◆開封
I・O DATA製品のプレミアムレビューではzigsowからの発送ではなく、メーカーからの直送です。このため、段ボールもメーカ仕様で少しだけ優越感を得られます。
パッケージはI・O DATAお馴染みの白と青を基調にしたデザインで、一度でもI・O DATA製品を使用した事がある方なら一目でわかります。
スリムタイプの光学ドライブを外付け化した製品なので、5インチタイプのものと比べてスペックは劣ります。
ただ、スリムタイプの製品はサイズや携帯性がメインだと思うので、5インチタイプに比べてある程度スペックが劣ってしまうのは仕方ないですね。まぁ、スリムタイプは5インチタイプと比べて高回転時の動作音が大きいので、高回転されても困るんですけどねw
付属ソフトは必要なものが一通りそろっており、PC1台でしか使用しないなら特に買い足すソフトは無いと思います。
ただ、再生ソフトが多くのブルーレイドライブにバンドルされているPower DVDとは異なりWin DVDなので、この辺りは好みが分かれそうです。再生ソフトを単品で購入する事を考えると再生ソフトが添付されているだけでもありがたいので、私は満足ですw
I・O DATA製品のプレミアムレビューでは、パッケージのバーコード部分に非売品のシールが貼られています。小さい心遣い?ですが、優越感に浸れますね。
◆付属品と本体外観
付属品は以下の通りです。
・本体
・USBケーブル
・ACアダプタ
・ソフト入りDVD
・マニュアル
必要最低限というか、余計なものは入ってませんね。個人的には、USBの延長ケーブルや持ち運び用のケースが付属してくれたら嬉しかったです。
付属のUSBケーブルは20cm程しかありません。ノートPCの横で使うことを想定しての長さだとは思いますが、PCの横で使用できない状況もあると思うのでケーブルは巻き取りタイプで50cm以上あれば最高でした。
ACアダプタは比較的コンパクトで、縦に隣接するコンセントの差し込み口に干渉することはありません。ただ、タップの様に差し込み口が横に並んでいる場合は、注意が必要です。小さいコンセントの場合は干渉しませんが、大きめのコンセントやACアダプタは干渉します。例え、小さめのACアダプタでも干渉します。
続いて、本体です。
本体の外形寸法は、幅13.8cm×奥行き15.4cm×高さ2.1cmでスリムタイプの光学ドライブが一回り大きいケースに入っています。ディスクケースと比較しても少し大きい程度です。
重量は313グラムで持った時に少し重さを感じますが、ノートPCと一緒に持ち運ぶ事を考えればあまり気にならないと思います。
BRP-U6DMを上から見た写真です。デザインは非常にシンプルでゴチャゴチャした感じがなく、個人的には好みです。ケース自体の材質はプラスチックで、指紋が目立たないのは良いですね。
底面です。滑り止めの足が4点あり、製品のシリアルナンバーも記載されています。この番号は付属ソフトのインストールに使用します。
ちなみに、底面にはUSBケーブルを収納する事が可能で、収納すると以下のようになります。
コネクタもキッチリ収納できるので、ブラブラすることはありません。
正面の外観はスリムドライブのベゼルそのままです。個人的には、もう少しシンプルでも良いかなーとは思います。
背面にはUSBコネクタと電源コネクタしかなく、非常にスッキリしております。出っ張った部分も無く、好印象です。
PCと接続すると、丸く開いた部分の周囲が青く光ります。『俺はブルーレイドライブだぜっ!』と主張しているかのようです。
◆インストール
デバイスとしてのインストールは非常に簡単で、付属のUSBケーブルで本体とPCを接続すれば自動でドライバのインストールが開始されます。
インストール終了後にデバイスマネージャで確認してみると、『Optiarc BD RW BD-5750H USB Device』という表示があり、正常にインストールされている事が確認できます。
本体のインストールが終了したら、続いてソフトのインストールに移ります。付属のDVDを実行すると、以下の画面が表示されます。
ソフトのインストールは『インストールをする』を選択します。選択するとソフトの一覧が表示されます。
まずはブルーレイが再生できる様に、『WinDVD BD 3D』をインストールします。
『WinDVD BD 3D』を選択するとシリアル番号を要求されますが、自動で入力されるので入力作業は不要です。ちなみに、シリアル番号は説明書にも記載されています。
『次へ』をクリックすると、リージョン設定画面が表示されます。日本に住んでいるので、もちろん最上部のリージョンAを選択します。
あとは、画面の指示に従っていけばインストールは終了します。
再生ソフトのインストールが終了したら、このドライブのメイン機能?の一つであるDTCP-IPダビングソフトをインストールします。
再生ソフトの時と同じように、ソフト一覧から『DTCP-IP Disc Recorder』を選択します。
選択すると、シリアル番号の入力を求められます。再生ソフトでは自動で入力されましたが、今回は手動で入力する必要があります。シリアル番号は本体の底面に記載されているので、その番号を入力します。
シリアル番号の入力が終わると、次はメディアサーバー名の登録です。空白でも次に進む事が出来、空白の場合は『DTCP-IP Disc Recorder』というサーバー名になります。私の場合はそのままの名前がわかりやすいので、空白にしました。
メディアサーバー名の登録の次にパブリックネットワークでも使用できるように設定するかを聞かれるので、『はい』を選択します。
あとは画面の指示に従って進みます。全ての工程が終了すると再起動を促されるので、再起動をします。再起動をすれば、インストール完了です。
再起動後はタスクトレイに『DTCP-IP Disc Recorder』のアイコンが表示されます。
◆DTCP-IPネットワークダビング
さて、いよいよメインテーマであるDTCP-IPネットワークダビングです。まずは、私の家のネットワークから晒します。
今回はゲームやエンコードに使用しているメインマシンの2600K機でレビューをおこないました。
□メインマシン構成
それでは、DTCP-IPネットワークダビングの準備をしていきましょう。まずは、先ほどインストールしたDTCP-IP Disc Recorderを起動します。起動は、タスクトレイにあるDTCP-IP Disc Recorderのアイコンをダブルクリックします。
ダブルクリックすると、ウインドウが表示されます。これがメイン画面です。ブルーレイディスクを挿入していないので、上記の様な表示になっています。
では、未使用ブルーレイディスクを挿入します。
使用メディア
ディスクを挿入すると、『書き込み不可能なディスクです』と表示されます。一瞬、『えっ!?』と思ってしまいますが、未フォーマットのためにこの様な表示になっています。
ディスク情報の右側にある『フォーマット開始』をクリックする事で、フォーマットが開始されます。
フォーマットが開始されると、進行状況がプログレスバーで表示されます。
フォーマットが完了すると上の表示になり、ダビングの準備が整いました。あとは、録画機器側からの操作になります。
今回は、REGZA 42Z1で録画した番組をブルーレイへダビングします。
REGZAのリモコンをしっかりと握りしめたら、録画リストを表示します。
今回は名探偵コナンの劇場版『沈黙の15分』を選択しました。地上デジタル放送のもので、1時間55分です。
42Z1では番組を選び、リモコンの黄色ボタンを押すことでダビング先の一覧を表示させる事が出来ます。
ダビング先にはしっかりと『DTCP-IP Disc Recorder』が表示されているので、これを選択します。
ダビングの最終確認がおこなわれるので、もちろん『はい』を選択します。地デジ放送はコピー回数が減るだけですが、BSデジタル等の番組はムーブしか出来ません。つまり、ブルーレイにコピーするとハードディスクからは番組が削除されるので、ご注意ください。
ダビングが開始されると、テレビ画面の右下にはダビングの進行状況が表示されます。
ダビング中はDTCP-IP Disc Recorderの画面でも、書き込み中の表示がされています。
より詳しい進行状況を知りたいい場合は、左にある『書き込み状況』をクリックします。すると、書き込みの進行状況がプログレスバーで表示されています。ただ、具体的な数字では表示されていないので、今後のアップデートでパーセントや残り時間等で表示されるようになれば利便性が向上すると思います。
書き込み中のネットワーク使用率は4%前後なので、100Mbps環境だからといってそれがダビング時間に影響を及ぼす可能性は低そうです。
書き込みが完了すると、書き込み状況にログが表示されます。書き込みが完了したブルーレイディスクをWin DVDで再生してみましたが、全く問題なく再生や早送り等が出来ました。
操作も特に難しい事が無く、簡単にダビングが出来ました。ソフトのインストールが出来る知識がある方なら、簡単にダビング作業が行えます。
◆接続環境の違いによるダビング速度の変化
REGZAではUSBだけでなくLAN HDDにも録画可能なので、USBからとLAN HDDからでダビング時間に変化があるのかを調べました。
また、BRP-U6DMはPCに繋げて使用するのが普通ですが、net.USBに接続しても使用できるのでnet.USB経由でダビング時間がどう変化するのかも調べました。
具体的には以下の通りです。LAN HDDはHDL-A2.0です。
・USB HDD(42Z1)⇒BRP-U6DM(PC)
・LAN HDD(42Z1)⇒BRP-U6DM(PC)
・USB HDD(42Z1)⇒BRP-U6DM(net.USB)
ダビング時間は、USB HDD(42Z1)⇒BRP-U6DM(PC)が49分30秒で実時間の半分以下で終了しています。
一方、LAN HDD(42Z1)⇒BRP-U6DM(PC)ではUSB HDDの時と比べて6分以上も時間がかかってしまっています。当方のネットワーク環境を見てもらえれば分かるように無線LANルーターを経由しているとはいえ、テレビ(ギガビット非対応)・PC・LAN HDDはギガビット環境で接続されています。にも拘わらず、LAN HDDからのダビングではUSB HDDよりも時間を要しているのは謎です。
net.USB接続では、PC接続の時と比べても誤差の範囲内といえます。ブルーレイドライブをLAN内で共有しても速度が犠牲にならないのは良いですね。
◆消費電力&バスパワー駆動
消費電力の計測はドライブ単体ではなく、接続前とバスパワー接続後のPCの消費電力を計測しました。
計測は起動10分後のアイドル時で計測しました。計測器は、サンワサプライのワットチェッカーです。
結果をみると1Wの差で、ほぼ誤差の範囲でした。ノートPCに常時接続したとしても、ほとんど変化がないのではないでしょうか。
続いては、バスパワー駆動についてです。BRP-U6DMのバスパワー駆動が接続機器によってどこまで可能なのか調べました。
接続機器は、PC直結・バスパワー/セルフパワー駆動のUSBハブ・HDL-A2.0経由のnet.USBの4通りです。結果を以下の表にまとめました。
PC直結とnet.USB接続では全ての作業をおこなう事が出来ました。一方、USBハブ経由に関しては例えセルフパワーのUSBハブ経由であっても、DVDの書き込みやブルーレイ関連の動作が出来ませんでした。
この事から、ブルーレイドライブの機能をフルに活用したいなら例えセルフパワーでもUSBハブは使用せずに、PCやnet.USB機器に直結して使用しなければならないという事が言えそうです。
◆動作音
具体的な数値を計測したわけではありませんが、動作音について少し述べたいと思います。まず、ブルーレイ再生時おいては気になりません。早送り時でも気になりませんでした。スリムドライブはDVD等の再生時に早送りなどで高回転させるとうるさくなる印象があったので、この点は意外でした。
一方、ディスクの読み込み時やブルーレイのダビング中等の書き込み時はそれなりの音がしますので、大きい音が出せない環境での書込み作業は控えた方がいいでしょう。
◆再生ソフトについて
BRP-U6DMの再生ソフトはWin DVDですが、製品版と比べてある程度機能が制限されています。SD解像度のビデオのアップスケーリングや3D再生機能はありますが、細かな機能が使えません。
たとえば、画面のキャプチャー機能が使えませんし、音声の出力も5.1chまでです(音声については製品版でも5.1chかもしれません)。細かな機能が使い方は、素直に製品版を使った方がいいと思います。
あと、以前にWin DVDの体験版を使用した際にレンタルした『トランスフォーマー ダークサイドムーン』の読み込みが出来ないという事がありました。Power DVDでは読み込みが出来たのでソフトが原因だと思いますが、今回の付属ソフトでは問題無く読み込みと再生が行えました。
◆まとめ
今回のレビューを通じて、初めてデジタル放送をブルーレイに焼くという作業をおこないましたが、思った以上に簡単で驚きました。ブルーレイレコーダーを購入した事がないのでわかりませんが、ドライブがPCに繋がっているだけで基本的な操作はテレビなどのAV機器なので、非常に簡単な作業でブルーレイ化が出来ます。
私も含め、PT2などを持っている方にとっては番組をブルーレイに焼くという作業そのものの機会がほとんどありませんが、AV機器などのHDDが圧迫されている人にとってはブルーレイに保存する作業は欠かせない作業だと思います。
しかも、レコーダーではなくテレビなどでテレビを録画している人にとってはブルーレイに保存するためだけにレコーダーを購入したくない人がほとんどだと思います。パソコンを持っていれば、1万円程度の出費でレコーダー不要でブルーレイに保存できるのは予算的にもスペース的にも節約できるので、かなり便利なのではないでしょうか?
また、最近ではウルトラブック等の光学ドライブが搭載されていないノートPCも多いので、そういった場合でも大いに活躍してくれると思います。
今回はノートPCでのバスパワーレビューを試していませんが、6月13日にノートPCが到着予定なので到着後に追記という形で、ノートPCでのバスパワー駆動に触れたいと思います。
リンさん
2012/06/24
>Win DVDですが、製品版と比べてある程度機能が制限されています。
そうだったんですか><
きちんと再生できるソフトを使いたいと思いました。
私の環境でもダビングしたBDが機種によって再生出来なくなってしまっていました。
大変参考になりました><
深海さん
2012/06/24
個人的には、PCで再生する場合には再生できればいいといったスタンスなのでバンドルされているだけでもありがたいですがw
BDは意外と相性?見たいなものがあるようですね。WOWOWの番組のように、ダビングしたら元の番組が消えてしまうようなコピーワンスでは失敗できませんね。