レビューメディア「ジグソー」

TDP200W+対応の名に恥じない冷却性能



この度は、ジグソープレミアムレビュー「あなたのオーバークロックを強力サポート!-ENERMAX-」に選出戴き有難うございました。
関係者の皆様方に厚くお礼申し上げます。

さて、"本製品の使用によるオーバークロック性能のビフォー・アフターを写真や動画を用いて詳細にレビューしてください。"というレビュー課題をいただいております。

一般的に、CPUクーラーにおけるオーバークロック性能とは、オーバークロック時のCPUの発熱をどの位、効率良く排熱し、CPUの温度を低く保てるか。だと思いますので、オーバークロック時のCPUの温度比較ビフォーアフターをテーマにしたいと思います。

先ずは、ビフォーシステムの紹介です。

オーバークロックということで、
CPU            Intel Core i7 2600K
MotherBoard       GIGABYTE GA-Z68XP-UD3R(Rev.1.0)
Memory          Corsair CMX12GX3M3A2000C9
Graphics          HD3000(CPU Internal)
Drive            A-DATA AS510S3-120GM-C
PowerPupply       AQTIS AP-1000GLX80+
CPU Cooler        CoolerMaster Hyper212 plus

という、普段使っているシステムから、HDDや光学ドライブ,グラフィックカードの接続を外した状態を基本システムとさせて戴きます。










先ず、今回のレビュー対象となるCPUクーラーについて、既存システムとの差異を説明させて戴きます。

既存システムで使っているCPUクーラーは、サイドフロータイプで12cmファンを標準で1基搭載しています。
薄型なので、メモリへの干渉もありません。
ダイレクトタッチの銅製ヒートパイプが4本付いています。
Hyper212 Plus 全景
Hyper212 Plus 全景
Hyper212 Plus ヒートパイプ
Hyper212 Plus ヒートパイプ


一方、今回レビューさせて戴くCPU クーラーはトップフロータイプで、同じく12cmのファンが搭載されています。
TDP 200W+対応というこのとなので、今回のCore i7 2600k(TDP95W)でオーバークロックしても十分な冷却能力があると推測されます。

トップフロータイプのメリットは、上から広い面積で風がマザーボードの方に風が来るので、CPUの冷却以外に、メモリーや電源回りにも風を当てて冷却することが可能だという事です。

ENERMAX ETD-T60-VDは、更に、ニッケルコーティングを施した55枚のアルミニウムフィンすべてに加工されたVGF(Vortex generator flow)technologyが、ヒートシンク内の風の流れに対し、必ず発生してしまうヒートパイプ背面の無風領域に空気を取り込む事により、ヒートシンク内のホットスポットを無くし冷却効果を高めてくれるようです。
VGF technology
VGF technology



しかし、大型のトップフロータイプのCPUクーラーは、メモリに干渉する可能性もあり、取り付けには注意が必要です。

今回のシステムでは、メモリモジュールを4本挿しても、かろうじて干渉しないというか、接触はしないが、クリアランスはほとんど無い状態でした。

このCPUクーラーは、ヒートパイプが4本側と2本側で、アンシンメトリー構造なので。CPUクーラーを取り付ける向きを180度変えれば、もう少し、背の高いメモリモジュールでも大丈夫だと思います。

但し、向きを180度変えると、今まで以上にメモリ上にヒートシンクが被さってきますので、CPUクーラーを取り付ける前にメモリを挿しておかないと後からでは難しいかもしれません。
アンシンメトリデザイン
アンシンメトリデザイン


今回のCPUクーラー ENERMAX ETD-T60-VDは。6本の銅製ヒートパイプにニッケルコーティングが施されたものが装着されています。

ヒートパイプが直接CPUとコンタクトするタイプではありませんが、世界トップクラスの熱抵抗性能ということで、冷却能力に不安はありません。
また、自動可変圧力ブラケット(ENERMAX特許取得済)で、CPUに対して最高の接触力があるということなので期待が高まります。
6本のヒートパイプ
6本のヒートパイプ




これまで、様々なCPUクーラーを使ってきましたが、ENERMAX ETD-T60-VDで驚いたのは、無駄な部品が殆どないことです。
これが今回使用するパーツの写真ですが、この写真に無い(今回使わない)パーツは、AMD用のブラケット2個とその留ネジ2個のみです。
我々消費者は、付属する全てのパーツに対して、対価を支払っている訳ですから、無駄なパーツがないことは、好感が持てます。
パーツ一式
パーツ一式



最初に、ブラケットに支柱(止めネジ)を取り付けて行きます。
支柱取付
支柱取付


2つのブラケットで、CPUクーラーを挟み込むように、両側から挟んで2つのブラケットを連結します。
ブラケット取り付け
ブラケット取り付け


あとは、マザーボードのCPUクーラー取り付け穴ににワッシャーをセットし、CPUにグリスを塗って、CPUクーラーをセットします。

マザーボードの背面に、バックプレートを取り付け、固定用ネジで固定します。
バックプレート
バックプレート


ここまで、非常に簡単に組み立てられますし、プラスドライバー1本できっちり取り付けを完了することができました。



今回使用するCPU Intel Core i7 2600Kは、アイドリング状態では、ベースクロックの16倍(一般的には1.6GHz)で発熱量も少ないので、Prime95で、CPUに負荷をかけ、その発熱量を、HaedwareMonitorのCPUの最高温度で比較したいと思います。

試した環境は、ベースクロック 103MHz CPU倍率 43倍及びベースクロック100MHz CPU倍率48倍の環境です。
特別な冷却は行わず、室温での測定です。

ベンチマーク結果
ベンチマーク結果


ベースクロック 103MHz CPU倍率43倍の場合は、温度差が結構ありますが、クーラーのファンの回転速度に結構な差があったのではないかと思います。

しかし、CPU倍率が48倍では、ファンは何れもフル回転ですので、システムとしての冷却能力の差が出ていると思われます。

これを見る限り、ENERMAX ETD-T60-VDは、従前のCPUクーラーと比較して4.8GHzにオーバークロックしたCore i7 2600Kを平均2~3℃低い温度で保てることがわかりました。

4.8GHzにオーバークロックしても、80℃を超えない冷却能力は、TDP200W+の名に恥じない立派な冷却性能だと思います。



今回レビューさせて戴きましたCPUクーラー ENERMAX ETD-T60-VDは、ハードなオーバークロック環境下で十分な冷却能力があり、とても静かなCPUクーラーでした。

標準状態で、十分な冷却能力があるので、ファンの取り換えなども必要なく、静音を保ちながらオーバークロックを試したい方には打って付けの商品だと思います。

冷却性能には無関係ですが、ENERMAX ETD-T60-VDは、冷却ファンに多数のLEDが搭載されており、タクトスイッチの切り替えにより、10種類+1(表示なし)の多彩なLED表現ができます。

カラーも、青,赤,青+赤の組み合わせで多彩な表現です。PCケースに合わせて選ぶことができます。

コメント (6)

  • Sheltieさん

    2012/01/10

    レビューおつかれさまでした。

    トッププローは冷却面では不利と思っていたのですが冷却性能も高いみたいですね。
    OC時の発熱が多い状態での検証での比較は参考になりました。

    アポリッシュ系LEDの演出は綺麗ですね。(動画拝見しました)
  • Picardさん

    2012/01/10

    Sheltieさん コメントありがとうございます。

    サイドフローの場合は更にもう1基冷却ファンを追加でき、更に冷却能力を上げることができますが、その分煩くなります。

    限界までのOCをしないのであれば、トップフローでも十分ですね!
    あとは、メモリクーラーが必要なメモリを搭載しないことですね。
  • harmankardonさん

    2012/01/10

    レビューお疲れ様です.

    まだ,データ取り中なのですが,同じ感じのレビューになってしまいます.
    LEDファンのカラーも動画にしようと思っていたので,これもダブってしまいます.

    重複感,お許し下さい.
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