レビューメディア「ジグソー」

「音声を検索する」という革命を成し遂げた エコー・スマートペン

【ファーストインプレッション】

 

~ とりあえず、対談を1本まとめてみました ~




「いったいどういう仕組みになっているの?」と、届くまでは皆目見当がつきませんでした。

「何が?」って? どっちなのか、ということですよ!

ペン先そのものがノート上の座標を認識しているのか?
握っているペンのボディがノート上の座標をトレースしているのか?



届いてビックリしましたね。


ペン先を抜いてみたら、フツーのボールペンの芯と変わらないンですね。

 


予備も含めて 2本とも フツーのボールペンの「先っちょ」ですよ。





テクノロジーの源は、握りしめるボディよりも下の部分、
その ペン先を受け止める筒の先端にありました

 

右のほうの写真↑をよく見てください。

小さなカメラというか、小指の先ほどのスキャナなンですね。読み取っているところは。

 

検査のときに病院で飲み込まされる胃カメラが大きくなったような、と言ったらいいのかな。

「光線銃の銃口みたい!」と思わずつぶやくことでしょう、昭和の少年だったら(笑)



この超小型CCDカメラが専用ノートの表面に印字された「しるし」を読み取ることで、

いまこの瞬間に echo smartpen のペン先が何処に在るか?を記録しているンですね。

専用ノートの表紙は Cool な今風のミニマムなデザインですが、

 


その上でペン先を走らせるノートの表面には微細なドットが無数に散りばめられています。

 

「微細なドットが無数に」を数字を使って表現するよりも、
 写真で見てもらったほうが手っ取り早く実感できるでしょう。



こんな毛穴ほどの大きさのポイントが毛穴よりも密に並んでいるだけでもスゴイのに、
等間隔に並べられているのではありません

 

いちいち微妙にズラされながら並んでいるのです!

等間隔に並んでいるとそれぞれのポイントが「『一意の』場所」を表せませんからね。



こういう仕組みになっているのだったら、
ペン先を好みの書き味のモノに換えることができなくもないかもしれませんね。
推奨されない非公式な使い方になるのでしょうけど。

なぜそこにこだわるのかというと、書き味のファーストインプレッションとしては、
あまり好みの書き味ではなかったからですね。
もっと正確に言うと、手にする前から「一般的なボールペンだったら、芯は換えたいなあ」
と贅沢なことを考えていたのですね。


水性ボールペンのサラッとした書き味に慣れてしまって、もう10年以上指名買いしてるので。



し・か・し、ボディが太いことは大歓迎なのです。



その普段手書きするときに愛用している水性ボールペンを2本握ってるように感じるくらい
「太い」ンですね。このボリュームというかボディの太さは、長文を書き殴ったり、
長時間握り続けるときは疲れてくるのを大幅に遅らせてくれるのですよ。

昔の手書きの作家さんたちは、腱鞘炎になるのを予防するために、
楽に握れるよう万年筆に布やテープを巻いてボディを太らせる人が多かったと聞きます。


せっかくボディが太いのに、芯が残念というのが「書き味」に対する個人的な感想です。
実際に書いてみると予想通りの「書き味」でした。




ペン先のことはこれくらいで切り上げて、肝心の

『エコー・スマートペン』らしさ に切り込んでいきましょう。


今回のレビュアー陣で最後にアップすることになってしまいました。
セットアップ方法などは他のレビュアーさんたちが書き尽くしてくれている感がありますね。
そこはすっ飛ばします。(本編のレビューで触れるかもしれませんが。)


このファーストインプレッションでは「習うより慣れろ」の精神で、
あまりマニュアルも読み込まないうちに、いきなり実戦形式で使ってみることにしました。


ジャーナリストと社会学者の対談を聴きながら、両者のイイタイコトをまとめてみました。

 



『小保方現象はなぜ起きたのか』videonews.com 2014年4月12日公開



ジャーナリストの神保哲生氏と社会学者の宮台真司氏が、いま日本中の注目を集めている、
といってもいい STAP細胞を取り巻く騒動 をテーマに選んで、その「現象」を論じています。



「文字・図形・音声。その全てをこの一本で記録」というのが、
今回の ZIGSOW PREMIUM REVIEW の共通テーマです。

ならば、すべての要素が入った使い方をやってみよう、とチャレンジしました。

上の youtube に上げた動画はダイジェスト版です(1/4の時間に圧縮)。

 

フルバージョン(音声付きPDF)はこちらです。*





とりあえず、一戦交えてみた感想を述べておきます。

「メモを取るときに『時間』も一緒に切り取る」ことの効用を思い知りました。


特に、この方々の対談のように、基本的にスタンスが変わらない方々が、
互いに相手の視点・考え方を補いながら、それを発展させて論を積み上げていったり、
別の具体例を出して補強したり、という進み方をしていく場合、
あとでボイスレコーダーを再生して聴き直す確認の仕方とは段違いの利点があります。


自分がどこで論旨を取り違えたか、一方の発言をもう一人の主張と勘違いしてしまったのか
ということを両氏の肉声を聴きつつ検証できるのです。

ペン先の動きの一瞬一瞬をリアルタイムで追って勘違いした瞬間を特定することができます。

 


これはちょっとした「革命」ですよ。



少なくとも自分にとっては、これからは「他人の話を聴く」という行為が
根本から変わる可能性があります。

更新: 2014/04/28
エコー・スマートペン の活用術 PREMIUM REVIEW

強力な『検索』機能で知的作業から無駄な時間と労力を徹底排除 ―「思考」に没頭できます

■ エコー・スマートペン を使うメリット



「音声を検索する」革命的なデバイス!

録音を最初から最後まで何度も聴き返す必要がない




「 echo smartpen と あと4,5年早く出会えていれば … 」

自分の研究生活から時間と労力を大幅に節約してくれていたことでしょう。
そして、知的生産性を格段に向上させてくれたに違いありません

 



レビュアーは 2009年から2011年にかけて、頻繁に関西から関東に遠征していました。
とくに最初の1年間はほぼ毎週上京していました。

データサイエンスを専攻する大学院は、大雑把にいえば、
従来は人文系や芸術領域などいわゆる文系分野で研究されていた事象を
自然科学の手法 ― いわゆる理系の方法 ― で検証し直して新たな知見を得る、
という触れ込みで開設されました。

指導してくださる教授陣には、データサイエンスそのものを研究されている先生方と
考古学や文学や絵画や書や音楽といったコンテンツ系が専門の先生方に大別されます。
中には理学博士にして茶道と香道に通じた、両方を備える方もいらっしゃったのですが、
レビュアーが研究する対象に限っては指導できる方はひとりもいらっしゃいませんでした。

データを取ったあとのことはともかく、研究対象そのものからデータを得る過程においては、
学外の教授に指導を仰ぐ必要がありました。

そもそも、研究対象となるものが東京にしかないのでした。


そう、関西には 相撲部屋なんてひとつもないのです。




アラフォーで仕事を辞めて大学院生となったのですが、毎週毎週 夜行にバス乗って、
東伏見と所沢にある大学院の研究室と湘南にある大学に通っていました。

メインは所沢キャンパスにあるスポーツ社会学の研究室。
米国人教授が大学院生を指導されるゼミに押しかけ参加していたのですが、
いつもボイスレコーダーで講義やディスカッションを録音させてもらっていました。

 

当時使っていたのは、オリンパス製のICレコーダーでした。

必要に応じて、集音マイクをマイクジャックに挿し込んで使っていましたね。


廉価な割に性能に不足はなくボイスレコーダーとしての用は完璧に果たしてくれていました。

軽量コンパクトで電池の持ちもよく、遠征に携行していたネットブック

の小ぶりさも相まって、レビュアーにとっては頼れる「3種の神器」と言えました。

ホテルに帰ってからネットブックPCに音声ファイルを転送して聴き直すのですが、
時間が経っていたり現場でのノート取りが不完全だったりすると、
音声だけ聴き返しても要領を得ないことが少なくありませんでした。


Voice-Trek VN-480PC は 当時もいまでもICボイスレコーダーとしてはよくできた製品です。

しかし、従来のICレコーダーの制限から逃れることはできないのです。
その場を離れて時間が経ってからでは、聴き返したい箇所を特定することや
核心となる箇所だけをピックアップしたりすることは困難になります。

何度もファイルの先頭から最後まで早送り巻き戻しを繰り返すのは骨が折れます。
それでも探し出すことができたらまだいいのですが、見つけられずじまいに終わることも。


あの頃 エコー・スマートペンがあったら、そのような憂き目に遭うことはなかったでしょう。



エコー・スマートペンは2種類の高度な検索機能 を持っています
から、聴き直したい箇所をいともかんたんに見つけ出すことができます。

 


まず、ノートをエコー・スマートペンでタップして音声を再生して検索することができます。

ノート上の字や図にペンを置くだけでそこを書いた瞬間に流れていた音声が再生されます。

これは何十分もかかっていた作業を数分に短縮できることを意味します。

理解があやふやなところやノートを見ても意味不明な箇所がある場合、単なる音声ファイル

を聴き直して解決の糸口となる発言箇所を探し当てるのは非常に時間がかかります。

1時間半,3時間といった長さの音声の流れを途中で止めて「ここだ!」と辿り付くまでに
数十分を要したり、ときには1時間を超えることも少なくありませんでした。結構な苦役です。


同じノートから同じ成果を得るのに、エコー・スマートペンを使った場合だと
あっけなくあっという間に終えられる可能性があるのです。

未完成なノートがすでに視覚に訴える形でおおまかな問題個所を浮かびがらせてくれるのは
同じ条件ですが、その視覚情報から音声情報に一足飛びにワープできるのが違うところです。

「ここかな?」と自分自身で書いた文字をタップすれば、
それを筆記した瞬間に流れていた先生の声や学生の発言が流れてきます。


運が良ければそのワンタップで、そうでなくとも2,3度それを繰り返せば、
「ああ、ココ!ここだよ!」と『捜していた声』に『再会できる』のですね。
疑問に答えてくれるワンフレーズに、コメントに容易にアクセスできるのです。


このようにノートをタップすることによって「音声を検索する」ことができますが、
ノートに書いた筆跡をパソコン上で検索することもできます

専用アプリ Livescribe Desktop の検索窓に打ち込めば、キーワードにヒットしたページが
サムネイルで表示され、ページを開くとヒットしたキーワードがマーキングされています。

このあたりはマイクロソフトの Office製品とも親和性の高い操作感なので作業も捗りますね。


パソコンを使い始めた頃はその検索機能こそが文書を電子化する最大の利点に感じました。
echo smartpenでは テキストデータでやれていたことが音声でもできるようになっています。


Windows 95 が世に出て PCというものを使うようになったときから、テキストデータでは

① ひとつのファイルの中にあるキーワードを検索すること と、

② たくさんのファイルを横断してあるキーワードを含むファイルを検索すること、

の2つの意味で検索をかけることができました。

 


いまでは慣れてしまってそれが当たり前のように感じますが、最初の「革命」でしたね。

当時まだ高価なパソコンを無理して買ったのは一にも二にも「検索」をしたかったからです。
そのためにスキャナも購入して、せっせと手元の資料を電子データ化したものです。

その当時から現在まで「電子データ化」=「テキストデータ化」でした。




それが
エコー・スマートペンによって第二の「革命」を迎えることになったのです。




エコー・スマートペンを使うと、
ペン先をタップするだけで、そのノートを取った時間帯の任意の一点の音声を再生する、

すなわち、

①’ ひとつの「セッション」(=ノートと紐づけられた音声ファイル)
 の中の音声を検索する
ということが、まず可能です。



そして、
そうやって書きためたノート(=Livescribe Desktop に転送され「ライブラリ」に収録された「アクティブノートブック」)全体に検索を掛けることができます。

 

ただし、これは音声そのものを検索しているわけではありませんね。

従来のファイル間を横断してテキスト検索を掛けていたことを音声に対して行っている、
とはいえず、②’ とすることはできません。 本質的には ②そのものにとどまっています。

いや、よく考えたら、すでに記号化された(=テキスト化された)データ群に対して
検索を掛けているのではなく、手書きの画像データ群に直接的に検索を試みている
ということですから、こちらもまた、サラッと革命的な技術を盛り込んでいるのですね!

処理の途中で内部的に組み込んだOCRプログラムの実行を挟んでいるのかな?

そうだとしたら、現在のプロセッサの真価を発揮させるプログラミングの進化ですね。
単なるテキスト検索にも結構な時間が掛かっていた Pentium 133MHz & Windows 95
の時代では考えられなかった芸当をやってのけている、ということになります。


どちらの「革命」も真にユーザーの使い勝手に貢献するところ大ですね。

自分にとっては ①’ができることの恩恵が大きいです。


もうホテルの自室に戻ってから、その日に取ったノートを補足するために、
長い時間をかけて音声ファイルの特定箇所を捜索するという労働から解放されるのですから。


このように、エコー・スマートペンは学生さんにとって非常に有益なツールになり得ます。

そして、社会人の方々にとっても、導入を検討する価値がおおいにあると思います。
人に会ってインタビューをすることが仕事の中で大きな比重を占めている
のであれば、
即「買い」のツールではないでしょうか?


 

■■まとめ■■


エコー・スマートペンはICボイスレコーダーの究極進化版と言えるでしょう。

その強力な『音声検索』機能で
成果を得るまでの過程で作業の効率を極限まで高めてくれるでしょう。

更新: 2014/04/28
音声付きPDFの作成 PREMIUM REVIEW

Livescribe Desktop から かんたんに Livescribe Online 上に音声付きPDFをアップできます


* echo smartpen を使って 対談をメモした後に、データを Livescribe Desktop に転送し、
そのセッションを Livescribe Desktop の「オーディオ」画面で「ページを表示」している
様子を音声付きPDFにして公開しました。

memo01_20140413
「小保方現象はなぜ起こったのか」videonews.com2014.04.12のメモ取り
http://www.livescribe.com/cgi-bin/WebObjects/LDApp.woa/wa/MLSOverviewPage?sid=Kh55PTlmC5Qv



Livescribe Desktop アプリ上で echo smartpen でメモ取りしたセッションを振り返る様子
を echo smartpen を持っていない人にもご覧いただけます。
( PC に Livescribe Desktop がインストールされていない環境でもご覧いただけます。)


エコー・スマートペン ユーザー向けのオンラインサービス「ライブスクライブ オンライン」
にアップロードした音声付きPDFは、アカウントを持っていない人でもアクセスするだけで
閲覧することができます。ログインしないで見ることができるので登録などは一切不要です。



ユーザーならば、音声付きPDFを作成するのも、それを公開するのも簡単にできます。

echo smartpen で取り込んだ画像データと音声データは、付属の Livescribe Desktop
で編集・管理するだけでなく、「Livescribe Online」タブを開いてそこからアップロード
するだけで、かんたんに 音声付きPDFファイルとしてアップロードすることができます。


その手順を簡単に紹介しておきます。

echo smartpen を PC と接続すると、自動的に Livescribe Desktop が立ち上がって
ペンの内部メモリから画像データと音声データがアプリ内に転送されます。
「オーディオ」タブに「セッション」という単位でひとつのメモ書きが収納されます。


「ページ」タブから対象のセッションを開いて再生ボタンをクリックするだけで、自分が
メモ取りしたノート画面が再生されます。もちろんその瞬間瞬間の音声とリンクしています。


ここで編集することもできるのですが、ここではそのまま音声付きPDFの作成へ進みます。
「オーディオ」タブに戻ってそのセッションを「送信」します。クラウドストレージ、
たとえば、Evernoteなどにもアップできますが、「MyLivescribe」を選択。

 

 



「文書は正常に転送されました」というメッセージが出たら、「Livescribe Online」タブを
クリックします。


この段階では「プライベート」設定という状態で、まだ公開されていません。
が、すでに一般の人が閲覧(聴取?)できる音声付きPDFの形になっているのですね。


「パブリック」に設定するとユーザー以外の誰もがアクセスできるURLが発行されます。
公開直前にタイトルを編集して公開するための体裁に整えることもできます。


Livescribe Desktop がインストールされていないPCからアクセスできるのはもちろん、
タブレットやスマホからでも、見る(聴く)ことが可能です。

コメント (4)

  • きりん太さん

    2014/04/15

    レビューお疲れ様です。

    このペンは、本当にすごいですね。

    本当にスマートペンっていう名前がぴったりですね。
  • yuiさん

    2014/05/02

    すごいデバイスですね。
    かつて CrossPad というデジタルノートを使ったことがあるのですが、使い勝手はいまいちでした。
    当時、こういうモノがあったらなぁ…。

    「音声検索」は、ネット検索なのだと思っていましたが、こういう機能なのですね。
    たしかにピンポイントで探したい時の頭出しは面倒です。
    ライバル製品が出て、更に進化していく姿を見てみたい(汗)
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