が見られます。
ちょっと残念なので、念のため他のUSBメモリーでも確認しましたが
やはり、同じような傾向です。(-- )ウーン
次に、せっかくUSBデバイスが2つ接続できるので、HDDとUSBメモリーを同時に使用した
場合の転送速度を測定してみました。
1台のパソコンでベンチソフトCrystalDiskMarkを2つ立ち上げ、2つのデバイスそれぞれ
同時に実行させます。Gigabit-LAN接続なので、これがボトルネックになるとは思えません。
結果ですが、やはり2台に分散され転送速度の低下があります。
表の上が「ETG-DS/US-HS」、下が「WN-DS/US-HS」
低下率は「WN-DS/US-HS」の方が激しい結果となり、差は広がる一方です(T_T)
続いて「簡易NAS」機能の比較です。FAT(16/32)でフォーマットされたHDDやUSBメモリーは
net.USBクライアントを使用せず、ネットワークデバイスとして認識させることが出来ます。
この機能も従来の「ETG-DS/US-HS」には無いものです。
無線LANルータ「WN-AC1600DGR」にも同じ機能がありますので、USBメモリーを使って転送
速度を比較してみました。結果は、
net.USB接続よりは高い数値になったけど、「WN-AC1600DGR」には及ばないのが微妙です( -_-)
気を取り直して「WN-DS/US-HS」のウリである無線LAN接続の性能を見てみます。
先ほどの「WN-AC1600DGR」をアクセスポイントとして、2.4GHz/5GHz両方での転送速度を
測定してみます。
まず、部屋内の無線状態ですが、1Fに設置した2台の無線LANアクセスポイントもあり、特に
2.4GHzは混雑しているように見えます。
「WN-DS/US-HS」の設定画面でステータスを確認すると、6chで270Mb/sで繋がっています。
net.USBクライアントの画面ではアイコンに無線マークが現われます。
同様に5GHz帯の状況です。2.4Ghz帯と違って余裕があります。
設定画面でステータスを確認すると、64chで300Mb/sで繋がっています。
では、同じ部屋内で直線距離が約2mの環境で先ほどと同じように、転送速度を比較しました。
結果的に期待外れです(T_T)
2.4GHz帯は何とか実用できる数字が出ましたが、5GHz帯はちょっと残念な数字です。
この結果で半ば諦めながら、アクセスポイントを1Fへ移し、2Fとの間で同様な転送速度を
測定してみました
2.4GHz帯は更に低下し、5GHz帯は接続も途切れ途切れになり、測定が出来ませんでした(T_T)
今回のレビュー結果を見るかぎり、「WN-DS/US-HS」は無線での接続ではHDDやUSBメモリーを
用いてのデータのやりとりには適していないと思いました。
WiFiを生かしたい!
ユニークな使い方との指定があり、今までnet.USBで使っていたプリンターや過去に試して
みた地デジ視聴ではユニークとは言えません(^^ゞ
そんなわけで、無理を承知で「USBあったか手袋」
コレを接続!実際の使用用途は思い浮かびませんが、とりあえず接続!
あったかくなりません(T_T)
ネタはこの辺にして、次は本命のコレ
オムロンの組成計「HBF-208IT」です。これには測定データをWebで管理する機能があり、
FeliCa対応の携帯でWebにUpしたり、PCへUSBケーブル接続でデータの転送が出来ます。
今までは、定期的にUSBケーブルでデータを転送していましたが、PCの近くまで体重計を
持ってきて接続していました。
今回、このデータ転送がnet.USB機能で使えると、体重計を移動させる事無くワイヤレスで
データの転送が出来ると期待しました。
それでは接続です。net.USBクライアントの画面にはUSB機器として認識されました\(^ー^)/
接続も無事完了!
体重計にも通信マークが表示されました。
でも・・・通信用のPCソフトがエラーとなります。本体にもエラー表示が・・・
どうやら、USB機器とは認識してもデータ通信は出来ないようです(T_T)
ガッカリです。でも、これではレビューになりませんので、手持ちのUSB機器からユニークな
ものを探したところ・・・ありました。
USB温度計です。
PC内部の温度や、室温を測るのに使っていましたが、これもUSBケーブルでPCと接続
する必要があり、PCから離れた場所の測定には不向きでした。
このUSB温度計をnet.USB機能を用いて使ってみます。
それでは接続です。
無事認識されました。が、「マウス、キーボート」としての認識され、ちょっと不安です(^^ゞ
それでは、転送速度を比較した「ETG-DS/US-HS」と今回の「WN-DS/US-HS」の表面
温度を比較してみます。
このように機器の本体の暖かくなる場所に置き、温度上昇を観察です。
まず、「ETG-DS/US-HS」から
30分ほど放置したところ40.0℃で安定しました。触ってみるとかなり暖かい感じです。
次に「WN-DS/US-HS」
こちらは30.75℃と約10℃も低い結果になりました。
触ってみた感覚も暖かさは感じられません。
このように、WiFi接続した「WN-DS/US-HS」にUSB温度計をつなげ、電源さえ確保できれば
色んな場所の温度測定が可能になります。
じゃあ何に使う?って、そんな野暮なことは聞かないで下さい・・・(^^ゞ
今回のレビューは大変苦労しました。あまり詳しくは書けませんが、アイオーデータさんの
サポートとメールで数回やりとりがありました。
この「WN-DS/US-HS」の導入時に注意する点があったのです。
初期設定時には、本体のドライバーのみインストールして、net.USBクライアントソフトは
従来より使用していたのでスキップしました。
ここに落とし穴がありました。実はこのクライアントソフトがVer.UPされていたのです!
アイオーデータさんのサポートHPに掲載されているnet.USBクライアントソフトの最新
Ver.は「1.21」
しかし、「WN-DS/US-HS」のインストールソフトに入っているnet.USBクライアントソフトは
Ver.「2.00」
私のPCには従来から「Ver.1.21」がインストールされていたので、今回のレビューに際し
アイオーデータさんのサポートHPでVer.1.21が最新版かどうかは確認しました。
でも、サポートページにはnet.USBクライアントソフトは1つしか掲載されておらず、てっきり
更新は無いものと思いました。
実は、このnet.USBクライアントソフトでは「WN-DS/US-HS」が対象製品に載っていないのです。
このクライアントソフトがVer1.21では、上の転送速度比較で触れた「簡易NAS」機能が取扱
説明書通りでは使用出来ません。
取説によると、FAT(16/32)でフォーマットしたHDDやUSBメモリーは、クライアントソフトでは
「ネットワークドライブ」として表示されるはずです。
でも、Ver1.21では機器として認識されず、この表示が出ません。
当初はこの原因が分からず、機器の初期化やフォーマットのやり直しなど、時間を大幅に
浪費してしまいました。
この設定には注意が必要です!
今回のレビューでは、ちょっと期待外れの結果に終わりましたが、本体ファームウェアの改善
などで、転送速度や無線接続などの性能向上を図って頂きたいと思います。
「高速モデル」の名に恥じないような製品を期待致します。
ちょっと辛口のレビューになりましたが、USBデバイスサーバー&net.USBの愛用者として、
この「WN-DS/US-HS」は末永く使用していきますので、今後に期待したいと思います。
今回、レビューの機会を与えて下さりました、株式会社アイ・オー・データ機器様、ZIGSOW様に
感謝申し上げます。
最後になりましたが、拙いレビューを読んで頂いた方にお礼を申し上げ、レビューを終えたいと
思います。ありがとうございました。
cybercatさん
2013/10/26
>「WN-DS/US-HS」は無線での接続ではHDDやUSBメモリーを用いてのデータのやりとりには適していない
う~ん...ここが残念ですね。
あと2ポート同時利用時の速度低下とか。
せっかくの2ポートが活かせないのが...
そこを一踏ん張りしてほしいですね。
自由さん
2013/10/26
ありがとうございます。
評価が1つの偏った方法だったこともあり、データの転送速度の比較だけでは
判断は出来ないのでしょうね。
私のような一般エンドユーザーでは単純な数値比較が一番判断しやすいので、
こんなまとめ方になりました(^^ゞ