レビューメディア「ジグソー」

誰にでも簡単に使える高機能なグラフィカルUIと品質を持つ 有名海外ブランドの多機能NASです






またこの真新しいパッケージにお目にかかれる日が来るとはとても感慨深い。
Synology社のNASのことを初めて知ったのは今から2年以上も前のこと。



当時は「Synology ? それなんて読むの?」、「海外製のNAS? 日本のコミュニティではQNAPくらいしか語られてないんだけど大丈夫?」という感じで日本での認知度はさほどなかった我らが Synologyですが、ようやく時代が追い付いてきましたね。


さて、いよいよ開封。
中身を確認していきます。



本体、外部電源、電源ケーブル、LANケーブル2本、ハードディスク固定用のネジ、簡易セットアップマニュアルでしょうか。

以前はこれにCD-ROMが入っていて、そこからDSM(このNASを設定するための環境 Synology Assistant  を起動してから)をセットアップしたのですが、バージョンアップを頻繁に行うためからなのか、ブラウザ経由(あるいは上記リンクから該当ソフトをダウンロードしてから)でセットアップさせるようになったようです。

シンプルすぎて戸惑いようもありませんね。




それでは本体の様子を調べてみることにしましょう。


前面にピアノブラック調のカバーがあるのですが、こちらは少し手前に引けば簡単に開けられる構造になっており、こちらからハードディスクを差し込んでいく感じになります。


左からスロットに番号が振られており、1~4台までのハードディスクを装着することができます。
現時点で市販されている最大容量のハードディスク(6TB)も問題なく利用できるようで、最大 6TB × 4 台 分で運用することができます。

前機種のDS412+ では当初 4TB × 4 の16TB が最大というスペックでリリースされましたが、その後 6TB × 4 の 24TB まで対応という表記に変更された経緯があります。

DS415+も大容量のドライブが発売されれば、同様にこの上限表記も変わってくるのかもしれません。



こちらが背面。

ファンが2つ。
LANが2ポート。
外部接続用のUSB3.0ポートが2つ。
ケンジントンロック用の穴。
eSATAポートもありました。

このあたりも前機種となんら変更がありません。



底面の様子。

ゴム足と排気用のスリットが見えます。



側面には Synology ロゴと吸気用スロットを兼ねたものが両面に。

実はこのロゴ、nol (エヌオーエル)の部分をスリット機能と両立させるために、内部からo(オー)のロゴを補強してあるんですよね。



面白いこだわりです。



電源を入れる前にとりあえずハードディスクを1台セットしてみることにしましょう。



ハードディスクトレイを1つ本体から抜き取ります。



端子を外側に向けてピッタリと収めます。



サイドのストッパーはハードディスクのねじ穴にハマる出っ張りがついていて、これによって左右から挟み込んで支えることができるようになっています。



きっちりとはめ込んで両サイドからロックします。



本体に戻して奥まで差し込んでください。
これで電源を入れる前の準備が完了です。


本体の電源を入れてから、同梱されているペーパーに記載されているURLをパソコンのブラウザーで開きます。

http://find.synology.com

http://diskstation:5000
(こちらは2台目の DisikStation をセットアップするときはオススメできません)



ネットワーク内にある DiskStation を探しにいっているようです。



DS415+ が見つかりました。

接続してみましょう。



ハードディスク内にあるデータがすべて消去されてしまうけれど続けていいのかという警告メッセージが出ます。

問題がなければ次へ進みます。



ネットワーク状態に問題がなければ最新のDSMを自動でインストールしてもらいましょう。

接続が遅すぎる場合やインターネット接続に問題がある場合は、別途 Synology のサイトから DSM の最新版をダウンロードしてここでそのファイルを指定してください。



管理者用のパスワードと、NAS名をこちらで決めておくようです。

さらに今はこのタイミングでRAIDの種類も設定するんですね。
NAS初体験の方もいろいろ悩むこともなくセットアップできるようになりました。

設定はSHRのままでいいと思います。



最終警告が表示され、問題が無ければこのまま処理を進めます。


これで準備は完了です。






それでは Disk Station Manager (DSM)を利用して、DS415+ を楽しく使ってみることにします。



こちらがログイン画面。

さきほど設定した パスワードで admin ユーザーとしてログインしてみます。



ログイン後に表示されるのは、Windows OS などにみられるようなデスクトップ風画面です。

ここから各種アプリケーションやサービスへアクセスします。

利用頻度の高いアプリケーションは、このデスクトップ風画面にショートカットを置いておくこともできます。(まさによくあるOS風)

ショートカットの配置もドラッグ&ドロップにて自由に変更できます。



こちらがコントロールパネル。

細かい説明は別の機会といたしますが、パソコンのそれとほぼ同じと思ってください。

フォルダの共有を誰にどこまで権限を与えて設定するのか、新規にアクセスするユーザーを追加したりするのかなどもこのコントロールパネルから設定します。

DSM自体がバージョンアップをする際なども、このコントロールパネルから行います。
(最近はシステムインフォメーションからもリンクされましたが)

そうそう、管理者ユーザーの admin は誰でも知っているIDなので悪意のある第三者から狙われやすいです。

別途新規の管理者IDを作成し、そちらで管理者権限でログインできることを確認した後に、admin IDは削除か利用停止モードに切り替えてください。(削除がオススメ)



こちらも初期は良く利用するパッケージセンターです。
いわゆる専用のアプリストアですね。

サードパーティ製のアプリも含めて多種多様なものが用意されています。

一般的な個人ユーザーにはたぶん利用しないものも数多くあったりするのですが、必要なときにインストールしてみてください。

個人的におススメなのが、以下のアプリケーション。

その中のいくつかを順を追って簡単に紹介していきましょう。



まずは『メディアサーバー』。

これ自体は非常に地味な設定画面なのですが、メディア サーバーを使用すると、Synology NAS からステレオ システム、TV セット、ゲーミング コンソールなどの DLNA/UPnP DMA(デジタルメディアアダプタ)で [photo]、[music]、[video] などの共有フォルダにあるマルチメディア ファイルをストリームし、再生することができます。

他の部屋からNAS内の動画をストリーミング再生することができる機能といえばなじみが深いでしょうか。



こちらはビデオステーション。
NASに格納した動画をブラウザベースのプレイヤーでストリーム形式により再生可能。

タイトル名からなんらかの法則により映像にマッチした作品の画像を引っ張ってライブラリ化してくれるのですけれど、どうも日本語タイトルの場合は苦手のようです。(あえてモザイクを外してあるやつは見たこともない作品でした)

もちろん自動でライブラリ化されない例もやはり多々あるので、その場合は自分で適当な画像をピックアップして張り替えることも可能です。



そしてフォトステーション。
格納されている写真データを自らピックアップし、ブラウザベースのビュワーから簡単に閲覧できるようにするアプリケーション。



こちらは以前レポートをした安曇野のVAIOの里(今は無きSONY VAIOの時代)に出向いた際の写真をピックアップしたものです。

こういった思い出の写真も、自分が見たいシチュエーションごとに閲覧グループを作ってスライドショーとして楽しむこともできます。



こちらはオーディオステーション。
ビデオステーションやフォトステーションのように、NAS内に保存した音楽データをストリーム形式で再生できるようにするアプリケーションです。

インターネットラジオもこのアプリケーションを経由して聞くことができるようですが、そちらはまだ試していません。



こちらはクラウドステーション。
DropBoxのようなファイルをアップロード、ダウンロードするような環境を実現してくれます。

Windows 用の(他の機種用もある)ネイティブアプリケーションも用意され、それをインストールすることで特定のPCフォルダに格納されたデータが、NAS上の専用フォルダと自動で同期されるようになります。

意識することなく、NASとデータをやりとりするとができるところがポイントです。

たとえば自宅と会社のPCにクラウドステーションのクライアントをインストールしておけば、該当フォルダに入れたファイルはすべてのPCで自動同期されます。
ファイルを編集した場合や、削除した場合もすべての環境で同じになります。

自宅でのデスクトップパソコンとモバイルで利用しているノートパソコンでの作業状態なども、意識すること無く非常に簡単に同期できます。

DropBoxでも似たようなことができますが、やはり第三者のサービスに大事なデータを置いておくのはちょっと怖いのでこちらを便利に使っています。



こちらは iTunes サーバー。
同一ローカルネットワーク内のNAS内に保存した iTunes 仕様の音楽ファイルを、PCベースの iTunes ソフトから聞くことができるようになります。



そして忘れちゃいけない大事なアプリケーションが、こちらのアンチウィルス エッセンシャルです。
NAS内でやりとりされる各種ファイルがウィルスに侵されている場合、こちらのアプリケーションが自動で隔離してくれます。

今のところこの機能で問題のあるファイルが見つかったことがありませんが、インターネットからファイルをよくダウンロードする方には特に必須だと思われます。

このアプリケーションの他にマカフィー仕様のアンチウィルスソフトもあります。
お好きな方でどうぞ。



そして最後にファイルステーション。
一番良く利用するアプリケーションかもしれません。

エクスプローラーライクにファイルのアップロードやダウンロード、ファイルの移動を可能にするアプリケーションです。

複数のファイルをNASからダウンロードする際には、圧縮された1つのファイルとして取り出せます。

実はこのアプリケーションからでも写真や動画の再生ができるのですが、エクスプローラーライクな仕様のためフォルダ内のすべての情報をその都度やりとりすることになります。

単純なビュワーとして利用したい場合には、専用のアプリケーションを利用した方が便利なのは間違いありません。
うまく使い分けてください。






それぞれのアプリケーションに対応したモバイル用アプリもちゃんと用意されています。
DDNSかクイックコネクト機能を利用し、家庭内に設置してあるNASにログインできるような設定ができていれば、モバイル端末からも問題なくアクセスができます。



たとえばモバイル用のDS cloudクラウドアプリを使えば、iPhoneで撮影した写真をそのまま家にあるNASにアップロードすることが可能になったりします。

もちろんDS photoを使えば外部からの写真閲覧も可能で、DS videoを使えば動画もストリーム形式でばっちり視聴できますよ!


最近のバージョンアップで便利になったのが、DS video アプリ。
まずは通常のモバイル再生。


wi-fi で家庭内LAN経由にある NASに接続し、動画ファイルを探させています。



試しに再生してみるとこんな感じ。※モザイクかけときました
このファイルは実験的に画像をかなり圧縮してあるのでさくさくストリームされます。
(480×270 14.24MB 762.4kbps h264 aac lc の mp4)



さらにその動画をクロームキャストを利用して家庭用の大画面TVに映すことができるようになりました。
クロームキャストへ送るアイコンをタッチして同期させておくか、再生時に同期させます。



クロームキャストに送信中の画面。※モザイクかけときました
一度セレクトしてクロームキャストに動画を投げれば、あとはモバイル端末は電源オフしても問題ありません。(このあたりはクロームキャストのお作法と一緒です)

TVについているクライアントソフトでは操作性が悪いこともままあるので、クロームキャスト併用によりNASの楽しみ方が広がります。




機能的にも盛りだくさんのため、レビューの時間がホントに足りないです。

もう少し調べてみたいこともあるため、暇をみて書き足さなければと思っています。
伝えたかったことの何パーセント実現できたんだろうかと・・・。

クラウドサービス全盛の昨今ですが、自分の家にデータ格納環境がある安心感は何者にも代えがたいです。
無料だからと安易に有名サービスを使っていても、何らかのトラブルによって情報漏洩してしまったニュース、たくさんありますよね。
タダより高いものは無く、大事なものは手元に置いとけっていうのは鉄則だとは思います

そんなときに良さげなNAS無いかな?とお探しをしていたみなさん。
Synology 社のNASは日本語のヘルプファイルもかなり充実しており、またユーザーサポートも日本語で問い合わせが普通にできますから安心ですよ。

前機種も2年以上ノンストップで運用していますが、壊れる気配すらありません。
非常に静音でものすごくオススメできます。

お値段が少し高めに映るかもしれませんが、それ以上の付加価値があると思います。

願わくば、日本のユーザーが手に取りやすい価格帯の商品も増えることを祈って今回のレビューをひとまず終えたいと思います。

※追加したいと思っている項目は、順次書き足していく予定です。





【追記情報 2014/11/26版】
DSMがバージョンアップして DSM 5.1 になりました。
そのタイミングでいくつか機能アップしているのですが、個人的に気になったものをチェックしてみました。

◆ ノートステーション ◆
エバーノートのような使い勝手のツールが用意されました。
ブラウザからそのまま利用することはもちろん、モバイル用アプリもあります。


まずはパッケージセンターに追加されたノートステーションをインストールします。



こちらがノートステーションを起動した画面。



作成メニューから新しいメモを選びます。



よくある感じのエディターでメモ(ノート)を書きます。
ブラウザからのコピーペーストも簡単にできました。



保存するとこんな感じに。
メモごとにタグも付けられるようです。



本家エバーノートに置いてあるデータを連動させることもできるようで、すでにお使いの人にもメリットのある仕様となっています。

というわけで、DSM上のノートツールはかなり軽快に動きました。





◆ セキュリティアドバイザー
インストールはパッケージセンターより同様に行います。

セキュリティアドバイザーは、NASの設定がセキュアーな状態になっているかどうか自己診断をしてくれるツールになっています。
起動時にどんな用途で使っているのか(ホビーなのかビジネスなのか)を選択し、それぞれに見合った項目でチェックしてくれるようです。


こちらは自宅と個人。



こちらは企業とビジネス。



とりあえず自動スキャンを走らせてみました。



スキャン終了後の画面です。
マルウェア・アカウント・ネットワーク・設定・更新のそれぞれの項目に対して評価され、問題がある場合にはそれが指摘されるようです。



問題のあったアカウントについての項目をさらにチェックしてみると、どうやらパスワードについて設定されているルール(たとえばアルファベットを2文字、数字を1文字以上含むものにしろなど)とずれていたらしく、こんなメッセージがでたようです。

このようにエラーについて詳細を調べ、ウィルスチェックをしたりパスワードを強固なものに変更したりするなど、すべて合格(グリーン表示)の状態になるように保つことがポイントのようです。

初心者の方にもわかりやすい、シンプルなガイダンスになっています。

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