ファーストインプレッション
ヤマダ電機Windows8.1搭載8インチタブレットEvery Pad Proをレビューいたします。
スマートフォンもAndroidタブレットも持っていますし、10インチのWindowsタブレット(ASUS T100TA)も持っているのですが、今回は持ち運びしやすい8インチ、更にLTEに対応して単独で通信できるタブレットという事で、今までのデバイスとどう使い方が変わるのか、もしかすると生活の若干の変化も起こりうるのかなと、楽しみです。
今回はヤマダウェブコムでの購入となりました。
http://www.yamada-denkiweb.com/7993233019/
安全なのはいいけど、Jsecure等の認証を求められ普段使いのクレジットカードが使えなくてちょっと往生しました。品薄だった様で注文から到着まで二週間ちょい掛かりました。人気が有るのは良い事です。
開梱&外観
段ボールを開けると本体の箱と液晶保護シート(関係ありませんが貼るの失敗して無駄にしてしまった…)、イヤフォンジャックに挿して持ち歩ける小型のタッチペン、ヤマダ電機の通信サービスYAMADA SIMのSIMカードが入っています。YAMADA SIMはプリペイドではなく契約手続きが必要になりますので、SIM本体の購入費用分のサービスという事になるかと思います。
本体の箱の中には、タブレットとOfficeのライセンス、マニュアル(各国言語のページは有りますが日本語は無く、PDFのダウンロードが必要となります。)、USBケーブルとACアダプタが入っています。
本体背面には「Every Pad Pro by YAMADA」のロゴと、製造元のDELLのロゴが縦に並んでいます。
DELLの3G対応タブレット、Venue 8 Proをベースにしているとは聞いていましたが、DELL的にはVenue 8 Proのバリエーションという扱いの様です。
という事でVenue 8 Pro用のサードパーティー製アイテムが流用できます。上のはAmazonで買ったケース。安いしなかなか気に入っています。USB変換アダプタ付なのも〇。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00HUP0W2O?psc=1&redirect=true&ref_=oh_aui_detailpage_o02_s00
右側面
端子、ボタンはほぼ右側面に集中しています(上面にはWindowsボタンとヘッドフォン端子が有ります)。充電にも使えるUSB端子は出先などでは便利ですが充電中にUSBが塞がれてしまうので、別に充電端子が欲しかった気がします。両方充電に使えるとベスト。Buffaloら本体に充電しながら使えるUSBハブも出るそうなので予約しました。届いたら使用感を書いてみたいと思います。
また、事前に分かってはいた事ですがHDMI出力が無いのは残念。
手持ちのデバイスとのサイズ比較です。
左 はNexus7(2012)、中央がEvery Pad Pro、右がT100TA。Nexus7よりフットプリントも重量も大きいのですが、薄いのも有り大きな差は感じません。10インチのT100TAは買ってみたものの持ち出し用途にはやはりやや大きいかなと。単独で通信できない事もあり、例えば電車内でカバンから取り出して使おうという気にはあまりなれません。8インチのデバイスは初めてですがこのサイズはなかなか良いと感じました。
スペックや基本的な情報
セットアップにつきましては普通のWindowsPCと変わらないので割愛いたします。
MicroSDを増設できるとはいえ、Cドライブの空き容量は重要です。結構32GBのタブレットも多いのですが、個人的にはよくそれで間に合うなぁと思います。初期状態でこの空き容量だとちょっと安心できるかと。
この分野はAtomの独り勝ち状態なので比較としては面白くありませんが、Z3740を使っているT100TAより、後発のZ3775Dを使っているEvery Pad Proが全体的にやや上回るという当然の結果に。
体感に影響ありそうなディスク周りも誤差レベルでした。昔のネットブックとは違い、両者とも普段使いには十分な性能になっているかと思います。
IIJmio プリペイドパック
LTE対応タブレットなのでSIMが無ければ宝の持ち腐れです。今回は同じくヤマダウェブコムで購入できるIIJmioの「IIJmioプリペイドパック 500MB(マイクロSIM版)IM-B022」を購入しました。
http://ymall.jp/kaden/5274823010/
税込で4094円、使えるのは500MBのみとなると高めの設定に感じますが、月額プランに移行すれば初期費用3000円が免除されるそうなので、IIJmioの利用を考えているのならば高くは無い…かな?
ビニール袋を開けると、SIMカードの台紙と登録用のパスコードが書いてあるカードが説明書に挟まれて入っています。
フリーダイヤルの登録用番号に電話し、ガイダンスに従ってSIMの電話番号とパスコードを入力するとSIMが開通。
Every Pad Proの説明書PDFとIIJmioの説明書を見ながらAPN等の登録を入力すれば接続できるようになります。SIMスロット付のWindows機は初めてだったので非常に新鮮でした。
既に色々アプリ入れて遊んだりはしているのですが、ひとまずこれをファーストインプレッションとさせて頂きます。
欲しい機能が揃っているWindowsタブレット
EvryPad Proの魅力は概ね全部入りのタブレットである事だと思います。フロント・リアのカメラ、Wifi、Bluetoothはもちろん、LTE対応で単体で通信する事ができ、一般的な使用なら充分なCPU性能、タブレットとしては多めの64GBストレージを内蔵、ソフトとしてはOfficeも付属しています。マイクもついているので、IP電話ソフト等を使えば通話も可能です。(Yamada IP Phoneなるソフト?が入っていたのですが、単にセットアップガイドを記載したサイトに誘導するリンクだったのが少々残念。)
ハードウェアの機能
公式サイトの仕様表には記載の無かったGPSですが、こちらも内蔵されていました。ただ、 Windowsの位置情報周りはAndroidに比べると残念ながらまだまだ整備されていないと感じ ます。
GPS初期化中の表示(Windows Driver Kit)
HTML5やらで位置情報利用しているらしきサイトを見ると、Androidでは「現在地に近い順」なんて検索項目が出るんですが、Every Padだと出てこない。残念。AndroidではNAVITIMEを愛用しているのですが、Windows8用のアプリではGPSで現在地取って利用するような機能は無いみたいです。今後のMSの普及努力に期待です。Windowsで使える面白いソフトが無いかちょっと調べてみたい。
LTEの速度比較
回線速度を計測するサイト(http://www.musen-lan.com/speed/speed-img.html)でLTEの速度を調べてみました。見づらいかと思いますのでクリックして拡大してください。比較対象はnexus5、OSは違いますがブラウザはchromeで揃えて、SIMは両方ともiijmoの物を使用。同時とはいきませんがほぼ同時刻に同じ場所で計測しています。残念ながらnexus5の方が速度が出ているようです。場所を変えて何度か計測しましたがEvery Pad Proが勝つ事は有りませんでした。無線ユニットの性能か、OSなのか。実用上の不満は感じてはいませんが…。ちょっと電波の悪い所だとEveryPadProの方がアンテナの本数が減る印象も有ります。
Androidとの使い勝手の比較
今までは白ロムのAndroid端末を電子ブックリーダーや動画プレーヤー、ナビとして利用してきたんですが、丁度壊れてしまい途方に暮れていた時にこのレビューの機会を頂いたので、そこらへんの使い勝手を比べてみたいと思います。内容としてはEvery Pad ProというよりWindows8タブレット全般の話になってしまいますが…。
電子ブックリーダーとして
私が使っているサービスは漫画・小説用に「楽天kobo」、雑誌用に「dマガジン」なのですが、そもそもdマガジンはWindows非対応サービス…。koboの方はアプリは有るんですが、デスクトップ及びノート対象の模様で、縦画面で読む事を想定していないのか、常に見開き状態で表示されます。なので縦より横にした方が読みやすいという…。そして、購入した書籍を勝手に全部ストレージにダウンロードしてくれます(Androidだと書籍を選んでダウンロードできます)。1TBとかのPCならいいけどタブレットだとストレージの圧迫も馬鹿にならんです、LTEや3Gで通信量が増えるのも頂けない…。
動画プレーヤーとして
「dビデオ」はウェブベースのサービスの様で、AndroidもWindowsもほぼ変わらぬ使い勝手で利用できて素晴らしいと思います。が、Windowsは動画をストリーム再生のみでダウンロードできません。やはり、持ち出して使うのが前提のAndroidと据え置き機が多いWindowsの違いでしょうか。外で長時間のストリーム再生は上限のあるMVNOのSIMではなかなか厳しいです。また、タッチを想定していないUIなので、ジャンプがとても使い辛く気楽に巻き戻し・先送りができないのが少々残念。
「StationTV Link」でnasneの動画を視聴するのは全く問題無しです。「StationTV Link」がそもそもwindows8用でタッチ想定なのが大きいです。
同じくピクセラの「StationTV」でPIX-BR310Lの動画視聴も概ね問題ないのですが、売りの一つの外からネット経由でアクセスしての視聴ができません(ログイン待ちの状態がずっと続く)。これはソフトの不具合なのか、Every Padとの相性問題なのか?メーカーに問い合わせようと思います。これが使えるのならばAndroidと同等です。
ナビとして
先にも書きましたが、位置情報関係の充実度がAndroidとは比較になりません。googleがMAPアプリを提供してくれるといいのですが…。
現時点ではホビーユースではAndroidに一日の長が有ると思います。ハードウェア面ではなくソフト面ですのでMSが頑張ってくれれば…。
PCとして見た時にはどうか
長年、安価なCPUが出た時に「書類作成やweb閲覧なら…」的な表現を見てきましたが、実際使ってみると「そうかなぁ?」って事が多くて、個人的には現行のAtomの3000番台が初のそれに恥じないCPUじゃないかなと思っています。
とはいえ、タブレット単体ではソフトキーボード呼び出しただけで画面の結構な範囲が潰されてしまうので、書類作成するにも外部機器との連携が必要になってきます。そう考えるとEvery Pad Proの一番残念な部分はHDMIが無い事かなと。miracastにも対応していますが、残念ながら手持ちの受信機(エプソンのHMDモベリオと、付属品のアダプター)とは正常に繋がらず、まだまだ途上の規格なのかなと思わされましたし、USBでも外部出力は可能ですが、Every Pad Proの場合はUSBは充電端子も兼ねているので、同時に使えない…と思っていたら、バッファローから本体に充電しながら使えるハブが出たので買ってみました。
bluetoothのキーボードとマウスと合わせてデスクトップマシン化
メモリ少ないのでフォトショップとかはどうかと思うのですが、Dreamweaver使ってのコーディングなら問題無さそうです。正月休みは試用版入れてしばらく遊んでみようかと思います。ホームサーバにもできるかも。
2~3 万、ストレージ32GB、Office付タブレットが普通に売られているのを見ると、近い将来重い作業をしなくていい職場ではモニターと bluetoothのマウス・キーボードとタブレットの組み合わせが、デスクトップやノートと置き換わっているんじゃなかろうかとも妄想しちゃいました。
ビジネスならwindows、ホビーならAndroid
まず残念ながら使った事が無いのでiPadについては分かりません…。
Windowsタブレットの魅力はソフト資産にあると思うのですが、古いソフトは勿論、最近のソフトでもタッチしづらい物が多いです。Windowsタブレットにタッチペンがついてくるのがそれを表していると思います。メジャーなブラウザでさえもそういう状態なので、持ち出してネット見たり動画観たりの遊び専用ならば現時点ではAndroidかなと思います。
一方でAndroidは仕事には全く使えないと言っても良いと思うので、仕事にも使いたいならWindowsタブレットという事になるでしょう。今後、Windowsにもタッチ利用しやすいソフト・サービスが増えるといいのですが。
通信機能についてはweb閲覧やビジネスメールのやり取り等にしか使わないなら3Gでもいいのでしょうし、動画閲覧や大きいファイルを扱う事も考えるとLTEでしょうか。最近増えているフリーのWifiスポットなども考えに入れつつ、値段と相談という事になるのではないでしょうか。
単独でも充分に使える、連携すれば更に使える
HDMIは惜しいですが、単体での高速通信機能をはじめ多くの機能があり、CPUの性能も内蔵ストレージも、長時間の運用にも耐えるバッテリーを持っている事も含めて、タブレット単独で充分に使えて、周辺機器と接続すれば更に可能性の広がるマシンだと思います。
退会したユーザーさん
2017/01/30
Every Pad Proを外部モニタにつなぎたくてケーブルやらアダプタやら探しましたが、
なかなかありませんでした。
この記事にある「USB→HDMI変換アダプタ」の具体的なメーカー・型式を是非とも教えてください。
よろしくお願いします。