テックウインド㈱「AKRacing Nitro」をレビューしたいと思います。
「AKRacing Nitro」は人間工学に基づく設計がなされた「ゲーミングチェア」という事でe-sports(ゲーム競技)では大変有名な製品です。
「AKRacing」にはシリーズがあり
ハイエンドモデル「AKRacing Pro-X 」
エントリーモデル「AKRacing Wolf 」
そして、私が使用しているスタンダードモデル「AKRacing Nitro」があります。
「AKRacing Nitro」には5つのカラーバリエーションがあり、私は「グリーン」を選択しました。
仕事や休日問わず、四六時中「座った姿勢」でいる機会が多い私にとって、椅子の選択は非常に重要なものでした。そう思うようになったのは、数年前にヘルニアを患ってから悩まされている腰痛によって生活スタイル見直す必要が出てきた為です。
これまで、いろいろな椅子を試してきましたが、しっくり来るものが見つからず、ちょうどプレミアムレビューの募集でAKRacingのゲーミングチェアを拝見し、調べるうちに非常に興味が出てきましたので応募をしました。
到着~組み立てまで
製品はかなり大きい箱で届きました。
組み立てはかなり広いスペースで行う必要があると思い、仕事場で組み立てを行いました。
製品は到着時、背もたれや座面・脚部などの大きなパーツから、ガスシリンダーやカバー等の小さいパーツ迄いくつかのパーツになっていますので、自身で組み立てる必要があります。
組み立てマニュアルも同封されており、11工程で完成するようになっています。
作業時間は50分程度でした。
(途中撮影しながらの作業でしたので、実際よりも多少時間がかかったと思います。)
大きいパーツを動かす際や一部作業(キャスター取付時)で多少力が要る場面がありましたので
女性の方は2人以上で組み立てをされたほうがいいかもしれません。
別途用意する道具は必要無く、全て同梱されていました。
レンチのほかにも、軍手も同梱されていました。軍手が同梱されるケースは初めて見ました。
人間工学に基づいた製品
前述でも記載しました通り、e-sportsで有名な製品であり、メーカー曰く、「究極の座り心地」を実現した製品との事です。「ゲーム競技用チェア」として特に有名ではありますが、用途を限定せずに幅広く活用できる製品だと思います。
そう感じたのはこのAKRacing Nitroの材質や形状、付属品が「座る」ということに対して、非常に考えられた作りになっている為です。
次では組み立て後のAKRacing Nitroの外見や機能について紹介していきたいと思います。
外見
組み立て後です。
外見の印象はレーシングシートみたいだと思いました。
メーカーHPを拝見すると、「レーシングシート開発歴10年以上の専門家チームが開発」とあり、納得です。
寸法
※メーカーHPから抜粋
椅子の高さ 127-136cm
座面幅 37cm
座面奥行 56cm
座面高さの調節幅 35-44cm
アームレスト高さ 28-35cm
背もたれ高さ 92cm
最大幅 65cm
荷重制限 150Kg
正味重量 23Kg
総重量 25Kg
箱の寸法 88×68×38cm
全体、特に背もたれ部分がかなり大きく、座ると自分の頭まで背もたれに完全に隠れるほどです。
「AKRacing Nitro」の素材は「PUレザー」(合成皮革)という素材です。
手触りはしっとりとして、水を弾くので飲み物をこぼしても拭き取ればシミにはなりません。
長い期間使用することを考えると、汗などで汚れた際の手入れがしやすいのは大きなメリットだと思います。
ただし、合成皮革の為か、長時間座っていると熱がこもります。
特に今は夏場ですので空調が効いていれば気にならない程度ですが、要注意です。
※汗をかきやすい方は別製品で「AKRacing Wolf 」がメッシュ加工との事ですので通気性を気にされる方は候補の一つとして検討されても良いのかもしれません。
各機能について
- リクライニング
この製品の大きな特長の一つです。
下記の写真の通り、180度倒すことが可能で寝た状態を維持することが出来ます。最初は倒れはしないか抵抗はありましたが、慣れれば非常に快適です。
ぐらつくような事は無く、足をバタつかせたとしても安定しています。
AKRACINGでは別途オプション品として、「オットマン(足置台)」が販売されています。
併用出来れば、寝姿勢を取ることが出来ます。
しかし、選択できるカラーが「グレー」と「レッド」しかない為、泣く泣く断念しました。
同色の「グリーン」が発売された際には購入し、感想を加えたいと思います。
- ヘッドレスト
後頭部から首筋あたりにかけて当たるようになっているクッションです。
任意で脱着が可能です。
前述のリクライニングで倒した際に枕のような役割として利用できるので、仮眠の際に重宝します。
普段使いでは頭部を固定する役割を持っているかと思いますが、デスクワークでは有無による善し悪しは感じませんでした。
- 高さ調節
サイドレバーで調整が可能です。調整幅は32-38cmとなっています。
2016年7月出荷分より、日本人の平均的な体格に合わせた座面の高さが得られるよう、ガスシリンダーの仕様が変更され、変更従来品に比べ長さの短いシリンダーが採用されているようです。
従来品(長尺シリンダー36~44㎝)
現行品(短尺シリンダー32~38㎝)
※メーカーHPから抜粋
世界で展開されている製品ですが、販売する国に合わせて改修を行ってくれているのは、非常に好感が持てました。
座面右側に、背もたれを動かすレバーと座面を上げるレバーがあります。
それぞれ上下に目いっぱい調整したらこのくらいです。
私の背丈は180㎝ですが、問題が無く足が地面につきます。
- ランバーサポート
腰の位置にあたるクッションです。腰痛持ちの私にとってリクライニング機能と同じぐらい重宝したパーツです。長時間椅子に座っていても「ランバーサポート」によって自然に背中が反った姿勢になりますので、猫背を防止する効果を持っています。
- アームレスト
アームレストのサイドにあるレバーで上下に動かすことが出来ます。
高さ調整は28-35cmの範囲で行うことができ、背丈に合わせて適した位置に調整することが可能です。
アームレスト自体も固めのクッションのような素材ですので、肘を立てるような場合でも痛めるような事は少ないと思います。形状は曲線となっており中央が窪んでいますので、腕を置いた際に自然にフィットするようになっており、腕がぐらつくこともありません。
- キャスター
5つのキャスターが取り付けられています。しっかりとしたつくりになっており、特にガタツキは感じませんでした。
利用している場所(職場)はカーペットとなっていますが、跡が残るような事はありません。
フローリングでは多少の移動音はありましたが、床の傷などは無いように思います。
どうしても床の傷や移動時の騒音が気になる方向けとして別途オプション製品でポリウレタン製キャスターに取り換えることが出来るようです。
※ハイエンドモデルである「AKRacing Pro-X 」ではこのポリウレタン製キャスターが標準でついているようです。
用途を限定しない汎用性の高い製品
私だけに限らず、職場でのデスクワークや自室での映画鑑賞やゲームなどの長時間の作業で腰痛や肩こりに悩まされている方はいらっしゃるかと思います。私の応募理由である、腰痛を軽減したいという問題に対してこの「AKRacing Nitro」は非常に良い結果を出してくれました。
次では職場での使用感と自室での使用感じについき、紹介していきます。
職場での使用感
デスクワークが多いため、長時間のPC作業がかなり苦痛な状況でした。椅子が合わなかったのか、気づくと姿勢が崩れていたり、何度も座り直したりを続けていました。
これまで利用していた椅子です。
私は猫背なのでおそらく、腰に普段以上の負荷が掛かっていたのだと思います。
いろいろ試行錯誤していた時期もあり、上記のような姿勢矯正グッズを試していた事もあります。
姿勢矯正に効果がない製品だったとというわけではなく、効果があったのですが、本当に「矯正」という感じで、半ば強引に正されているという感じでした。また、堅い材質でできているため、身体に食い込むのが少し不快に感じる部分もありました。そして、範囲が腰からお尻にかけてに限定されているためか、多少安定しない感じでした。
こんな感じで利用していました。
「AKRacing Nitro」では「ランバーサポート」によって、自然に背中が反った姿勢となりますので猫背になりにくい姿勢を無理なく取ることが出来ます。また、背もたれが高いため、背中全体を支えることができ、上半身が非常に安定します。
以前の椅子と比べ、上半身がふらつく事が無くなるため、常に正しい姿勢でいることが出来ました。
今のところ、最長5時間の連続利用でも腰痛に悩まされずに作業が出来ています。
また、これまでの椅子ではアームレストがなかったため、PC作業中は腕が浮いた姿勢で前かがみになっていたのですが、腕を置いた状態で作業できるため、作業中でも猫背にならずに作業できるのが非常に快適でした。
アームレストは上下に動かすことが出来ますので、各々が使用する机の高さに合わせて調整できるのがありがたい点です。
自室での使用感
映画鑑賞ではヘッドホンを使用しているのですが、付属のヘッドレストが非常に良い役割を持ちました。
「ヘッドレスト」を利用することで首部分に高さを持たせる形になりますので、ヘッドホンが側面にあたることが無く利用することが出来ます。
頭を動かす度にヘッドホンがズレるような煩わしさが解消される点も大きなメリットだと思います。
私が使用しているヘッドホン「Siberia Elite Prism」です。ヘッドホンとしては比較的大型です。
別のレビューとしても紹介していますが、非常に気に入っています。
映画は毎週2本のペースで視聴しています。
職場とは違い、自由な姿勢でいることが出来ますので、180度までリクライニングできる機能がうれしいです。(角度調整も無段階ですので微調整もできます。)
もう一つうれしい機能があり、前述の「各機能について」の紹介で高さ調節はサイドレバーで調整可能と紹介しましたが、もう一つ機能がありまして、レバーが左右にも動かせるようになっています。
このレバーを「FREE」側に引くと、椅子にもたれかかった際に座面と背もたれを固定したまま全体をゆりかごのように動かすこと出来ます。(ロッキング機能というらしいです。)
リラックスしたい時などにゆらゆらと心地よくなれますので、非常に重宝しています。
気になった点
製品自体の性能は申し分なく、大変気に入っていますが、製品到着時の梱包に関して気になった点がありました。
キャスター等が梱包されていた段ボール箱から部品が突き出ていました…。
開封してみると様々なパーツが入っていましたが、緩衝材は無いようで運送時の衝撃で突き出たようです。
部品自体には損傷はないので、製品としては問題無かったのですが、緩衝材を敷くなど検討頂いたほうが良いかと感じました。
2ヵ月経過しての使用状況
使い初めてから2か月以上が経過しましたが、快適に利用させて頂いています。
材質が非常にしっかりとした作りですので、汗をよくかく夏の時期を過ぎても、ひび割れやしわになるようなことも起きていません。
長年愛用していきたいと思っていますので、大切に使っていきたいと思います。
職場や自室で利用してきましたが、これまでの環境をすべて改善することが出来たこの製品には大変感謝しています。AKRacing Nitroは私のように腰痛に悩まされている方にも是非お勧めしたい製品だと思います。
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