今回のプレミアムレビューは、FLEMOデスクマウントアーム シングル になります。応募の動機は、書斎に置いてあるエアバイクで運動をする際に、HDDレコーダーで録画したテレビ番組をデスク上のPCモニターで視聴していますが、普通の台座では、高さや向きの調整に限界があり、画面が見えにくいことから、これをモニターアームを使うことで解決したいというものでした。
結論から言うと、思ったとおりの効果を発揮してくれましたが、まずは、組み立てと設置の作業からレポートします。
箱を開封すると下の画像のような感じで部品とマニュアルが入っています。ネジ(4種類のものが合計10個)、六角レンチ(2.5mmと5mmの2種類)といった細かいパーツもありますが、主なパーツとしては、モニターを取り付けるアーム、それを載せるアームベース、そしてそのアームベースを取り付けるポールとそれを固定するクランプとからなります。
マニュアルに従い、まずはクランプの組み立てから始めます。クランプ用プレートにハンドル部分を付属のネジを使って取り付けます。今回付属のネジは全て六角レンチで締めるようになっていますが、上記のとおり、レンチも付属しているので問題ありません。
ただし、マニュアルでは下記のとおり、クランプ用プレートに保護シールを貼るよう指示がありますが、実際には、既に貼られており、その作業は必要ありません。テックウィンドのHPを見ると、取扱説明書の正誤表がダウンロードできるようになっており、そこには、その旨の記載がありますが、これが同梱されていなかったのは不親切だと思います(実際、どれを貼ればいいのか、しばらく迷いました。)。
次に、このクランプを天板に固定した上、ポールを差し込み、ケーブルリング(ケーブルをとりまとめるもの)とストッパー(アームベースがその位置より下に行かないようにするもの)を取り付けます。ポールはアームやアームベースを支える重要なパーツで負荷もかかるため、金属製の丈夫なもので、クランプには2個のネジを使って確実に固定します。 また、ストッパーについても、任意の高さに合わせた上で、ネジで固定します。
そして、このポールにアームベースを取り付けます。
一方、アームにモニターを取り付ける作業は、別途行います。今回、取り付けを行うのは iiyamaの23インチPCモニター ProLite XU2390HS になります。
まずは、台座を取り外し、画面を傷つけないよう、タオルなどの柔らかい布の上にモニターを置いた上で、VESAマウントのネジ穴にアームの金具を合わせ、ネジで固定します。
そして、このPCモニターが取り付けられたアームをアームベースに載せると、一応、組み立てとしては完成します。
しかし、ここからがむしろ本番で、使いやすくするためには、様々な調整が必要となります。まずは、見てのとおり、位置が高すぎますし、下げようと思ってアームやアームベースを動かすと、モニターが正面からずれてしまいます。
そこで、クランクの位置をより右に動かした上、ストッパーの位置もケーブルリングぎりぎりまで下げました。クランクの位置を動かすのは特に問題ありませんでしたが、ストッパーについては、ねじ止めをする際にポールに食い込む仕様のようで、位置をずらした際、写真のような穴がついてしまいました。まあ、どっちにしろモニターアームを差し込みと見えなくなるので、気にしないことにしました。
さらに、位置決めの後は、ケーブルの配線と、アームのトルク調整があります。まず、ケーブルについては、アームを動かす際にからまったり挟んだりしないよう、取りまとめる必要があります。ケーブルリングを通してきたケーブルをアームベース及びアームの背面にあるケーブル配線用の空間に入れ、アーム等を動かしたときに、負荷がかかっていないか確認と調整をしていきます。
次に、アームを動かしてみて、モニターが下がってくる場合は昇降強度を高めるためにプラス方向に、上がってくる場合は逆にマイナス方向にレンチを使って調整します。今回の場合はモニターを下げようとすると上がってくる傾向があったので、マイナス方向に調整をしました。
以上のような組み立てと設置の作業は、写真を撮ったりしながらだったので、約1時間半くらいかかりましたが、普通に組み立てるだけだともっと時間はかからないと思います。PCモニターを扱うので慎重に作業をする必要はありますが、難易度はそれほど高くないと思います。
【追記】
応募の際に、別のモニターへの取り付けのレビューも申請していたので、クローゼットに収納していた Lenovoの22インチモニター ThinkVision L2250 を取り出して設置を試みました。
このモニターは2009年発売の古いもので、バックライトはLEDではありませんし、HDMI端子やスピーカーもありませんが、VESAマウントには対応しています。もっとも台座は外すことができるものの、チルトスタンドは取り外しができない仕様となっており、下の画像のような感じで取り付けせざるを得ません。
マウントの穴には、保護のためのゴム製のふたが付いていますので、それをマイナスドライバーなどで引き出して外します。
そして、アームを添え、ねじ止めしようとしましたが、どうもうまくはまりません。
よくよく見るとチルトスタンドが干渉して微妙にネジ穴とアームの穴との位置がずれてしまっています。無理やりねじ止めすれば何とかなるかもしれませんが、どちらかを傷つける可能性が高いので、今回はここまでとします。
VESAマウントに対応していても、モニターによってはうまくいかないことがある例として紹介しておきます。
モニターを適切な位置、高さに簡単に移動できる
さて、いよいよ、本来のレビューテーマに挑戦です。まずは、従前どのように視聴していたかというと、エアバイクで運動し、録画したテレビ番組を見るときだけ、回転台の上に置いたPCモニターの向きを変えるというものでした。
ちなみに、録画に使用しているのはアイ・オー・データの地デジチューナー付きHDDレコーダーです。
回転台はサンワサプライのCR-15Kというもので、回転自体はスムーズでしたが、位置や高さ自体は動きませんし、回転の角度も、壁との干渉でそれほど大きくはなりませんでした。しかも、壁際までぎりぎりに回転させても、カラカラと動いて少し戻ってしまうので、写真のように重しを載せて、固定させる必要もありました。
そして、肝心の見え方ですが、次のような感じで、確かに見えはしますが、ちょっと見えにくく、ややストレスがたまるものでした。
実際にエアバイクに乗った視線からは、もう少し見えやすいものの、それでも次のような感じでした。
それを、FLEMOデスクマウントアーム シングルで動かしてみたところ、次のような位置に持ってくることができました。従前と比べてはるかに見えやすくなっているのが分かると思います。
この場合のアームは、こんな感じになっています。無理のない範囲での可動でここまでの効果が発揮できました。PCモニター画面を直接持って動かすことになりますし、アームが当たると壁に傷がつきそうなので、可動時には気を使いますが、上下左右の動きは結構自由度があり、思った位置に持ってくることができます。
可動がスムーズで、固定時の安定性も高い
FLEMOデスクマウントアーム シングルの良い点は、アームを動かす際の可動がスムーズで、動かした後の安定性もあるところです。動かす際の軋み等は全くありませんし、動かした先でピタッと止まってくれるのは気持ちの良いものです。
また、台座がなくなったことで、デスク廻りが非常にすっきりとしました。従前の台座は、幅と奥行きがそれぞれ22cmと18cmの長方形でそれなりの場所をとっていました(上記の画像参照)。これに対し、FLEMOデスクマウントアーム シングルのクランプは、幅と奥行がそれぞれ15.8cmと12.3cmとなっていますが、形状がV字型なので、非常にコンパクトです。
ただ、アームを折りたたむ際に、高さを低くしたまま画面を後ろにやろうとすると、ポールと干渉してしまうため、台座を使った場合と同じような位置に収めるにはそれなりの工夫が必要です。
私の場合、何度か試行錯誤をした結果、ポールの少し上の高さで、アームを壁際まで近づけることで上の画像のような位置にもってくることができました。
上から見るとこんな感じでアームをたたんでいます。
これだとモニターのベゼルの下端が机の天板から約11cmの高さとなり、台座で使っていたときより、やや高めの位置となります。しかし、台座で使っていたときも、もともと天板から7cmの高さに回転台の1cmが加わって約8cmでしたから、それほど高くなったという印象はありません。むしろ、視線の高さからすると、こちらの方が見えやすくなった感じです。
FLEMOデスクマウントアーム シングル を使うことにより、必要なときに画面を適切な位置に移動できる上、普段の固定使用時にもデスク廻りがすっきりとするなど、PCモニターの使い勝手が確実に向上します。同じような悩みを抱えている方がいれば、自信をもってお勧めすることができます。
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。