Western Digitalが販売するUSB接続のSSDです。
メーカーでは「ポータブルストレージ」という製品カテゴリで販売しています。
持ち運びを前提にした軽量ボディ、ケーブル収納、本体バンパーが特徴のこの製品。
今回は屋外でのデジカメデータのバックアップ、PC間のデータ受け渡しに活用してみました。
3つの利点
1-1. 外寸を2.5インチHDD用ケースと比較
第一印象は「小さいなあ」でした。
どのぐらい小さいかというと、クレジットカードより一回り大きいぐらいです。
持ち運ぶデータメディアとも比較すべきだろうということで、
2.5インチHDDケースと大きさや重さを比較してみました。
2.5インチHDDケースは、COLORFUL 2577U3です。
中身はADATA Ultimate SU650の960GBが入っています。
寸法はそれぞれの製品情報から取得して、比較表を作成しました。
幅で25%、奥行で16%コンパクトでした。
重量は実際にハカリにのせてみました。
重量:121.9g(ケーブル込)
My Passport Goは500GBモデルです。
重量:53.5g
重量の差がすごいです。
なんと2.5インチSSD+ケースの半分以下、おおよそ4割の重さしかありません。
1-2. ベンチマークテスト
転送速度の速さを知るためにベンチマークテストを行いました。
比較対象はサイズ比較に使った2.5インチケースと、その中に入れたA-DATA製のSSDです。
計測PCはSurface Pro 3を使いました。
My Passport Goの方が性能が振るわない結果となりました。
NTFSでフォーマットして再挑戦しましたが、あまりかわらず。
とはいえ、データバックアップの際に威力を発揮しそうなシーケンシャル速度だと以下です。
- シーケンシャルリード:300MB/s超
- シーケンシャルライト:100MB/s弱
決して遅いわけではありません。
1-3. 3つの利点
自分が利点だと思ったのは以下の3点です。
- ケーブル一体型であること
- 軽量コンパクトであること
- 持ち運びを考慮した外装であること
まず、ケーブル一体型であること。
なおかつ、ケーブルを本体に収納できる。
これは大きなメリットだと感じます。
SSDとケーブルが最初からつながっているので、あとはパソコン側のコネクタを繋ぐだけ。
手間がなくていいです。
ケーブルを忘れないので、パソコンもディスクもあるのにデータが転送できないというようなトラブルも防げます。
1つだけ注意点。
収納時、コネクタの固定に磁石を使っています。
持ち運ぶときには、磁気に弱いカード類と混ぜて運ばないほうがよさそうです。
本体が軽くてコンパクトなのもメリットです。
2.5インチSSDも十分に軽量ですが、こちらはさらにコンパクトなのがいいです。
またケーブルを本体に収納すれば、余計なスペースも取りません。
外装が持ち運び向きなのもいいと思いました。
青いパーツが本体の周りをぐるりと囲っていますが、ここはゴムでできています。
落下したときに中の部品を守るためのバンパーになっています。
高さ2mから落下しても本体が保護できるようになっています。
比較対象の2.5インチHDDケースは薄めの樹脂で造形されています。
おそらく、落とせばケースは割れてしまうでしょう。
屋外で使うときの安心感でいえば、バンパーつきはありがたいですね。
写真データのバックアップに使ってみた
デジカメのデータバックアップを、屋外にいる間にやってみました。
ケーブル一体型で軽量コンパクトなボディが、バックアップの役に立ちました。
用意した機材
カメラ:ソニーα7+キットレンズ
記録メディア:SDXC 128GBを2枚
パソコン:GPD Pocket(ストレージ128GBモデル)
カードリーダー:GPD Pocketに付属していたUSB Type-Cカードリーダー
ストレージ:Western Digital My Passport Go
SDXCカードは2枚用意し、バックアップのたびにカードを交換しました。
カメラには常にカードが入った状態にすることが狙いです。
バックアップはカメラから取り出したSDXCカードに対して行いました。
当日の行動
自宅→科学未来館前→科学未来館(撮影)
バックアップ1回目
お台場(撮影)→水上バス(撮影)→浅草寺(撮影)
バックアップ2回目
バックアップ1回目:科学未来館のロビー
科学未来館で撮影後、エントランスホールのベンチでデータのバックアップをしました。
ここにはテーブルがなく、ベンチしかありません。
パソコン(GPD Pocket)を膝の上において、本体右側にSSDとカードリーダーを接続しました。
SSDがぶら下がって斜めになってしまいました。
HDDと違って角度に影響されないので、こんな状態でも転送できました。
転送後の写真は、エクスプローラーでレイアウトを「特大アイコン」とすることでサムネイルを表示させました。
出先でアプリをインストールする余裕はなかったので、エクスプローラーだけで確認できたのは助かりました。
ピントがあってるかなどはフォトでざっと表示して確認しました。
移動待ちの10分ほどしか時間がなかったので「表示できてるね、さっき撮った写真だね」とざっとした確認をしていました。
バックアップ2回目:地下鉄の座席
お台場から船で浅草へ移動し、浅草寺の境内をウロウロしながら撮影しました。
撮影後、地下鉄の座席でバックアップを取りました。
地下鉄にも、机はありません。
結果、USBコネクタを軸にしてSSDが宙ブラリになります。
それでも安定してバックアップ作業ができました。
浅草から新宿への移動の間に、無事にバックアップが取れました。
地下鉄でのバックアップ。置き場所すらなくて片手持ちでバックアップ
転送後の閲覧とRAW現像
バックアップした画像は、SurfacePro3で閲覧しました。
全部をプレビューして、気になった画像だけをRAW現像しようとしてたのです。
事前にRawTherapeeとDarktableもインストールしておきました。
(どちらもフリーのRAW現像ソフトです)
自分のSurface Pro 3は64GBモデルで、本体のストレージに余裕がありません。
なのでRAWデータはMy Passport Goに入れたまま参照しました。
カラーマネジメントディスプレイで調整するのが本筋だと思いますが、暗いなと思う写真の露出を少し調整してWeb用の写真を作るぐらいなら、この組み合わせで問題なくできるようです。CPUパワーの不足は否めませんが、これは古いPCだから致し方ない部分です。
USBコネクタの高さが高かったので、ここでもSSDは宙ブラリになりました。
本体が軽いのであまり問題にはならない、と思われます。
何が便利だったのか?
バックアップを取ってある、ってのは安心感があります。
撮影しすぎても古い写真を消して撮影を続けられる、ってのは大きなメリットです。
データの入ったドライブごと別のPCへ引き渡せるのも楽でした。
今回はバックアップ処理をGPD Pocketで行い、確認と現像をSurfacePro3で行いました。
PC間のデータ転送が不要なのは、利便性が高いと思います。
また本体のストレージ容量が乏しいPCを使ってたので、外付けの高速なストレージによって空き容量に不安を感じながらの作業から解放されたのも便利というか、助かりました。
反省点:高速なカードリーダーを用意すべきだった
2回とも、データの転送速度は約20MB/sでした。
USB2.0相当しか速度が出ていませんが、これはカードリーダーが原因です。
GPD PocketのTypeCコネクタで正常に動くカードリーダーがこれしかありませんでした。
128GBのカードを使い切るほど連写したら、カードリーダーの転送速度は無視しがたい時間差を生むだろうと想像がつきます。
ゆえに、事前に高速なカードリーダーを用意するべきでした。これは反省点です。
mickeyさん
2019/07/14
値段も手頃ですし、セールなどでもう少し
安くなったら購入したいと思います。
jakeさん
2019/07/14